5月11日以来、キャンプ・シュワブの新ゲートから鉄筋屑を満載した大型トラックが連日のように出ている。座り込みテントのスタッフの記録によると、6月2日現在で、もう128台にもなる。
ゲート前の人たちから、「これはいったい何をしているのか?」「米軍兵舎解体工事で発生した鉄筋屑の搬出なら、工事中止という和解条項に抵触するのではないか?」と尋ねられるので、この間、沖縄県の担当課にも問い合わせながら調査を進めてきた。
5月27日撮影
5月18日、Tさん撮影
県が防衛局に確認したところ、この鉄筋屑はやはり辺野古付近で進められていた米軍兵舎解体工事で発生したものだった。米軍兵舎解体工事では大量の廃棄物が出ているが、公開請求で入手した特記仕様書を確認すると、ほとんどの廃棄物はその処分までが解体工事に含まれている。ただ、鉄筋屑については、現場から3Kmのところに集積するように指示されている。
防衛局の説明によると、本年1月26日、「西普天間住宅地区(25)建物解体工事ほか26件に伴い発生した物品(鉄屑及び銅屑等)の売り払い」を入札公告したが、その中にシュワブでの解体工事で発生した鉄筋屑の売り払いも含まれている。㈱拓琉金属が4,067万円で受注し、5月11日以降、そのトラックがゲートから出ているという。
鉄筋屑が全て約3kmの場所に集積されていたとすれば、今回の搬出は米軍兵舎解体工事には含まれないこととなる。しかし、鉄筋屑は、全て約3kmの集積地(高専の近くという話もある)に積まれているのではなく、解体工事の現場近くにもまだかなり残されていたはずである。解体工事の現場付近は、今回の新基地の飛行場部分に入っており、陸上作業ヤードの造成が予定されている所だ。その現場に残されていた鉄屑を搬出したのであれば、これは解体工事の片づけ作業、陸上作業ヤード造成の準備作業と言わなければならず、明らかに和解条項に違反する。
沖縄県は防衛局に対して、これらの鉄筋屑がシュワブの何処に置かれていたのかを照会すべきである。そして、もし飛行場部分に置かれていた鉄筋屑を搬出したのであれば、和解条項違反として強く抗議すべきである。
なお、鉄筋屑が飛行場部分には全く置かれておらず、全て高専付近に置かれていたものを搬出した関連工事だったとしても問題は残る。政府は今回の和解を受けて、「代替施設建設事業と関係のない関連工事についても全て止めている」と説明してきた(例えば、本年3月8日の衆議院安全保障委員会での中谷防衛大臣の答弁)。そして今後の対応についても、「和解の当事者である沖縄県の認識と異なることのないよう、適切に対応していく」と繰り返してきた(4月13日、防衛省交渉での防衛省担当者の説明)。防衛局は少なくとも、今回の鉄筋屑搬出を始める前に、沖縄県に十分、説明する必要があったことは明らかである。
防衛局は、これ以上の鉄筋屑の搬出を中止すべきである。