S・T・A~MASA企画 LIBERATION170
ぼた山音楽祭9回目
11,10(SUN)
S・T・A2017年1月22日以来の夕張入り!ライブ開催のために極寒の地、夕張へ乗り込んで参りましたよ。
ジャズ喫茶店としてお馴染みの「ファイブ・ペニーズ」が会場。
黄色いログハウスの造りがとってもお洒落で人気のスポット。
マサはここがまだ骨組み状態の段階から逐一足を運んで、作業中のマスターを捕まえては「早くオープンしてライブをやらせて!」とせかしていたものです(笑)。
そう、マサの実家は目と鼻の先にあるので、とっても便利。
学生時代、ここは営林署グラウンドだったのでよくサッカーや野球をして遊んだものです。
ファイブ・ペニーズは、それ以来ずっとお世話になりっぱなしのワガママ放題。早いものでもう開店から13年半が経過したのですね。
夕張市が破綻したのをキッカケに「何か夕張に役立つ事がしたい!」と思案した結果、「微力ながらもやっぱり音楽の力で元気を与えよう!」に決定。
そこからはじまった「ぼた山音楽祭」
このいかにもベタで野暮ったいタイトルが(笑)、非常にらしい・・・・と方々で好評を博しています。
年一回ペースで開催していましたが、ここ数年は諸事情によりお休みしてしまいました・・・・。
周囲からは「いつ夕張ライブ復活するの!?」と頻繁にリクエストをいただき、それでは、とマサが重い腰をあげて一念発起。
今回めでたく9回目を迎えることとなったわけです。
ただしやるからには、中途半端なことなんかやっていられないよ。
そんじょそこいらの無個性で惰性的なモノとは一線を画す内容で取り組みました。
初期の頃は夕張在住もしくは出身か炭鉱関係のミュージシャン限定で行っていたものの、年々参加者も減少傾向に陥りまして、いっそこの際マンネリ打破のためにも、マサの友人バンドにも声をかけようと路線変更。
すると嬉しい事に皆さん待ってました!とばかりに次々と快諾。白老、函館、小樽、岩見沢、栗山、千歳、苫小牧などなど遠路はるばる駆けつけてくれたのですよ。
今回もあれよあれよという間に出演者が集結。
静内、栗山、小樽、岩見沢、芦別から続々と駆けつけてくれました。
収拾が付かないほどに膨れ上がりタイムテーブルも数度書き換え。
毎度毎度のことながら紆余曲折を経て、最終的には8組のアーテイストで固めてみました。(前回は飛び入りも含めて13組だった!!)
嬉しい悲鳴とはまさにこのこと。
「何で豪雪地なのに、わざわざ一番寒さの厳しい時期に毎回やるんだ!」と一部の人達から文句を頂戴することも度々ですが、今回の夕張は穏やかな天候。
11月を狙いましたよ。
紅葉シーズンは残念ながら終わってしまいましたが、初雪情報が流れる中、穏やかに当日を迎えることとなりました。
天気予報も大当たりで、順調にことも運んでいます。
寒さも心配されましたが、快晴!日差しが暖かい。
主催の最高責任者マサは早々と札幌を出発。
STAメンバーのナオ&ニシやんを迎えに行って、さあ!夕張に向けてのドライブだ。
午前11時半に会場入りしてみると、さすがに早すぎた!(笑)。
それならば、とマサが2人を「幸福の黄色いハンカチ」広場へとご案内!
