THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

VOL.171 SUSUKINO LIVE HOUSE[HOT TIME](PART,7)S・T・A編

2019-12-25 15:40:45 | Live Set List

****このライブレポートもあっという間に最終章に突入です!!心してお読みください。それでは!!****

ステージ前のスクリーンに映し出されているのは「ジェームス・イングラム」「ボニー・タイラー」「ホール&オーツ」のプロモーション・ビデオ。

ミキサー&照明担当のコデラくんは札幌へヴィーメタルバンドの大御所「ELIZA」のベテラン・ドラマー。

マサは以前にイライザのLPとCDを持っていたことを彼に話すと大盛り上がり。

それならばと、最新のCDをプレゼントしてくれました。貴重なライブテイクも収録の全18曲!!ありがとう。

早速膝を正しながら拝聴させていただきますね。楽しみだよ。(写真参照)

満を持して大トリに登場したのは、このブログの主人公でもある「the sapporo transit authority(S・T・A)」

10、20:40~21:10

BGMはシカゴのクリスマス・アルバム。

ムード満点。いやが上にも、グッとくるなあ・・・・・・。

この日締めくくりのライブだけに、力の入りようが半端ではないです。

しかも10人編成。この日2番目の大人数で臨む、飛びっきりにやかましいブラスロック(まあ、いつものことではありますが・・・)

他のバンドで管楽器が所属しているのは、Y-PROJECTのみ(しかも4人がSTAと掛け持ちメンバー)。

徹頭徹尾、ほとんどの曲を初期シカゴで熱烈網羅。

どこでやっても浮きまくりのバンドですが、この日はちょっと事情が違った。

何と言ってもマサのバンド仲間でもある盟友達が一同に集うSTA主催「リブレーション」の集大成というイベント。

よって客層はほとんどが、熟練のロック通で占められているわけです。うるさ型が大挙総動員。

こりゃあ、初心者みたいに下手な演奏をやらかしたら、速攻で袋叩きにあっちゃうという危険も孕んでいる。

初心に舞い戻り、気持ちを引き締めて、ライブに取り組みました。

結果ですか?!もちろん大成功!!大受けでした。それはこれからのレポートで堪能してね(ところどころにまたもや反省点は勃発しているけど)。

で、このホットタイムに以前STAが出演したのは今年の6月(SUN)リブレーション企画でした。早いもので半年が経過していたんだ・・・・。

その際、メンバー達、スタッフ達、オーディエンスから好評を博したので急遽、ホットタイムに舞い戻ってきたわけです。

さてさて、ゴージャスなるツワモノ達が揃いましたよ。久し振りにタクがトロンボーンで復帰(彼は、ここのステージに立つのは初!意外にも)。

ステージに全員が収まるのか?とライブ・ハウスのスタッフさんも危惧していましたが、S・T・Aはすっかりと手馴れたものです。

毎度の事ですからね。相変わらずメンバーの出入りは激しく、人数やらパートやらの移動も頻繁。

その顔ぶれや担当楽器、ライブハウスの空気感、イベントの主旨、客層、出演時間などを慎重にマサが吟味しつつ、メンバーらの意見を取り込んでタイム計測のもとセット・リストを慎重に組み立てました。

現実問題として、毎月、S・T・Aという名前のもとに新しいバンドを組んでいるような事態が続いています。周囲からは「よくもまあ、14年もの間、一時たりとも休みなく活動できるね。コツを教えてほしいくらいだよ」と感心されちゃうくらい。

わかったらこんな苦労しないよお・・・私が教えてほしいくらい。もうこれは単なる意地です。

いつになったら演奏のみに集中できる日が訪れるのか。それを追い求めてただひたすらに、前進あるのみです。

マサが唯一のオリジナル・メンバーとしてバンドを運営していますが、今度こそは心機一転ニューS・T・Aで再起動する所存であります。

そういった意味でも大きなヒントともいえるライブだったのが、今回のホットタイム。

通算171回目のターニング・ポイントを迎えた感が強くて武者震いしちゃいました。新鮮な気持ちでGO!GO!GO!

改めて強力なる布陣の紹介をば・・・・・・

毎度おなじみのマルチで器用なジュン。

ライブの度にファンが増殖しているモテモテのミキティ(この日もカウンターで囲まれていたよ~!)。

彼女から「夜8時からの本番ならば参加オーケー!」と言われた瞬間から、この日のタイム・テーブルは組み立てていったのですよ。キュートで華麗なるサンタ・ファッションも楽しみの一つ。

心強き相棒のヤスはマサとリズム・セクションに専念。

あちこちから常にひっぱりだこの人気者キムキムによる絶妙なるキーボード部門。

この日もマッツ率いる「Y-PRO」で、すでに1ステージをこなしている曲者だ。

ファニーは目を見張るプレイとパフォーマンスに一同、惜しみない拍手を送った次第。

心境著しいクニちゃんも、トランペット・パートに返り咲いた。

先述のタクちゃんも久しぶりに合流。

そして頼もしきギターのクル氏がSTA加入1周年を迎えたということが今年最大の収穫です。

クル氏は今回S・T・A至上最も難しいセット・リストを、ごく短期間で完全にマスターしてきたのです。恐るべき驚愕の男。

ずっと頭を悩ませ続けていたギター・パートも、これで無限の可能性が拡大したわけですから、早くも来年のライブが待ちきれませんよ。

とにかく近年はS・T・A出戻り組みが多くて、懐かしいやら、賑やかやらで盛り上がっています。S・T・Aの長い歴史の重みを痛感する次第。

とにかく人数が多いS・T・A。しかもホットタイムのスタッフはコデラくん一人で切り盛りしているものだから、セッティングに膨大な時間を要します。

まずは立ち位置決めでひと悶着。

パーカッションを含む5管編成。

見た目だけでも圧巻。

その後は各ポジションごとに譜面台を立ててチューニングとイメージ・トレーニング。

マサはミキサー・サイドとステージ上との中継役も担って意思の疎通を図る。

ここいらにてウォーミング・アップは完了。

マサの正面テーブル席に座っている観客の会話から、何やら「テリー・キャス」とかのウンチク話が聞こえてきて、とても気になります。

まあ、時間は押し状態のため、けっこう焦りがありますが、オーナー夫妻から「時間のことは全然気にしないでいいから自由にやって!」と心強い励ましの言葉をもらいリラックス。

タク、STAライブは久し振りなんだけど、そんなこと微塵も感じさせないほどに(そんなことを知らない人が見たら、まるで毎日ステージに立っているような佇まい)不敵な構えでスクリーンの裏側に仁王立ち。

最終チェックとして(この日は10バンドなので時間の都合上、本番トップのリミックスのみリハありで他のバンドは一切リハ無しだった)コデラくんの指示に従って、各パートがマイクから軽い音出しのバランス&音質コントロール。

マサはボーカル用ワイヤレスヘッドセットマイクのチェックで「HA~I!1・2~!オーケー!サンキュー!HEY!HEY!ロックンロールもっとこいや~!!!」と叫んだら、酔いのまわった観客達も熱狂して「がっつりこいや~!」とコブシを突き上げて挑みかかってくる。まるでプロレス会場みたいだ(笑)

モニターやPAに近づくとハウリングが発生するので要注意。

さあ、準備万端整いましたよ。「オーケー!!いいですか!?」

マサとコデラくんとでアイコンタクトを交わして、「いつでもいいよ」のオーケー・サイン,頭上高く円を描いて発信。

次いでキムキムがいつの間にかスペイシーかつプログレッシブなSEを開始。

ヤスへ手拍子でテンポのメッセージを送ると、ハイハットで正確無比なリズムを刻みながらガイドライン。西やんもサンタナばりのラテン色で彩を添える。クニもウィンドウ・チャイムで狼煙をあげる中で、マサによるアナウンス。

「はい、そろそろ盛大にいくよ~~!!」

焦らしに焦らされた状態の観客達からは早くも歓声が沸きあがる。

BGMストップしてスクリーンがゆっくりと上昇。鮮やかなる照明がいっせいに焚かれる。

名物ダンサーのアベサンは、最前列にてネオンスティックを振り続ける。

***MEMBER***

MASA・・・B CHO VO BELL

KUL・・・G

NISHIYAN・・・PER

YASU・・・DR

JUN・・・TS VO CHO

KUNI・・・PER TP VO CHO

FUNNY・・・TP

MIKITYorCANDY・・・AS RECORDER

KIM-KIM・・・KB

TAKU・・・TB

***SET LIST***

1,INTRODUCTION・・・CHICAGO

2、PICK UP THE PIECES・・・AVERAGE WHITE BAND

3、DOES ANYBODY REALLY KNOW WHAT TIME IT IS?(一体、現実を把握している者はいるだろうか?・・・CHICAGO

4、VEHICLE・・・IDES OF MARCH

5、SATURDAY IN THE PARK・・・CHICAGO

6、GET IT ON(黒い炎)・・・CHASE

7、GETAWAY・・・CHICAGO

8、25OR6TO4(長い夜)・・・CHICAGO

===ENCORE===

9、SPINNING WHEEL・・・BLOOD SWEAT&TEARS

うねりまくっての追随。

それに便乗するかたちでクルさんも剃刀のごときミュート・カッティング。

プレイが待ちきれないという様子で、ギターのグリッサンドを豪快にぶちかます。

この辺で早くも期待に胸躍る雰囲気作り大成功。

これから繰り出されるS・T・Aワールドに興味津々のオーディエンス。

「S・T・A~!S・T・A~!!」とシュプレヒコールを叫んでいる人も散見。

マサによる洒落た口調での・・・・・・ナレーション開始。

「たいへん長らくお待たせしました。いよいよはじまりますよ!

時間となりました。(拍手があちこちから打ち鳴らされる)

華々しくこれから開演です。

濃厚なる大所帯バンドが登場します。

北国唯一無二の札幌発ブラスロックバンド!

賑やかに、ド派手な迫力ホーンセクションの熱きサウンドを心ゆくまでドップリとご堪能ください!メンバー一同この日この時この瞬間を心待ちにしていました!それではヨロシク!THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY~!!」 

マサは腰を低く落としてスタンバイ。

ジャストなタイミングで「1・2・3~!!」

波状攻撃へと、火蓋が切って落とされました。

猪突猛進の「イントロダクション」。

(四入囃子のGASくんもお気に入りソング)

さすが、このメンツだけに迫力が桁違い。

いつもの倍近い勢いを感じます。それは気のせいではなかったようで友人のバンドマンらにも同様の感想をいただきました。

プレイしている我々でさえ自分たちの音にエキサイトして、アドレナリンの噴出が止まらない。

普段はクールなヤスもスティックを手にスィッチが入ると、ドラム・ビーストに豹変するのです。

彼の今回のいでたちは、スポーティに動きやすい全身を渋くシックなロック系で統一。

去年4月にマサが東京で観て来たCTAの土産話が相当に感動的だったらしくて、今だに刺激を受けている御様子。如実にドラミングの随所でそのダニー・セラフィン成果が現れていますよ。!

ヤスの卓越したツイン・ペダル連打が、速射砲のごとき爆音で後方から襲いかかってきます。

キーボードによる力強いオルガン・サウンドが響き渡る。

イントロが飛び出した途端にミノリーさんらいつものお馴染みの面々が、ドドッとステージ前方へ雪崩れ込んできて、全身リズムの権化に。

皆さん、この変拍子の連続やコロコロ変わる変態的なリズムに、よくもまあピッタリとあわせてくれますねえ・・・と舞台上から失礼ではありますがしばし見とれてしまいました。

もうどれだけの回数この曲をオープニングでプレイしてきたことでしょうか。メンバー一同愛してやまないじゃじゃ馬のような曲。その中でもこの日ほど圧倒的完成度を誇ったことはなかったのでは?!出色の出来と自画自賛。

うるさ型のクルさんでも、絶賛していたくらいだから驚きです。

しかし、何度も言いますがメンバー全員、あの少ないリハ期間で、よくもまあここまで纏め上げたものだ。

結局はフルメンバーによるリハは叶わなかったが・・・・(泣)。

各自は多くを語らないけれどね。

特にニューフェイスの西やんは、さすが何の遜色もなく打ち解けているよ。

もう何年もSTAでプレイしている古参のような佇まいを醸し出してもいる。

多分この日ギリギリまで各人念入りストイックなまでに詰めへと没頭していたのだろう・・・・痕跡がビシビシと伝わってきます(本当にそうだったらしい)。

それぞれに責任重大なるミッションが課せられていたんだよ。

一番若いタクちゃんも、すでに風格さえ漂わせています。

モニター・スピーカーに片足乗せて、マサが野獣のごとく吠える(ミキサースタッフのノブさんに頼んでヴォーカルのリバーヴを深めにかけてもらいました。Wのジョニー曰くマサのベースラインによるヴォーカルは異常だあ!!とのこと。モダンタイムのマスター・タケさんにも同じ事を以前言われたなあ。あれ普通は歌えるようなベースフレーズではないと)。

ミキティはアグレッシブなるプレイで、色気も振り撒いています。

エフェクターを駆使して周到に計算されつくしたクルさん独特なるシャープなセンス良き音色のギターバッキングが、ヤスの冴え渡るパワフルなドラミングに絡みつく。

看板ともいえるホーンセクションのリフは、益々厚みを増してきましたね。

舞台両サイドからの弦楽器達による絶え間ない猛追。後方サイドからは、ドラム&パーカッションが遠慮なしにボトム構築しながらの進撃展開。

会場をまるごと覆いつくすかのような、ホーン隊による異次元空間模様の高鳴り。なんという高揚感であろうか。

鉄壁を誇るホーン・アンサンブルが稲妻のごとく吹き荒れて、全体をリズム・セクションが引き締めるという構図が近年のおおまかなる課題。

マサの知人3人が正面に座っていたんだけど、STAの強引なまでの音像に圧倒されっぱなしだったそうです。

さてさてライブの魔物はどこに潜んでいるのかな?・・・・今回は一体全体何を仕掛けてくるのか??

縦横無尽で、空間を縫うように駆け巡るアンサンブルは相変わらず天下一品。

今年からSTA合流して数ステージを経験してきただけに、西やんにも遊び心が芽生えて、随所に思わずニヤリとしちゃうようなエッセンスが盛り込まれてもいます。

キムキムによる包容力ある心地よいピアノの響きは、安心印。完成の領域に達した感あり。

さあ、第一関門の不気味なリズム地獄にガッシリと突入だ(2番の歌詞をエディットする本番チャレンジは、もうすっかりと染み渡ってきたね)。

先月共々に見事クリアでワクワクゾクゾクだ。手堅く突破した後に待ち受けていたのは、ブレイクによる一瞬の静寂。切り込み隊長タクちゃんによる卓越した鋭きトロンボーン・ソロが食い気味に吹き鳴らされて場面転換。

涼しい顔で見事にこなしたのです。

しかも、やる気満々のガッツポーズで構える。

大した度胸の持ち主だ!

