オオクロニガイグチ? Porphyrellus alboater (Schw.) Gilb.
実は、0809に採取した黒い中型のイグチが県内ではあまり観察されていないオオクロニガイグチではないかと話題になり、いつも、何かと分からないきのこについて相談しているH氏が日曜の朝、突然、訪ねてくることになった。
山に案内し、前日にとり残した幼菌の写真を撮ったが、ほとんど生長しておらずイマイチだった(写真の右に写っている幼菌)。きっと、あの幼菌は大きくならず朽ちてゆく運命なのだろう。折角なので山を一回りする事にした。
流石に、昨日一度見ているだけに、新しいきのこの発見は少ない。やがて、H氏が杉の朽ちた倒木から出ているマルミノアリタケを見つけた。さっそく、腐った木を掘ってみた。
マルミノアリタケ Cordyceps formicarum Kobayasi
その近くに、クロコタマゴテングタケが出ていた。変異が多く分かりにくい種であるが、この個体は特徴がはっきりしていて分かりやすい。壷はラベンダーがかっていない。
クロコタマゴテングタケ Amanita citrina var. grisea (Hongo) Hongo
山はバブルの頃に別荘地として分譲されたところで、ほとんど売れることなく元の森に戻っている。しかし、道は当時舗装されたため、今でも歩きやすい環境になっている。その、車のほとんど通ることのない道から森の中に入ったところにイグチの幼菌が出ていた。
サザナミイグチ Boletus subcinnamomeus Hongo
「傘は初め半球形のち饅頭形から平たい丸山形に開き、明褐色、ビロード状」、「管孔は淡黄色からオリーブ色を帯びる」幼菌の会 きのこ図鑑より
「傷つけるとゆるやかに濃黄色になる。柄は淡黄色のち褐色をおび平滑~やや微粉状」「柄に網目がない」
特徴は良く一致するので、サザナミイグチとしておく。
7月に採取したオオアワタケの写真を添付した。採取地はここ数年、毎年オオアワタケが発生している場所で何人かの人に同定して貰っているので同定に間違いはないと思う。
オオアワタケ(仮)
良く似ている。今日採取した方は柄が淡黄色、微粉状であり、オオアワタケは柄の黄色味はほとんどなく、平滑だ。しかし、良く似ている・・・。
他には
コニガイグチ Tylopilus rugulosoreticulatus Hongo
キヌモミウラタケ? Entoloma sericellum (Fr.) P. Kumm.
コナラの枯れ枝から出ていた。