THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

VOL.181 2021小樽☆浅草橋オールディズナイト18(稲葉美紀DEAR FRIENDS編)

2021-07-22 17:19:00 | Live Set List

***早くもライブ・レポートの第4弾に突入だよ!お楽しみに!!***

 

意外にもこのライブレポートは多方面の人たちが閲覧しているようで執筆している私本人が驚愕しているくらいだ。

ライブ会場で「読んでいますよ!」と何度も声かけられて絶賛の嵐。

たまに辛辣なご意見も頂戴するけれど、そんことには目もくれずただひたすら頑張って続けていこうと思いますので今後とも叱咤激励をよろしく!!

 

コロナの感染状況を考慮してこのイベントは夜8時までには終了予定。だからその時点でも全然明るいのだ。

通常ならば10時くらいまでガンガンに賑わっているんだけどね。まあ、これも仕方のないこと。

 

3、13:20~13:50

「稲葉美紀DEAR FRIENDS」

札幌からの出演となる6人組で2年連続2回目。

全員が涼しそうなファッションで統一。

このバンドは古くからのSTAファミリーなんだよ。

顔なじみのメンバーどころかSTAでガンガンにプレイしていたナイスガイまで在籍しているしね。

それでもここと対バンを組むのは超久しぶりだ。

本当ならば今年2月の小樽・雪明りの路「公会堂」なんかでも一緒になるはずだったのに、このコロナ騒動で泣く泣く出演を辞退していたのさ・・・・。

近年はアコースティックプロジェクトに着手してグッと落ち着いた雰囲気を醸し出していた彼ら。

全員が椅子になんか座ったりしてね。

STAとは去年11月「小樽マリンホール」以来のご対面なのだ。

なんたってこのバンドの本格的ロック編成を観たのは2018年の8月、小樽北運河サウンドエナジーが最後だよ。

若干のメンバーチェンジも施しているようだし(でも見たことのある顔ばかりだけど・・・笑)。

皆、元気にしていたかい?

彼等がエントリーするとしないとでは、イベントとしてのクォリティに差が顕著に現れてしまうことでしょうね。

結果的には実現してくれて良かった、良かったよ。

ここでのメンツは、全員が長年にわたって他のバンドでもSTAとはしょっちゅうタイバンを組んでいる。

ご多分にもれず、今回の彼らもバンド掛け持ちにと多忙(コロナの影響で多少は落ち着いたかな?!)。

 

まずはバンド・サイドからのメッセージが届いていますので、ここでご紹介させていただきますね。

「実力派ヴォーカリストの稲葉美紀を前面にフューチャーして、プレイヤー達は彼女を支え盛り上げるバックバンドに徹するのが基本コンセプトです。

得意とする八神純子を中心にオールジャンルへとチャレンジし、自らだけではなく会場の皆さんと一緒に盛り上がれるステージをお届けいたします。

これからもドンドンと進化し続けますよ。

本日は八神純子さんが年に一度凄腕ミュージシャンたちを引き連れて行うナイト・フライトというツアーの一番最初の時のアレンジ再現にチャレンジしてみました。興味津々でしょう。

その時のギターは松原正樹、ドラムに村上ポンタ秀一。もうすでに叶わない‥‥ああ、悲しい((´;ω;`)・・・・・

どうぞよろしくお願いいたします」

う~む・・・なるほどなあ。そういわれてみればどことなくアダルティックなムードを醸し出している。

 

それでは今更説明や解説をするのも野暮というものではありますが、いきます。

ヴォーカルに華麗なる歌姫ミキちゃん。

本人によるコメントを紹介

「私失敗しないのでとドクターXを気取ってはいるが、密かに歌詞を間違えている・・・・(爆笑)」

彼女は多方面のバンドに所属しています(ポップスはもちろんのこと、アニソンから様式美へヴィーメタルまで)。才色兼備とは彼女のこと。なんと驚いたことに網タイツ姿でイングヴェイマルムスティーンのカバーバンド「J」でも堂々と演奏していました。

 

リーダー兼ドラマーは元STAのセッキーちゃん。

「最年長でドリンクを飲んで頑張っています(ミキミキ談)」

去年はカホンとウィンドウチャイムなどを巧みにこなしていました。

今回は本来のドラマーとしてその目を見張るようなドラミングを披露(スローンはヤマハ製。備え付けのドラムセットのシェルは小豆色)

