チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

<沖縄平和市民連絡会が沖縄県議会に提出した陳情書 その1>大浦湾の軟弱地盤の最深部(B27地点)付近で始まったボーリング試験の検証を! 設計の見直し(再度の設計変更申請)は不可避。

2024年10月02日 | 沖縄日記・辺野古
 沖縄平和市民連絡会は、現在、開会中の沖縄県議会に、大浦湾で始まったボーリング試験、奄美大島からの埋立土砂調達についての陳情書を提出した。
 ここでは、まず、8月から始まった大浦湾のB27地点周辺でのボーリング試験の問題に関する陳情について説明する。

 このボーリング試験については、9月3日の本ブログで詳しく紹介したので参照されたい。
 県議会に提出した陳情書は下記のとおりである。



                         2024年10月1日
沖縄県議会議長様   

辺野古新基地建設事業で、大浦湾の軟弱地盤最深部(B27地点付近)で始まったボーリング試験結果を取り寄せ、地盤の安定性について検証することを求める陳情

   沖縄平和市民連絡会
    共同世話人:高里鈴代・真喜志好一・松田寛・宮城恵美子・城間勝



 玉城デニー沖縄県知事が2021年11月、防衛局の辺野古新基地建設事業の設計変更申請を不承認とした最大の理由は、大浦湾で海面下90mまで軟弱地盤が続いているB27地点で、地盤の強度を調べるボーリング試験が行われていないということでした。防衛局はB27地点でボーリング調査を実施せず、「地層構成の把握を目的」(防衛局)としたコーン貫入試験をしただけで、離れた3地点のボーリング調査のデータから、B27地点の強度を類推したにすぎません。
 知事は設計変更申請の審査の過程で、「防衛局はB27地点のせん断強さについて離れた3地点の力学的試験の結果から類推しているが、それでも作用耐力比は0.992と厳しい条件となっている。このことからB27地点での三軸圧縮試験等の土質の再調査が必要ではないか」と質問しましたが、防衛局は、「B27地点でのボーリング調査の必要はない」(2021.1.22 県への回答)として頑なにボーリング試験を拒否し続けてきたのです。
 ところが本年8月下旬、大浦湾に2隻のボーリング調査船が入ってきて、B27地点付近で調査を始めています。以前、大浦湾の深場で傾動自在型工法によるボーリング試験を行った際と同タイプの調査船です。
 防衛省はこの土質調査について、「『地盤改良に先立ち、護岸予定地付近の一部で土質調査を実施している』と答えた。強度を評価する調査のやり直しではなく、『別の調査という位置づけだ』とし、結果の公表は『予定していない』」と報道されています(2024年9月8日 琉球新報)
 最深部の地盤改良工事やケーソン護岸工の工事契約は昨年12月に締結されましたが、10ケ月が経過した今も、このボーリング試験以外には何の工事にも着手していません。設計変更申請の過程では、「ボーリング試験の必要はない」と突っぱねてきたのですが、いざ、実際に工事に着手する段階になって、やはりB27地点周辺の地盤の強度が不安だったものと思われます。
 今回のボーリング試験は、再度の設計変更申請が必要になるかもしれない重要な意味を持つものです。この問題について、県に下記のとおり対応するよう陳情しますので、ご配慮されるよう要請します。

                 記

1.今回のボーリング試験の目的、具体的内容等を明らかにするよう防衛局に照会すること。

2.ボーリング試験の結果について、全てのデータを県に提供するよう求め、地盤の安定性について、専門家による検証を実施すること。

              (沖縄ドローンプロジェクト 2024.9.3 撮影)



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