最近は多方面で揉まれているという百戦錬磨の達人だからこそ成しえる技。何事もなかったかのような表情で振る舞っていたよ(ヤスと西やんによる縁の下の力持ちも忘れてはいけない)。

さりげなくジャジー・フレイヴァーのファンファーレ風アドリブを散りばめているところも、彼の凄いところ(ジュン&クル氏談)。

能あるタカは爪隠す!とは昔の人もうまいことを言ったモノだねえ!

あふれ出る意気込みが全身からビシビシと伝ってくるようだ。

そしてマサが「STAのバディ・リッチ」と言わしめた手数王から、リム・ショットに切り替えてのヤスが期待通りに猛然と先導しつつ、お次はとうとうファニーの出番。

スポット・ライトを全身に浴びる瞬間が訪れた。

そこへの架け橋ともいえるベースによるピッキングタッチラインがオリジナルライブ音源に入っているのですが、STAでは今までにも、そこをマサが、再現しているのです。

慎重にヤスが注視する中、マサが丁寧にプレイ。

マサとヤスは阿吽の呼吸だけに、おかげさまで綺麗に入れた!気持ちいい!スライドまで加えて、また一つ前進だ。

西やんは「現在自分が大好きなシカゴを演奏しているなんて信じられない!」と大喜びしているのです。

ファニーのソロは熟練の極致なので、大船に乗った気分に浸れます。

意外にもエモーショナルで、色香漂う艶かしき音色もナイス。感嘆の声があちこちから漏れてきましたよ。

本人は照れからなのか苦笑いしていたけれど、不安要素なんて微塵も露呈していなかったよ。

安定感抜群で、時折ヒステリックなハイノートなどもヒットしてニンマリ。

ヤスはことあるごとに遠慮気味な振る舞いが多いんだけど、ここぞという場面では見事バッチリと決めてくれるんだから頼りになるんだよね。

バッキングによる強弱のサポートも効果覿面で鳥肌が立ちっぱなしだ。

もうこのあたりにたどりついた時点で会場中の空気は一変。

なにやら恐ろしいことがステージで起こっているぞ・・・てな感じですでにかぶりついている。

それにしてもジュンは、いつでもどこでもナイスガイ。

そのジュンに指をさされた第3の男、クルさんのギターが火を噴く。

しっかりとク二とタクは彼のために花道をつくる。

いきなり過激なサスティーン・ピッキングが導入部分で一気呵成に飛び出して、益々進化したアヴァンギャルドなるソロを、これでもかあ!と言うくらいにぶちかます(よくもまあチューニングが狂わないねえ)。ただひたすらにテクニカル。

序盤はテリー・キャスに敬意を表して、ラインを奏でる。

へヴィーなサウンドは、これだけにとどまらずフィードバックにより加速。

音数がドンドンと増していき、とどまることを知りません。身をのけぞらせての恍惚状態。

チョーキングなどを交える際にはギターを揺さぶって身をよじる。あれだけのプレイだけでも引き攣るところなのに、エフェクター操作での効果もすこぶる大きい。

テリー・キャスのギター・ソロをリスペクト込めてほぼ忠実にコピーしちゃったんじゃあないのかい!?ビブラート、グリッサンドに至るまでバッチリ。

色々な本家の動画やら、マサから送られたキーボード・コード譜なども研究資料の一環として相当参考にしたらしいです。

それは現在でも進化の途中なんだよ。ストイックに決して妥協を許さないその真面目すぎる真摯な姿勢は誰もが見習うべき。

リズム・セクションはここでも全身全霊込めてのバックアップ。

極めつけはヤスが、紆余曲折を経て第2期JBG時代のコージー・パウエル直伝による力漲る究極稲妻フィルインで拍手喝采。

サンキュー!(ファニーは楽屋でヤスを絶賛していたよ)

マサもヤスのドラムセット手前にまで何度も駆け寄ってコミュニケーションを図る。

いつもは沈着冷静なるヤスもノリノリな様子で、このヒトトキを満喫している。すっかりと脳天ヒューズはスパークしちゃったみたいだ。

エンディングにおいて冴え渡るベルトーンも、クルさんを筆頭に見事な連携で流れるような繋がりをみせた。

クルさんからキーボード、そしてホーンセクションへとバトンを受け渡す。ここで繰り出したクルさん入魂の1音がジミヘンのようにウォームで破壊力があって戦慄が走りました。これぞまさしくロックの原石。いかなるアクロバティックなテクニックをひけらかすよりも、「ギュウイ~ン!」一発でひれ伏させるほどの衝撃と説得力。

マサとヤスとで取り決めたダメオシ6連打も今年から導入。

マサが右手を天井高く掲げてグルグルと回転。ヤスと呼吸合わせて、トドメはジャンピング・フィニッシュ(タイバンの先輩からは「ムラカミくんはエネルギッシュだね!」とお褒めの言葉を頂戴しました)。

あるミュージシャンに言われた事があります・・・・・「マサとヤスは何かにとりつかれているようだった」と。

めくるめくSTAのスピーディなる音像シャワーを、一身に浴びまくって酔いしれている観客達は身をゆだねるのみ。

ただただ目が点の放心状態・・・・。

「YEAH!改めまして、THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITYです!皆さん、楽しんでますか!?我々のことを知っている方もはじめての方もよろしく。

貴重なるジャンルのブラスロックバンドです。今日このメンツでのライブは初。遠路はるばる駆けつけてきたメンバーもいたりして、毎月S・T・Aと言う名のもとニュー・バンドを結成しているような活動状況です。

実は伝説のバンド、クリームのドラマー、ジンジャーベイカーが今年の10月に亡くなりました。

先月、トリビュートでサンシャイン・オブ・ユア・ラブを演奏したのですが、ちょうど同じ頃にアヴェレージ・ホワイトバンド創設メンバーのテナーサックス奏者マルコム・モリー・ダンカンもガン闘病の末に74歳で亡くなりました。

そこで、彼に哀悼の気持ち込めて今日唯一のインストをお送りしたいと思います。

ホワイト・ファンクの代表作を一発。皆さんはキャンディ・ダルファーのカバーでお馴染みじゃあないかな?

STA紅一点のミキティを全面的にフューチャーしますよ。今回限定で彼女をキャンディーと呼んであげてください!(笑・・・・そういえばYプロでもマッツはキャンディと紹介していたね)」すかさずあちこちから「キャンディ~~!!」のラブコールが飛び交う。「アヴェレージ・ホワイト・バンドで・・・ピック・アップ・ザ・ピーセス!」(去年1月以来の演奏。キャンディ、ヤス、西ヤンは初演奏)

マサがタイトル・コールをした途端に会場から「わあ!!」「いいねえ!!」

ドッと湧き上がりました。

セクシーな響きが伴う、たまらなく官能的なイントロ。

クル氏はお得意の必殺ワウペダルを踏み込んで独自の音色アレンジを施しています。ただ単にベタベタ踏むだけではなく、ペダルを駆使しながらも足元が歌っているのですよ。脅威だ!ピッキングタッチもより滑らかでソフトに艶やか。

S・T・A新生面がここでも露に。

一種独特のタメがクセモノなんですよね。ヤスくんもじっくりと噛み締めるように、カラフルな間合いを解き放ってビシバシ跳ねています。

かと思えば、千手観音のごとき素早いバチ捌きも繰り出すんだからね。

向かうところ敵なしの完全無欠ドラミング・グルーヴで魅了してくれます。

クル氏は黙々とコードカッティングに専念。味わい深いブラス・セクション。

印象的で逞しきリフのコントラストで皆、ガッチリ無難に頑張っています。

ジュンが横で構えるキャンディを指差す!

キャンディのアルト・サックス・ソロが彩を添えてくれた。見るからに気持ち良さそうで、やっぱり役者が違うねえ。

これに一番賭けていただけに鬼気迫る雰囲気。

YOU TUBEを見てドハマリしちゃったらしいよ。

曲の表情にチラホラと変化を与えている西ヤンは、相当に聞き込んだ痕跡が随所に見え隠れしています。

これも努力の賜物だ。報われたね。

曲ごとに花形スターがちょくちょくと変わる、ユニークで贅の限りを尽くしまくったバンドです。

知性漲る沈着冷静なファニーと、アットホームで人懐っこいクニとの異色のトランペット・コンビネーションも、お互いの信頼関係により相乗効果が現れて、それがバンドに波及、何倍ものケミストリーが生まれるわけであります。

怒涛の拍手が渦巻く中、マサのMC「ありがとうございます・・・・・キャンディに拍手!!」もちろん温かい拍手が送られた。

「ドンドンといかしたやついくよ~隠れシカゴファン垂涎の・・・・・・DOES ANYBODY REALLY KNOW WHAT TIME IT IS?」

間髪入れずヤスによるスティック4カウントが打ち鳴らされる。なるほど、イキイキとしているね。

これは、一昨年の12月に、ここホットタイムで演奏して以来だ。

ヤス、マサ、西やんがズッとライブ用に熱望していた曲。遂に実現。願いが叶った!初のエディット・ヴァージョンだけど。

今度は「時間に対する哲学的固定概念の意義を真摯に全人類へ問いただす」という、何やら小難しい、そしてカッコイイ曲。(クル氏もスタジオリハ中にスコアを覗き込んで、原題の長さに驚いていたしね。)

イントロだけでも数パターンのリズムに変化する、ほどよいホーン・ポップ・ロック

(何人かのメンバーは手こずっていたね)。

小刻みにヒットするピアノの躍動感。ポール・マッカートニー直伝のピーター・セテラによるベース・ラインが印象に残るパートを経て本題へ突入。

この曲も正直な話、消化不良気味で不満の種が山積みだったのですが(お蔵入りの原因)、ここにきてかなり本家本元に迫る勢いで嬉しくなっちゃうよ。

スローガンは「地道に小さなことからコツコツと」だね。

今度もファニーによる巧みで張りのあるトーンのトランペット・ソロ。

なかなかにやるじゃんか。

マサのメイン・ボーカルに絡むクニの個性的なコーラスも渋い。

そして英語が大の苦手というクニなんだけど、3番でのナレーションなんて堂々たるもの。発音もしっかりしているよ。

エンディングではタクちゃんがトロンボーン・ソロでまとめ上げた。

マサも水を飲みながら、黙ってタクちゃんの方を猛アピール。

「HEY!ありがとうございます。ひじょうにマニアックなものも開き直って織り交ぜつつ、さて早くも4曲目へ突入します。次の曲は5大ブラスロックの一つでシカゴの強力なるライバルとも言われた一発屋の悲劇バンド。曲調一転してダンサンブル・ビートが大受けしてもてはやされた、アイズ・オブ・マーチで・・・・ヴィークル」

 これも、「イントロダクション」「一体、現実を・・・・」に引き続いてのエディット・バージョン。

 観客席から出てきたマッツもメメ嬢もミノリーもアベさんも、ミキティ嬢と共に両手を高々とあげ、全身全霊を込めて大歓迎のジェスチャーを掲示しながらも拍手で合流。

タイバン達も最早いても立ってもいられない、といった様子でホイッスル鳴らしての参戦だ。
好き者にとっては極め付けとばかりに、血液逆流しそうな炎のナンバー。

文句のつけようもないくらいに、ヒップなアタック感で熱狂。

伊達男ジュン、ここではテナー・サックスとボーカルの二刀流。

彼はライブごとにアルトだったりテナーだったりと、よくもまあ混乱をきたさないものだね。

それでも十八番だけに、まるで自分のオリジナルソングのように捲くし立てる。

ボーカルが優雅で圧巻。

熱唱に次ぐ熱唱という構成。

今回のライブセットリスト構造はマサ、ジュンとでボーカルを2分するというシステム。

ホーン隊は体を仰け反らせて、渾身の吹き込み。

マサは、ネックをグルグルと上下にひねり回し振り上げてのピッキング。

後ろへ振り返ったり、お馴染みのブレイク・パートではドラムセット前にてクルクル。

前後左右にと行き来しながらキックをぶちかます。

一時たりともジッとしていません。ロックバンドのライブはやっぱりこうでなきゃあね。

それだけにとどまらず、何度もドラムセットまで駆け寄って右足をバスドラムに乗せてシンバルを蹴りまくる。

ニシやんもタンバリンの連打で対応。

調子にのりすぎて左肩がぶつかったシンバルスタンドが傾いて倒れそうになるも、グイ~ンと元に戻った。

ジェームス・ブラウンのマイクパフォーマンスさながらの状態にマサとヤスは苦笑いさ。

長年ライブをやっていると予期せぬ突発的なことが起こるというもの。

後日に気付いたんだけど、この曲中マサはベースヘッドをミキティのスコアにぶつけて床に落としてしまったのさ。丁重なる謝罪をしたら許してくれたよ。本当に申し訳ない・・・・。

それはともかく、時折ジュンとマサが向き合っての相乗効果を煽りあう、火花散るインター・プレイも微笑ましい。

ジュンが「ギター!!」とシャウトしながら、ギターソロへと橋渡し。

時代を反映してか、サイケデリック臭を狙ったかのようなクルさん渾身のギター・ソロは確実に的を得ているね。(クニとタクはサッとしゃがんでクル氏にスポットライトスペースを与える)

フロントにまで飛び出してきたクルさんはこの手の曲でも、的確なるコードワークの度に腕を突き出して盛りたてる。

そこへといっせいに群がるオーディエンス。凄まじき光景。

ギター・リックも伸びやかなるサスティーンも一際異彩を放ち、ここでも獅子奮迅。

決めのブレイクタッチ・フレーズでは、メンバーと観客達が何度も大合唱。

観客の中にはプレイ・スタイルを真似ている輩も出現。

エンディングにおける一瞬の空間を突き破るがごとく、目一杯にエモーショナルなひねりもきかせて喉を振るわせる官能的でブルージーなジュン絶叫ソロボーカルパートでは自己陶酔!

このひとことで観客達が「ヒューツ!!」と大歓声。

プレイしている我々でさえも、手前味噌ながら震えがくるほどの高評価を下したくなるほど。

皆が皆、一様にエキサイトしていて、万雷の拍手が鳴りやみません。

イスに腰掛けたキムキムちゃんが素早く音色チェンジとスコアめくりをこなした後に、流麗なるピアノ・ソロをBGM代わりとして爪弾いる中、マサのMC・・・・・・なんという夢心地な空間であろうか。

「YEAH!残すところ、4曲となりました・・・・・折り返し点だ。アベさんの大好きな、今日は日曜日なんだけど土曜日の曲・・・・キムキムちゃん、どうぞ~~!!」

シカゴ発の記念すべきミリオン・ナンバーがはじまった。

SATURDAY IN THE PARK・・・・・マサがキムキムちゃんの方向へ向き直った瞬間、絶妙のタッチでシンコペーションを基調としたあまりにも超有名なるイントロを響かせる。

当然ここでの主役は、最初から最後までキムキムちゃんのピアノ。

一番彼が演奏することを夢見ていた曲なんだから、そりゃあ至福の瞬間で天にも昇る心持ちでしょうねえ。

全身汗まみれながらも、気持ちよさそう。

もちろん、それに呼応するように会場全体は熱烈なる声援へと反応が変わっていく。

キャンディ姉さんが今回着てきた、目にも鮮やかなサンタ服も似合っているよ。回を増すごとに派手さも増してきているし。永遠のコギャル・サックスプレイヤー、ミキティはSTA名物ファッションリーダーと化してきている。もっか男性ファン層を開拓中。

マサは相変わらず絶え間無く左右に、トレードマークともいえる軽快なステップを踏む。

とにもかくにもキムキムちゃんによる知性に満ち溢れたピアノ・プレイのおかげで、より誰もが贅沢極まりないハッピーモード全開に浸れちゃうのだから不思議なものですよね。

オール・スタンディング!