とにかく彼はリズムマシーンを片手に数段腕をあげた。それはお世辞抜きに方々から聞こえてきた沢山の賛辞が証明しているよ。

テインバレスまでをもこなしまくっていたし。

彼のスティックの持ち方はレギュラーグリップなんだけど、その握りであれだけ叩けるドラマーって通のドラマーに言わせるとそうそういないらしい。

猛暑の中、日差しを避けるためにセッキーはオフ・ステージ時、ホッカムリ姿で会場を延々とうろついていた。そうとうに怪しい男で目立ちまくり(笑)

ところがいざステージにスタンバイするとキリリとかっこよく表情も引き締まって豹変するのだ。もちろんホッカムリは撤去してね!

彼も、フュージョン系ブレイクスルーを手始めに数多くのバンドを掛け持ちというモテモテ・ミュージシャン。病的なくらいに根っからのバンド好き男。そのフレンドリーな人柄から想像もつかないくらいのセンス溢れる熟練技を発揮。一見の価値アリ。 

 

ベーシストは懐かしや超絶技巧派のアミノ酸(ジャズベースを使用。ボディは3トーンサンバーストカラー。ローズ指板。ジャコ・パストリアスのようにノーピックガード)。

ミラージュ、タイトライン、マジックカプセル、40高中と八面六臂の大活躍。

お馴染みの2フィンガーピッキングで渋く決めまくっていました。

楽屋のテントで挨拶がてら「おお!久しぶり!!」とご対面した時、あまりにもアミノ酸がスリムになったことを私が伝えるとすこぶる大喜びで「それをぜひライブレポートに書いてください!」とのこと。

しっかりと約束を果たしたよん!!

 

前回からめでたくギタリストとして加入しているシモムラさん。

小樽マリンホールではヤマハの独特なデザインのサイレントギターを使用。

骨組みシェイプのあれね。これは軽量で名器だ。

アノ時はアコースティック系だったからのこだわりか・・・・・

今回もユニークな仕様のレスポールを持参(レモンドロップのボディカラー)。

なんとビグスビーのアームユニットをマウントしているのだ。面白いね。マニア心をくすぐるところ。

「酔っぱらっていても何故かギターはしっかりと弾く。内股になるけど・・・・(笑)」

 

そしてキーボードレディが2名というゴージャスさ。

これならばミキミキちゃんも歌に全力で専念できるというものだ。このシフトは大正解。

ミキミキの八神様スタイルのキーボード弾き歌唱も絶品だけどね。

一人目のキーボードは、な、な、なんとその名もジュンコさん!

八神純子を弾く淳子さま。

20代の頃、ミキミキと一緒にバンドを結成していてポプコンや、キリン・ポップスグランプリなんかに出演してブイブイ言わせていました。

ボケ防止のために再度返り咲いた次第!めでたし、めでたし!!

 

もう一人のキーボード(ローランドを使用)はお馴染みのハルコちゃん。

益々可愛くなったね!!

コーラスも兼任(ヘッドセットマイクを装着)。

バンドの平均年齢を一気に引き下げてくれました!

ミキミキの大学の後輩。ミキミキ先輩が在学中に生まれたというそら恐ろしい事実が発覚((-_-;)・・・・

 

「八神純子さんの楽曲をメインとし、ハルコちゃんのコーラスを秘密兵器にバンドとのハイブリットバージョンが売りです。伸びやかなるハイトーン、クリアヴォイスのミキミキをお届けします。」とのこと。

つまりはバンド形態プラスアルファの変則編成に落ち着く事と相成りました。

2017年のベッシーホールでは、インストウルメンタルとボーカルを織り交ぜた編成の5人組フュージョン・ロック・バンド、2018年1月のスペース・アート・ホールではピアノ弾き語りを中心に据えたバンド編成、同年8月の北運河サウンド・エナジーではMIKIMIKIヴォイスとトークを散りばめてくれました。

