内容紹介
焼夷弾が降り注ぐ戦中の東京で真智子が過ごした峻烈なる一夜、沈みゆく昭和末に文が養父から教えられた喜び……時代を超え、生きることに通底する痛みと輝きを凝視する短篇集。
無様に。だけど、私はまだ生きているのだ。
三年前のよく晴れた冬の日、五日市線の終着駅から父が入居予定の施設に向かったわたし。厳格な祖母が取り仕切る古い商家で、家業が傾いてもなおひっそりと生きた、かつての父のすがた。そしていま、自分の人生を選び取ることですれ違っていく夫との関係――わたしにとって、生きるということは、二人の男を棄てることなのだった……(「父を山に棄てにいく」)
手探りで生きる人々の「生」に寄り添う8つの物語。
父を山に棄てに行く
インフルエンザの左岸から
猫降る曇天
すみなれたからだで
バイタルサイン
銀紙色のアンタレス
朧月夜のスーヴェニア
猫と春
読書備忘録
老いた者はどうなるか・・・?
それはそれで仕方のないことだし、何事も初めての時は戸惑うもの・・・
二度もお葬式を出さなくてはならなくなったの。
天台宗に墓があったが、施設でしたのは浄土真宗・・・なので納骨するなら墓のある寺でもう一度やれと・・・・
そんなことした人が周りにいないからわからないけれど・・・あっそっなの?
今時、宗派に関係なくしてくれるところもあるけれどね。
とんだ出費でしたね。勉強になりました。
保育士が放った「この子は何もできない猫の子みたい」に驚いた。
人を預かる仕事についていてこれ・・・?
バイタルサインには
あっらーまー・・・と感想を述べました。
銀紙色のアンタレスは、
何もなかったのよね?とほっこり
朧月夜のスーヴェニア
孫の香奈に話してあげればよかったのに・・・
猫と春
今、こういう子が多いんだろうね。
三男坊・・・長男は両親とともに住み、次男は商社のお仕事でバンコク、三男は犯罪などを起こさずに生きていればそれでよしってご両親は思っているんじゃないか?なんてこと言うの。
何がやりたいかわからない。そんな人山ほどいるんじゃないの?もがきながら生きていたら、終わっちゃいそう!なんて人・・・
戻ってきたじゃない。がんばれよー・・・
切なかったり、美しかったり、エロだったり・・・