2人とも、夕張にはほとんど来たことがないというではないか!?それならばということで、マサの解説付きでちょっとした観光気分に浸ってもらいましたとさ。
清水沢のコンビニにまで足を伸ばし(この街は伝説の双子アイドル、リリーズ生誕の地)コンビニにて食事。
12時のサイレンにはビックリしたね。一瞬、空襲警報かと思った(本物はもちろん聞いたことないけど・・・生まれる前のことだもん)。
そして再度、ファイブペニー入り。
おお!中央にデンと聳え立つ、太くて角ばった柱が懐かしい。
マスター夫妻がストーブに薪をくべて室内を暖めています。
木が燃える匂いやパチパチとはじける音が、懐かしきレトロ感に包まれていて癒されます。
おお!懐かしの「ウィリー・ニリー」コンビも、新妻を伴って元気よくくつろいでいるではないか。
栗山から静内へ単身赴任中のオオシマくんも(ギターは聴かないでプロジェクト)、金曜日に帰省していたとのことでやる気満々(彼は北高校OB。へヴィーメタルバンドのブラッディーのハイトーンシャウター)。
続々と到着する出演者達と挨拶を交わしながら、早速セッティングに取り掛かるとしましょうか。
どうぞよろしくお願いいたします。
時間の効率も考慮して組まれたスケジュール。
マサが中心となって段取りの説明、補足事項も逐一連絡し合います。
希望者には軽いウォーミング・アップ程度のリハーサル付き。
あっという間に店内はヌクヌクしてきましたよ。
午後2時オープン。
お客様で早くも席が埋まって今か今かと、その時を待ち焦がれています。
美味しいドリンク&フードを味わっている方もチラホラ。
マサが持参したシカゴAORベストCDのGMが、店内に心地よく流れています。
マサも事前打ち合わせはマスターと綿密に行いトラブルの防止に尽力しましたよ。
マスターの配慮で機材も益々充実。ヤマハ・グランドピアノの調律も完了。
ギターアンプは、メインがフェンダー・カスタムショップ・ベース・ブレイカー。
1972フェンダー・ツイン・リヴァーヴ。
予備はピーターソンP100Gおよびピアース。
ウッドベースはあるにはあるんだけど、貰い物の飾り用故に使用は難しい・・・とのこと。
アンペグのベースアンプ。ヤマハのアンプ内蔵スピーカー。
トレース・エリオット・ベースアンプ。300ワット。スピーカー4発。
ドラムセットはジャズ仕様のパール。
マイクのセッティング、フライヤーの貼りだしなどなど、細部にわたっての気遣いに恐縮しちゃうほど。インテリアの整理も行いスッキリ。テーブル上には灰皿も置かれていて、ノンビリ快適に過ごす事ができます。
もちろん飲食のメニューも、豊富に取り揃えております。
無料駐車場もゆったりと利用できるんだから安心です。
前回は屋根からの落雪やツララの被害も心配されましたが、今回は全然大丈夫。
このたびのライブは長丁場だけに3分構成でお送りしました。
大まかに説明をさせていただきますと・・・・・
序盤はフォークソングの弾き語りを中心にグッと落ち着いた渋いムード展開。
中盤はアコースティック・デュオからジャジーなサウンドも交えてオールマイティーに。
そして終盤2連発は、遂に大所帯のバンドがはじめて登場。
しかもホーン・セクションを擁する迫力のロック炸裂。矢沢永吉からブラスロックで締めくくり。
皆、和気藹々と賑やかにね。
ライブ・イベントがたった今はじまったばかりだとはとても思えないくらいに、延々レッドゾーン振り切れ状態。
いやはや、どの連中も、恐るべしだ!
ステージも客席も一体となっての熱き空間。これぞまさしくライブの醍醐味だね。
昼過ぎの2時半から夜8時までの、長丁場で濃厚なる音楽イベント開幕であります。
だれる事もなくヤマ場の連続だったと言い切っちゃいましょう。
恒例、マサは司会進行兼任です。
ズッとマスターがこれまた貰い物のワイヤレスマイクを司会用に提供してくれていたのですが、接触不良が勃発していて不安だったのですが、な、な、なんと新品購入(シュアーPG58)したとのことでバッチリでした。快適で饒舌になれた・・・かな(笑)
1、皆川祐爾
14:30~15:00
全編、STAライブ企画に、今までお付き合いのある人達がズラッと登場しますよ。
フォークソングのオリジナルやカバーなどを、イスに腰掛けてアコースティックギター一本で弾き語る「皆川祐爾さん」
オープニング・アクトという重責を、貫禄タップリに堂々こなしてくれました。
地元の南清水沢(沼ノ沢)にて「皆川薬局」を経営している皆川御大。
こっそりとあちこち歌いに行っているようです。
大昔、ヤマハのポプコンに出演した際、まだ高校生だったドリカムの吉田美和さんも同じ舞台を踏んでいたそうですよ!
