内容紹介
「週刊文春」ミステリーベスト10 2016国内部門第1位!
第7回山田風太郎賞受賞作。
朝日新聞「天声人語」など各種メディアで紹介。
逃げ続けることが、人生だった。
家族に時効はない。今を生きる「子供たち」に昭和最大の未解決事件「グリ森」は影を落とす。
「これは、自分の声だ」
京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある日父の遺品の中からカセットテープと黒革のノートを見つける。ノートには英文に混じって製菓メーカーの「ギンガ」と「萬堂」の文字。テープを再生すると、自分の幼いころの声が聞こえてくる。それは、31年前に発生して未解決のままの「ギン萬事件」で恐喝に使われた録音テープの音声とまったく同じものだった――。
未解決事件の闇には、犯人も、その家族も存在する。
圧倒的な取材と着想で描かれた全世代必読!
本年度最高の長編小説。
昭和最大の未解決事件―「ギンガ萬堂事件」の真相を追う新聞記者と「男」がたどり着いた果てとは――。
気鋭作家が挑んだ渾身の長編小説。
読書備忘録
巻末に、フィクションだが報道については極力史実通りに再現した。
戦後最大の未解決事件は子どもを巻き込んだ事件なんだ・・・と。
なので読んでいて、そうそうそうそう、そうだったっけね。
子どもの声のテープ
何も知らずに事件に巻き込まれた子どもがいたことは事実。
それを知らずに大人になってそのまま人生が終わればよかったのかもしれないけれど、知ってしまったから・・・というのはフィクション?
事件に巻き込まれた子供たちがいた。
二組の家族と大日新聞記者の阿久津・・・
寝転がって読んでいた時に記憶がとんでバサッと落ち、危ない危ない400ページの分厚い本
たまたま誰もいない日が連続してあった時に読んでいて、先が気になり読まずにはいられず気が付いたら朝になっていて、それでも終わらず、誰もいないのをいいことにイッキヨミした作品。
読ませるー・・・
最後は涙腺崩壊し、終わった。
と思いきや、え?会いに行くの?
だったら早く行かなきゃ、と阿久津と同じこと言ってしまった。
海外にいると時効が・・・
事件のきっかけのひとつは・・・
べらべらしゃべることはやめておくが、鞄を拾い、交番に届けたことだった。
「人生の闇は大抵、日常の延長線上にある」
★★★★★