なんとなくクラシテル

獣医という仕事をしている人間の生活の例の一。
ほとんどが(多分)しょーもない話。

ターナー展

2018年06月06日 | 
に行った。平日&雨だし、人は少なかろうと思ってたんだけど、多分少なめだったんじゃないかと思う。
 今回の展覧会はターナー尽くしというぜいたくなもの。で、水彩画と版画が多かった。うーん、水彩画でああいう表現ができるって凄いなあ。。。。
 
 ターナーといえば、なんかぼーっとした抽象的な風景画が有名っぽいのだけど、そういうタイプの絵は、1840年以降だけ、これは彼の晩年だそう。それまでは、ええ~~?!てくらいの細密画ばかりなのだ。版画は原則エッチングとその応用技術で描かれていて、版画家との共同制作的なものなのだけど、これがとにかく細かい。思うに、1840年以降、なにか眼にトラブルが起きてたんじゃないかなあ。

 ターナーはあちこちとにかく旅行していたらしい。で、サーっとスケッチして、それ+驚異の記憶力でもって風景画を描く。で、それが写真のない当時は売れに売れる。ので、版画もつくって量産していたと。その他には、本や詩の挿絵とか。画家としては仕事をあれこれもらえて、芸術で食っていけた人だったんでしょうね。

 日本もイギリスも海国、ターナーの絵には海の風景(しかも荒れてる)が多い。波や水の表現が凄いし巧い。日本では、あまり海の風景って描かれてないですよね。北斎の絵が有名だが、それ以外はどうだろう?逆に、ターナーが山の風景を描き始めたのは人生の後半あたり。当時は、山=ただの障害物的なとらえられ方しかしてなくて、山の風景が素敵だなあ、と思う人がほとんどいなかったという。日本ではどうだろう?海=生活の場という認識程度だったという事かな。

 ということで、結構面白かった。日本で彼の風景画が人気になるのは分かる。自分的にはエッチング。いや~~、この技法、確か自分が高校生の時やらされた覚えはあるんだけど・・・・。マトモな絵なんか全くもって作れなかったからー。あんな細密な技法、どうやってやってたんだろう?
コメント
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