「あの時、お友達になっていれば私もドリカムの一員だったのに・・・」(爆笑)
前回の使用ギターはマーチンCEO7でしたが、今回はこだわりの愛器イーストマンOM-20。
重鎮の皆川さんは、マサと2人「ぼた山音楽祭」にフル出演してくれている方。貴重な存在だあ!!(ずっと出演してくれていたマスターのヴェンチャーズバンドと、カントリー界の顔役ディーン柴岡さんがエントリーできなかったのが淋しいけど・・・・)
夕張在住、伝説の吟遊詩人(本人曰く「長くやってるだけです・・・」と謙遜)。
ホノボノとした癒しの佇まいは今も健在。
前回はひどい風邪をひいてしまってライブも危ぶまれていましたが、何とか無理を押して出演していただきました。
で、今回はといいますと、絶好調!二日酔いもなく快調!
ありがたいことだ・・・・でも大好きなタバコはやめられませんね(笑)
前回はさぞかし、しんどかったんだろうなあ。
その際には盟友のヤマダさんも応援に駆けつけてくれましたよ(過去には一緒に出演してくれました)。
その山田さんは、今回フラーヤーにもクレジットされているとおり、今回出演予定だったのですが、直前になって緊急入院、手術という事態に・・・・・。
本人は気力も十分にスタンバイしていただけに悔やまれますが、次回のリベンジというとで。お楽しみはとっておきましょうよ。
ちなみに山田さんは無事に退院しましたのでご安心を。
実は山田さん、皆川さん、そしてマサとは高校の同級生でもある西正くんとで「ラ・フランス」というグループを組んでいるのです。
「洋梨」という意味と「用無し」を引っ掛けた粋なオヤジギャグ炸裂(笑)。
当然、このトリオで2010年1月24日「ぼた山音楽祭」に初めて出演してくれていますよ(その時には前夜にメンバー達が皆川宅にて飲み過ぎゲロゲロ状態でした・・・・・笑)。
さてさて、この日、もう開演時間が迫る中、ギリギリに皆川さんと西正くんが到着。滑り込みで、間に合った。
ウィリー・二リーのカズが「まだ来ない・・・」と、心配していました。
そのまま、挨拶もそこそこ、ギターを手に準備に取り掛かりました。
ドラムスローン上にエフェクターをセット。チューニングを済ませてウォーミングアップ。
「あ!もう時間がない・・・・」と皆川さん。
マサが開演前のご挨拶をはじめようとスタンバイしていると、
いきなりクリアーでトリッキーなるギター・ストロークから自然に・・・・・・(てっきりリハかと思っていた・・・・)
「すごく古い40年以上前に作った、2年前にもやったけど、夕張メロンという曲をやります・・・・最初は全然メジャーではなかった夕張メロン」
皆川さんはギターテクニックと味わい深い歌声はもちろんのこと、ウィットとユーモアに富んだ語り口も満載で軽妙洒脱。
ペーソスの中にも淡々と毒を吐く場面も一興。
皆川さんならではの素朴な持ち味であります。けっして嫌味や不快感がないもんね。
これを勘違いした他の人がやらかしちゃあ台無しなんだよ。
内面から滲み出てくる皆川さんならではの人生観が、説得力を伴って訴えかけてくるかのようです。
カポタストを取り付けて繰り広げられる、巧みなフィンガリングが鮮やか。ハーモニックス・ピッキングで終了するまで息をもつかせぬあらゆる奏法のオンパレード。超絶技巧派。
上級者向けのギター教室みたいだ。
思わず客席から「イエーッ!」の大歓声。
昭和の香りが匂い立つほどにプンプン。
「はい、若い頃に作った曲でした。
いつもぶっつけ本番でやるものですから、その辺は見逃してください・・・・
今日は皆さん、色々なところからご来場ご苦労様です。
一昨日から夕張、雪が降っています。
え~、今年の4月30日に夕張鉄道が廃線になりました。