去年1月のモダンタイムではギターレス、ツインキーボード体制での初お披露目だった。

思い返せば今回の実験的ひな型だよね。

つまり見るたびに微妙な変化があるわけだ。

色々と試行錯誤の繰り返しなんだね。

バンド維持って何かと大変だ。まあそれだけやりがいのあるジャンルではあります。

以前には、会場入りした彼等をマサが捕まえて素朴な疑問を投げかけてみた。

「ブレイク・スルーとこのバンド、結局どのように区別するのかな?」

とどのつまり、ブレイク・スルーはセッキーによる純粋なる多重プロジェクト。

そしてこちらも表向きはセッキーがリーダーなのですが、実質的に影で取り仕切っているのはミキミキちゃんだとのこと(裏ボスね)。

なるほど!この差はやたらとデカイ(笑)

持ち時間が少ないので彼らも相当にアイディアを練って全編名曲オンパレードの形式で臨んできましたよ。

目まぐるしく次々に飛び出してくる珠玉のヒット曲に陶酔しちゃいました。

それではもったいないので、彼らの今までのライブレポートからもスペシャル抜粋掲載させていただきますね。

 

司会者の八千代さん(地元FM小樽のベテランDJ)がアナウンス「さあ!一緒に思いっきり八神純子ワールドに酔いしれていただきましょう!」

ミキミキちゃんMC「こんにちは、久しぶりにやってきました!

天気がいいけど、ちょっと暑すぎますね!

じゃあ、やります!お願いします・・・・・・・・・

「パープルタウン(1980年7月21日リリース。副題YOU OUGHTA KNOW BY NOW。9枚目のシングル。)CMソングにも起用されて60万枚ものビッグセールスを記録。歌番組ベストテンにて2週連続1位。この曲で初の紅白出場を果たす。ただし当時メロディとアレンジの一部がレイケネディのロンリーガイと酷似しているとのすったもんだあり・・・・・)!!」

度肝貫く王道路線を、オープニングから惜しげもなく披露。

タイバン達もずっとこの日を楽しみにしていたらしく、満面の笑みを浮かべて、一緒に会場で口ずさんでいましたよ。

一聴しただけで八神節だとわかる、雄大なるメロディが光を放つ快適な名曲。

男性陣も難攻不落なこのバッキングでは、巧みなトリッキー・テクニックを駆使。アミノ酸もベースソロを余裕の表情で繰り広げてMIKIMIKI嬢を盛り立てつつもガッシリと支えます。

次々と矢継ぎ早やに繰り出される、琴線振るわすツボを心得たサビのパートと堂々たるパフォーマンス。

持ちうる限りの高度なインタープレイを、エンディングで火花散るほどにしっかりとつぎ込んでくれました。

この選曲はナイス!嬉しい限り。

拍手喝采・・・・・・MIKIMIKIさん、素敵~!!

当然でしょうね。またもや、ミキ嬢の力量を思い知らされてしまいました。

 

間髪入れずにメドレーで「デジャヴュー(1980年4月21日リリースの3作目オリジナル・アルバムMR,メトロポリスに3曲目に収録)」

息をつかせる隙を与えてもくれない、ここぞとばかりの心憎きセットリスト。

もう何度も、彼らのステージを見ていますが、今回はコンパクトに纏め上げてど真ん中の名曲が目白押し。いつものことながらレパートリーの豊富さも特筆モノ。

いつの間にか、感動的な歌メロと歌詞に打ち震えているのだ。

ハルコちゃんによる美しいハーモニーもセクシー。

ドップリとお洒落なムードに浸ってください。

グッと大人のサウンド溢れる、Jポップ・ナンバー。

目まぐるしく展開される極上極まりない流麗なるメロディライン。

相変わらず完成度が高い鉄壁の歌声。隠し玉のサンバホイッスルを吹き込む姿も幸せそう。

ミキミキちゃんは女性シンガーならではの華やかな魅力を振り撒いてくれたよ。皆、うっとりと

「今の曲はバッチリとまとめてきました。今日も皆さんの知っている曲を歌いますので、ジャンルにとらわれず一緒に楽しみましょう!

次の曲も大好きなんですよ。十八番です。いつもは自宅でこっそりと弾き語りしているんですけどね。リーダーのセキさんがそれとってもいい!とドヤ顔して言いながら譲らないので。私達も頑張って演奏していきます。・・・・思い出のスクリーン!(1979年2月5日リリースの6枚目シングル)」

セッキーのカウントにはじまって、叩き出される貫禄タップリの切れっ切れラテン風ボトム・グルーブが炸裂!