腕組みして目を閉じ、唸りながら、ジックリと聞き入っている人も発見。

よくよく見てみると会場のあちこちで嬉しそうに、ピョンピョン飛び跳ねている人たちが見えるではないか!?

左サイドでも両手をあげて大はしゃぎの人がいるし。

ニシやんも右膝にタンバリンを巻いて、ずっとタンバリンを打ち鳴らしているよん。

ステージ手前では、ある女性が簡単な振り付けを指導しながら皆と一体になって踊っています。

クルさんも時折横目でバンドを確認しつつも、リズムカッティングにのって延々と体を揺らす。目の前の観客達の笑顔にもすこぶる癒されたそうですよ。

世界平和を声高らかに提唱する、スケールの大きいヒット。

まさしくシカゴ版「イマジン」との呼び声高きアンセム。

マサが歌いながら最前列に歩み寄ると、客同士肩を組んでニコニコと微笑み返し。

他のミュージシャンらも、すこぶる気を吐いていますよ。

ジュンもクニも、コーラスには人一倍のこだわりをもって挑んだ曲。「WOWOWOW~!!」

エンディング最後の1音に至るまで、気合十分パーフェクトに完奏。

普段はホノボノと佇んでいるクルさんではありますが、やる時は綿密にバッチリと決めてくるところなんかさすがですよね。

「はい!今凄いというありがたきお言葉を頂戴しました。とても励みになりますね。残すところあと3曲となりました!まだまだ続くよ。

いっぱい色々なタイプの曲を用意しています。(とここで観客席からシカゴのトドメともいえるリフを口ずさむ・・・・ダダダダダン!と・・・・)なんだ、なんだあ。営業の邪魔をしている奴がいるな。それは、もうちょっと待っててね。

シカゴばかり続いたから次も強力なるライバルバンドのちょっとのりのいい過酷この上ない曲を・・・・シカゴときたからには、このバンドをやらないわけにはいきません。

ブラスロック界における重要なるターニング・ポイントと言われているもの。

それでは、俺たちSTAなりのアレンジで勇猛果敢にプレイ。アベちゃん、ついてきてる?なんか、がおってないかい?あ!?これって北海道弁ね!!(笑)

このメンバー達でなければできない、メチャクチャに強烈な、ディスコでも人気だったというわずか3分足らずの踊れる曲です。ブラック・ビスケッツ風(爆笑)リフ一発で皆さん、わかってくれると思いますよ(これにどよめく会場内)。うちのジュンちゃんが情熱的に思いの丈を込めて歌います・・・・燃え上がってください(と、ここでジュンちゃんの方を指指すと大きく手を振り返す・・・・アベさんがジュン、マサにハイタッチ)。」

とここで、また別のテーブル席の男性が「黒い炎!」という声が飛んできた(ドキッ!!・・・・)

「そうだ!正解!!(笑)日本歌謡界にも多大なる影響を与えた、すこぶる燃費の悪い曲です。皆、聞いてね!チェイスで・・・・・GET IT ON~~!!!」 

ヤスが、待ってました!とばかりにスティック・カウントで・・・1・2・3・4(マサも)1・2・3~!

アグレッシブな「黒い炎」が帰ってきた。8月の小樽北運河以来だ。

歌詞の内容は卑猥そのものだけど、火傷しそうなくらいのヴォイス攻め。

このようなやさぐれたボーカル・スタイルのジュンちゃんを聞けるのも激レア。ハードロックも歌いこなせる器用なシンガーには脱帽だ。さりげない仕草が板についてるね。

会場内では大きく手をあげて手拍子を打っている人々の姿が見えてきていますよ。

STA勢も、積極的に観客へ向けて手拍子の要求。

クル氏折り紙つきの、キムキムによるジャジーなオルガンソロがこれまた秀逸。

クルさんはアドリブをこなしながらも、嬉しそうにプレイ。全編にわたって捲くし立てるように掻き鳴らされるストロークが絶妙なるスパイスだ。

ジャズのエッセンスをたぶんに含んだ超絶技巧ワウワウ・ペダルを踏み込んでのアヴァンギャルドなギター・バッキングがドライブしていて光っている。

これがあるとないとでは雲泥の差。

タクちゃんも常に半身のポーズにてジュンとアグレッシブに暴れまくりながらのプレイが鮮烈だ。普段はポーカーフェイスな佇まいのタクちゃん、適材適所に要所要所でしのぎを削るかのように燃え上がる。

ここでもホイッスルが絶え間なく鳴り響いてきて、益々の活況を繰り広げています。

マサは調子にのりすぎて足元に設置されていたドリンクを、途中でステージ床に倒してしまいました。

「ウオー!」とアイドルタレントに対する声援にも似た図太い声が沸き起こる。

タイバンの連中もマサの正面にて、煽りをかましてきますよ。

ヂョーちゃんも頭上高く両手を突き上げて悦に入ってる。

脳天がメラメラと炎上しているようだ。会場内の熱気は沸点に達した感あり。

ヒステリックなホーンセクションは、バック陣も腰を抜かすほどの威力を確立している。

メイナードファーガソンか、はたまた本家ビルチェイスを彷彿とさせる悶絶なる真骨頂サウンド。

後半のダメ押しに至っては、レッドゾーン振り切れギリギリで命がけ。

ジュンちゃんが必死に会得した転調箇所と、オルガンでガッチリと埋め尽くしたキムキムの捌き方も惚れ惚れするほど。

ジュンを筆頭にホーンがダメオシとばかりに競い合ってピッチを上げるところなんか、ぶっ倒れるんじゃないか?と、これには心配になってしまったよ。

突き抜け感が尋常ではない、ファニーのハイノート・ペットがやはり群を抜いてる。

スタミナ消耗率が激しい・・・・わかってもらえたでしょう。体力の温存が課題だね、ここでは・・・・。

ボンゴに切り替えた西やんも、一種独特なるSTAワールドに手ごたえを感じているはず。

それだけにやりがいがあり、一度味をしめたら脱出不可能なジャンルでもあります。

なるほど・・・と目から鱗が落ちるほどに、世界観がガラッと変化するのです。

ここでもマサはキムキムに、シンセプラスとソロという二重苦ともいえる過酷なる試練を求めたのですが、またもやサラッとこなしてくれました(オリジナルはトランペット4本なもので・・・)。実は彼ならば平然とやってくれると思っての、確信犯なんだけどね。

大喜びで受け入れてくれる、頼もしい存在だ。ソロなんてゾクゾクしちゃって、横でプレイしているメンバーさえもが聞いていて鳥肌立っちゃった。

クルさんは、昔取った杵柄とばかりに、ここへきてもスパイスがピリリと効いていて燻し銀の光沢を放っていたのでした。

決めのエンディング目印では更なる進化を遂げたヤスが、目一杯にタメをきかせてフロアタムにてのブレイク。美味しいトコ独り占め。

マサとのリズムコンビネーションも、ピッタリ絶好調。

ブラス隊含めて全員が合図の残響音を轟かせる中、息も絶え絶えな暴れん坊。

燃え盛る炎で焼き尽くされて、真っ白な灰になったかな・・・?

まあ、いずれにしても勇壮なるハードロック直撃弾逆落としに対して口笛がピューピュー!

ここで滅多にやらない、メンバー紹介をマサが懇切丁寧につとめる。
「10人だからちょっと時間がかかりますが、え~とどこからいこうかなあ?・・・・寡黙な頼りになる心強いパワフルドラマー・ヤス!本日3バンドで活躍した西やん!(なんと途中抜けしてリミックスとミッドナイトクライシスの打ち上げをしてきたんだよ)サッポロフュージョンシーンのご意見番AXIAのバンマス・クルさん!。本日STA最年少のタク・・・・テナーサックスは横浜出身でここホットタイムにSTAでは一番出演している売れっ子の人気者ジュン!世界のマッツ率いる小樽の矢沢永吉カバーバンドY-PROJECT代表ミキティことキャンディ!この呼ばれ方は本人もまんざらではないようです(焦って打ち消すミキティ。でもキャンディと呼ぶ歓声が聞こえるよ)今日は桜庭和のコンサートに出演してそのままの衣装でここにタクシーで駆け込んできました。間に合って良かったね。彼女のサンタ衣装を存分にご鑑賞くださいませ。FMラジオDJ&トランペット講師&ムラカミトリオのリーダーもつとめる巨漢ファニー。唯一小樽からの参戦はクニ。ライブ会場に行けば必ずステージに立っていると言われる多方面から引っ張りダコのキムキム(笑)。そしてリーダーをつとめさせてもらっております私がマサです!!」

 熱狂の余韻そのままに、キムキムによるクラシカルな繊細なる旋律が指先から発せられる。

漢ヤス入魂のリズムが発せられました。

俄然地鳴りをあげて、ジャストなタイミングでダニー・セラフィン直伝、伝家の宝刀フィルでドラムセットを破壊するほどに応戦。

スティーブ・ルカサーのギター歪みをクルさんが好演してのストレート・ロックンロール「ゲッッタウェイ」に雪崩れ込んで捲くし立てるS・T・A。

この僅か1分ほどの曲もある事情によってしばらく棚上げにされていたんだけど、このたび晴れて封印が解かれたという曰く付きの隠れた名曲。(去年の11月小樽ゴールド・ストーン以来)

数回過去に披露したことがあったんだけど、あろうことかキーボードとギターがキーを間違えてとんでもない事に・・・。

不協和音塗れで、まともにできたことがなかったという苦い思い出のあるかわいそうな曲だったんです。

でもこの日、そんなくだらない事を払拭するほどの感動を与えてくれました。

ブラス隊一体となりながら、リズムにあわせ体をくねらせて吹き鳴らすプレイ・スタイルは何度も見慣れていますが、やっぱり様になっていますね。

追い討ちをかけるようにマサ&クニちゃん&ジュンの3人がロックンロール・シンガーよろしく迫真の叫び。

絶頂に達した瞬間、不意をついたかのようなブレイクも立派に達成。

「ラストです!・・・・・今は何時くらいかな?(チラッと時計を見る)いい時間帯だな・・・・・・それでは正真正銘のこれがラスト、極上のミッドナイト・ソングで締めくくってみたいと思います」

この時、すでにクルさんはギターを掲げて小刻みに震わせつつも不気味な唸りを発する・・・・・「ウィ~~~~ン・・・・・・」

マサは前傾姿勢で、モニター・スピーカーに左足を乗せたまま「泣いても笑っても最後です!いきます!盛大に盛り上がっていきましょうー!松山千春の曲ではないですよ(笑)・・・・・・25or6to4!!!」(EDIT VER)

マサがクルさんの方向を左手で指差すと、「ギュイーン!」のスライディングから

「ガガガガガーン!」

メンバー全員が「ヘイ!ヘイ!」

「会場後ろの方も一緒に!!HEY!HEY!」

驚いたことにメンバー全員がそれに連動して、ノリノリに手拍子を交えている。

その上、しきりに楽器を振っている。

ギターも、これ以上ないほどに過激でへヴィーメタリック。

マサも一緒にメインリフを弾き始めると、ヤスもシンバル類総出で

便乗する形にて熾烈になぞってくる。

疾風のごとく耳をつんざくホーンセクションの狭間に、西やん交えてリズムの鬩ぎ合い!

あるバンドは「STAはスーパー・スペシャル軍団」

あるギタリストいわく「ニュー・ギタリストは上手いし、いい音を出していますね~!」

あるパーカション奏者いわく「STAはレベルが高い」

あるトランペッターいわく「STAはブラス殺しのナンバーばかり・・・・」

あるミュージシャンいわく「STAは歴史と伝統あるバンド!」

マサは1フレーズごとにステージフロント右から左に並べられているモニター・スピーカーに左足をのせながら移動。

クルさん&マサが両サイドのフロントにて陣取り。この躍動感あるロックなコントラストが長年の理想形だったのさ。

ギターがスポットライトを浴びる場面になると、必ず最前列に飛び出してきて自己主張。

白熱するホーン隊も拳を突き出すタイミングが絶妙。

誰言うともなくメンバー達が合間を縫って

「イェーッ!!」観客も「イェーッ!!!」のコール&レスポンス要求で半狂乱。

もうこれが本当にラストだと察してか、余力を振り絞って全員グチャグチャでどこもかしこも総立ちです。

STA全員が右手を何度も振り回しての熱演。

更にはホップステップでニシやんの目前にまで駆け寄って、コミュニケーションをはかる。

ヘッドバンギングにて中央で両膝ついて、気迫のヴォーカルを続行。

クルさんは、虎視眈々、隙間という隙間をびっしりと雷鳴のごときソロで埋めつくすほどに我を忘れて、ギターの鬼と化しています。

でも、起承転結のメリハリはバッチリ!!!

ありとあらゆるテクニックをぶち込んでいる様は、まるでギターの教科書、お手本を提示しているかのよう。

締めはエフェクター設置スペースにもどって、ワウワウペダルを踏み込む艦砲射撃で爆発寸前。

そしてクニが近年ギターソロの後半でやりはじめた、シカゴ・ライブバージョンでのブラス・フレーズをクルさんの合図を待ってホーン隊全員が吹き込む。トドメはきっついハイノートで息の根を止める。

ウォルター顔負けなアルト・サックスで対等に渡り合うミキティ。完成の領域に到達したのではないか!?

マサが3番を歌いながらベースのネックを観客方向に突き出す。

これもライブでなければ味わえないハプニングのシーンだ。

メンバー達が色めき立ってきた・・・この状況。

どいつもこいつも、ビックリするぐらいに凄い奴らばっかりだ。

何が飛び出して、どんな展開になるのか。我々にも皆目見当がつきません。

まあ、こういったスリリングな崖っぷち綱渡りパターンもSTAトラの穴(クニ曰く)ならではの持ち味のひとつだね。やはり役者が違います。

マサが自分の楽器を垂直に突き上げて、揺すりまくるの図。

尚もクルさんのソロは轟き渡り、ホーンセクションは管体が破裂するんじゃない!?と、思えるほどの気迫プレイをクローズ・アップ。

照明もSTAのメンバー達を追うのが大変な作業だ。

エンディングではベースギターを天高くに突き立てホップステップしながら、ベースギターを肩からはずして、マシンガン乱射のポーズ。

そしてハイタッチ後はベースを掻き毟ってもらうように観客に向けて突き出す。呼応するように我先にとベースへ群がる観衆。

ノリが最高!やはりこうでなきゃあね。

モニターやPAスピーカーめがけてベース本体をワイルドに擦りつける。

片足上げて思いっきり床に振り下ろした。「YEAH!!」一礼して、マサがジャンプ一閃でTHE END!!!