最後まで鉄道ファン達が訪れてくれて、ものすごい賑わいでしたよ。
こんなことならば毎月やればいいのに・・・(笑)。小出しにすればいいのに・・・(おいおい・・・・)。
そういう人達を目当てにCDでも作って儲けようと画策しましたが間に合わなかった・・・・。
昔、汽車が夕張を走っていた情景を思い浮かべて・・・・・まずいなあ・・・・地元では本来ならば歌えない・・・石が飛んでくる・・・
それをちょっと聞いてください・・・・・・・ラスト・トレイン・・・・」
皆川さんは、ずっと変わらずに、頑固一徹はやしているトレードマークの真っ白い口髭がチャーム・ポイント。
飄々とした皆川さんもこのあたりから徐々にエンジンがかかってきた模様。
軽妙なトークも、益々拍車がかかってきた。
これも売りのひとつだ。
続々と入場してくる観客達もライブを観て、開口一番「カッコイイ!」を連発。
「はい、ありがとうございました。時間はまだまだあるね・・・・・今日はこの歌を歌うために来ました(笑)
去年、夕張は破綻12周年を迎えました。祝賀行事はないのか?そんなものはない・・・・。夕張市長だった直道君は北海道知事になったし。で、破綻の記念ソングはないのか?どうやら誰も作りそうにないので、私が作りました!賛否両論飛び交いました。大喝采と大顰蹙。普段は聞けない夕張の歌・・・・・それではせっかくの機会なので・・・・夕張破綻音頭!!」
とってもヤバイ歌詞が次から次へと飛び出しくるんだけれども、そこかしこには皆川さんならではの風刺がピリッときいた夕張愛が、ふんだんにまぶされているわけですよ。
「忘れもしません、借金。忘れられないです。僕は頑張ろうとしています。リメンバー夕張!来年から盆踊りはこれでいきます(笑)」
あえて言わせてもらいますが、決して深刻な歌ではありません。
「はい、ありがとうございました。
今年でしたか?直道君が北海道知事になったのは・・・・・?。
夕張市民は、夕張を捨てるのか?誰のおかげで知事になれた?いっそのこと、たかってやろうか・・?と非難ごうごうでありました(笑)。
ところで、この横に置いてあるドラムは今の夕張市長、アツヤ君のものです。彼もこのぼた山音楽祭の出演したことがありますね。
今日、このあとに出演するギターは聴かないでプロジェクトのオオシマくんも在籍していたハードロックバンドで夫婦で演奏していました(ヨーロッパのファイナル・カウントダウンなど)。
だから彼の悪口は言えない・・・・。
あ!?もう10分しか時間ないんですね。
古き良き時代・・・あの頃、私は夕張と東京を行ったり来たりしていました。
じゃあ、せっかくですから、長いこと歌っていて、やっぱりこれを待っている人がいるので、ウケが良いから雪に相応しい、なごり雪を勝手にパロッた替え歌をやります。それでは・・・なごり寿司です」
やっぱり馬鹿ウケでした。何度聞いても秀逸で光輝いている一品。贅沢なるヒトトキだね
皆川さん、よくもまあ真顔でこんなに奇妙奇天烈なる歌詞を歌えるものだなあ・・・と妙に感心しきりですよ。
本家が聞いたらどのように感じるのだろうか・・・と思っちゃいました。
「弾いているそばから、チューニングが狂っていくのです・・・。
今日の出演者達、レベルが高いですよ。
すばらしい。けっこう今日は、初対面の方達がいっぱいいるので・・・
長らくお付き合いいただきましてありがとう。
次で最後の曲となります。人前でやるのは初。多分もう歌わないと思うので、歌えるのかなあ・・・・?最近の自分の体のことを考えて作った無謀な挑戦。聞いていただけると嬉しいです・・・・・・壊れかけの補聴器!!」
あれれれ・・・?
これってもしかして徳永英明の「壊れかけのRADIO」パロディ!?
まさにそうでした!!
