先日から辺野古側の外周護岸に型枠が組まれ、コンクリート打設が始まっている。各方面から「いったい何の工事か?」という問い合わせを多くいただいたが、4日のオール沖縄会議の学習会の準備等もあり、本ブログで詳しく説明することができなかった。
その後、沖縄ドローンプロジェクトが現地の上空写真を撮影した。これらの写真と、以前に防衛局から開示を受けた工事設計図書をもとに今回の工事について説明したい(「シュワブ(H27)傾斜提護岸新設工事(1工区)」、戸田建設・不動テトラ・仲本工業共同企業体)。
K2護岸、K3護岸付近の外周護岸上の工事(以下、特に指定のない限り、「沖縄ドローンプロジェクト」撮影(本年6月30日))
現在、行われているのは、外周護岸の嵩上げ工事である。外周護岸の下部部分は捨石を積み上げ、その両側を被覆ブロックで押さえた構造となっている。下部部分の天端高は基準高+4.00mでしかない。工事の設計図書では、さらに上部工として高さ4.10mのL型のコンクリート擁壁が造られ、最終の天端は基準高+8.10mとなる。
現在は下部工が出来ただけだが、この高さでは、昨年、一昨年のように、台風時には高波が護岸を超えてしまう。そのため、防衛局は上部工の造成を急いでいるのだ。
(「シュワブ(H27)傾斜提護岸新設工事(1工区)」特記仕様書より)
(7月3日の琉球新報では短いコメントだったので分かりにくかったかもしれない)
(6月30日、Nさん撮影)
(6月30日、Nさん撮影)
上部工の工事は、10mピッチ毎に別けて施工する。現在施工中の個所が完成した後、その間の護岸を造成していく。
(左側は、底板部分にコンクリートが打設されている)
(②-1区域と②区域の境界付近でも上部工の工事が始まっている)
下の写真は、②-1区域に設置された濁水処理プラント。
この濁水処理プラントは赤土等流出防止条例の事業行為通知書では下図のようになっている。写真はずいぶん、小型で簡易なように見えるが、事業行為通知書どおりの機能を有しているのであろうか?
また、外周護岸の嵩上げが終るまでは、台風時に高波が外周護岸を超えることが予想されるが、これらのプラント、調整池は根こそぎ破壊されてしまう。