なんとなくクラシテル

獣医という仕事をしている人間の生活の例の一。
ほとんどが(多分)しょーもない話。

村上ファンド

2006年06月06日 | 仕事
の話、一経営者としてはやっぱ無視しちゃいけないのか、な?
 株式会社としては、株主(会社に対する出資者のはずですね、本来は)に対する利益還元を最優先に考えるべきだ、で、そのために企業価値を上げるべく努力しろ、まあ、その通りなんですがね。
 でもさ、例えば20分そこそこで山ほど株券を買い集めたから、大株主なんだ、だから言うこと聞け、というのはどうなんでしょうかね?だってあんた、前年の株主総会の内容も知らないでしょうが。いうなれば、「会社の実情を知らん奴が経営に口を出す権利を振りかざす」ということ。そりゃ、あれこれ会社の内容を検討したから株を購入したんだ、と言えるかもしれないが、元来、「この会社の業績・将来性、なかなかよろしい、だから買っとこう」=「現在の経営陣・経営内容・事業内容でOK」なんじゃないのかなあ?なんとなく、こういうのに対しても「現場を知らん奴がぐだぐだ言うなよ!」と言いたくなっちゃうんだけど。
 もちろん、会社側は、どんなアホ株主の理不尽質問にも対抗できるよう、きっちり事業説明できなくちゃならない。現場を知ってるかどうかは、会社自身の防衛線になるよ、これからは。

 株式投資というが、こういうののプロというのはパチプロとかプロの賭け麻雀師なんかと同じ、ギャンブラーよ、所詮。でねえ、「ファンド」というが、出資者って、そんなに儲けられるのか?あっしがやってみたのは中国ファンドか、あとはクローズのファンド(2年くらいだったっけ)、どっちも出資金が2倍になりました、なーんてうまい話には全くならなかった。貯金に毛が生えた程度。ヘタすると増えた分が手数料で消えちゃいかねない。
 でね、今、仕事してて思うことなんだけど。なにが儲かるって仕事すんのが一番儲かります。安全確実、勤め人なら福利厚生もばっちり、あっしみたいな自営業でも保険やら共済やら、生活の安全はある程度保障してもらえる(「利用するかどうか、の選択はあるが)。サポートしあう仲間関係も、仕事の中で創っていけるし。ギャンブルでは、そういう関係をこしらえる事がかなり難しいんじゃないかな。それに、多分福利厚生は貧しいなんてもんじゃないと思うよ。村上さんは「儲けることはいい事」だと言う。でも、24時間株のグラフが頭から離れない生活レベルって、なんか、貧しそうだわねえ。心臓にも悪そうだ。心臓麻痺起こしても「労災」になるんだろうか?危なっかしいよな。
 
 皮肉だなあ、と思う。会社に対して「株主への利益還元を!」と怒鳴ってた村上さんが、出資者に「出資者への利益還元を!」とやられて違法取引か。結局こういうことでしょ。村上さん、あんたに無茶苦茶言われた社長さんたちの気持ちが、ちょっとは分かります?
 あとさ、利益を欲しがる投資家ばかりが株主じゃないと思うんだけど。会社がくれるおまけが欲しい人とか、その会社のファンだとか、持ってて面白いから売らないでいる人とかね。相変わらずセシール株を持ち続けているあっしはその口だ。セシール、一企業が翻弄される社会の荒波って壮絶だなあ、と感心してしまうわけよ。面白くて保有をやめられない。村上さんはそういう「色んな人」の存在も見えてないようだね。誰か、教えてやれよ!
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする