航空機、特に浮力でなく動的揚力を利用して飛行する重航空機にとって、翼はエンジン以上に重要な必須の装備品である
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****大評判のライブレポート、ここからは折り返し点。
第3弾のはじまりです!****
5、川上創トリオ FEAT佐藤たいち
100パーセントジャズ・ワールド全開!ドップリと全身全霊で体感してください。
もはや説明不要でしょうが・・・・・STA所属の若きトロンボーン・プレイヤーのカミソー率いるユニット。
当初、チーム名に掲げているとおり、3人編成だったところ、当日になってドラマーが加入することに相成りました。
元々、カミソーはSTAでの参加のみだったのですが、マサが「ここは本来ジャズバーなんだけど、もし都合がよかったら自分のグループでも出演してみないかい?」とふってみたらば、即行で「はい、出ます!」と快諾。
そこからはとんとん拍子に話が進み、この日を迎えることとなりました。
メンバーは全員同い年の20歳!(カミソーはもうすぐ21歳!)。
STAのメンバーらとは、半分どころか3分の1近い年齢差。
まあ、音楽にはそんなこと全く関係のないこと。
普段は札幌が誇るジャズ界最大のライブバー「ジェリコ」を拠点に活動しているそうです(御大ミツも常連)。
さてさて、カミソーは去年の4月に故郷の名古屋から北大へと入学。
北国の寒さに度々やられて風邪ばかりひいているのですが、この日も体調は思わしくない・・・・。
結局、STAのスタジオリハには1度も参加できなかったし。
それでも、なんとかかんとか本番にむけて、無事会場へ乗り込んできましたよ。
ギリギリに会場入り。意気揚々と満面の笑顔でね。
最近は、仲間同士でシェアして車も購入。
それにメンバー4人が同乗。
よくもまあ、道に迷わなかったものだ・・・・(笑)。
イベントの平均年齢をグッと下げてくれた、この編成を紹介しましょう。
まずはバンマスのカミソー(TB)。
彼はMCも兼任。
一生懸命にプレイとトークで活躍。
唯一の道産子で札幌からはフジシュン(グランドピアノ)。
彼は北海学園に在籍中。
ベースに神奈川出身のアスベスト!(なんというステージネームだあ!!)
彼はウッドベース使用を希望していたのですが、ファイブペニーには展示用のモノしかないとのことで断念。
一応、マサがセッティング中に「そこにウッドベースがあるよ」と教えてあげたけど、チラ見して「けっこうです・・・・」と苦笑い。
フェンダーのジャズベースを持参してきました(3トーンサンバーストのボディカラー。ローズ指板)。
ドラマーには先述のとおり、東京出身のタイチという見るからに若さ漲る布陣だ。
事前にマサがカミソーに「ところで曲目は何やるの・・・・・・?」と打診したところ、「出たとこ、勝負です!」という非常に頼もしいお返事を頂戴しました。
さすがだね。これに賭ける意気込みがビンビンと伝わってくる。
な、な、なんと一度もリハはしていないんだとか・・・・。
驚いたことに、札幌から夕張へ向かう車中で、BGMを聞きながら軽く打ち合わせをしてきたんだそうですよ。恐るべしツワモノ達。
気心の知れたジャズ・フリークたちが一同に会して繰り広げるテンションマックスのプレイ連続。
スリリングこの上なきヒトトキ。
全曲、インストウルメンタルで網羅。
オープニングから、白熱の展開を披露。
まずはトロンボーン・ソロで狼煙をあげる。
これからはじまる音絵巻に、いやが上にも期待が高まります。
ジャジーなフレーズ連発。
マスターはもう恍惚状態に陥ってししまいながらも、心底酔いしれている。
オーディエンスもジッと食い入るように見入りながら、聞き耳を立てています。
次に何が飛び出すのか皆目予測不能・・・・。
次いでタイミングを見計らったかのように、軽快なるピアノが渋く絡んできます。
なんという鍵盤さばきだ。
彼等の年齢からは想像もつかないような、熟練の技が紡ぎ出されてきます。
そしてベースランニングに至っては、万雷の拍手喝采だ。
いても立ってもいられないくらいに震えが止まらない・・・といった様子。
締めくくりはドラム・ソロ。
目一杯に激しいスティック・ワークがはじき出された。
そうか、これは即興による各自のご挨拶代わりかあ。
やることひとつ、ひとつが憎いね。
「あ~あ~、皆さん、こんにちは。まだ風邪は治っていません・・・・。
はい、え~と・・・・なかなか、このような場所で演奏させてもらえる機会がないのでとっても嬉しく思います。
僕は北海道に住むようになって2年目、まあ、札幌のジェリコを中心にジャズ研界隈でメンバーを募って活動しています。
次の曲はマイルス・ディヴィスなどもカヴァーしているという超スタンダードで・・・・・・オン・グリーン・ドルフィン・ストリート」
益々、一種独特なるアドリブで、火花散らせてくれます。
各自が持ちうる限りのテクニックで、凌ぎを削って見せ付けてくれます。
こいつら、本当にリハしてないの?と疑ってみたくなるほどのまとまりだ。
信じられないくらいだよ。
超絶技巧の波が怒涛のごとく押し寄せてくる。
即興に次ぐ即興での雪崩れ込み。
「次は完全にその場の雰囲気から、音楽を生み出していきたいと思います。
そこでテーマが欲しいのです。誰か、リクエストをください。
いませんか・・・・?たとえば、この間の台風温帯低気圧とかね(笑)。1人くらいいないかなあ・・・・。」
と、ここでカウンターから我等がシロクマさんが声を大にして叫んだ!
