



父を亡くし母に捨てられ、祖父に引き取られたものの、学校ではいじめに遭っている耀子。夫を若くして亡くした後、舅や息子と心が添わず、過去の思い出の中にだけ生きている照子。そして、照子の舅が愛人に生ませた男の子、立海。彼もまた、生い立ちゆえの重圧やいじめに苦しんでいる。時は一九八〇年、撫子の咲く地での三人の出会いが、それぞれの人生を少しずつ動かしはじめる―『四十九日のレシピ』の著者が放つ、あたたかな感動に満ちた物語。

とてもあたたかいお話、とは言え、そこに行くまではなんて残酷な・・・
耀子と立海が遊んでいる様子がとても可愛いのです。それとはじめはおやおやだった、丸太小屋のハム兄弟。
立海の家庭教師の青山のなんとあたたかい事、耀子はずい分変わりました、またそのおじいさんの間宮勇吉が人としてとてもいい。
小さいのにずい分大変な思いをしていたけれど・・・周りの大人との会話が丁寧に書かれていて、やはりあたたかい。
自立、かおをあげていきること。 自律、うつくしくいきること。つないでくれる手があるから、もう大丈夫。