「なごり寿司」に続く自虐ソング。
皆川ワールド全開。
フルスロットル。
いうのまにこんな名曲が完成していたとは恐るべしだ。
何でも題材にしちゃう手腕には脱帽。皆、腹を抱えて聞き入っていましたよ。
あっという間に辛口のコメントを含んだ、笑いの絶えないステージが終わり、現実世界に逆戻り。
でも朴訥なる皆川メロディーは、いつまでも皆の心の中に流れ続けていましたよ。
次回も愉快痛快なる曲を期待します。
トップバッターという重責を全うしていただきました。
お疲れ様でした。
まだまだ先は長い。皆川さんはそのまま、残ってラ・フランスの盟友を迎え入れます。
2,西正伸之
15:10~15:40
さあ、颯爽とセカンドアクトの登場です。
いつもは「ラ・フランス(洋梨という意味。用無しに引っ掛けたグループ名)」という非常にかっこいい夕張&炭鉱関係ミュージシャンのトリオにて活動。
以前に出演したのが2013年10月5日。ええ!?そんなに経過していたの!?とちょっとビックリ状態。、そしてその時は秋にちなみ急遽、西正くんが「落ち葉」と命名。この軽いノリが最高ですね。
先述のとおり、山田稔さんが直前になって参加できなくなったから、ラ・フランス三分の二がここに集結、そして合体したわけだ。
山田さんの分まで2人が仲良く頑張っていましたよ。(そのラ・フランスは道内くまなく徘徊ツアーと銘打って活動しているそうですよ。)
その西正くんは高校時代、マサとは同じ科の隣同士のクラスメイトとして3年間学んだ仲。
(当時、マサはロックでガンガン。西正くんはフォークの弾き語り専門でしたが、それ以外のありとあらゆる音楽にも精通している根っからのミュージシャン)。
現在は同じ空知で「芦別」で「獏(ばく)」という喫茶店を経営しているそうです(去年は水道管が凍ってしまい破裂しちゃったんだね・・・・)。この店名は敬愛する故・高田渡先生が直々に命名。いつもステージで爪弾いているワインレッドカラーのスタッフォード・ギター・ボディトップにも高田先生の直筆サインが入っています(写真参照のこと)。
裏話・・・・・西正くんがギター探しをするために日本が誇るアコースティックギター界隈の大御所、中川イサトさんに相談したんだそうです。
で、このメーカーを薦めてくれたために、西正くんは意気揚々とこれを購入。後日、このスタッフォードはイサトさんがエンドース契約しているメーカーだったということが判明したんだそうですよ(笑)。
まあ、素晴らしいギターだから申し分ないでしょうよ。結果的にはね。このギターと味わい深い歌声が渾然一体となって送り出されたら、そりゃあもう誰もが至福のヒトトキに酔いしれること請け合いさ。
そしてここにさっきまでライブを演じてくれた皆川さんが合流。
相棒をつとめてくれます。
まさに「鬼に金棒」とはこのことだ。
皆川さんは夕張フォーク界が誇る吟遊詩人。7年前から使用するようになった秘密兵器のプリアンプ&エフェクターが絶妙の効果を発揮していました。
またこの日は大半の出演者がアコースティック系サウンドだったので、皆川さんのご好意にて皆がこの機材を使わせていただきました。
鳴りと広がりが全然違いますね。
燻し銀の響きでデュオを組んでくれたのだから嬉しい限り。
まずは西正くんが超有名曲「生活の柄」を熱唱。
お師匠様の高田渡さんの代表作。
1971年リリースのアルバム「ごあいさつ」に収録。
う~む・・・かなりマニアックでコダワリ抜かれたベスト・セレクションに思わず唸ってしまいましたよ。
お二人の阿吽の呼吸によるツイン・ボーカルによる絡みがしびれるほどに感動的だ。
黙々と歌い紡ぐ西正くんに、追随するかのように皆川さんが華麗なるソロを淡々と披露。
贅沢この上ない瞬間だ。
「皆さん、こんにちは!隣町の芦別から一時間半くらいかけてやってきました。
このライブを企画したムラカミくんとは高校の同級生です。
さっき、久し振りに夕張名物のノンキヤラーメンを食べてきました。相変わらず美味しかったなあ・・・・。