ここでも八神&ミキミキ・ワールドにあなたを誘います。MCとのギャップがこれまた楽しい。とくとご覧あれ。

ミキミキちゃん愛用のサンバホイッスルを本家同様にここでも使用しているところなんて、気合の入り方が半端ではないですね。

ベースのアミノ酸は控えめながらも、さすがの歯切れ良いチョッパーも交えて、タイトに引き締まったベースランニングを描きあげます。臨場感タップリで効果絶大。

ジュンコちゃん演じるシンセの優しくて淡いオーケストレーションが、そのまま本編へと繋がる演奏。

キーボード操作も抜群で、小技の連発には観客の視線も釘付け。目が離せません。「上手い!」とあるキーボードプレイヤーも手放しで絶賛していたよ。

メンバー全員がノビノビと息のあったプレイに専念。言葉を失うほどに。

極めつけはギターから紡ぎだされるトーンの音像。奇跡の愁いを含んだパワフル・ヴォイスで応じるミキ嬢は新境地開拓。こういう側面もあるんだねえ。その引き出しの豊富さにはお口あんぐり状態さ。思わず唸ってしまいます。

これだけ歌えたらさぞかし気持ちいいんだろうなあ。微笑ましくも、羨ましい限り。

遠く澄み切った果てしなき小樽の空の向こうにまで届け!とばかりに、遠慮なくぶちかましてくれました。

 

「去年9月のここでのライブは寒かったですよね。

さあそれでは2曲続けていきますよ。

たくさんのリクエストがあったので、折り返し点はやっぱりあの曲・・・・・・・・・みずいろの雨・・・・(1978年9月5にリリース。5枚目のシングル。60万枚のセールスを記録!)」

出た!マサがずっと心待ちにしていた、甘酸っぱくも青春のほろ苦い香りが目いっぱいに漂う曲がはじまりました。

永遠のニューミュージック・スタンダードで早くもトドメを刺す。これを絶対にやらなければ許されない。ステージを降りられないよ。

セッキーによるカウント(今回は彼のホノボノとしたおとぼけMCが全く聞けなかったのが少しだけど残念・・・・)。

一緒になって口ずさんでいる人も見受けられます。

優しい人柄や思いやりをチラホラと覗かせるセッキーですが、やっぱり見るからに善人丸出しだ。しかし、いざプレイに入るとなると、ここでも別人のごとく表情が男らしくって頼もしい。

MIKIMIKI嬢の感情移入と表現力は申し分なし。いやはやなんとも参りました。(もうこれをやられたら私は思い残す事は何もありません・・・・。)ここでもトドメとばかりサンバホイッスルが轟いた時には、心に染み入りウルウル状態。

ファッションリーダーだけにシックな着こなしも、様になっています。

その伸びやかでどこまでも張りのあるボーカルには、ただただ聞き惚れるのみ。

MIKIMIKI嬢の豊かな声量はここにきても全く衰え知らず。恐るべし自己主張。益々艶を増しているではないか。「まだまだここで歌っていたいわ!もっともっと私の歌を聞いて!」とでも言いたげだ。

自然な曲の繋がりは抜群で演出力もバッチリ。

 

「じゃあ皆さんもよく知っている曲を聞いてください。オシャレなサウンドから入ります。乞うご期待!・・・・MR,ブルー~私の地球~(1980年11月5日にリリースされた10枚目のシングル)」

やはり後半への流れはこれに尽きるでしょう・・・

余力を振り絞っての熱唱はさすがだ。

的確なるリズム隊が絡みつく中、リズミカルな鍵盤タッチがこちらにまで快適に響いてきます。

ベースの滑らかなる決めフィンガリングに雪崩れ込み。MIKIMIKI嬢に導かれて弾かれるメロディアスな展開も絶品だ。

アミノ酸がベースを黙々とつま弾く姿。もう見るからにベーシストの基本スタイルのお手本を見ているかのようだ。

聞かせどころでは目一杯に臆する事もなく前面に主張してきて、引く所では的確にスッと黒子に徹する阿吽の呼吸。

普段は控えめで寡黙な男なのですがステージ上では別人のよう。

ここでも新生面を、垣間見たような思いです。その奥行きの深さと音作りに感服。

曲調は和風テイスト満載。こういうスタイルも、なかなかにいいもんだね。

それにつけてもミキミキちゃん。もはや独壇場と化して感動的ですらありますよ。下手な言葉では到底表現できないくらいだ。そんなのいくつも並べ立てたって無意味さ。百聞は一見にしかずとは昔の人もうまい事を言ったもんだ。

