連休の初日、翌日から福山へ行かなければならないので、以前から探しに行きたいと思っていた東ハチ伏高原のオキナグサを探しに行くことにした。東ハチ伏の噂は耳にしていたけれど、大してネットで調べてもいなかった。最近ではスマホでネット検索をしながらでも探索ができるから、今まで以上に準備なしで出かけることが多くなった。
朝、休みの日にしては早目に起きてカメラだけ用意して家を出た。
庭ではオダマキの花が沢山咲いていて、それも魅力的なのだが・・・・
オトメフウリンオダマキ
今は時間がない。車に乗ってナビに東ハチ伏高原をセットして走り始めた。高速に乗り、山崎ICで降りて北上。数週間前にキバナサバノオを探した山を通過して、さらに北へ。遠いなぁ・・・・
目的地近くになって峠越えの道を走ると、ミズバショウ自生地の看板が目に映った。こんな所に?駐車場に車を停めて自生地入口の管理棟に入ってみる。加保坂の自生地というらしい。1970年に見つかった日本の最西端の自生地らしい。管理棟を出て奥に進んで行ってみる。道の脇にはポツポツとイカリソウが咲いていた。
そして松林を越えたところから下り斜面になり、木道で囲まれた中にミズバショウは咲いていた。
花は遠くに咲いていて、白い花が確認できる程度。
近くの株の花は終わっていた。
他に咲いている株はないかと湿地の下の方まで歩いて行ってみるが、ミツバツツジが咲いているだけ。
ミツバツツジ
ツルキンバイかと思ったけれど、キジムシロのようだ。
自生地としては貴重なんだろうけれど、花は少ないし遠すぎて見えない。つまらないので直ぐに自生地を離れてオキナグサを探しに出かけた。峠から一気に下り町へ。さらに東ハチ伏高原まで走った。
さて・・・・、どこかに咲いているはずなんだが・・・・
誰か人を見掛けたら聞いてみようと思っているのだが人影がない。ここのスキー場のゲレンデにも咲いているということは分っていたので、細い道を辿ってゲレンデに行って見た。流石に雪は残っていなかったけれど、綺麗に草が刈られた広大な斜面がはるか遠くの峰まで続いていた。この斜面からオキナグサを探すのは無理だ。
諦めて車に戻り、作戦会議。スマホで検索し直すと、ある山荘の管理しているテニスコートの斜面に沢山咲いているとの情報があった。案内図に戻り山荘の位置を確認してみると、ゲレンデに向った時に道の脇にあったところだった。山荘に着いて中に入って呼んでみるが返事はなく、留守にしているようだった。
仕方なくゲレンデに戻り上の方に見えている他の山荘で聞いてみようかとも考えたのだが・・・・遠い。戻ってくると、留守にしていた山荘の奥さんが戻って来ていた。
それとなくオキナグサのことを聞くとゲレンデにも咲くらしいけれど、何処に咲くのかは知らないらしい。今年は雪が多かったからオキナグサはまだ咲いていないのではないかとのことだった。そして、ウチのテニスコートの土手にも何処からか種が飛んできて、環境が合っていたのか随分殖えているとの情報。
「それ、それ!!」。離れた所にあるテニスコートの場所を教えて貰うことができた。そして、オキナグサならその辺にも植えてあると言って探すが見つからない。やっぱりまだかな、と思ったら大きな株が花を幾つかつけていた。
咲いているんだ、やっぱり。
言われた通り、細くてやっと1台が通れるような道を進んで1台停まれるスペースを見つけて車を降りた。周囲を見廻すと・・・・
土手の斜面が白っぽく光っていた。あれだ。
予想以上の数だ。コンクリートで枠を造ってある斜面なので何とも風情はないけれど、奥さんの話からすると自生といっても良いのだろう。
自宅の小さなプランターに咲いたオクナグサと違って、いろいろな大きさの株、花の状態のものが見れるのは良かった。
広い土手に咲いているのと光線の加減で同じような写真ばかりになってしまうのは心苦しいところ。
これだけ沢山咲いていても、綺麗に開いている花を見つけるのは難しい。
オキナグサは基本的に俯いて容易に顔を見せないようで、それがまた奥ゆかしさを感じさせる。
オキナグサ
斜面のオキナグサを十分堪能して、この場所を離れた。いつかゲレンデに咲くオキナグサを探したいとの思いは残ったけれど、それは毎日が日曜になったときのお楽しみにするしかないだろう。
それから3時間弱、走り続け自宅に戻ったのは午後5時半。相変わらず、オダマキの花が咲いていた。
乙女風鈴オダマキ
樺太八重オダマキ
これ、ちょっと雰囲気はオキナグサ風?
かくして連休初日は暮れていった。
おわり。