THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

VOL,187 FRIENDS LIVE63 in GOLDSTONE(HIKOPRO ZERO編)

2022-04-09 19:19:15 | Live Set List



6,18:45~19:15


そして満を持して舞台に上ったのは、札幌からこの日2度目の登場となる彦ちゃん率いる「HIKOPRO ZERO」
「BLUE CLOUD」の熱気もいまだ冷めやらないうちにだよ。

もちろん、「フレンズ・ライブ」のしたたかなる仕掛け人。
この男がまたまたやってくれました。


ワーカホリックの彦ちゃんがいるといないとでは、ライブイベントの雰囲気が全然違う。


そのくらいに有名なる名物男だ。


一体全体、彼はいくつのバンドを持っているんだい?


いやいや、考えるのはもうよそう。

そんな詮索は野暮ってなあもんだ。

だって、それを解説しはじめたら、それだけであっという間にここのスペースが埋まっちゃうもんね。


マサと彼とはもう16年来の付き合いになるんだねえ。


月日の経つのは早いものだ。

双方ともにSTA、TAKE・OFF(チューリップのカバーバンド)を結成したばかりで、スタジオリハでしゅっちゅう顔を合わせていた。


そして夢を語り合って切磋琢磨し合った仲。


酸いも甘いもかみ分けた盟友同志だ。


マサはほとんどSTA中心の活動だったのに対して、彦ちゃんは膨大なる多方面のジャンルに着手。


自主企画ライブなどを行いつつも、長年交流を重ねているのですよ。


だからこそ、そこから培った人脈も驚愕に値する。


バンド、音楽、ライブに対する取り組み方こそ違えど刺激を与えあっている。
北海道のバンドシーンを盛り上げるべく、日々悪戦苦闘しているのだ。

徐々にでも、良い相乗効果を発揮しているのではないでしょうか。
その努力も近年では報われつつある。


去年、遂に神秘のヴェールを脱いだ彦ちゃん率いる紫のコピーバンド「蝦夷紫」


あれは各方面に十分な衝撃を与えてくれた。


その後も相変わらず色々なニュープロジェクトを結成しているようなことは、本人の口からとか、噂、SNSで時々伝わってきていた(今後もポール・マッカートニーとウィングス、はたまたレディシンガーをフューチャーしたジャパメタを披露する予定。そのためのリハに今月から取り組むようだよ。
一時たりとも歩みを止めようとはしない)。


で、今回のバンドだ。
この前に出演していた「ミラージュ」同様にフュージョン。
でも「ミラージュ」はT-SQURE限定だったのに対して、こちらは洋邦問わず。
しかも年代が多岐にわたる。
「クロスオーヴァー」と呼ばれていた「フュージョン」以前の時代にまでさかのぼったりしてね。
これは間口が広い分、一歩間違えたら散漫な内容に陥る恐れもある。
そこは彦ちゃんのわがまま・・・もとい、柔軟なるコンセプトに基づく練り上げ手腕によって軽く超越していたよ。
さすが百戦錬磨の凄腕。
「ミラージュ」とも古くからの音楽仲間さ。
ちなみに「ZERO」の意味を聞いたらたいして深い意味はないとのこと。
「ZERO」ってかっこいいでしょう・・・・だってさ((´∀`*))。
雰囲気感覚で命名したらしい。
この日が初のお披露目。
これを目撃できたあなたは絶対にラッキー。

そしてだよ、顔ぶれが凄い。
これを凄いと言わずして何を凄いと呼ぶべきか!?
そのくらいに驚愕のラインナップ。
よくぞ集まったものだ。
奇跡にちかいこと。
間違いなく一つの事件だ。
オーディエンス達も熱い視線をリスペクト込めて、延々と注いでいた。
贅沢すぎる黄金のメンツを紹介しよう!
野郎ばかりの5人組だよん。
はりきり彦ちゃんは、先ほどまでのチャー風全身真っ白衣装から、お色直しを施してラフなアロハシャツ姿。
南国ムードたっぷりな花柄模様のデザイン。
帽子も眼鏡もいつもの装いに戻った。
ギターもフェンダームスタングから愛器シェクターのストラトシェイプにチェンジ。
おなじみのブルーボディカラー、ローズ指板。
でもエフェクターボードには巧みな秘密兵器がビッシリ(これをまるごと会場に忘れて打ち上げに直行していた。オンちゃんからの電話であわてて引き上げに向かっていた!武士の魂だぞよ!((´∀`*))
アルトサックスは「宇宙のショウジクン」の異名をとるショウジアツシくんだ。
マサとはお互いに「やっと会えたねえ!」と感動もひとしおだった。
STA内では「札幌のデヴィッド・サンボーン」と呼ばれてもいる。
バカテクの持ち主。
それは誰もが認めるところ。
あのプレイスタイルをちょっとでも観たならば、思わず唸ってしまいながらも納得なのだ。
眼鏡と全身を黒で統一したファッションに、白いマスクが顎にかかっていてお茶目。
ベースはマーカス・ワタナベくん。
もちろん何から何までがマーカスミラー一色で統一だ。
その徹底ぶりは半端ない。
ジャズベースはナチュラルボディにメイプル指板。
ピックアップフェンスを装着。
L字ケーブルをインプット。
黒い帽子からルックスまで本家そっくり。
敬服しちゃうくらい。
フィンガーピッキングでバシバシとグルーヴを決めまくっていた。
ドラムスにはクボタヒロキ君。
ヴィ二ーズバーの頃にはSTAで散々お世話になった方。
現在はソリッドの店長としてその見事なまでの手腕をいかんなく発揮している。
去年の3月にSTAが初めてソリッドに出演した際に、久々の再会を果たした。また今後とも色々と絡みがあるだろうねえ。
AXIAに引き続きこのバンドでも、テクニカルなスティックワークを披露して皆を釘付けにしていたよ。
ショウジ君同様に白いマスク姿。
そしてキーボードは超が付くほどの売れっ子で人気者キムキム。
2階の楽屋でわざわざ挨拶しにきてくれた、いつでもナイスガイな奴。
最近はグッとシェイプアップして男前が更にアップ。
眼鏡着用でいつものように座りながら下手にて、知的奏法を繰り広げていた。
キーボードはヤマハのモンタージュ6。
一体全体、この男はいくつキーボードを持っているんだ!?
しかも、どれもこれもが高価なモノばかりで網羅。

ちなみに元気印の彦ちゃんは過去にSTAライブで「長い夜」共演済み。キムキムもフルライブで参加済み。ショウジくんは去年の1月のウイズユーにてSTA共演が決定していたにもかかわらず、残念ながらコロナでボツった経緯あり。

さてさて、前置きがそうとうに長くなってしまったから、さっそくライブレポートへ突入!
セットリストは4曲だって!?
少なすぎ!もっと演奏してよ・・・とファンからの声が聞こえてきそう。
でも濃厚この上ない充実の内容だったから良しとしよう((´∀`*))

はい、またトラブルが発生!
オープニングの曲用に用意していたSEを彦ちゃんが忘れてきたそうです・・・・。
せっかく緻密なるリハを繰り返して本番に臨んだのに。
でも片道30分ほどで家へ取りに戻る、と言って本当に事なきを得た!!

そのドラマティックなSEに導かれて・・・・・1曲目「シーライン」(角松敏生)
1987年7月1日発売のアルバム「シー・イズ・ア・レディ」に収録。
通算1作目のインストゥルメンタル・アルバム。
オリコン最高チャートでは4位を記録。
この曲は先行シングル。
アルバム収録曲のサブタイトルには女性の名前がついているが、「シーライン」には「RIE 」がサブタイトル。
ブルージーで疾走感に満ち溢れたリリカルな名曲。
彦ちゃんのギターは角松仕様。
やりたいことを次々と叶えちゃう行動派の彦ちゃんは大したものだ。
大体が口先ばかりで偉そうな語りだけをかます奴ばかりの世の中で。
そんな輩には彦ちゃんの爪の垢でも煎じて飲ませてやりたいぐらいだ。
まあ、それはともかくも、「シーライン」はオープニングにはうってつけ。
突き抜けるくらいに華やかなサウンドをこれでもかあ、というくらいに展開しまくる。
演奏しているメンバー全員も満面の笑みでいい表情しているよ。
自信と余裕しゃくしゃくに貫禄のなせる技。
主役の彦ちゃんは遠慮なしに弾きまくる。
ステージの前方にまでせり出してグッと腰を低く落とし大股開きでポーズ。
カメラマンを意識してか、アクションも様になっている。
どいつもこいつも心底から楽しそう。
それに負けじとナイスなタイミングで上手に陣取るショウジ君が、アルトサックスで超絶技巧なフレーズで思いっきりブロー。
鮮やか過ぎる切り込み具合は惚れ惚れするほど。
他の3人も極上のアンサンブルを築き上げてグイグイと牽引。
一気に気分は太陽がさんさんと降り注ぐ真夏へと浸っちゃう。

彦ちゃんのユニークなMC
「私のわがままバンドの第2弾です((´∀`*))
最初のSEは角松のツアーに使っていたものをそのまま再現しています。
私は海が好きなのであちこちをブルーで統一。
こんな格好を一人だけしているとやっぱり浮いているね。
夏のイメージのみで4曲しか用意できなかったんだけど、ソロで伸ばして時間を稼ごうという魂胆ですよ。
今度の曲は古いよ。
3大ギタリストと言われたジェフ・ベックの曲。
と言っても若い人達はわからないかなあ。(他の2人はエリック・クラプトンとジミー・ペイジなんて説明は不要だね)
今のギタリストと言えばイングヴェイ・マルムスティーンとかなのかな!?(それもやっぱり古い部類だし・・・・)
・・・レッド・ブーツ!!」
やったあ!マサは密かにこれを待ち望んでいたのさ。
ベックが数段ステップアップを図ったエポックメイキングな目玉の「一品」
1976年5月にリリースされたアルバム「ワイアード」の1曲目に収録。
日本のチャートでも7位を記録した。
このアルバムはブルーやグリーンという色が付いた曲名が多いんだけど、この「レッド」は「RED」ではなく「LED」
つまり赤ではなく鉛のブーツという意味。
相性の良い5人のメンバーによるジャジーでヘビー極まりない無制限真剣一本勝負。
再び彦ちゃんの指先から駆け巡るピッキングを存分に堪能。
むき出しの感覚的な本能が赴くままに奏でられる、マシンガンのごときアドリブ・フレーズは聞きごたえ満点。
ハンマリングオンにグリッサンド、アーミングとありとあらゆる奏法を惜しげもなく注ぎ込む。
野獣のように襲いかかってくるラインから、奥の深い抜群の勢いを融合させた、高濃度のエッセンスを注入。
アグレッシブな永遠の渋い金字塔。
どんなに暴れまくるようなリフやソロでも、透明感とポップなクールさは微塵も損なわれていないところが崇高なんだよなあ。
キーボード・ソロからオリジナルには入っていないサックスソロに連結。
しまいにはギターとキーボードとサックスの区別がつかなくなるほどの、
各楽器の枠を軽く超えてしまうファンキービートでソウルフルに傾倒した、緊張感ギリギリまでの圧倒的なるマックス状態が心地よい。
彦ちゃんいわく「スタジオで思いつくままに振り分けてまとめていくのさ」とのこと。
ダイナミックな「金縛り」を保証します。
実際、会場中が圧倒されて鳥肌立ったままで凍り付いていた・・・・。
終了直後、観客は拍手をするのを忘れてしまったほどなんだよ。
あんな超絶技巧な曲は初体験なんだろうね。
マサは彦ちゃんとキムキムに今度は「蒼き風」をリクエストしておいたさ。

「イントロのドラムってどうなってるんだろうね!?
(名手ナラダ・マイケル・ウオルデン)
僕としてはわりとわかりやすい曲を選んだつもりなんだけどなあ。
10代の頃は拓郎、シカゴ、クリームなんかを聞いていたんだけど、20歳になるとクロスオーバーというジャンルが生まれた。今でいうところのフュージョンだね。
カシオペア、スクエア、スパイロジャイラ、
高中正義などなど・・・・
これは新しい音楽だあ、と迷うこともなく飛びついた。
教則本を買ってきてコピーしまくったものさ。
さっきのチャーは15歳からスタジオ・ミュージシャンをやっていたんだけど、次にやるのも天才ギタリストの曲で・・・・渡辺香津美。
そんな凄い人の曲をやろうってんだから無謀だよねえ。((´∀`*))
日立のコマーシャルソング(ステレオ・コンポ、ローディー)だった・・・・ユニコーンという曲をやります。
と言っても若い人は奥田民生を思い出すだろうけど、それとは違うからね。」