サビに至っても遠慮無しに、喉を震わせ妖艶にポーズ決めまくり。しかし改めて言わせてもらいます「いい声しているなあ・・・・」

ミキミキ嬢が、エンディングで綺麗な言霊と共に圧倒的存在感を演出。

 

常にテンションの高い華麗なるステージングのわりには、トークがとっても和気藹々。

「さてこのステージ!6人じゃあもったいないくらいに大掛かりで素晴らしい!

斎藤さん、スタッフの皆さん、お誘いいただきましてありがとうございます!

これからもライブイベントの話があれば、どこでもドアで駆け付けますよ!

持ってないけど(笑)

私は熱狂的な八神純子フリーク。八神純子様命です。

八神純子さまがアメリカ人と結婚した時には、八神ロスに陥ってしまい泣きそうになりました。でもその後、彼女は来日中に震災を体験したことを切っ掛けに、被災地を回って被災者たちを励ますためコンサート活動を行っています。

だって朝に、いってきま~す!と言って出かけていった人がもう帰って来ないんだよ・・・・・・永遠の別れ・・・・・

それではバンドではほとんど合わせていないんだけど・・・・・ピアノからはじまるよ。汗かいてるね(笑)・・・・・時々は10秒でもいいからその大切な人を思い出してあげてください・・・・・1年と10秒の交換、という曲を聞いてください」(特別に掲載)

、私がこれを聞くのは2回目!

2015年リリースのアルバム「ゼア・ユー・アー」に収録。

八神と被災者との心温まる交流から生まれた歌。

このバンドが取り上げた中で最も新しい八神ソングですね。

叙情的なキーボードのフレーズで煌びやかに、グッと場面転換しての導入部分。

ここではシットリとメローで抑え目なフレーズ。

MIKIMIKI嬢は本家同様に切々と透き通り、かつ、語りかけるように歌い紡いできます。

一部おしゃべりに興じていた観客達も、ハッと我にかえりしんみりと聞き入って癒されていたよ。

 

そのミキミキ嬢によるMC

「長い人生を送っていると大切な人を失うこともたびたびあります。

今の歌は・・・・・いつまでもいつまでもそばにいると約束してくれていたのにあなたは嘘つきだね。今日という日を2人で生きていたかった‥‥という悲しい歌です。

令和の時代になっても全然新しい曲調・・・・古臭さなんて微塵もなく最近の曲みたいですね。

・・・・難曲が終わったので正直な話ホッとしました。ヒット曲以外にも、八神純子様のアルバムには素晴らしい曲がいっぱい入っています。

 

ではメンバー紹介をします!(ここでリスペクト目一杯こめて、一人一人を猛烈にアピール)

なんと7キロの減量に大成功したという太っ腹のリーダーで私のわがままを聞いてくれるセッキー。

フュージョン界の凄腕ベーシスト・アミノ酸はギタリストでもあります。二刀流。

ギタリストはシモムラさん!

キーボード2人の女性はともに男顔負けの存在感を発揮。

そして男性陣に囲まれていつも女王様状態の私はミキミキちゃんです!

 

八神純子さんの話に戻しましょう。

しつこいようではありますが、私は八神純子さまがデビューした時から大好きでして、長年・・・御年・・・私の年齢は言いませんが(笑)ずっと願っていた彼女の曲をライブで歌うことが叶って毎回とても嬉しいです。50歳過ぎてから念願の純子様を歌えるなんて最高です。

だから私はライブの朝には必ず、自分に暗示をかけてきます・・・・私は八神純子よ、私は八神純子よ!(笑)

学生時代からバンド活動しているんですけど、私が八神純子やりたい!と言うと、~~!?八神~??・・・と言われていたのですよ。

私の大好きな八神純子さんを知っている人はこの会場にいるのかなあ?なんか若い人ばかりなんだけど・・・・・・。

あ!?いたあ!良かった~!!嬉しくって泣きそうです(笑)。

今日は他のバンドの皆さんが楽しそうで煌びやかなので、私たちも負けじと純子様の美味しいところを切り取って贅沢にお送りしてきました。お徳用サイズで‥‥

 