「ありがとうございました!」

温かい拍手に感謝です。

「アンコール!アンコール!!最初からやれ~~~!!」

「その声はマッツだな~(笑)」

ピッタリと30分で収めたよ!!どんなもんだい。

メンバー達の表情は至ってクールだけど、なにもかもやりつくしたという達成感で清々しい表情。

「ありがとうございます!予定にはなかったんだけど、それではせっかくと言うことで・・・・・お言葉に甘えてもう1曲。

さあ、黄金期のシカゴ一直線でお送りして参りましたが、次のバンドも、ブラスロック三羽烏に数えられるであろう決定版です。

シカゴと常に比較もされていた彼等の、バンド名や曲名を知らなくてもブラスセクションのフレーズ一発で、あ!あれだ!!と皆さん、わかると思います。当時ウィークエンダーのテーマリフにも起用されていた・・・・ブラッド・スェット&ティアーズのスタンダードから・・・スピニング・ホィール!」

「オオオ!!」と会場のあちこちから感嘆の声が聞こえてきたよ。そうだろうねえ。これを取り上げるロックバンドって今時いないと思うよ。

それが狙いなんだけどね。

ヤスがナイス・タイミングで高々と掲げたスティックでカウント4つ打ち。

イントロからガンジガラメなクセモノ。

入り組んだブレイク構成にいつも冷や汗タラリ・・・。

ここでは御大ジュンくんに初めてボーカルを託す。

彼のボーカルはセッキーはじめ周囲の人々に高評価を得ていました。それも当然のこと。

サビ部分のボーカル音取りに苦慮していたけど、そこはそれで本番に強い男。アップテンポなバッキングにのってバッチリ堂々と歌いこなしていたよ。

歌いだし部分に入るカウベルも、バッチリと力強いアクセントで駆使していたね。

西やんさすがだ。

ファニーのトランペットも嘶きまくり。しかし何度演奏してみても、究極に贅肉を削ぎ落とした全く無駄のない個性的な傑作です。

決めの箇所に差し掛かるたび、心配そうに各メンバー達が周囲を見回しながら合図を送るので次々と難所もクリアできます。まさに手に汗握るシーンだ。

決してごまかしのきかない曲ばかりだもんね。一旦躓いたら総崩れになること必至。

オーディエンスも、あの一番有名なフレーズが炸裂する箇所に差しかかると一緒に腕を突き上げる。

しかしユニークなアレンジが目白押し。

先の読めないスリリングな進行具合が、一度でもはまり込むと癖になりそう。

(と、ここでこの日最大のトラブルがよりにもよってマサに襲い掛かってきた!

ネックサイドのロックピンからストラップが外れた!

モダンタイム以来だ。あの時は2度もベースを床に落としたけど今回はセーフ。

何事もなかったかのようにマサは、苦笑いを浮かべつつ屈んでプレイを続行。

まあ、アンコールの中盤で良かった・・・と思うことにしようっと。

帰宅してから確認したら、ピンが磨り減っていた。もう何個のパーツを交換したことだろうか。

どうしてリハではなく本番でこんな目にあうんだろうねえ。不思議だ。万全な体制に戻したよ。これもひとえに修行の一環だ。)

一番脚光を浴びる100%ジャズに場面転換する中間パートへ突入。ジャズ畑のルー・ソロフばりに、ファニーの血液逆流しそうなほどのけたたましきトランペット・ソロ。

それを的確に支えるバック陣も、プレイが冴え渡る。

タクくんもところどころに出没するトロンボーンによるアクセントや、難解この上ない楽曲をスムーズなアプローチで完全克服。

食い入るように見入っている観客達。

この山場を乗り越えたら、メンバー達もかなりリラックスしてきたね。肩の荷が降りて楽になった気分に浸ってる?いや、STAトラの穴はそれほど甘くないのであった。

ミキティの必殺リコーダーが可愛らしく吹き鳴らされるエンディングでは、西やんが口笛を吹きながら伝家の宝刀マラカスをシェイク。マサとタクもシャンシャンと鈴を鳴らす。キムキムもコミカルなオルガンにシフトチェンジ。

ミキティがジングルベルのメロディに切り替わってのプレイ。クニはじめ他のメンバー達もそれぞれにルーズな雰囲気そのまま和やかユーモラスに機転をきかせてまるでオモチャ箱をひっくり返したようなムード漂うアドリブ・フェイドアウト。

「OH YEAH!FEEL SO GOOD!!ハッピー・メリー・クリスマス!サンキュー!!これで全てが終了!!」

 とにもかくにも、メンバー達がオリジナルにはないおかずやフレーズをストイックに投げかけてくるので、その実験的精神に互いが感化されるのです。

コピーだけではつまらない・・・それプラスアルファを常に追求する姿勢が潔し。

追い求める水準が並みじゃあない。

マサが希望提出していたアドリブ合戦にいつのまにか誘われているという、趣向が見事にはまっていたね。

期待以上の効果を盛り込んでくれました。どんな注文もなんのその。

こんな事くらい説明不要!とばかりに、このメンツならばお安い御用かな。

STA久し振り参加ライブのメンバーらの振る舞いが初々しく映って、古株の我々にとっては眩しいくらい。

苦節14年にして最強のメンバー達がここに結集してお披露目の図といった塩梅だ!

ザ・ロング&ワインディング・ロードの旅路はまだまだ果てしなく続く・・・・・。

恒例のマサによる感謝のお言葉が贈られます。

タイバンの名前を1つ1つ読み上げる。

スタッフにも、最後にはもちろんオーディエンスにもね。

そのたびに拍手、拍手~~!!フィナーレも盛大にとどこおりなく迎えたのでした。

シカゴのクリスマス・アルバムによるBGMが疲れを吹き飛ばしてくれるよ。

VERY SPECIAL THANKS TO・・・ABESAN&SUBARU&TOSSY&KANCHO&SIGUCHAN&WATANABESAN&CHIEMISAN&MI-KO&MR,KENETH&NOBUSAN&CHIESAN&COCA-CORA&BEER&OOLONG TEA&TAIYOH PARKING&TANPY&CURRY RICE&ELIZA&MINORY&JON&GE-CHU&JOHNNY&HIRO&MA&SAYA&TOMOZOH&SOHMEI&MATTU&KNIGHT&MR,MAYAMA&RATCHO&MEME&JOE&MINERAL WATER&CHICAGO CHRISTMAS CD!!

 

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star(chicago)

2019-12-25 03:29:27 | CHICAGO

星型多角形とは、平面幾何学図形の一種で、多角形の各辺を延長し、得られた交点を結んだ図形を言う。 ウィキペディア

masa's art chicago logo respect gallery

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VOL.171 SUSUKINO LIVE HOUSE[HOT TIME](PART,6)Y-PROJECT編

2019-12-24 19:13:16 | Live Set List

****はい、お待たせしました。

いよいよトリ前でこの日一番の大所帯バンドが登場します。

ライブレポート、覚悟して読んでくれよ!!****

バンドのセッティング中、マサがこの場を借りてホットタイムの宣伝なんかも絡めて和やかトーク。

人数が多い上にスタッフはコデラ君一人でこなす故に、ちょっと時間がかかります。

その辺を考慮して色々と伝達事項絡めつつもメニューやこれまでの出演バンド達、注意点、その他諸々で場を繋ぐ。

9、Y-PROJECT

20:00~21:10

 待ってました!小樽の永ちゃんこと「世界のマッツ」率いる全曲・矢沢永吉カヴァーバンドが、最高のロックショーを繰り広げてくれました。

札幌と小樽のメンバーが一同に結集!

STAとは盟友のYプロの「Y」とは、当然ながら偉大なるジャパニーズ・ロッカー矢沢永吉の「Y」であります。

ここ最近はコンスタントにライブ活動を行っているようだけど、私が同士Y-PROを観るのはつい先月の夕張ファイブペニー以来。10月にも地元・小樽で開催された「北運河の夜ゴールド・ストーン」でタイバン。

というか、8月・北運河サウンド・エナジーでも一緒だったし、マッツいわく「今年のYプロはSTAとともにあったようなもの」

同感だ。しかもメンバーがそうとうにダブっているし(笑)。

こんなのって長年の付き合いでも初めてだねえ。奇跡に近い現象。  

双方共、これだけの大所帯バンドなのによほど縁があるみたいだ。

こりゃあ、熱いイベント続きだけに俄然燃え上がってきますよ。

以前、マッツはSTAとタイバンのたびに、自身のバンド形態が変わっていて苦労していたようだけど、このY-PROはもはや別格扱いですね。

知名度も絶大で、いまやライフワーク然としていて絶好調だ!理想とする運命のバンドにやっと巡り合えた。良かった、良かった!!

なるべく所にすっぽりと収まった感じ。やっと時代がYプロに追いついたのさ。

思い起こせば、マッツとマサの出会いは、小樽音楽界のドンことサイトウ氏との会話がきっかけ。

「マサさんと同郷のいかした男がいるよ!」とサイトウ氏は、その場でマッツに電話をかけてわざわざ呼んでくれたのです。それがキッカケで以降は小樽ライブ会場はもちろんのこと、夕張コンサートにも参加してくれたり、お互い初詣の際夕張神社で鉢合わせになったり・・・という仲です。

ご先祖様のお墓も同じ場所なのですよ。(彼の実家とマサの母親の生まれた街も同じ)

マッツはなんと一昨年、全国放映ゴールデンタイムのテレビ番組にボーカリストとして出演しました。もちろん名前テロップ付き!

超有名人だ(ピグスティでタイバンした際のS・T・Aライブ後にて、そのことをマサが観客に向けて話したら大受け!)。

内容はマッツが以前にバンドでもカバーしていた、敬愛するブルーハーツのモノマネクイズ。

東京にまで出向いて、スタジオ収録したのだそうです。

マッツはマサと会うたびに「夕張でまたライブをやりたい!」と熱烈ラブコールを送り続けていたのです。

しかし、大編成ゆえに中々実現が難しくて、イベントのたびに涙を呑んでいたのでした。

ところが先月、満を持して夕張ライブ参加が正式に決定。

これは素晴らしい事。

アレはマッツの夢を叶えるために始まった、と言っても過言ではありませんでした。良かったね。

勢いそのままにマッツがホットタイムに賭ける意気込みもハンパではありません。

初の箱だし本年度の締めくくりだけに、いつもの数倍は力が入っていますよ。

若さって羨ましいなあ。

まあ、いずれにしても頼もしき軍団。

そしてトレードマークともいえる、例の白いストレート・マイクスタンド(これが思いのほか重い・・・最近は錆びてきたので磨きをいれたそうですよ。継ぎ目無しのものが理想なんだけど運搬の際にコンパクト化できないという難点があり断念・・・・)に愛用のマイク(シュアーSM58USA)を白のビニールテープでグルグルと自ら巻きつけています。まるで世界タイトルマッチに臨むプロボクサーが、バンテージに勝利の願いを込めて手に巻くストイックな姿にダブって見えてきましたよ。

 もちろん長いマイクケーブルも白です。全てが小樽で一番有名な楽器店でのもの。ケーブルは高級品なんだけど、なんとプレゼントされたものなんだとか!!これもマッツの人徳だよねえ!

さて、今回の矢沢プロジェクト。マッツは出番が迫ってくる中、虎視眈々、着々と面構えが鋭いロックンローラーになってきていますよ。

オーラ全開に、沸々と高ぶる気持ちを抑えきれないでいる・・・・。

人数も当初は6人と聞いていたんだけど、いざ蓋を開けてみたらば続々と増員されて最終的にはこの日最多の11人編成のY-PRO(贅沢にもツインギター&コーラスガールとは。STAはこの日、なんとかやりくりした結果10人編成だよ・・・・・・)

珍しく先月とメンバーが一部入れ替わっていますが、違和感は微塵も感じられなかったね。

内訳は・・・・・・・・世界のマッツ!!(VO)、そして先月は欠席だったけど今回はしっかりと復活したリーダーのハルケンくんが参戦(G。黒のストラトキャスター使用。メイプル指板)、同じく一昨年のピグスティでは赤いレスポールだったけど、今年はブラウンのレスポールスタンダード使用のトモゾウくん。彼は一昨年からの加入。ファイターズ後援会副会長でもある彼と、当然その方面でも意気投合しているマサであります!(G)、ソウメイさん(B。最近はブラウンサンバーストボディカラーのフェンダーUSA5弦でメイプル指板を弾いていたけど今回はすこぶる気合入れて伝家の宝刀トバイアス6弦を引っさげて登場。ナチュラルカラーのローズ指板。ものすごい機材だなあ。

コレクター泣かせの超高価な一品だよ。秘密兵器のTCエレクトロニック・ベースアンプヘッドは同じものがホットタイムにもあったのでそちらを使用。マサはてっきりそれはソウメイさんの物かと思っちゃった。これがコンパクトなのに、ものすごい威力を発揮。夕張ライブの時、次に出演を控えるマサにも貸してくれたさ。購入を真剣に考えてみようかな・・・)、凄腕のアイちゃん(DR。彼はご存知、蘭島発動機のメンバー)、ナカジ嬢(CHO)、ミキティ(AS)、ジュンくん(TS)、クニちゃん(TP)、タクくん(TB)、キムキム(KB。クロノス)という錚々たる布陣。

つまりこの日のSTAと5人がバンド掛け持ちということだ。(更には西やんも3バンドの掛け持ち!!)

YプロもSTA並みにライブのたび、人数や編成パート移動が多くなってきたね。

これも大所帯バンドの現実的な宿命。

まあそれはともかく、もはやここまできたら、S・T・A位のバンド人数では驚かなくなってきたね!

ホントに最近は大所帯バンドが増えてきたなあ・・・・・。

そのSTAホーン・セクション4人がここでも揃い踏み!!しかも正真正銘のほぼブッツケ本番。

もう皆、立派なファミリーとして双方で合流するほどに、持ちつ持たれつの仲。

今回もテーブルカウンター席にてマサとソーメイ氏はベーシスト同士、ご挨拶ができました。

所持している非常にマニアックなベースのことなどでも盛り上がりましたよ。

5弦、6弦、フレットレス、スタインバーガーの黒いヘッドレスなどなど・・・・。

彼は小樽市民ならば知らない人はいないといわれる大御所バンド「スターレス・ネオ」の重鎮メンバーでもあるのです(雷神コマタ氏もギターで在籍)。

そうそう先月にいきなり発覚したんだけど、ソーメイさんのひいお婆ちゃんは大夕張出身なんだそう。

これYプロメンバー達もほとんど知らなかった・・・・。

だからお墓参りにも度々訪れているんだそうですよ。

衝撃の事実に思わずニンマリだ・・・・。

ステージ前方には、マッツのファンはじめ応援に駆けつけてくれた仲間達でビッシリ。

開演前からすでに皆、エネルギッシュに出来上がっていますよ!恐るべき連帯感。

ステージ上には隅々までビッシリと、メンバー達が所狭しと自分のポジションについています(無事に全員が上がれるのか、心配の声が飛び交っていましたが何の問題もなくクリア)。

矢沢といえば近年、小樽ライブイベントで人気のバンド「E.SANADA」が思い出されますが、マッツはサナダ氏と同い年。

だけど小樽勢も負けてはいない。マッツのようなダイナマイト野郎が存在するんだということを、この日は嫌というほどに見せつけてくれましたよ。

前置きが長くなりました・・・・マッツいわく今回のライブは年末用特別バージョン!