「淋しい女のテーマ!」
「なるほど。いいでしょう!それでいきましょう。
でもちょっと3秒だけ、打ち合わせに時間をください・・・・・・Gマイナー・・??・・・・(ボソボソヒソヒソ)・・・・」
4人でアイコンタクトを送りあい準備完了。
「ということでして・・・いきます。よろしくお願いいます!」
先ほどまで乱れ打ちが延々と続いていたドラムス君が、ここではグッと場面転換とばかりにワイアーブラスでスネアヘッドをジックリとタメを効かせてなぞる。
ムード満点で猛アピール。
ワクワクするね。
女性っぽくセクシーな響きを演出。多少官能的に悩ましげに。
間髪入れずにトロンボーン・ソロ。起伏の激しいメロディーで挑んできます。起承転結のメリハリもタップリ。
ピアノソロも追随。
全体はテーマに沿った表現方法を縦軸で形成しつつも、抑揚を横軸で忠実に牽引しながら細部まで描ききる。
店内全体を異様なまでの迷宮物語に導いています。
「ありがとうございます。
どうでしたか?それっぽく聞こえたかな??果たしてどれだけ伝わったかな??
最後にパット・メセニーの・・・・・ソング・フォー・ビルバオをお送りしたいと思います」
カミソーが3人にテンポをジックリと指示。
このやりとりがかっこいいねえ。
ミュージシャンの特権だ。彼等はドップリずっとこのジャンル・オンリーなんだろうね。
ジャズがもつ魅力にはまり込んだらこうなるのは宿命。
カミソーは全く、ロックのことは知らなかったもん。
誰でも知っている人気グループでさえもだ。
これには衝撃を受けたくらいさ。
ある意味ではこの日の出演者中、一番異彩を放っていた存在でもあり、一番ファイブ・ペニーにフィットしていた個性派集団であったね。
その証拠にライブ後、マスターの貴重なるLPコレクションを次々と棚から引っ張り出して意気投合。目がイキイキしていて和気藹々。
マスター曰く「年齢が全然違うんだけど、メチャクチャに話があうんだよ」と盛り上がっていました。
ズラッとレコードジャケットを並べだして懇切丁寧なる解説が止まらない(笑)。
この光景も、微笑ましいね。
音楽にケチなくだらない国境なんて必要ないという証明だ。
初対面だろうが、同じ趣味を持つもの同士ならば一瞬でグッと距離が縮まっちゃう。
マスター夫妻によるプチ打ち上げのご馳走に舌鼓を打って帰っていきました。
ピアノのスコア一式を忘れていったけどね(笑)。
今後の彼らの大躍進にも希望をみちゃうよ。
もうこれで北海道ジャズシーンも安泰というものだ。
うるさ型の人達も絶賛。太鼓判を押してましたよ。
6,17:50~18:20
MURAKAMI☆TRIO
さあ、早くも終盤に差し掛かりましたよ。
STAとはタイバンが久し振りの3人組みバンドが満を持しての登場と相成りました。
2017年3月モダンタイムのSTA企画「リブレーション」以来だ。
ジャンルを説明するのがちょっと難しいのです・・・ジャズ・ポップロック歌謡???