いやあ、しかし酷いもんだ・・・歌詞が見えない・・・・それではぶっつけ本番で・・・・・幸せそうな人たち」
これは加川良さんの歌。
これまた1曲目に負けないくらいな強烈極まりないメッセージソング。
言葉の一言、一言はこちらのハートにグサグサと突き刺さってきます。
これもある意味ではエクスタシーだ。
歌詞だけ抜粋しても十分に聞き応えのある芸術だ。
奥行きのある哲学も多分に含んでいるかのよう。
「はい演奏するの初めてだね、この曲は。うん。
いつもぶっつけ本番さ。でも今日は酔っ払ってないよ(笑)。二日酔いではない。
え~~・・・アメリカの古いフォーク・ソングをやりたいと思います。
この曲、中川五郎さんという人が歌っているんですが、僕はそれが嫌いです。
だから自分で勝手に歌詞を付けました・・・・・・ミスター・ボージャングルス」
いいねえ。前回も取り上げていただけによほどお気に入りなんだろうなあ。
これ、何を隠そうニール・ダイアモンドの曲。
1969年リリースのアルバム「タッチング・ユー、タッチング・ミー」に収録。
ここでも西正くんの誠実で愛情溢れるボーカルと、皆川さんによる繊細なるソロが泣けるのですよ。
この人ニール・ダイアモンドのこと、マサは中学生の時「スィート・キャロライン」で知りました。
本当にイントロから丸ごとスィートなヒット曲だった。
おっとと、失礼しました。
西正くんが取り上げたのはジェリー・ジェフ・ウォーカーのテイクなんだそうです。
しっとりとした空間に、カナダ製の薪ストーブからパチパチとはじける音が溶け込んで、更なるムードを盛り上げる。
「はい、ありがとうございました。
まだ、13分あるね・・・(だって演者交代時間はタップリ10分用意しているのに、ほとんど費やさなかったからね)
それでは、中島みゆきさんの曲で・・・・・ファイト!!」
おお、これまた意外性を突いてきたね。
これはここまでの中では、一番有名な曲じゃない!?
1983年アルバム「予感」に収録されていた傑作。
皆にエネルギーを与え続けてくれい!頼んだぜ!!
ジックリと奏でられるメロディーライン。
魂込めて取り組むのだ。徐々にヒートアップするものと期待に胸をワクワクさせていたんだけど、いきなり演奏がストップしちゃった・・・・。
一体全体どうしちゃったの!?
「字が見えない・・・・(バカウケ・・・・・笑)老眼鏡が必要だ。ハズキルーペ・・・・しかも歌詞が長いね・・・・・喉が痛い・・・・飲みすぎた・・・・・朝の5時まで飲んでいたのさ・・・・・・スミマセン・・・・歌詞が見えないので中断になりました。」
でも最後の最後に極上の一発をぶちかましてくれたよ。
「朝日の当たる家」
アニマルズのバージョンではないよ。
一聴しただけでは、あの曲だとはわからないほどに一種独特なるダークサイドのアレンジの妙。
だって浅川マキ嬢のテイクなんだってさ。西正くんが、ここのところを強くプッシュしていたほど。
彼女のタイトルは「朝日楼」
もちろん歌詞は日本語。
これは強烈極まりないインパクト。
観客達は凍りついたように身動きできず。金縛りだ。
締めくくりにはもってこいだね。憎い配慮だ。さきほどのズッコケ場面が仕込みだったのでは・・・と勘ぐりたくなるほど。
「終わります・・・・・」
シロクマさんが「最高!!」と絶叫。
「まだ10分も残っているよ」とマサ。
「喉が痛いからもういいや。シラフだとどうも調子が出ないや」。いい味を醸し出していたのですが、もったいないなあ。j琴線震える様を共有していたい。まあこの続きはまた次の大切なるお楽しみとして取っておきましょう。
芦別のスナフキンが、臨場感たっぷりに聞かせてくれました。
心地よい余韻を残しつつも・・・・・・ひとまずは、お疲れ様でした!!
****ライブレポートのPART,1はここまで。
3番手はエレキギターによる弾き語り編ですよ。面白いでしょう!それでは続編でお会いしましょう!!よろしく!!****