事前予告どおり・・・・・・いや、それ以上の風格も備わっていたよ。

殆どの曲を入れ替えて臨んできた(キャロルはあえてカットして全曲矢沢で)。気合も十分に、本気モード全開だ。

それでは準備万端整いまして、ライブスタート!

幕開けからいきなり度肝を抜かれたよ。

な、な、なんと永ちゃん出演の車CMに使われているナレーションがSEが流れてきた。

のっけから粋なサプライズに、お口あんぐり状態。

「さあ、ぶっ飛ぶ準備はできてるかい?オールライト、ロックンロール、カモン!!」

早速オープニングでぶちかましだ。

「ワン・ナイト・ショウ」(1979年リリース永ちゃん5枚目のアルバム「キス・ミー・プリーズ」に収録。マサが特別な思い入れのあるまさにライブにはもってこいのナンバー・・・・というかライブ熱狂用に作られたのは火を見るよりも明らかだ。ちなみに何故だかシングル化はされていません)

若者の怒りを代弁したかのような、エネルギッシュでへヴィーなサウンドがご機嫌。

永ちゃんのコンサートに於いても、後半で興奮を煽る定番中の定番。疾走感溢れる構成はパーフェクト。

ツインギターがイントロから、躍動感タップリにピッキングで跳ねまくっている。

超速弾きを豪快に決めまくるレスポールのトモゾウ君は、独自の世界観をすでに確立しているね。

焦らしに焦らされた頃、タイミングを見計らったかのように噂のマッツが舞台サイドの闇から君臨!!

「アーユーレディ・トウナイト、街中の眠りを覚ますまで叫ぶぜ!」

アクセントの箇所でマイクスタンドを力強く握り返す瞬間の「バンッ!」という炸裂音が刺激的で効果覿面。

バックのメンバー達も強力に牽引。

以前に見たときよりも、まとまりや迫力が更に増しているのは一目瞭然。

手数王アイくんはアヴァンギャルド・ドラムを轟かせて大躍進。

余裕に満ち溢れてるね。

中間部におけるマッツの英語による決めセリフは、ドスが効いていて鳥肌モノだ。

気のせいかホーン隊の姉御肌ミキティが、STAの時よりも楽しそうに映るんだけどなあ・・・・(笑)。

「どうもありがとうございます。皆さん、はじめまして。元気ですか?ホットタイム初です。ようこそいらっしゃい。小樽、札幌から集結して乗り込んできました。どうです?皆さん、聞こえてますか?楽しんでくれていますか?オールライト、素晴らしい!1万人の大入り(笑)。それは冗談としても500人くらいは入ってるんでないかい?声が届かない?もっと声をそちらからもください。俺たちをもっとのせてください!手を上げてサイコー!イエー!と言って!過去に僕一度ベロベロに酔っ払ってしまったことがあったんだけど、今日は酒を飲んでいないので大丈夫ですよ。

短い時間ではありますが豪快にいきましょう!お付き合いヨロシク!!

・・・・・・サムバディズ・ナイト」

キムキムによる不気味なカミナリ音が轟きわたる中、イントロのギターが刻み込まれる。

矢沢ロックのなかでもコアなフリーク受けしそうな大人のナンバー(1989年リリースされた同名アルバムからのヒット曲)で「1・2・3・4!」のカウントと共にはじまったファン感涙の1曲。

アダルトなムード満載でジックリと攻め立ててくる。

今までにもマッツはディープ・パープル、B’Z、ブルー・ハーツなどのバンドで歌ってきましたが、やはりこのバンドが一番しっくりとなじんでいるように感じました。というか蓄積されてきた経験がここにきて花開いたかのよう。

帽子、ジャケット、パンツ、靴に至るまで白で統一。目にも鮮やかで見事に映える。1ポイントとして首から提げた黒いストールもお洒落。ストレート・スタンドにセットされたマイクをいきなり荒々しく鷲掴みして、振り回しながら歌う姿も堂にいっています。もはやマイクスタンドは体の一部として同化。

と、ここで白いジャケットを脱ぎ捨てて遠慮無しに矢沢節が炸裂。問答無用とばかりに。

トリッキーなギターによるソロもセクシーに咽び泣く。

全くタイプの異なるツインギターの妙技も効果覿面。アンサンブルのコントラストもばっちり。ソーメイ氏の安定感抜群なボトムキープは延々とぶれない。

ギターのトモゾウくんはヴァンヘイレン奏法で一瞬の自己主張。ホーン・セクションの4人も耳をつんざくハイノートで思い切りブロー!コーラスとアルトサックスのみ女性メンバー。口に含んだ水を勢いよく空中に霧吹きしたマッツの「HEY!HEY!HEY!」美学に酔いしれたまえ、諸君!見逃し、聞き逃し、ご用心だ。

仕草や表情まで永ちゃんにドップリとなりきり、様になっているよ。早くもかっこよくマイクスタンドを、ガッツリと蹴り上げた。

そしてエンディングのマッツによる合図は、帽子が吹き飛ぶほどに全身全霊込めて腕を振り下ろすアクション。

「どうもありがとう!結構盛り上がっているね。最高です。今年で結成4年目を迎えましたYプロジェクトです。来年は5周年!

Yプロジェクトは先月、夕張にてSTA企画リブレーションぼた山音楽祭に参加してきました。キャンディ含めたメンバー5人がSTAと掛け持ちタイバン。おっとキャンディと呼んであげてね(笑)」「キャンディー!!」「全国ツアーに行ってきました。今日のホットタイムがファイナル。次も永ちゃんファンでないと知らないと思いますが、永ちゃんの曲をやっている以上はロックンロールに感謝して、矢沢をやりたいと思いますので、最後まで楽しんでいってください。ここからバンバン踊れる曲いきます。皆さん立ってその場で好きなようにやって美味いビールを飲んでいってください。これから30分バンバンに、まだまだご機嫌に続けていくよ~!ゆっくりと堪能してください。よろしく・・・・・傘!!」

この曲は1986年7月25日にリリースされた14作目のスタジオ・ソロアルバム「東京ナイト(7曲目に収録)」から。

ベテランの職人ちあき哲也氏による印象に残る叙情的な詞。

青春時代の爽快なるアンセムだ。こちらもシングルにはなっていません。

マッツもYOU TUBEで検索していたら、この曲にたまたま出会って一目惚れしたという曰くつきの記念すべき金字塔。

サックスのミキティも大好きなんだそうですよ。

開巻からコーラス・ガールのナカジによる男顔負けな迫力ヴォイスが唸りをあげる。

「悲しくなるぜ~HA・HA!!」

永ちゃんは現在でも微塵も衰えなど感じさせないほどのフィーリングで、ヒリヒリするほどにテンション・マックスでぎらついているんだから凄い事だ。そんな日本人ロッカーなんて永ちゃん以外どこを探したっていないよ。

ワイヤレス・ハンド・マイクに持ち替えたマッツがとにかく1つところにとどまらず、矢沢エッセンスをほどよく料理して自分のものに見事吸収。まるで永ちゃんが乗り移ったかのような様相を呈しています。

「HEY!HEY!カモン・ベイビー!!」

ソーメイ氏が後方から前方に歩み寄ってきてベースソロ。6弦ベースの特性をフルスロットルに駆使して。

ユニゾン・フレーズラインもゾクゾクするほどに迫ってくる。

かなりのライブ映像を見て詳細にわたり研究を重ねた成果だ。報われたね。努力は決して裏切らないのだ。

ちなみにピグステイでタイバンしたF-KINGもマサ同様に矢沢ファンで、意外にもコンサートにずっと足を運んでいたのだそうです。マッツとF-KING,一見世界観が違う感じがするんだけども、その際にはお互いリスペクトしあう仲で意気投合。刺激しあって勉強になるのだそうです。

イベント・ライブならではの交流場面だったね。

そうそう、余談ながら、今夏の深夜に某テレビ局で放映された、貴重なる永ちゃん1時間モノのドキュメンタリーも話題沸騰していたね。

「サンキュー・ソー・マッチ!オールライト!!ロックンロールに感謝しようぜい!!!さっきよりもお客さんが増えたね。70歳になっても益々現役バリバリ全開の日本を代表するロッカー矢沢永吉さんコピーをずっとさせていただいてます。秋のツアーもようやく終盤に差し掛かったY-PROJECTです(笑)。これも皆さんのおかげ。今までのライブで熱狂しすぎて、すでに疲れました・・・

それでは、普段あまりやらないんだけど、メンバーを一人づつ紹介します・・・・・

うちのリーダー兼ギタリスト、ハルケンです。もう一人のギタリストは加入3年目で日本ハム・ファイターズ応援団副会長もつとめているトモゾウ。小樽では知らない人はいないスターレス・ネオ在籍40年以上の重鎮ソーメイ!(タイミングを見計らったかのようにチョッパーソロ、ビシバシ!)。20年の付き合いながらも初参加のスーパードラマー、アイちゃん(セットの関係上、派手なシンバル連発の乱れ打ちができなくて残念)。コーラス・レディは、自らのバンドも率いているナカジ。彼女は結構歳食ってるんだよ(爆笑)・・・・そのうちにナカジにも1曲、歌ってもらおう・・・ってそれはないかい??」と各メンバーらをねぎらいつつも和気藹々といじくり倒して紹介。当然締めくくりは「山が嫌いで海に逃げました・・・・世界のマッツです!!

ところでうちのスーパーホーンセクション。アルトはこの後のSTAにも出演します。Yプロ結成時からの貴重なるメンバー、ミキティ!!(あちこちから可愛い~!の声が飛び交っていましたよ)。そしてキーボードのキムキム、トロンボーンのタク、テナーのジュンさん、トランペットのクニさん達もSTAで演奏します」

しっかりと後続バンドに丁重なるエールを送るところなんかも、マッツの懐の深さを如実に物語っていますね。

「メンバーは札幌と小樽在住なんだよね。オーケー、どうもありがとう!!ステージはじまる前に他のメンバーが飲みすぎました!(笑)。俺達はあちこちの街から集合して幅広く活動しています!!残り時間も少なくなってきました

永ちゃんを追いかけながらマイペースでバリバリにいきますよ。ノリノリの曲しかやりませんよ。皆さん、最後までお付き合いヨロシク。最高のメンバーの中で歌わせてもらいます。ここからはポンポンといきますので、まあ、気楽に構えてください・・・・・一番過激なロックンロール・・・・・・」

ギュイ~~~ン・・・・

ギターから発せられるフィードバック奏法が過激に轟き渡る・・・・。

永ちゃんソロ初期のライブにおける終盤お約束ナンバー「トラベリン・バス」炸裂!

(1976年リリースのセカンドアルバムA DAYに収録。これもシングル化はされていないが矢沢ファンならば誰もが知るへヴィーソング)

数秒間の静寂を打ち破るように「ルイジアナ!!」とシャウトした途端に「ドッカーン!」と爆発。

マッツとナカジ嬢による火花散る掛け合いもスリリングで、アドレナリンが大噴出。血管破裂寸前。血液が逆流しちゃうほどのエキサイティングな矢沢スタイルの至宝。

「ワンナイト・ショー」同様、明らかにライブにおける臨場感を狙った展開が憎憎しいほどだ。

マサ個人的にも思い出深い曲だから、これにはジーンときちゃいましたよ・・・・。

「いくぞ~!!カモン・ヘイ!」のコール&レスポンス。

ナカジは三日月型のタンバリンをノリノリで打ち鳴らす。

エモーショナルなマッツの歌声に追随して、ミキティは中間部でのブラスリフの先導も担う。

漲る新生面を堂々と披露。

誰もが狂ったようにダンシング・ツイストしながら拳突き上げて、それに呼応。

アメリカの地名が次々と歌詞に織り込まれてブレイクを繰り返す、ストレートでタイトなアレンジがすこぶるカッコイイ。

厚みを増したホーンセクション、恐るべし。

とりつかれたようにただひたすらエンターテイメントに徹する、パフォーマーのマッツはちょっと斜に構えたスタイルが粋でイナセだ。

「2019年のYプロ、ラストライブ。皆さん、幸運ですよ。何が幸運かって、来年俺たち結成5周年なんです。見てもわかるとおり、結構我々は年齢が高いんですよ。で、体が動けるうちにワンマンコンサートをやりたいと思います。レパートーも20数曲あるもので。

来年の今頃、11月くらいにやりたいと恩います。なんだろうねえ・・・・何も考えずに言ってしまいました。ここにいる皆さん、絶対に後悔させませんよ。その時には観に来てね!(パチパチ~ッ!!)

ホイッスル聞こえたよ。ドンドンと吹いてね。いいんですか?まだまだ歌っていいんですか?聞いてもらえますか?皆、楽しんでもらってますか?・・・・じゃあ一緒にいこう。聞いてもらいましょう。カモン・ベイビー!次の曲で最後になります。それでは・・・・・矢沢永吉といったらこの曲。タオル放り投げを一発やってみたい。。タオル持ってる人いる?皆さんの準備が出来次第やります。タオル持ってこれる人いたら持ってきて。それじゃあやるよ。次、いきます。最後といえばこれ・・・・止まらないHA~HA!!」

1989年リリース「東京ナイト」に収録。これもシングル化はなし。

重厚なるコーラス・ワークと共にマッツは、ここから間髪入れずにレッド・ゾーン振り切れる寸前まで、剥き出しのエナジー。出し惜しみ一切なし。

「HA~HA!」でお約束のタオル投げがあちこちからはじまった!天井高くにまで放り投げられるタオルの群れ。冷え込んだ外気もビックリ仰天して沸点に達しちゃうほど、ぶっ飛んじゃうような理想の光景。観客もタイバンの連中もいつのまにか入り混じって熱狂しています。「WOWOW,HA~HA!」を10回リフレイン。

当然のごとく「マッツ!」の声があちこちから飛び交います。熱き友情の証だ。

「皆さんもホットタイムに感謝しようぜ!!!」「連れてって~!!」

肩に矢沢タオルを掛けた硬派なマッツのタフネスぶりは、常人をはるか彼方に凌駕する勢い。どこにそんな体力あるんだよ。声量も衰え知らず。益々パワー増強。

コーラスのナカジ嬢は加入して3年だけれど、普段はメイン・ボーカリストをはる本格派。コーラス担当だけなんてもったいないくらいに贅沢な人材なんだそうです。1人のコーラスなんだけど数人分、数パート分を十分にカバーしているもんね。それもナチュラルな感じで(マッツいわく、来年はナカジをもっとフューチャーしていく方針なんだとか)。

「いくよ~いくよ~!ここからは皆で一緒になろう!ついてきてくれますか?ヘイ、一緒にいきましょう!カモン・ヘイ!カモン・ヘイヘイ!最高ですよ。皆さん、もっといこう。ワオ!最高ヘイヘイヘイ!!もう一回いくぞ。いくよ~!どうもありがとう!」

正真正銘の「ワン・ナイト・ショー」とはまさしくこれのこと。

トモゾウくんのトリッキーなギター・ソロからバトンを受け継ぐのは、アグレッシブなハルケンちゃんによるプログレッシブ風ギター・ソロ。タイプの違う2人のギタースタイルからは、何故だか荘厳な雰囲気が醸し出されているのだ。

ビシバシとパーカッブに鋭い唸りをあげる、ソーメイ氏のチョッパーが説得力満点。

情け容赦なき野獣のごとく猛り狂う。

「ワンモア・タイム!ワンモア!!」を強引なまでに連発しながら、会場に背を向け仰け反り、両手を広げてエンディング合図を送るマッツ。

マッツによる「せ~の!」ジャンプで大団円。

このままでは終われないよ。

すかさずアンコールの声がかかる。

想定外のリアクションに、マッツを中心にビックリした御様子。

彼等、セッティングに時間オーバー気味だったからアンコールは無しのつもりでいたみたい。

そうは問屋が卸さない。「最初からやれい!」(笑)

「実はドラムのアイちゃんは今日がYプロ初ライブなもので、これ以上やれる曲がないんですよ。でもせっかくですから、今までにやった曲の中からやらせてもらってもいいですか??それでは・・・・傘!」

 おお!イントロのギターリフ一瞬だけで脳天ヒューズ・スパーク状態。更なる追い討ちをかけてきます。掟破りのセレクションだ。

いい曲は何度聞いてもいい。いいものはいい。

マサもゴヒイキの曲だし。嬉しいねえ。泣けるよ。

革ジャン&リーゼント姿の若き永ちゃんが、ノリノリでシャウトしていた、アドレナリン全開に噴出する決定打。

でもスタジオ・バージョンとは全く違うアレンジが新鮮で驚愕。マッツのド迫力でありながら、かつ細かな節回しも完璧。

「魂の咆哮」という言葉が、彼のボーカルを表現するのにはピッタリ。

マイク・スタンドに再び戻したマッツの先導で全員が力強く両腕を思い切り振り上げて、トモゾウ君のドライブするギター・ソロに応戦。ソーメイ氏のサムピッキングに対抗して、マッツが猛烈にアピール。ステージ前方にズラリと並んだモニター、後方の機材などに、矢沢タオルが掛けられている。  

ミキティ改めキャンディちゃんはキュートなサンタクロースに扮しているではないかあ!

実はこの日は教育会館で桜庭和のクリスマス・コンサートでコラボレーションしてから、そのままの格好でタクシーに飛び乗ってホットタイム入りしたのです。彼女は夜の8時本番ならばオーケーとのことでそれを基本にタイムテーブルを組んだ次第。 

しかし、マッツはライブを観るたびに、グングンと確実に成長しているのが手に取るようにわかるね。凄みを増したその雄雄しさは頼もしい限りだ。

今度はモニター・スピーカーに左足を乗せて感情込め丁寧に熱唱。

貫禄溢れる男気全開のポーズも、自然体でほどよくフィットしています。

心境著しき姿を目撃したよ。

引き続き客席に向かって指差しポーズを気取りながらもフロントを練り歩き、ベースとドラムのリズムセクションと絡む。

ホンキートンク調なサウンドが軽快に響き渡る。

「カモン!ワンモアタイム!WOW!UH!」

ブレイクの連続が興奮を嫌が上にも誘う。

決めの箇所では皆が手を打ち鳴らす。

高ぶる感情をより後押しするかのように、分厚い壁を構築するホーン隊と、ギターによる破天荒なほどのソロ、そしてコーラス・ガールのナカジ嬢が飛び跳ねながらも申し分なきいい仕事をしていますよ。 

万雷の拍手に包まれて「ホットタイム~ありがとう!」 

まさにこれこそ完全燃焼。「いいぞ~~!!」と満足気な声援が後方から飛び、温かな手拍子はいつまでも鳴り止みませんでした・・・・。

とめどなくほとばしり出る汗をマッツが、矢沢タオルで拭きつつもステージ前でメンバー並んでの記念撮影。

バンドとして数段ステップ・アップしたその雄姿がまぶしいくらいだ。

「上手いビールを飲んで行ってね~!よろしく!!Y-PROJECTでした!!」

 

ここまで根気強く読んでくれたあなたにも大感謝します。

 *****ライブ・レポートは、まだまだPART,7へと続きますよ~~次はオオトリだ!!*****

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snow globe(chicago)

2019-12-24 17:43:44 | CHICAGO

スノーグローブ(英語: Snow globe)とは、球形やドーム形の透明な容器の中を水やグリセリンなどの透明な液体で満たし、人形・建物などのミニチュアと、雪に見立てたもの等を入れ、動かすことで雪が降っている風景をつくる物である。 日本ではスノードームとも呼ばれ、土産品や玩具として売られている。

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VOL.171 SUSUKINO LIVE HOUSE[HOT TIME](PART,5)BLACK★LIST編

2019-12-24 14:41:23 | Live Set List

****さあてと、調子にのってライブレポートの第5弾にガンガン突入していきましょう!!****

スクリーンPVには勢いよくレニー・クラヴィッツのヒット曲「アメリカン・ウーマン」が流れています。

これはカナダのハードロックバンド、ゲス・フーのカバーだね。

でも会場内に流れているのはシカゴのクリスマス・アルバム。

あっという間に、ライブはバンド三分の一以上が過ぎ去ってしまったのだ。

6、「BLACK LIST」

19:20~19:50

男女混合の6人組。このバンド名を聞いてピンときた方は相当のJ-POP通ですな。

そうなのですよ。

伝説のバンド「バービーボーイズ」のアルバムタイトルから命名したトリビュート・バンドなのだ。

前々から噂には聞いていたのだけれども、ライブを観るのは今回が2度目。

その1度目もここホット・タイムでしたね(今年の6月リブレーション)。

というか、まだ結成してそれほど経っていないのでしょう。

この日の出演交渉をマサと進めていたのも伊達男ヒロくん。そうです!キッスの「ラブガン」、米米クラブの「粉粉クラブ」、ゴダイゴの「マジック・カプセル」、デュラン・デュランの「ズラン・ズラン」を率いる彼だ。

人気者で超売れっ子のヒロくんが、今年結成したばかりのこのバンドを猛アピールしていたのだ。

驚いたことにその前回のキーボードにはSTAのナイスガイ・ナオくんの姿が!その際にはレギュラーメンバーに決定したそう(YAMAHA MOXF8使用)なんだけど、今回は女性キーボーディストのメグさんがプレイ。

更にはベースを担当しているのはご存知アンクル・キャッツの元気印ムッちゃんではないかあ!(加入には2つ返事でオーケーだったそうだよ。粋だね!)

最近、多方面にて引っ張りだこ。

皆、頼りがいのある顔見知りばかりだ。

ちなみに「粉粉クラブ」にはSTAのトランペッター・クニが加入したそうですよ。

それでは改めてメンバーの構成をば・・・・・

マサは勝手な思い込みでヒロくんがリードボーカルだと思っていたんだけど、ここではギタリストにひたすら専念。

これはこれで貴重だよ。使用ギターはアリア・プロⅡ(PUはSSH配列。紫ボディカラーでローズ指板。ブラックパーツの仕様)。

ポジションマークの図柄が芸術的で一際目を引いていました。

「あまりギターを弾いていないと忘れちゃいそうなので!(笑)」と本人は謙遜しておどけていましたが不敵な面構えはしっかりと見落としてはいなかったよん!

「いまみちともたか」風に丸いサングラスも装着するという抜け目のなさはさすがだ(ちなみにサングラスはあまりにもステージ上が暗すぎて手元が見えない・・・ということで急遽外していました・・・・・)。

スラリとした長身だから何をやってもすこぶる決まっている。いまみちにソックリ。参りました。御見逸れしました。

ドラマーにはユウジ君。先述のエンリケ役ベーシストは最近嬉しいことに髪を伸ばし始めたムッちゃん(愛器ミュージックマンのスティングレイ。ナチュラルボディにローズ指板)とキーボードにはメグちゃん(ローランドを使用)。

コンタ役はマオ君。ツンツンヘアスタイルまでパーフェクト!黒いサングラスに真っ赤な革ジャン姿といういでたち。似合ってるよ。

最後に麗しの杏子嬢のポジションに陣取るのはファッションリーダーの歌姫サヤ。

全員の衣装が黒を基調にしているところもかっこいいよ。このコスチューム詳細については後ほど語るとしよう!!

それではスターティン!!

「アベさんもいるので、せっかくだから踊れる曲からいきます!カモンレッツゴー!・・・・ノーマ・ジーン!!」

(2007年リリースのアルバム「蜂~バービーボーイズ コンプリート シングルに収録。ノーマジーンとはアメリカはハリウッド映画界伝説のグラマラス・セクシーなブロンド女優マリリン・モンローの本名)

ほら、遂にはじまった。

マオくんによる景気のいいヴォーカル「何故なんだ~!!」からいきなりの幕開け。

サヤ嬢も時には悩殺系でしっとり、時には男顔負けなくらいパワフルに華麗なる歌声で追随。このコンビネーションが最高だ。

さすがに勢いが違うね。序盤の音像ひとつとっても明らかに前回に見たライブ時よりも、数段成長の痕跡が伺い知れます。

と同時に気を抜く暇もなく、ニューフェイスのお披露目とばかりに、まずはメグ嬢、堂々たるキーボードソロを展開。

これ名刺代わりね。

ヒロ君のトレブリーなギターワークも光を放ち続ける。

景気づけとばかりに盛大なるロックンロール・ダンシングからはじまった。

グチャグチャに一気呵成のお祭り気分で鬩ぎ合い。

皆、一緒に弾けて暴れまくっちゃえ。全身が疼いてきちゃうほどに誰もが激しいビートの虜。

抑揚をふんだんに盛り込みつつも、エネルギッシュにシャウトだ。

ボーカルの御両人は歌うだけでもエネルギーの消耗率がハンパではないはずなのに、常に動き回って観客を煽りまくるから感心しちゃうよ。

最初から情け容赦なきコール&レスポンスの応酬。羨ましいほどに熱狂の様相を呈しています。

「サ~ヤ~!可愛い~!」「ハーイ!!ゴメンネ~!次にいくからいい~~!?(笑)」

観客が我慢できなくなったのか奇声をあげ続ける。

「シーッ」となだめつつも・・・・「うちはコミックバンドじゃあない(笑)」

緊張感漂う中、いきなり闇を切り裂くようにハイトーンヴォイスが轟き渡る。

「女狐ON THE RUN」(同じく2007年リリースのアルバム蜂~コンプリートシングルより)でもブラック・リストのゴージャスなるショーは益々ヒートアップするのです。

「イエーッ!」

このバンドの楽曲コンセプトは男女の危うい駆け引き模様を極限にまでクールかつスタイリッシュに表現すること。

その取り組み手法は見事に成功しているでしょう。

バービーボーイズのカバーバンドはそうそういないから、貴重な存在。今後も頑張って欲しいね。

交互に歌い次がれる男女のボーカルが効果覿面だ。

「WOWOWOW~!!」

紡ぎ出されるラブストーリーの駆け引きや心理描写が、細部にわたって計算されつくしている。

歌詞やバッキング・プレイの随所にまでね。

観客と共に指による「キツネ」を掲げるのは恒例のパターン。

ちなみにこのタイトルはグラムロックバンド「スィート」のヒット曲「フォックス・オン・ザ・ラン」に対するオマージュなのは、火を見るよりも明らかだ。

「ありがとうございます。皆さん、改めましてブラック・リストです、こんばんわ。いいですねえ~。今日はこちらの企画に出演させていただき感謝しております。

いいのかなあ?叫んでも・・・・・途中で出禁になるかもね(笑)。僕達バービーボーイズが大好きなんだけど、カラオケにいくとよくわかるのが、バランスの難しさ。

しかも僕達の好きな曲と、世間が、あれやってほしい、と求めてくる曲とのギャップもあるし・・・・

万事屋さんの後だけにやりずらくて、途惑っています・・・・・本当は万事屋さんと一緒にはしゃぎたかったのですが、ヂョーさん、ステージ外なのにミュージシャンよりも受けまくりで持っていっちゃうんだもんね。すごく悔しいなあ・・・・負けたくないなあ・・・・

というわけでして、本日のライブハウス用にちょっとチョイスしてみました・・・・・負けるもんか(上手い!!MCの流れとしては最高に素晴らしいお手本のようなもの)」

1985年リリースのアルバム「FREEBEE」より。

ギターによるクセモノっぽい複雑なるアルペジオから疾走感満点。

スピーディーに駆け巡る。

ユウジちゃんもムッちゃんもただひたすらバッキングに徹していて中々にいい仕事をしていますよ。よしよし。

コンタによるソプラノ・サックスはシンセサイザーが大奮闘。

それに追随する切れ味鋭いギターソロも絶品。

フロントセンターのシンガー達とのコントラストも清々しいくらいにバッチリだ。

サヤ嬢は誘惑するような怪しくも悩ましげな目つきでオーディエンスをノックアウトする。

オーディエンスのアベさんも、ノリノリでネオン・スティックを振り続ける。

万事屋に「負けるもんか」と言わんばかりにアグレッシブに突き抜ける。

本家バービー並みに十分いけてるよ。

「和気藹々とアットホームなステージングで楽しんできたけれども、もう残すところ2曲。

先ほども言いましたがあのバービーボーイズは自分達のやりたい曲とヒット曲がバラバラで、これは皆さん知っているだろう・・・・とカラオケに行ってランキングを調べてみたらランキング外・・・・・(泣)、でもこれならば皆も知っているはずです!バービーボーイズといえばやっぱりお約束だと思います・・・・目を閉じておいでよ」

1989年リリースのアルバム「√5」に収録。

力強いハイハットによる4カウントが打ち鳴らされる。

終盤にはうってつけ。珠玉の名曲。これでバッチリ決まりだ。なんて素敵な永遠のドラマティックナンバー。

サヤ嬢はセクシーに背中を観客席に向けて悩ましげにポージング。妖艶にスポットライトを全身に浴びて浮かび上がる。

マオくんとのボーカルによるせめぎあいの妙。

絵になるね。引きこまれるほどにアーティスティックだ。

この辺のフォーメーションなんかも、そうとうに妥協することなくリハーサルを重ねてきたんだろうなあ。

フロント中央シンガーの2人が理想的に映える。

客席からも絶えず歓声が飛び交っています。

「バービーボーイズの歌ってキツイ・・・・

喉を潰すよ。え~と・・・それじゃあ、最後の曲の前にメンバー紹介にいきます」

一人一人を懇切丁寧に愛情をタップリとこめて猛アピール。

仲の良さがホノボノとこちらサイドにまで伝わってきますね。

「実は本家のバービーボーイズが岩見沢のフェスにきたので、もちろん喜び勇んで観にいきましたよ。

ガッチリとこちらもステージ衣装で行ったら、バービーのメンバー達は山登りみたいな格好で現れた(爆笑)。恥じをかいたさ。でもとっても勉強になりました。

で、グッズ売り場にはTシャツやタオルなんかが売っていて、その中にはメンバー達のサインが入っていた!