オールマイティにカヴァーするという大役を、堂々いともあっさりとこなしてくれました。
2016年の2月「小樽公会堂・雪明かり」でもSTAとタイバンを組みましたが、今回はグランドピアニストとしてミサト嬢を新たに迎え入れてのライブです。
彼女は会場備え付けのグランド・ピアノで全曲をプレイ。
彼女とマサは練習スタジオ・ロビーでムラカミトリオ・リハ時に何度かお会いしていましたが、驚いたことに現在の彼女の職場上司がマサの以前の上司なのですよ!
これは衝撃だ。
今の北海道音楽関連でのマサがあるのも、この恩師あってのこと。ずっと今でも年賀状でのやりとりは続いています。
「ヨロシク伝えてね!」とミサト嬢にお願いしておきました。
で、バンド名からもすでにおわかりでしょう!
STAのトランペッター、ファニーのリーダーバンド。
前のカミソーに引き続いての、STAホーンメンバーによるプロジェクト。
これは初だね。
STAの強力なる底力を見せつけたラインナップ。
アップライト・ベーシストは、おなじみのシロクマさん(アリアを使用。ボディは空洞で、PUはマグネットとピエゾも内臓。ピエゾはオフ状態に設定しているそうです)。
そのシロクマさんは、懐かしき流行歌を聞かせるトリオのウッドブロッカーズとして、今までSTAと何度もタイバンを組んでいます。当然このファイブペニーでもね。その時には黒いサングラス着用というコワモテ姿でウッドベースをスピンさせるという小技まで繰り広げてくれましたが、ここではいたってクールな佇まいで、落ち着き払い黙々とボトムラインを牽引。
この日も早々と一人で愛車を駆使して会場入りした、シロクマさんとマサは挨拶を交わしたのですが・・・・・。
お互いに近況報告。
そこでとっても悲しい話を耳にしました。
練習スタジオでもタイバンでも数え切れないほどに面識のあったウッド・ブロッカーズのナイスガイ、トヨさんが亡くなっったとのこと・・・・。
それを聞いた途端、言葉を失いました。しばらく活動停止中だったウッド・ブロッカーズが最近動きだしたという報を聞き、STA 企画ライブにお誘いしたばかりだったもので・・・・。
前回の「ぼた山音楽祭」にも出演してくれたのですよ。
今でも信じられないです。
あのパワフルで人懐っこい笑顔のトヨさんが、もうこの世に存在しないなんて。
アグレッシブにカホン、シンバル、色とりどりのパーカッション類を見事な腕前で鮮やかに駆使して有名だった人。
髭を貯えていつもバンダナがトレードマークだった。
マサが以前にそのデザインがとっても気になり質問したことがあります
「その炎のバンダナってどこに売っているの?」
すると、後日に琴似バーンでのマサ企画ライブで、ウッドブロッカーズ出演時、ニコヤカにトヨさんが近づいてきて
「これプレゼント!」と言いながら白いビニール袋に入ったものを手渡してくれたのです。
中を覗いてみると、トヨさん愛用の炎バンダナと同じものが入っているではないですか!?ただひたすらに感動しました。
この日に合わせて、わざわざ買ってきてくれたのですよ。
そういう心優しい面を持っている男なんですよ。
誰からも慕われ愛される唯一無二の存在。
もちろんそのパーカッション・テクニックは誰もが認める業師。
一度でもその光景を見たならば、釘付けになること間違いなし。
だからこそ、人柄と腕前をかわれて多方面から常に引っ張りだこでしたね。
今でも市内のあちこちで、アグレッシブに叩きまくっているような気がします。
いや、絶対に音楽の轟いているところにトヨさんはいますよ。ね!そうだよね、トヨさんよ!
バンダナ大切にします。嬉しかった!ありがとう!!