色褪せないお気に入りがまたもやはじまった。憎い連中だなあ。
涙腺が崩壊しそうだよん。
1980年5月25日リリースのニューヨーク録音アルバム「TO CHI KA」に収録。
オリコンLPチャートでは20週TOP100入りして、最高10位を記録した最大のヒットアルバム。
このタイトルは渡辺香津美の愛犬の北海道犬「図知華(トチカ)」に由来。
プロデューサーはヴィブラフォン奏者のマイク・マイニエリ。
ドラムはスティーブ・ジョーダン、ベースはマーカス・ミラーだよ。
ゴージャス!!
(マーカス渡辺くんの真骨頂だ((´∀`*)))
渡辺香津美さんの人気を不動のものにした初期代表曲。
ダンサンブルでキャッチーなのに、変わった構成。
いきなり導入部で引っ掛けてくる。
これで掴みはバッチリOKで益々の独壇場。
程よいフックと、奇抜な発想によるアレンジの妙も見逃せない。
サックスの火花散る粗削りなせめぎあいと衝撃とはまさにこのこと。
しかしリズムセクションの安定感は特筆もの。
呼吸を合わせるために随時アイコンタクトを送り合う。
キムキム発するエレピの音色も鮮やか。
相当数、練習したに違いない。
凄まじい音と音との完成度の高いバトルが延々と続く。
テーマのパターン区切りも尖っていて、軽快な捻りが効いている。

彦ちゃんによるメンバー紹介はお約束の内容。
「・・・・クボタくんはヘヴィーメタルなんだけど、フュージョンも叩きこなすのだ。(ベビーメタルが大好きでずっと応援している)
そしてリーダーの私は佐藤健です!(会場の反応は薄い・・・いつものことさ((´∀`*))
以前はキムタクや福山雅治と名乗っていたさ。
さてさて、最後の曲となりました。
葉加瀬太郎の・・・・情熱大陸!!」
日本人ならば知らない人はいないであろう葉加瀬太郎の代表曲。
同名ドキュメンタリーテレビ番組のテーマソング。
実は違う曲がオープニング曲に使用されていたのに、途中ゲスト出演した葉加瀬氏の演奏をいたく気にいったプロデューサーから作曲依頼があり現在にいたるのだそうだ。
しかも手渡された30秒の映像にピッタリとあてはまるように、たったの1週間で仕上げなければいけない。
あまりにも無謀な仕事。
でも自分の持ち曲から2曲を転用し、メロディをうまく組み合わせて完成させたのだそうだ。
これってヴァイオリンがメインなんだけど、そこは彦ちゃん。
布袋寅泰のバージョンで目いっぱいに盛り上げていたよ。
こんなところにも目をつけるところなんて彦ちゃんらしいね。
貢献度も絶大。
淡々と鍵盤に正確な指さばきを刻むキムキムの本気度が絶品。
余力を振り絞ってメンバー一丸となっての全力疾走。
ほとばしる汗もなんのその。
ステージって想像以上に熱いんだよ。
どでかい灼熱の照明が頭上にズラリと並んでミュージシャンを狙い、後方にはアンプが鎮座しているんだからね。
そしてバンドも白熱のパフォーマンスの連続。
これではドリンクもはかどるのも納得だ。

遂にフィナーレを迎えた。
めでたし、めでたし。

万雷の拍手を全身に浴びながら、思う存分に願いが叶った彦ちゃん達は満足そうに舞台の袖へと駆け下りてきました。
こういう疲労感は何度でもいいものだ。
一度でも知っちゃうと病みつきで、やめられなくなっちゃうよ。
強引にやめてもすぐに疼いてくるし。

まずは名刺交換代わりのライブ。
そのわりには派手なご挨拶だったねえ((´∀`*))
今後の成長と仕込み、画策にも期待しているよ。

****次はこのブログの主役、我らがSAPPORO TRANSIT AUTHORITYの出番。
それは最後に怒涛のライブレポートで飾ります。
オオトリ.Jの章をよろしくご堪能くださいませ。****













コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする