チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

凄まじい海砂採取による環境破壊の実態 --- 沖縄県、やっと海砂採取の「総量規制」に向けた調査・ヒヤリング等を開始 (2月14日、土建部長が回答)

2025年02月18日 | 沖縄日記・辺野古

 2月14日の土建部長交渉のもう一つのテーマは、海砂採取の規制問題だった。

 沖縄平和市民連絡会と本部町島ぐるみ会議がこの交渉に向けて提出した質問・要請書では、海砂問題について下記のように指摘している。

「辺野古新基地建設事業は、昨年12月末、大浦湾海底に敷砂が散布され、本年1月には地盤改良工事のための砂杭打設が始まった。今後、同事業では、地盤改良工事(敷砂・砂杭)やA護岸・ケーソン護岸の中詰材等のために、約400万㎥という大量の海砂が必要となる。沖縄の年間海砂採取量は、ここ数年、約80~140万㎥程度であるから、3年~5年分もの海砂が辺野古新基地建設事業のために使用される。
 海砂採取は、海底の泥を根こそぎポンプで吸い上げ、砂だけをふるい分けた後に、礫・泥等を高濃度の濁水とともに海に戻すという荒っぽい方法で行われるため、自然環境や水産資源、さらに海岸の浸食・砂流出等、深刻な影響を与える。1月30日、名護市安部区長が、「海砂利採取の中止の陳情書」を提出されたが、そこでも、許可区域を無視した岸近くでの採取や、早朝・夜間での作業による騒音被害、海岸の地形変化等が訴えられている。今後、辺野古新基地建設事業が本格化すれば、海砂採取はさらに増大することから、何らかの対応策が必要となる。
 県は、海砂採取の総量規制について、「海砂利は建設用骨材等として必要不可欠。総量規制については慎重に検討していく」と繰り返しているが、大量の海砂採取は、逆に建設用骨材等の需要にも支障となるおそれがある。海砂採取の総量規制に踏み切ることが喫緊の課題である。」

 

 下が、昨年夏、大宜味村沖合で撮影された海砂採取の写真。凄まじい汚濁が広がっているのが分かる。

 

   (2024.7.12  沖縄ドローンプロジェクト撮影)

 辺野古新基地建設事業では、2026年ー2027年が海砂使用のピークとなる。私たちは、そのために海砂採取の総量規制を行うよう求めていた。

「土木建築部長は、昨年2月15日の沖縄平和市民連絡会の要請の際、「海砂採取の総量規制については、漁業関係者や採取業者、学識経験者等の意見を聞く作業が(コロナの影響等もあって)途中で滞ってしまったが、今後進めていきたい」と回答した。また、昨年5月27日、辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会の知事要請後の面談の際、土建部長は、「(総量規制の問題については)関係者への意見聴取や各県の状況調査については、今年度から調査を開始していきたい」と明言している。
その後、沖縄県は、総量規制に向けた検討作業をどのように行ったか、具体的に説明されたい。」

 この問題について、土建部長は、2月14日、下記のように回答した。

 沖縄平和市民連絡会は2019年から、海砂採取の総量規制を求め続けてきたが、やっと県もそのための調査・ヒヤリング等を始めたのだ。あまりに遅いが、2026年ー2027年のピークに向けて、今年中に総量規制を実施するよう取組を強めていきたい。

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