湿っぽい空気はトヨさん、嫌うでしょうから景気よく早速いきましょう。
「サンディ・モーニング(マルーン5)」
アッと驚く斬新なる幕開け。
アダルトな雰囲気満点。
ジャンルの壁なんてこのバンドにかかれば一切関係なし。軽く超越しています。
ファニーはミュートを装着して、帝王マイルス・ディヴィスばりに日曜日の情景を演出して渋く迫ってきます。
この日の曜日を狙った心憎い演出かなあ。
シロクマ氏のグリッサンドやミュート・タッチ音が、生々しく響いてきて効果覿面。
中間部分でのベース&ピアノ・ソロも、本家以上にジャズ・テイスト満載。
でも全体的にじらし気味、グッと落ち着き払って抑えているところが心地よきテイストを醸し出している軽快なるミュージック。
MCもファニーが兼任。
「はい、どうも。はじめまして!改めましてムラカミトリオです。
夕張は初ライブ。というか地元の札幌を中心に活動しているものでして小樽以外は初。いつもこのような感じで場所によって臨機応変に演歌、映画音楽、スタンダード・ジャズなどを織り交ぜて披露しています。
先ほどのカミソー君のバンドは平均年齢20歳とのことでしたが、我々の平均年齢は49歳!
かろうじてピアノのミサト嬢が平均年齢の引き下げに貢献してくれています(笑)。
夕張に来る途中、もう峠あたりには雪が積もっていましたね。
我が住まいの里には、まだ降らないで欲しいと願うばかりです。
ところで、今ふっと横を見るといつの間にかマッツさんのマイクスタンドが置かれているのでビックリ。
マサさんのSTA用カンニングペーパーも柱の裏側にビッシリと貼ってあるし(ばらすなよ~~!とマサ)。
さすが作業が素早い。
さて、次の曲はどうしよう・・・と思案しました結果、それならばじゃあということで・・・永ちゃんの曲をちょっとやってみようと思います。」
「おおおお!!」と会場全体に驚きのどよめきが沸き起こる。
これって次に控えしYプロジェクトへのオマージュ?
「最近、やっと永ちゃんやユーミンの良さがわかってきました。そうでもないかい?
ミディアム・テンポで夏の終り、海岸、カニ(!?)のイメージでお届けしたいと思います・・・・イエス・マイ・ラブ!!
よろしくお願いします・・・1・2・3・・・・」
当然、大歓声。
(これで掴みはオーケー!)
マサもお気に入りさ。
矢沢節はいつ聞いてもどんなアレンジでも、かっこいいし痺れるんですよね。
ファニーここでは、トランペットがメロディーラインを一身に請け負っての独壇場。
ムーディーな心地良さに満ち溢れていて、グッときます。
琴線をビンビンに震わす、ナイス・セレクションだね。
観客も、皆酔いしれています。
ピアノとベースは、さりげなくバッキングにまわって盛り立てています。
後半はピアノ・ソロにバトンを渡して、ブレイクの連発からファニーのしっとりとしたエンディングへ・・・・。
「という感じで、ネットリとした曲をお送りしました(笑)。
はい、いかがでしたか、特にYプロの皆さん。(実はトップバッターの皆川さんの奥様も何を隠そう熱狂的な矢沢フリークなのですよ)
私は数年前からコミュニティFM札幌村ラジオで、毎週土曜日午後2時からムラカミアキラの楽しい音には福来る!という1時間生番組をDJ担当しています。
独断と偏見でコレクションの中から音楽を紹介していますが、STAマサさんもゲストで出演してくれたことがありました。で、記念品として粗品もプレゼントしています(欲しい!の声)。ブランド物ゼブラのボールペン(爆笑)!滑り止めのゴムまで付いている!(大爆笑)
世界中でこの番組でしか入手できないという、激レアな一品。
皆さんも是非出演してください。イベント企画、ライブ告知で番組を占拠して30分は喋っていただきます。」
とここで誰かの携帯電話から着信音が発せられる。
「あ!?電話だ・・・・あれ、シロクマさんのかい??」「もしもし・・・・今出れません・・・・」
またしつこく鳴る・・・・「しばらく出れません・・・・・こちらから電話しますね。」
その間中、観客はジッと待っている。
「シロクマさんの電話タイムを楽しんでいただきました(笑)
私事ではありますが、猫を6匹飼っています。
今日、また1匹増えました。雉白のマンチカン。もう名前も決まりました。
マー坊です。猫の話題が出たところで、ジブリ映画・魔女の宅急便から・・・・海の見える街(久石譲)という曲をやりたいと思います」