じゃあ、それではまだいきます。八神純子さまをドンドンと歌わなくっちゃあ。 

ちょっと静かな曲で・・・・思い出は美しすぎて(ペコリと義理固く一礼)」

「おお~~!」と感嘆ともとれるようなどよめきが沸き起こりました。

 ポップ・フレィヴァーに満ち溢れた、しっとり系のバラード(1978年1月5日リリース。3枚目のシングル。メジャーデビュー曲。同年発売の同名アルバムに収録)

ややテンポアップして若干のアレンジを加味。セキちゃん気合十分に思い切り入魂のフィルイン。

セッキーは普段のロッカー然とした佇まいとはまるで別人のように、虎視眈々と叩きだしています。守備範囲の広い男だね。たいしたもんだ。

彼の有り余る才能の片鱗を見せ付けられてしまいました。

咽び泣く素晴らしきキーボードが、極限までの音色を遥か彼方にまで轟かせてボーカルとのハーモニーを奏でる。

前半は延々と情感漲るクリスタル・ヴォイスを堪能させてくれます。心にしみじみと染み入りますね。

会場内は水を打ったような静寂・・・・誰もが、演奏に浸ってじっくりしんみりと感傷的。爽やかなるそよ風が変幻自在に揺らめきながらステージを包み込んでいます。

おっと、油断していると何故だか鋼の涙腺が緩んじゃいそうだ・・・・・・・・。

まるでロマンテックな名画の一場面に入り込んだような錯覚に陥ってしまいました。

ジュンコちゃんの官能的なエレクトリック・ピアノによるバッキングがメインだけあって、どこからともなく溜息が漏れてきそう・・・・。

安定感抜群のスネアによるショット・ワーク。やや抑え目なベースがシンクロして追随。

ミキミキちゃんが三度伝家の宝刀ともいえるサンバ・ホイッスルを吹いて彩を添えつつ、ドラマティックな展開で迫ってきます。

 

「これで最後です。チック・コリア永遠のジャズソングでSPAINを敬愛するしばたはつみヴァージョンでお送りしたいと思います!!」

(1972年、チック率いるリターン・トウ・フォーエヴァーの傑作アルバム「ライト・アス・ア・フェザー」に収録)

フィナーレには持って来いの掟破りな趣向。嬉しき掟破り。

イントロで奏でられるアランフェス協奏曲のアルペジオ・ギターが異彩を放つほどに出色のきらめき。

一転、テンポアップしてのアドリブ攻勢。

凄まじきトリッキーなるリフの雪崩込み攻防。

特にドラムとベースによるソロバトルには凄まじいくらい鳥肌が立った。

本来、歌詞は存在しないんだけど、このバンドが選んだカバーは大当たりだ。

己のカラーをよく把握しての決定打。

緊張感に満ちた各パートもしっかりと反映されていますよ。メロディに身をゆだねて、静かにリズムをとる観客も。

「ありがとうございました。今日も、態度がでかくて申し訳ありません・・・(笑)。

言うのを忘れていたんだけど、赤いイヤリングを落としてしまいました・・・・・どこで落としたんだろう?(水色のオニギリ型ピックなら落ちていたよ)

あ!?これからもこのステージに出たいので、今後共よろしくお願いします(笑)」

好感のもてる安心で信頼度の高いステージングには、とっても満足さ。

 

間髪入れずにクラッカーやホイッスル炸裂させるオーディエンス達。

新型コロナウィルス感染対策のために、皆さん、声出し、ダンス、鳴り物の使用、最前列での写真撮影が控えめだ。

ミュージシャンらも派手な煽りは禁物。

ちょっと勢いづいて羽目を外してしまうと、すかさず注意が入ってしまいます。

早くこんな厄介な世の中が終われば良いのですが・・・・。

 

追記・・・MIKIMIKI嬢はかつてコンテスト&オーディション荒らしでブイブイ言わせていたそうですよ。それも素直に頷けるというもの。

 

****さあ、残すところは9バンドとなりました!!(笑)

まだまだ賑やかに盛り上がっていきますよ!are you ready?!****

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ammonoidea(chicago)

