今年度、地対艦ミサイル配備が予定されているうるま市の陸上自衛隊勝連分屯地で、保安林地区が違法に開発・形質変更されていることを指摘してきた。
防衛省は、伊波洋一議員の質問に対して、「現在、勝連分屯地内で施工中の工事エリア内に沖縄県が指定した保安林は存在しない」が、これまで行った工事では、「勝連(23)訓練場新設等土木その他工事」等、4件の工事が「施工範囲が保安林にかかっていることを確認した」と回答した。保安林内での形質変更は森林法で厳しく禁じられているが、違法工事を行ってきたことを認めたのである。
保安林を違法に形質変更した場合、森林に復旧して原状回復することが原則である。防衛局は、保安林内に造成した施設を全て撤去し、森林に原状復帰しなければならない。ミサイル配備等は論外である。
さらに、小西誠さんが防衛省への公文書公開請求を行い、『勝連分屯地への地対艦誘導弾部隊の配備について』(2023年1月 防衛省)という文書が開示された。全文は末尾に掲載するが、下に添付したのがその最終頁である。
その下に勝連分屯地の南東部の保安林地区の図を掲載したが、今年度、予算措置が行われた「火薬庫改修」と、「ユーティリティ改修」の2件の工事は、保安林地区にかかっている。「火薬庫改修」というのだから、すでに火薬庫は前記の4件の工事で設置されており、その改修工事が行われるのだ。
防衛省は、保安林地区の中に、なんと火薬庫を造成しているのだ。「改修」はさらなる形質変更であり、許されない。ただちに撤去し、森林に原状回復しなければならない。
(『勝連分屯地への地対艦誘導弾部隊の配置について』(防衛省))
(勝連分屯地の東南部。赤線が保安林地区を示す。火薬庫がほぼ全域、保安林の中に設置されていることが分かる。また、中央部の広場に黒く見えるのは、地対空ミサイルであろう。)
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以下、小西誠さんがFBで公開された『勝連分屯地への地対艦誘導弾部隊の配置について』を掲載させていただく。