ここでも的確なるベースがボトムキープしつつもイントロを奏でて、ピアノがサビのパートを追随。
ファニーがメインの歌メロを、再びトランペットで吹き鳴らしながら猛アピール。
咽び泣くジャズのアレンジセンスが斬新で粋だね。
トランペットとピアノによるアンサンブルも光っている。
「いいでしょ!」とファニーはご機嫌。
「え~、さっきも言ったけど、カミソーくんたちは凄いね。
自分が20歳の頃はあんなにアドリブなんてできなかったよ。さあ、どうしようかなあ・・・今年になってから色々とやった事柄をネタにしながら進行していますが、つい最近というか、先月、スコアを作りました。ちょっと綱渡り状態ではありますが、アストル・ピアソラで・・・・・liberdango・・・・・
・・・・お聞きください・・・・」
客席から歓声が沸き起こった。「まじかい!!??」「ワー!!」「大好き!!」
リズミックなピアノに、さりげなく絡むミュート・トランペットがクセになるほどに官能的で、思わず身を乗り出して聞き入っちゃいます。
この憧れのタンゴワールドには誰もが引き込まれてしまいますね。
特に日本人受けが良いようです。
異国の地ではありますが、共通する古き良き哀愁の旋律に対する想いは一緒なのかも。
しかもだよ、タンゴつながりで洒落た趣向を凝らしてもくれました。
なんと「団子3兄弟」のフレーズが、ミサト嬢の鍵盤からいきなり飛び出した。
このあわせ技には思わずビックリ仰天で爆笑。予測していなかった驚愕の展開だ。
今度は「クロネコのタンゴ」にもチャレンジして欲しいなあ・・・と密かに欲張りなリクエストをしておきます。
しかし、許容範囲の広いこのバンドには、いつものことながらも、敬服しちゃいますよ。
一体全体どれだけの引き出しがあるの!?
しかも初めて聞く曲が白押しだあ。
ベース・ソロでスポットライトを浴びた、シロクマ氏もMCに加わります。
「少し受けたね(かなり受けていたよ)・・・まあいいや!よし、来年はこれへヴィーローテーションでいこう!
メンバー紹介にうつります。」
とここでファニーが懇切丁寧、敬意を込めつつ2人を紹介。
「イエイ!!
今日のセット・リストは今年初なんですよ。
今年はよくライブをやりました。
今年だけで16本!結成5年目で最多記録。この勢いにのって来年あたり夕張のお祭りに呼んでくれないかなあ・・・なあんて一人で密かに思っているのですが・・・・・もう1曲、新曲をやろうかな・・・・次の曲は・・・・時の流れの予想図Ⅱ」
もうおわかりでしょう!
テレサ・テンとドリカムによる、夢のような合体ヴァージョンだあ。
マッツにもバカ受けしていたよ。
腹を抱えて大笑いさ。
もう皆、リラックスしながらアット・ホームな雰囲気が漂う中、自由気ままにこの空間を堪能しています。
思わせぶりに、自然と連結する「時の流れに身をまかせ」が姿を現すたび、一気に微笑ましいシチュエーションへと場が豹変。
ミサト嬢も弾きながらニコニコ。
それだけにとどまらず、最後は観客全員で大合唱が始まった。もの凄い現象。
演奏だけでも大変だろうに、なんという遊び心。
余裕シャクシャクに繰り広げていきます。
「受けましたね!今、決めたにしては出来過ぎだ。(本人たちもここまで受けるとは思っていなかった様子)来年もこれ、ずっとやろうっと。
そろそろ最後の曲です。」
「え~!?最初からやれい!」
「(笑)それではここ喫茶店にちなんで、ラスト・ナンバーをお届けします。手拍子をヨロシク!・・・・!!・・・コーヒー・ルンバ(西田佐知子)」
ファニーの十八番ですね。序盤はボサノヴァの巨人セルジオ・メンデスの代表作品「マシュケナダ」ではじまるというサプライズなる豪華オマケ付き。アップテンポな鍵盤タッチで面目躍如。
そして昭和歌謡へと繋がっていきます。
和気藹々のマニアックな空気感は、このバンドが持ちうる最大の武器でしょう。
趣向を凝らし通受けを狙ったかのようなしたたかさ、ありとあらゆる箇所にオタク心をくすぐる味付けが笑いも交えつつ施されていて、素晴らしい。
最後はミュートを装着したファニーによる、リアルすぎるくらいのロング・トーン吹き鳴らしでフィニッシュ。
万雷の拍手を一身に浴びていました。
****これにてpart,3はお終い。
残すところ、あと2バンドです。
これがまた一筋縄ではいかないクセモノたちだっていうんだから始末におえないよ。
それではヨロシク!!哀愁!!!****