先月の22日「モダンタイム」にてライブを開催したSTA。
その後、GWに突入したのでスタジオリハーサルは無しの状態でこの日、クラップスホールのイベントに出演となりました。
それでも曲目は一部変更あり。
その連休も前半は晴天続きで快適でしたが後半はずっと雨・・・。
肌寒い日々が舞い戻ってきましたが、桜があちこちで開花して街並みを爽やかに彩っています。
2012・5・6(SUN) GW最終日!
さて午後1時半、小雨降りしきる中を会場入り。
STAは今年1月以来のクラップス。このホールはやっぱり全てにおいてプロフェッショナルですね。
完璧なるタイムスケジュールに沿って各バンドが緻密にチェック。
リハーサルの進行状況を見ていても、スタッフのてきぱきとした無駄のない動きには感動させられます。
俄然ライブに対する情熱がムクムクと沸き上がります。
17:00 OPEN 17:30 START
カヴァーライブということでこの日に登場するバンドは絢爛豪華。
四入囃子(四人囃子)はジャパン・プログレの古典ナンバーをテクニカルにプレイ。
「一触即発」「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ(マサの大好きな曲)」を聞きあの第一回ワールドロックフェスティヴァル真駒内会場を思い出しちゃったさ。
変拍子の連続も感動的。
もっと見たかった。
くいーん(QUEEN) には皆がやられちゃいました。
クラップスのMR,K(ブライアン・メイ役)率いるそのなりきりぶりはそうとうなもの。
特にフレディー・マーキュリー役のヴォーカリストはあの幅広い声域を自由自在に余裕たっぷりにこなしハードからバラードまでたっぷりと聴かせる、見せる。(ヒゲが途中で取れちゃったけど・・・ヴォーカルスクールの校長先生だそうです、やっぱりなあ・・・と納得)。
マニアックなオープニングからあの「ボヘミアン・ラプソディ」へ。
本家同様に中間部分のアカペラ・パートはテープを使用(メンバーは一旦引っ込む)。
いやはや参りました。
「伝説のチャンピオン」の後は「GOD SAVE THE QUEEN」が流れる中をフレディのように王冠とマント姿で再登場。
大喝采を浴びました。
三番目のD・L・C・は急遽出演ということでしたが、もうSTAとは何度も一緒にタイバンを組んでいるおなじみさんです。
ハモンドの響きからのオープニングは「ライブ・イン・ジャパン」バージョン、ハイウェイスター。
ブラックナイト、ウーマン・フローム・トウキョウ、ブラック・ナイト、バーン・・・ギター小僧感涙にむせぶの巻。
お約束のギター・クラッシュもご披露。
「ファイヤーボール」のオープニングもまた是非実現してね。
トリ前はMEDDLE MOON(PINK FLOYD) 。
どのバンドもコダワリが凄いけど
そこへもってきてのこのバンドでしょう。
なんと「狂気」を再現してくれました。
レコードそのままのSEを使用したりして。
時計の刻み音チクタクで「TIME」、有名なレジのガチャガチャ、チーン!「MONEY」、2人の女性コーラスを配してのドラマチックな展開から「ECLIPSE」
ピンクフロイドの曲ってこうしてじっくり聞きこむと華麗で美しいんだよね。
ゴヘイバンドのF-KINGのテナーサックスも咽び鳴いていたよ。
そうそう、エイベッツライブでは「炎」を演じたそうですよ(これも見たかった。以前にこのバンドを見た時はこういうジャンルのバンドではなかったはず)。
各出演バンドが心から愛してやまない伝説を徹底的にこだわって追求するその姿にSTAのメンバー達も1観客として心からの拍手を送っていました(皆テクニックも上級レベル)。
若者ケンスケは四人囃子にいい意味でのショックを受けていたみたいだし、ノブとマサは開演から釘付けになって見入っていました(かなり前から楽しみの一つだったんだよ)。
北国パワーはなかなかどうして素晴らしい。
よくよく考えてみたらこの日カバーされた本物のバンド達は5バンドともその昔に札幌公演が実現しています。
全部見た人は偉い!(私は四つ見たよ)
そしてSTAの面々に目を向けてみたらば・・・・
ヤスは毎回、出番の直前まで楽屋でストイックにセットリストの反復チェック。
マサとリズムセクションについての討論会。
この日に演奏しない曲にまで話しは及んでしまいました。
ヤスはリハーサルで今までに一度も叩いたことのない超ハードな変則おかずをいきなり披露。
それでも皆は乱れることなくビッタリとあわせてきました。
ヤスはまだまだ隠し球を持ってるんだろうなあ・・・楽しみ。
ケンイチも一人でイヤホーンを装着して譜面とにらめっこ。
マサは軽くストレッチ。
ミツは唇を本番に向けて慣らすためにウォーミングアップ。
タツは全てのバンドをステージ脇からずっと観覧。
その真剣な眼差しには感動すら覚えました。
どんなジャンルでも分け隔てなく研究熱心に吸収しようとするその貪欲さ、参考にしたいと思います。
ほかのメンバー達もタイバンの連中やお友達、観客と和んだりしています。
***MEMBER***
MASA ・・・B CHO
NOBU・・・G
KENJI・・・PER AG CHO
RAVA・・・CHO PER
MITSU・・・TB
KENICHI・・・TP
RONNIE・・・VO
KENSUKE・・・TP
YASU・・・DR
OKA-CHAN・・・AS
ーーーGUESTーーー
F-KING・・・TS(GOHEI・BAND)
TATSU・・・TP(GOHEI・BAND)
***SET LIST ***
1、BEGINNINGS・・・CHICAGO
2、QUESTION67&68・・・CHICAGO
3、LONELINESS IS JUST A WORD(孤独なんて唯の言葉)・・・CHICAGO
4、IF YOU LEAVE ME NOW(愛ある別れ)・・・CHICAGO
5、MAKE ME SMILE(僕らに微笑みを)・・・CHICAGO
6、~NOW MORE THAN EVER(愛は限りなく)・・・CHICAGO
7、VEHICLE・・・IDES OF MARCH
8、25OR6TO4(長い夜)・・・CHICAGO
細部にわたっての入念なるリハーサルでは特にブラスの返りを強めにお願いしたところ、ものの見事に迫力倍増、憧れのブラスサウンドがステージ全体を包み込み我々の演奏にまでエネルギーが倍増注入されたような心地良さは快感でした。
モニターもバランスがいい感じ。
メンバー欄を見ていただければわかるとおり、12人中(!!)ブラスが半分の6人。
その内の2人はSTAのバンド仲間でもありノブが所属している「ゴヘイバンド(EW&F)」からのゲストです。
しかもたった1回のスタジオ練習で本番を迎えることになりました。
でも彼らは音楽関連のお仕事故に譜面やその他もろもろに強いのには驚き。
STAが頭抱えていた楽曲も軽くクリアしたんですからね。
まあFーKINGはゴヘイのリーダーとしてサックスはもとより個性溢れるボーカル、観客の心鷲掴みMC、軽快な振り付けダンスと百戦錬磨の猛者です。
TATSUも毎日、数時間の個人練習に余念がなく、トランペッター殺しの「黒い炎」をあのビル・チェイスの音域で楽々吹きまくりまったくばてずに涼しい顔をしている男なのであります。
STAにとってのレイ・ハーマン&リー・ソーンバーグ!!
大所帯のバンドゆえ、入れ替えセッティングにそうとうの時間を要すると思いきや全員が無駄のない動きでビックりするくらいの早業にて準備万端のOK!サイン。
曲者揃いのバンドばかり続いたから俄然こっちもふんどし引き締め直して臨みます。
マサからのSTAコールに導かれてノブ&ケンジのギターストロークがクールに響き渡りスタート。
それにかぶさるようにマサ&ヤスのリズムセクションが重厚な響きを演出し、今までの中でもピカイチのブラス隊による「ビギニングス」の旋律が奏でられます。
正直に言いますと、このシカゴ初期の傑作はSTAがライブで演奏しても客の反応が他の曲に比べて微妙でした(決してしらけているというわけではなく)。
それは他のシカゴ初期のあれやこれらのヒット曲に比べてここ日本では認知度の低さ、それとやはり頭からドカン!とくる流れではなく徐々にいつのまにか賑やかになる曲調だからでしょう。
私もシングル盤を初めて聞いたときには「なんじゃ、こりゃあ!」と思ったもんね。
あの華麗なるイントロが台無しなのです(EDITだらけで無残)。
でもアメリカ本国ではずっと重要なシカゴのライブレパートリーとして取り上げられていて現在も人気が高いのです。
国民性の違いかな・・・?と思っていたのですがこの日はびっくりしたことに最前列でノリノリに歌いまくっている人、通路で体をリズムに合わせてくねらせている人、ニコニコと後方で手拍子をしている人、人・・・。
カバー大会の客層とバッチリはまったみたいです。
嬉しいなあ、いいものを見極める目が確かな人たちばかりだ。
ラバ&ケンジのパーカッションをフル活用してのちゃかぽこの応酬。
ヤスはどんどんドラミングがヒートアップ。
ロニーの円熟ヴォイスが冴え渡りマサのベースリフからトロンボーン&トランペットのソロバトルに突入。
もうこの辺からは勢いが増してくるので観客もじっと前傾姿勢で見入っちゃうんだよね。
間髪いれずにシカゴのデビュー曲。
ロニーの威勢の良い掛け声にのってノブがブラスセクションの中をギターフレーズで駆け回るところはいつ聴いてもお見事の一語。
ロニーとマサのツインボーカル部分もこなれてきたね。
もちろんこの曲も大ウケでしたとさ。
3曲目はさっきも言ったけどめちゃ難しくて厄介な曲者曲なのに、観客の反応がこれまた今までは???(いい意味での戸惑いだよ)な奴。
マサがMCで「次はヒット曲ではないのですが通受けするナンバーをやります・・・シカゴⅢからのナンバーでLONELINESS IS JUST A WORD・・・」
すると会場から「おおお~~~!!」とどよめきが起こりこちらもびっくり(知っている人たちがこんなにいる!!)。
やったね、メンバー全員で飛び上がりたくなるよね。
おかげ様で鉄壁な仕上がりでした(リハでも真っ先に慎重に取り組んだのさ)。
タツは即興でイントロの嘶きトランペットソロをものの見事に吹ききっちゃいました。
あれにはステージ上にいてびっくりしたもんな。
余韻を引きずりつつも唯一のバラードへ。
照明も効果を出してくれて盛り立ててくれます。
ラヴァのウィンドチャイムやシェイカー、ケンジのアコースティックギターによるカッティングもムード満点さ。
もうこのへんでお気づきでしょうが本編も100%ブラスロックに徹底しております。
濃厚すぎるくらいのこだわり、一切の妥協や雑念はなし。
益々シカゴ色が濃くなりあっぱれなことだわい。
それに追い打ちをかけるがごとくの「僕らに微笑みを~愛は限りなく」のメドレー。
中間部分でのブラスセクションからギターにかけて延々と続くドラマチックな展開のところではロニーが軽快なステップでサイドに寄ってインストウルメンタル・パートをぐっと引き立てます。
どんなに曲が複雑、ひねくれた方向に進行して行ってもヤスが正確無比なスティックさばきで鮮やかに料理してくれるので安心です。
アイコンタクトを送るたびにお互いに不敵な笑みがこぼれちゃうのな。
唯一のシカゴ以外の曲「ヴィークル」はヤスのカウントからラヴァのサンバ・ホィッスルに連結するのがSTA流。
HINUMCCARTNEYカメラマンがステージ前方や左右とあちこち走り回ってフラッシュをたいています。
モニターに足をかけて(やってはいけないことです!)ポーズをとってサーヴィス。
そしてやっぱりやっちゃってくれましたよ、ヤスのバズーカ砲速攻フィルイン!
エンディングのロニーによるブルージーなるヴォーカル・ソロパートはいつもよりもかなり長めに引っ張りフェィク、アドリブを織り交ぜての熱唱。
マサによる「ラストです!25OR6TO4!!」
もういつもの通りにお祭り騒ぎ。
結局、観客はどの曲でも弾けまくって頭のヒューズが飛んでいました(感謝の言葉だよ、これは!!サンキュウ)
ベースを天井高くまっすぐに掲げマイクスタンドに弦を叩きつけて爆音効果を出してジャンプ。
「STAでした、( ´・ω・`)ノ~バイバイ」「ありがとう!!」
楽屋でF-KINGが「STAの評判が良かったよ」と言ってくれたし、1月以来の再会でもあるマザー・シップのジョンジーからも挨拶を受けて「自分もピーター・セテラが師匠なんですよ。ダイアログをやるのが夢です!」なんて嬉しい言葉をちょうだいしちゃいました。
思い返せばF-KINGがSTAの舞台に合流するのは数年前のコニタン企画「愛は地球を救う。24時間チャリティー屋外特設ライブ屯田」以来です。
あの時はゴヘイのメンバーが4人もいて、マサ以外のメンバー達が色とりどりのアフロヘアー姿に変身。
「長い夜」ではターンしてステップ踏んでの振り付け入りというSTAにしては一種異様なる貴重なステージでした、ああ・・・懐かしいなあ。
とにかくこの日の客席の連中ときたら誰でも知っているような当たり前な曲やうんちくなど語らずに超マニアックな話題ばかりを口にするので会話だけでも白熱していましたなあ。
けっこうなことだよ。
という訳で、ゴールデン・ウィークはこれにて幕となりました。
めでたし、めでたし♪
SPECIAL THANKS TO・・・HITOMI&WESS(MR,K&MR,F)&STUFF&NODOAME&HINUMCCARTNEY&NAO-CAT(MAO&NOA)&GOLDEN・WEEK&CHERRY&NORANEKOーDO&MR、Y&MR、KURO&MR、HASHI&RAIN&GOHEIーBAND!YEAH