2021-07-22 08:19:49 | CHICAGO

アンモナイト分類名:アンモナイト亜綱学名subclassis Ammonoidea)は、古生代シルル紀末期(もしくはデボン紀中期)から中生代白亜紀末までのおよそ3億5000万年前後の間を、海洋に広く分布し繁栄した、頭足類分類群の一つ。全ての種が平らな巻き貝の形をした殻を持っているのが特徴である。

masa's art chicago logo respect gallery

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VOL.181 2021小樽☆浅草橋オールディズナイト18(PERSPECTIVE編)

2021-07-22 06:15:50 | Live Set List

2, 12:40~13:10「PERSPECTIVE」

セカンドアクトに控えしは・・・・・

地元小樽の4人組でトップバッターに引き続き、これまたオール・インストウルメンタルバンド。

こちらは正真正銘、正統派のフュージョン・バンド。

2年連続2回目の出演。

序盤での出演なんてもったいないくらいの、高水準なテクニックを披露してくれました。

観客席からもその火花散るテクニカルなプレイの連発に感嘆の声が漏れ聞こえてくるほど。

BBCに出演していた時には女性のウィンドシンセプレイヤーが在籍していたそうです。

こんな凄腕のバンドがまだまだここ北海道にはうじゃうじゃいるのでしょ。ひじょうに心強い限りだ。

あちこちのイベントでSTAは何年も前からこのバンドとは度々対バンだったにも関わらず、土日開催ゆえに曜日違いですれ違ってばかりでした。

同日にライブでご一緒できたのは、な、な、なんと私の手元に残る記録によると2016年5月上旬の小樽カモメ亭「お気楽ライブ」以来!

その時このバンドはトップ出演でしたが、あまりにも印象が強烈だったのでハッキリと記憶しております。

懐かしいなあ・・・もうそんなに前のことかあ・・・・。

 

さてさて、全員がマスク姿でのプレイ。

ギターはHSHのP・U仕様のトム・アンダーソン(青ボディ。指板はROSE),ストラップも黒のトム・アンダーソンでブランドを統一。

白いジャズベースは5弦(指板ROSE),そして3人目はドラマー。

紅一点のキーボード担当はハナちゃん。2段構えでコルグ&ローランド。

私が彼女のライブを観るのは確か4度目です。

ヒロリンとイケちゃん率いる進化系ガール(小樽市民会館)、乙!!帝國ゆるゆる団(ソリッド)、そして浅草橋オールディズナイト。つまりそのたびにほとんど所属するバンドが違うわけです。

さあ、応援団も到着したようです。皆さん、客席は最前列の中央というベストポジションをゲット(感染防止のために距離は設けておりますよ)。

開演前から「ハナちゃ~ん!」と声援が飛び交っています。

スラリと伸びた足に網タイツ姿が以前のライブでは官能的だったハナちゃんですが、今回は全身黒のシックな落ち着いた装い。

 

いきなりオープニングに飛びだした「タイガー(2015年リリースのアルバム・ゾディアックに収録)」はトリックスのカバー(カシオペアとスクエアのメンバーからなる夢のスーパーユニット)。

そんな楽曲ですから難易度強。

複雑な変拍子がイントロから情け容赦なく展開していきます。

そして飛びっきりダイナミックなのだ。

ベースのサムピッキングをボトムにギターソロ、そしてキーボード・ソロへと流れてゆく。

 

メドレーで、またもやトリックスの「リコレクション(2004年リリースのアルバム・インデックスに収録)」

切れ味鋭いギターによるカッティングからバッキングも勢いよく猛追。

荘厳なるシンセサイザーの響きが熱き彩を添える。

的確なるリズムセクションも渋すぎるくらいだ。

一体となった音像の渦がこれでもかあ、というくらいに唸りを上げる。ユニゾンパートも言葉を失うくらいに鉄壁。

そこから更に怒涛のインプロヴィゼーションへと雪崩込み。

それでいて流麗なるサウンドも特筆もの。一致団結の攻防が凄まじい。

ここでいきなりまたもや「ハナチャーン!」と、どこかで聞きなれた声援。

複雑極まりない進行の中、ハイハットの繊細な刻みが引き継ぎ、ドラムとギターソロの応酬。

特にアームバーを自由自在に操る奏法には皆の目が釘付け。

トリックスはあの伊達男セッキーの十八番でもあります。おかげさまで私も多少は詳しくなりましたよ。

まさに通受けするバンドだけに、カバーするバンドらのこだわり具合が半端ないくらいにかっこいい。

 

ホイッスルや口笛が会場から鳴り響く中

「こんにちは!今日は天気に恵まれて良かったです!それでは、あまりライブではやらないTOTOの難しい曲をやります」

ひじょうにマニアックな選曲で「ジェイク・トウ・ザ・ボーン(1992年リリースのアルバム、キングダム・オブ・デザイア~欲望の王国に収録)」

ピアノ・ソロもフューチャーされていて、どんどんとテンポアップしていく様はまさにライブ向きで圧巻。ドラマーのタイトなるアタック感もアクセントとして見過ごすわけにはいきません。

ああ・・・・ジェフ・ポーカロ様・・・・。

ギタリスト君は根っからのTOTOフリークだけあって、どんな質問にでも即答してくれるくらいの頼もしさです。

それは淡々と紡ぎ出すトリッキーなるプレイ・スタイルにも如実に現れています。

強烈なサスティーンの効いたフィンガリングは感動的でエモーショナル。

心底TOTO&スティーブ・ルカサーを愛しているんだねえ!

 

「ではでは・・・・我々が活動し始めた時には5人組でスクエアをやっていたのですが、4人編成になってからはトリックスをやるようになりました。

残りの曲もトリックスをやりたいと思います・・・・ラッシュ!!(2011年リリースのアルバム・インパクトに収録)」

先述のドラマー、セッキーも聞き入っているよ。

ギターがメインのフレーズを弾き出すのですが、キーボードとのアップテンポなユニゾンプレイも織り交ぜつつ進行。

こだわりにこだわりぬかれたアレンジ力には脱帽。言葉を失うほどの破壊力で唸りまくり。

緻密に組み上げられた本家本元のアンサンブルを、よくぞここまでPERSPECTIVEも再現できるものだ。

ステージ手前の観客でもある、男性ダンサー・トリオがすでに和気藹々の様相を呈している。

数人のファン達はステージ裏にまで進入してカメラ撮影。

 

「ボンボヤージュ(TRIX2005年リリースのアルバム・モードに収録)」

グッと雰囲気を変えて、ここでは南国ムード溢れる曲調に。

日本人が琴線震わせるところをさりげなく狙った仕掛けが満載だ。

どことなくパーカッシブに跳ねまくるノリが清々しくって心地よい。

ジャパニーズ・フュージョンの真骨頂フルスロットル。

 

「以前、2月に開催されている小樽雪明りの路ライブで披露したことのある曲をやります。

冬の情景ソングではありますが炎天下の元これを聞いて涼んでみてください・・・・・ホワイト・フェアリー(TRIX2009年6月24日リリースのアルバム FANTASTICに収録)」

相変わらず畳みかけるようにメンバー全員が持ちうる限りのエネルギーを全力で注入。

この域に達すると、もう大人のロックフィールドだね。

膨大なる数のアルバムを発表しているトリックスは意外にもコミカルな面をステージパフォーマンスに取り込んでいるのです。

でもPERSPECTIVEは真摯に音楽性基本重視コンセプトのようですよ。

ライブイベントのコンセプトに相応しく、お気楽でアットホームに演者も観客もスタッフも全員がエンジョイ!

 

ラストはメンバーらが人差し指を頭上に突き立てて「ファイアー!(2005年リリースのアルバム・モードに収録)」

ここでもギターのハイポジションによる超早弾きが圧倒的に迫ってきます。

豪快無比なる分厚きヘヴィーな締めくくり。それでいてどこか切なき哀愁のメロディもそこかしこに散りばめられているところなんかは心憎い。

レッドゾーン振り切れ直前。

最後の1音までテンションマックスだ。

もうこれっきゃあないね。

エンディングにはうってつけさ。

大団円!お疲れさまでした!!またすぐにでも見たいバンドだよ~!!

 

****三番手からはガラッと趣向を変えてあのベテラン集団が思い切りポップにはじけまくってくれますよ!!お楽しみに!!!****

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