早速、うちのベーシスト、ムッちゃんの本業が力を発揮した。彼はプロのデザイナーなんです。ブラックリスト・オリジナルシャツの背中にバービーのサインを入れてくれました!」

堂々と誇らしげにそのデザインを披露。万雷の拍手!

エキサイトした観客がホイッスルを吹き鳴らす。

「いよいよ最後の曲。それでは、お客さんからのリクエスト・・・・・ラストソングで・・・・なんだったんだ?7ディズ・・・・・」

(1986年リリースのアルバム「サード・ブレイクに収録)

トドメの一撃が脳天に炸裂だあ!

メンバー一同汗ビッショリで一生懸命にパフォーマンスを繰り広げる。

ここではヒロくんのギター・ピッキングに先導されて、ミディアムなハードテンポで重量感満点の演出。グッとパーティムードに切り替えて下手な理屈抜きにゴージャスなるエクスタシー狙いの配曲だね。

特筆すべき点はバックのプレイヤー達の貢献ぶり。

タイトで忠実、リスペクト込めて愛情タップリに楽曲の再現に余力を振り絞って尽くしています。

マオくん、震えがくるほどに魂込めての絶叫。ヒロくん筋金入りのギターソロも、切ないほどに咽び泣く表現力で堂に入ってるね。

マオくんのハスキーで伸びやかなボーカルと、女性にしか成し得ない訴えかけるように愁いを含んだサヤ嬢のボーカルとのバランス感覚が絶品。

ただひたすらに印象的な「OHOHOH~~!!」が繰り返されるので、嫌が上にも血液が滾ってきちゃうよ。

それでいてしっかりとした甘い旋律で、観客のハートを射止めてくれるんだから憎い限りだ。

リレー形式に組み立てられたユニークな構成にも目を見張るものがあります。

「またどこかで、僕達を見かけたら気軽に声をかけてください。」

まだまだこれからの活動に要注目だ。

ちなみにここのメンバー達たちは最後のSTAまで会場に残っていてくれてマサに挨拶までしにきてくれたよ。

テーブル席にて和みながらの会話も尽きない御様子。

マオくんは「ズラン・ズラン」も出演していた「STA企画ピグスティ」でのライブイベントにも来てくれたことを教えてくれたよ。嬉しいなあ。

****いよいよ残すところあと2バンドとなりました。

期待を裏切らないホーンセクションを擁する大所帯が立て続けに登場!****

 

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bow tie(chicago)

2019-12-23 11:01:49 | CHICAGO

説明

蝶結びまたは蝶々結びとは、紐の端と端をつなげる結び方のひとつ。花結びともいうが、花結びという語句は伝統工芸の飾り結びを指すのにも用いられる。英語圏ではシューレース・ノット、ボウ・ノットなどという。 ウィキペディア

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VOL.171 SUSUKINO LIVE HOUSE[HOT TIME](PART,4)

2019-12-22 23:37:52 | Live Set List

****さあ、早くもここからは折り返し点でございます。益々、白熱するライブイベントの模様をゆっくりとご堪能くださいませ!!****

6、18:00~18:30

「ABEngers」

男性ばかりの4人組。

嬉しい事に往年の70、80、90年代の洋楽スタンダード・ロックを思う存分に披露してくれました。

本番ギリギリまでセットリストに関しては相当にこだわりぬいて決定したようですよ。力の入れ具合がハンパではないね。

美味しいところどり満載で、最初からラストソングに至るまでエネルギー全開でノリノリのパフォーマンス。

後半の2曲は半音下げチューニング。

メンバーの紹介をば・・・・・・ボーカルはMR,JON、ギター&コーラスはMINORYくん(フェンダーストラトキャスター、ラージヘッド、タバコサンヴァーストのボディカラー、メイプル指板。ストラップも布製のフェンダー黒を着用)、ベース&コーラスはIKUMAくん(目にも鮮やかなメタリックブルーのボディカラー・ジャズベース。ローズ指板)、ドラム&コーラスはABEくん!!

この非常にかっこいいバンド名は企画発起人のアベくんの名をもじって、ちょうどその時にヒットしていた映画から「アベンジャーズ」

だからABEのみ大文字スペルで「ABEngers」

それ以外には大した深い意味はないとのこと(笑)

フィーリングでの命名。なるほどロックっぽい響きで中々いいんでないかいな。

そして、な、な、なんと全員が胸に星条旗と日の丸が合体したデザインの黒Tシャツ姿。

背中には各メンバーの愛称入り。

但しギターのミノリー君のみ、艶やかなるレディースサンタクロース・ファッションで決めていました。

金髪のロンゲをなびかせ見栄えも抜群に自己主張。

で、なんでこの国旗合体シャツなのかといいますと、ボーカルのジョンくんはアメリカ人なのですよ。

JONのスペルに「H」は入らないジョンくん(ジョナサン)。

日本語はほとんど話せないイタリア系(お父さんが)なんだそうです。

マサもオフの時に「ハイ!ジョナサン!!」と声をかけたら、満面の笑みでハイタッチしてくれたよ。ナイスガイ・ジョン!!

本来ならばロシア人のキーボード奏者も在籍しているんだそうですが、残念なことにお母さんがお亡くなりになったそうで急遽帰国されたそうです・・・・心よりお悔やみ申し上げます・・・・・・。

キーボード奏者の分まで、白熱したワイルドなサウンドを展開していきしょう!!

それでは早速、オープニングナンバーの解説からいってみよう!

「EYE OF THE TIGER(SURVIVOR)」

いきなりこれで攻めてきましたか!?

ドラマチックでジワジワと興奮を煽るイントロの小刻みギターによるカッティング。

そこから突然に爆発して本編へ。

毎度おなじみ完成度がすこぶる高い、究極の大ヒット曲。

産業ロックと散々揶揄されもしたけれど、下手な理屈をこねくり回すよりも楽曲の完成度を思う存分に楽しんでくれたまえよ。

もちろん映画「ロッキーⅢ」に挿入されたのは有名。

あの映画の舞台はフィラデルフィア。

ボーカルのジョンはそのフィラデルフィア出身なんだよ。

なるほど芸が細かいなあ。

MCはアベくんが中心になって進行。

熱いプレイとアットホームなトークとのギャップも、このバンドの魅力のひとつだ。

「ANY WAY YOU WANT IT(JOURNEY)」

これまた産業ロックの代名詞のような曲。邦題は「お気に召すまま」

朝のワイドショーなんかでもテーマソングに起用されていたのは、記憶に新しいところ。

まだまだバリバリにいきますよ!

身震いするほどに歌メロディがグッとくるね。琴線を震わされっぱなしだよ。

古き良き時代のアメリカンロックはやっぱり永遠に不滅だ。あの時代に青春を送っていた人達はついつい目頭を潤ませちゃうんだろうなあ。

彼らの基本的なコンセプトは「誰もが知っているロックを一人でも多くの人達に届けられるように頑張ろう!」というもの。

泣かせるね。ドンドンと泣かせてよん。

ここで懇切丁寧なるメンバー紹介。

一人一人を愛情込めて猛アピールだ。

仲の良さがホンワカと会場全体にまで伝わってきます。

時折ジョンと英語で会話している。いいなあ・・・・もっと英語を勉強しておけばよかったなあ。コミュニケーションもバッチリとれたのに。

後悔先に立たずだ・・・・(泣)

「I WANNA ROCK(TWISTED SISTER)」

おお!遂に飛び出した、メガトン級のヘビーメタル決定版。

これをぶちかまされたら黙ってなんかいられないぞ!

激しいコール&レスポンスが延々と展開されて皆汗まみれ。

喉が張り裂けんばかりに猛然とシャウト!

このやりとりは気持ちいいくらいにバッチリとはまった。

まさにライブにうってつけの楽曲。

ジョンはやっぱり日本人とは比べ物にならないほどにパフォーマンスが上手い。

本場仕込は俄然強いなあ。

しかも長身でガッシリとした体格(写真参照)でスキンヘッド。

見るからに堂々たるロックンローラーだ。

筋金入りのカリスマをまた発見したような気分に浸らせてくれたよ。

声量、声域も凄そうだなあ・・・と思っていたら、想像以上の迫力に圧倒されっぱなし。

マイクスタンドを斜に構えて握るスタイルもはまってるし。でも大きな瞳の笑顔は飛びっきりに優しそうで魅力的だったよ。

人気者のミノリー君によるエモーショナルかつトリッキーなギターソロも効果テキメン。

観客のトッシーは「リッチー・ブラックモアが大好きなんだなあ」とポツリ呟いていたさ。

実はこの曲「万事屋」が前回のライブでオープニングにプレイしていて一気に観客を鷲掴みにしたのだ。

ミノリーいわく、それに対するオマージュだったらしいんだけど「万事屋」は今回10FEETを採用したので結局被らなくて良かったんでないかいな。

そろそろ体も温まってきて気分もほぐれてきたね。

情け容赦なくグイグイ存在感を示して、ステージ上は独壇場。

「胸いっぱいの愛を(レッド・ツエッペリン)」

定番中の定番が満を持して唸りをあげた。

中盤にブリティッシュの大御所を持ってくるなんて憎い配慮。

完璧にオーディエンスの魂を手中に収めた感あり。

鉄壁なるバックの演奏に支えられて、ジョンがロバート・プラントになりきり陶酔ポーズ。

ハイトーンの厚みと安定感は抜群。

本家よりも全然いけてるさ。

観客達もギターリフやドラムフィルの細部までを熟知しているから、一緒に全身でエアプレイ。

そしてサビの大合唱開始。

ブレイク後はリズムセクションが不気味に控えめなバッキング。

中間のパートにおける官能的ボーカルも見事に演じたジョン。

次いでジミー・ペイジによるテルミンの出番。ここでは今風な機器がミノリー君の手によって駆使される。

秘密兵器のアイフォンをピックアップに近づけて、ノイジーでプログレッシブな擬音効果を演出。なるほどねえ・・・そういう手があったか。手がこんでるね。

何から何まで勉強になる。そして最大の聞かせどころともいえるハイポジションにおけるギター・ソロへと雪崩れ込み。

「ありがとうございます!!・・・・・・・BY THE WAY(RED HOT CHILI PEPPERS)」

レッドの次にもレッド。だけどLではなくR。

しかも再びアメリカンのファンキー・ロック。

新旧織り交ぜた進行でも全く違和感ないところなんかは絶好調でさすがだ。

静かなイントロのリムショットから強引なくらいの勢いにのってはじけまくる。

比較的若手のオーディエンス達から大歓迎されていたよ。

ジョンもすこぶるリラックスしてきたようで、大きな体でステージ狭しというくらいに元気一杯ピョンピョンと飛び跳ねている。

「アンソニー!」の声援があちこちから飛びかう。

特筆すべき点は、オリジナルの肝ともいえるフリーのチョッパー奏法を、ここではイクマくんがフラットピックにて器用に弾いていたこと。

でもしっかりと跳ねまくっていて、グルーブをしっかり醸し出していました。

「SONGS2(BLUR)」

ここからギターとベースは半音下げチューニング。

重たい独特のドラムフィルからはじまったものだから、一瞬ザ・ナックの「マイ・シャローナ」かと思っちゃったけど、こちらも比較的アベンジャーズの中では新し目の、疾走する驚愕のミディアムなレパートリー。

猛獣のごとき爆発力と雄叫びも込めて猛然と突入。

アメリカンとブリティッシュ、そして時代も行ったり来たりで飽きることなく新鮮だ。

世代的にみても彼等はオルタナティブ・ロックの洗礼を受けたクチなんだね。

若干マニアックなこだわりもチラホラと露呈していて思わずニンマリ。

「次の曲で最後となります!(えええ~!!??・・・・)ありがとうございます!(笑)

皆さん、一緒に地獄に落ちましょう!!・・・・・・HIGHWAY TO HELL(AC/DC)」

トドメとばかりに強烈なるカウンターパンチを浴びせにかかってきたな。

観客達はノックアウト。息の根を止められちゃった。

横ノリのごり押しブギーがご機嫌な響きを伴って雪崩込んできた。

王者の風格さえ漲らせて余力を振り絞るように畳み込んできたよ。

これこそライブならではの醍醐味。だから一度でもはまったら抜け出せほどにクセになる。

それも一興。

一体全体、このバンドにはいくつの隠し玉を潜ませているの!?

初アベンジャーズ体験はお得な気分にドップリと浸れてウキウキ浮かれちゃうよ。

俄然注目株のバンド。すぐにでもまた観たくなっちゃった。

今後益々の活躍にも大いに期待しちゃうよ。

ちなみに今度はヴァン・ヘイレンの「パナマ」も是非プレイしてね。

お疲れ様でした。

7、18:40~19:10

地元・札幌からの参加でBREZZA。

「ブレッツア」と読みます。

今となっては伝説と化したZARDのコピーバンド。7人組みの登場です。

ここまででは一番の大所帯。

といってもついこの間、STA企画「リブレーション」で白石ピグスティ&小樽・浅草橋「オールディズ・ナイト」に出演したばかりだから、私がこのバンドを観るのは今回で3回目だ。

もはやSTAとは常連組。

前半立て続けバンドのリミックス、チョーヤ、ミッドナイト・クライシスに負けないくらい、また違った魅力全開のミサトちゃん&トモちゃんもキュートでセクシーに迫る歌声を届けてくれましたよ。

というわけで再度、チャーミングな歌姫2人を擁するバンドの登場。

この日10バンド中、なんと6バンドに女性シンガー&コーラスが在籍なんですよね。後で気づいたんだけど、これはとってもいいことだ。

もっともっと女性がスポットライトを浴びる音楽シーンになってもらいたいものだ。バンドの活性化にも繋がるしね。

さてさて新メンバーを迎え入れての7人編成はといえば・・・・・ヴォーカルにそのミサト嬢。リードギターはサカエ君(前回までは愛器IBANEZ シースルーレッドボデイ、ローズ指板、PRESTIGE S540Q WCBおそらく7~8年くらい前のモデルを使用していましたが、今回からは新たな秘密兵器ミュージックマンのEVHブルーカラーボディにチェンジ。メイプル指板)。サイドギターは神玲氏(サンバースト・ボディのトーカイアコギとブラックボディのストラトキャスターをプレイ。ローズ指板)。キーボード(KORG N5)がハルキ氏。

ドラマーはモリタくん(備え付けのブラック・シェルのドラムセットを使用)。そしてべースは重鎮のシンジくんだあ(ブルーボディにメイプル指板のベルモアが復活。ウォッシュバーン系列のメーカーを使用。これを黙々と渋くフィンガー・ピッキングでプレイするのです。)

シンジ君とマサとは10年を軽く超えるほどの音楽仲間。

彼はあの泣く子も黙る札幌のチューリップ・コピーバンド「TAKE OFF」を長年率いるリーダーでもあるのです。

思い起こせば、練習スタジオが初対面でしたねえ。

ちょうどSTAと結成時が同じ。

もう彼とは、数え切れないほどにタイバンしました。札幌を手はじめに小樽から他の地方にまで・・・・。

そうやってお互いに刺激を与え合って励ましあい、紆余曲折を経て今日までずっと切磋琢磨してきたわけであります。

テイク・オフはSTAの「リブレーション」にも出演してくれましたよ。

だから酸いも甘いも噛み分けた同士でもあるわけです。

そんな彼が新たに結成したのがブレッツァ。

まだライブは10回にも満たないそうです。

そんな風には全く感じられなかったけどね。

ミサト嬢いわく「今回は新しいザードの曲を増やします」とのこと。

俄然注目だね。

「心を開いて」

ブレッツアではこれ、初めて聞くなあ。

1996年にリリースされた名アルバム「トウディ・イズ・アナザー・ディ」に収録。

いつもにも増して、ミサト嬢の初々しきステージングが好感度高し。

ちょっと声質が坂井泉水嬢と森高千里をブレンドしたように聞こえたのは私だけかなあ??

とにもかくにも、これを1曲目にもってくる大胆不敵な構成には脱帽。グッと成長した自信の表れか?

淡々とミディアムテンポで進行する、ちょっと大人っぽい異色の落ち着いたアレンジ。

打ち合わせの段階で、練りに練り上げられた結果なのでしょう。

もうこれで、掴みはオーケー。バッチリだよ。

それにしても、織田哲郎さんは生粋のメロディ・メーカーですね(作詞は坂井泉水さん)。

「はじめまして、ホットタイムは初ライブです(意外だ!)新メンバーのサイドギター神さんです(拍手!)よろしくお願いします。じゃあ次の曲へいきます・・・・・・君がいない」

モリタくんのスティック・カウントから、神氏のアコースティック・ギターによる、爽やかなコード・ストロークではじまるキャッチーなポップナンバー。この辺の流れは最早定番ですね。

決して外せないポジション。

メンバー達は黒を貴重とした比較的シックな装いなんだけど、中にはハンチングやストール姿でさりげなく自己主張。

フロント中央に位置するミサト嬢&トモちゃんを引き立てる男性陣によるバンド体制が、すこぶる安定感あってメリハリも効いています。

これならばミサト嬢もトモちゃんも安心して、心おきなく歌に専念できるというもの。

一生懸命、誠心誠意心を込めての熱唱に次ぐ熱唱。

「トモちゃ~ん!」の熱烈なるラブ・コールも飛びかう。

サカエくんのトレードマークともいえる、スライド・ギターが唸りをあげて更なる抑揚を演出。

最前列にてアベさんとスバルちゃんが、ネオン・スティックをリズムに合わせて左右に振っているよ。

後方から見ていても綺麗な光景だ。

MCはミサト嬢が兼任。

「改めまして・・・・・ZARDのコピーをしているブレッツァです。去年の4月に結成して、今月で1年と8ヶ月を迎えました。

初め見る方達はこれを機会に、ブレッザという名前を覚えてくれたらとても嬉しいです。

もっともっとZARDの曲が歌い継がれるように頑張っていきます。

それではまだまだ最後までこの勢いでいきましょう!次の曲にいきたいと思います。いいですか・・・・・・・・・・DON’T YOU SEE!・・・・」

キーボードが先導する流れから、ツインギターの持ち味をフル稼働です。

アコとエレキによるコンビネーションが絶品。

特にここでもサカエ氏によるスライド・バー活用による奏法は益々効果絶大。

本家顔負けな豪快無比で、伸びやかなるギター・サウンドを紡ぎ出していました。

故ローウエル・ジョージばりの、表情豊かなるピッチで豪快。

それでいて決してでしゃばり過ぎず、程好く溶け込んでいるところなんて憎い。

このスライドギター奏法も、ブレッツァの売りの一つ。だってこれって数多くあるギターテクニックの中でも究極に難しい部類なんだよね。それを涼しい顔してハイポジションで、次々にフレーズを奏でる男っぷりには、ただただ圧倒されっぱなしで惚れ惚れしちゃいます。

中間部でのドラマティックな導入部分には目を見張るものがあります。よくできた構成だ。勉強になるなあ・・・・。

今度は「ミサトちゃ~~ん!」と図太い声援がひたすらに送られています。

満面の笑顔で手を振り返すサーヴィスは忘れないミサト嬢。

「ここでライブの告知をさせてください。4つほど入っています。(売れっ子だね。方々のイベントから引っ張りダコさ)。中でも一番大変なのは雪祭りです・・・・・凍えるかも・・・・・2月6日の木曜日19:30~20:00に出演しますので、もし興味があれば応援に来てください(マサは何年も連続してここには出演したけど相当にきついよ。30分は根性入れて挑まないとね)・・・・・きっと忘れない!!」

1994年リリースのアルバム「オー・マイ・ラブ」に収録。

名曲目白押しだ。

天国の坂井泉水さんにも、ミサト嬢の歌声は間違いなく届いていることでしょう。

叙情的なピアノによる調べに乗せて、流麗で重厚なるボーカル・ハーモニーから入る壮大なナンバー。

女性陣の才能は、お見事の一語に尽きます。

それは万雷の拍手が全てを証明しているよ。

力強い極上のメロディ・チューンでは、堂々たるパフォーマンスを繰り広げています。

ここいらにきた段階でとてもリラックスしてきたのか、ノリノリで出色の完成度を誇っています。

元気を全身に一杯もらえるはじけたハード・ナンバー。緻密に組み立てられた無駄のないパーフェクトな楽曲。ザードの細部を十分に知り尽くしリスペクトしていないと、とてもじゃあないけれどもこのような選曲はできないよね。

神氏はアコギからテレキャスターに持ち替え。

この辺のパートに対するコダワリ感覚が、音の随所にも反映されています。

琴線震わせっぱなし。心の奥底から振り絞るような荘厳なる音絵巻にはゾクゾクしてきちゃうなあ。

アップテンポでパワフルなバックビートにのせて頑張っています。

ドンドンと加速して厚みを増していく音壁の底辺を、ドラムアクセントのリズム刻みが正確無比なところも感心しきり。

ここでも縦横無尽にギター・ソロが「ギュウイーン!!」と歌メロの間を駆け巡る。

「今回は新しいザードの曲を取り入れてみました。

これも新しいレパートリーです・・・・あの微笑みを忘れないで」

1992年リリースのアルバム「ホールド・ミー」に収録。

タイミングを見計らっての軽快なるステック・カウントから。

何故だか切なくなってきて涙腺が緩んできそうだ。

本当に誰からも永遠に愛される光り輝くほどの金字塔が目白押し。

手拍子が最初から最後まで鳴り止まない。

エンディングにおけるサカエ君のギター・ソロも、心なしか叙情的に訴えかけてくる。

「え~それでは最後の曲となりましたので、メンバー紹介をしたいと思います」

ミサト嬢が一人一人を、懇切丁寧愛情タップリに心込めて紹介。

彼女の秘めたる優しさが滲み出ています。

「ありがとうございました!今日のブレッツァを見て気に入ってもらえたなら、是非これからも私達のライブに足を運んでください。ブレッツァでした!はい、それでは盛り上がっていきましょう!・・・負けないで!!」

やはりラストを飾るのは、このJ-POPアンセムしかないですよね。

会場全員が総立ちで一体となっての大合唱。心ウキウキ、明日からもまた明るく生きていけそうな気がしてきたよ。

幸せと喜びと笑顔のエキスを、楽曲から大量に注入していただきました。

前向きでリフレッシュした気持ちになれる歌詞の一言一言が、皆のハートにも届けられたことでしょう。大いなる励みの讃歌となって・・・・。

沈着冷静なる燻し銀のシンジ氏ベースライン・セクションは、常にボトムを貫禄タップリに支えています。

「ありがとうございました。また会いましょう!」

あっという間に、夢のような30分が過ぎ去ってしまいました。

心残りだけど、格別なる楽しみは次回のためにとっておきましょうよ。

アベさんもシンジ氏のもとへと駆け寄って握手を求めていました。

BGMはシカゴの「クリスマス・アルバム」

 

****はい!ライブ・レポートpart,4はこれにて終了。なに!?続きを早く読みたい?

まだまだ威勢の良い残り3バンドが登場しますからね~。part,5へと続きますよ!!****

 

 

 

 

 

 

 

 

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candle(chicago)

2019-12-21 04:11:25 | CHICAGO

ろうそく (漢字表記:蝋燭あるいは蠟燭英語: candleキャンドル)とは、綿糸などを縒り合わせたもの(ねじりあわせたもの)をにして、芯の周囲に(ろう)やパラフィンを成型したもののこと。成型後にろうそくから露出している芯の一端に火を点して灯りなどとして用いる。ロウソクローソクとも。

masa's art chicago logo respect gallery

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VOL.171 SUSUKINO LIVE HOUSE[HOT TIME](PART,3)

2019-12-20 23:17:04 | Live Set List

****はい、勢いにのってPART,3ライブレポートに突入しますよ!!

はじまり、はじまり!!****

4、16:40~17:10

ステージ前に降ろされていた巨大なスクリーンが、マサのバンド名コールと同時にゆっくりと上昇。

シカゴのムード満点なクリスマス・ソングに導かれて現れたのは・・・・「W」

この日一番の男気溢れる貴重なるバンドです。

これまでの3バンドが女性シンガーを前面にフューチャーしていただけに、ここでグッと硬派なイメージ溢れるサウンドでの猛攻で切り返してきた。

濃厚なるメッセージが、強烈にこちらへ獰猛に襲ってくるほどだ。

このバンドとSTAは幾度ものライブ・イベントでタイバンを組んだ事があります。

一部のメンバーは入れ替わっていますが。

そして一昨年の9月16日(土)に、クラップスホールでご一緒したのが縁で、マサとWのメンバー達とで楽屋にて本格的に意気投合(その前に小樽・北運河サウンドエナジーでもご一緒しています。

その際のドラマーはリンダの女性メンバーだったなあ)。

結果STA企画ライブでは、今年の4月ピグスティに引き続いての出演と相成ったわけです。

で、このバンド名からピンときた方はかなり鋭い!

そうです、伝説のバンド、ARB1982年発表の5作目アルバム・タイトルから命名されています。

もちろん編成も、ご本家同様に男性不動の4人組みという徹底振り。

各自ツワモノ揃いだよ。

内訳はといいますと・・・・ギターにツッチー。使用ギターが以前はユニークなグレコ・ブラック・レスポール・カスタム3ピックアップ。もちろんピーター・フランプトン・モデル!驚愕のデタッチャブル・ネック・ジョイント方式。しかもホロウ・ボディ仕様でしたが、先述のピグスティでは白のストラトキャスター(ローズ指板)にチェンジ。で、今回はレスポール・スタンダードのレモン・ドロップカラーをローランドJC-120にインプット。

ピグスティでは、なんと持ち込みアンプでした!ブランド名は「BUGERA」

以前は黒サングラスに白いグレッチTシャツを着込んでいましたが、今回はさりげなくTシャツとサングラス、革ジャン、ジーンズ姿で全身黒で統一。

彼の足元から発せられるワウペダル奏法が、もろにジミ・ヘンドリクスを彷彿とさせてゾクゾクしてきます。

一種独特なウネリを演出していましたよ。ここいらヘンへのこだわりが、このバンドサウンドの渋い肝でもあります。

前回はレッド・ホット・チリ・ペッパーズの白Tシャツと首に白いタオルを巻いていたドラマーはマサとよくスタジオで遭遇する眼鏡がよくお似合いのケイちゃん。今回は黒のTシャツをラフに着込んでいます。

ガッシリした体格のゲッチュー君は見るからにメガトンヴォイスだろうなあ・・・と思わせちゃうボーカリスト(左手首には黒いリストバンドを装着。サングラスも黒)。

ベースはジョニー・ワジマくん。

彼の愛器はトレードマークとも言える、毎度お馴染み日本製のブランド不明な3トーン・サンバースト・プレシジョン・ベース(ローズ・ネック)

これがいかにも見るからに、良い音を発しそうなフォルムなんだよね。

わざわざ見せてくれたヘッド部分のブランドロゴはノッペラボウでした。ボディもほどよく塗装が剥げているんだけど、それは製作段階から年季を出す為そのようにわざと仕込んだのだそうです。

弦楽器の相棒ツッチーとのバランスと見栄えを考慮してか、こちらは茶色の革ジャンをお洒落に着こなしています。

このスタイルで見事なウェーブがかけられた長髪を振り乱しつつも、アグレッシブなピッキングを繰り広げてくれました(写真参照のこと)。

「Wで~す!!!」

オープニングから脳天直撃のハード・チューン「R&R AIR MAIL」(アルバム/ディズ・オブARB VOL,1~1978-1983に収録)

気骨の人、石橋凌による作品。

専属のカメラマンが会場のあちこちを駆け回りながらも、ベスト・ショットを狙い続けています。

上半身を黒いTシャツ・ファッションで統一したゲッチュー、無骨なまでのスクリーム。

キース直伝のケイ君ドラミングも歯切れがよくて痺れてきます。そしてジョニーも迫力あるコーラスで吠えまくる。

ゲッチューはドリンクを一飲みしてからMC「え~こんばんは!!改めましてWといいます。ありがとう!皆さん、飲んでますか!?ちょっとの間楽しみながらでもお付き合いください。

よろしくお願いします・・・

まあ、さっきもお話しましたが、久し振りに何をやろうかと話し合ったりね。新鮮で緊張感いっぱいです。・・・・・・(笑)このライブにお誘いくださったムラカミさんに感謝です(拍手喝采)。じゃあ次の曲、いくよ~・・・・・

エデンで1・2~1・2・3・4!!」

ハイハット4つ打ちによるカウント。

ここから紡ぎ出されるタイトでストレート、かつアグレッシブなビートも絶品だ。

更に遠慮なくほとばり出る疾走エナジーは俄然に健在。

メンバー達は不敵な面構えで、すでに全身ビッショリと汗まみれ。

あのクセモノバンドの空気感までをも、忠実に再現しています。

全員が一体となっての最強なるコンビネーションは、速射砲のごときで快感だ。

テクニカルで繊細なるリズムが絶妙で、癖のある、それでいて病みつきになりそうなくらいに不思議な「1・2・3・4~HEY!」

ケイ君のスティック捌きに絡み付いてくるギター・ソロも特筆すべき点。

取り付かれたように体を揺らし続けるオーディエンスの大合唱。

ミキサー・ノブくんの大好物だから、照明を操作する手つきもいつも以上に鮮やか。

「ホリディ(1986年リリースのアルバム、ワークソングスに収録)」

ドッシリとした完璧なるアップ・テンポのミディアム・リズムで、纏め上げられた燻し銀ナンバー。

この場面ではそれまでのヒートアップした状況をひとまず落ちつかせる意味も含めて、序盤をじっくりと聞かせてくれます。

まさにライブでの熱狂を想定して制作されたのであろう、したたかさほとばしる意図が汲み取れるような楽曲。

ゲッチューくんの歌声はカリスマ石橋凌の独特なる節回しや息使いまで心憎いほどにそっくり。ワイルドなる声質で迫ってきます。

真骨頂ともいえるコール&レスポンスのダイナミズム。まるでゲッチューに凌が乗り移ったかのような錯覚に陥ってしまいそう。

ジョニーは両手を挙げて手拍子を要求。

これは男達にしか奏でられない骨太なストロング・スタイルの調べ。

ツッチーによるあまりにも個性的なギター・ソロの1音1音が、こちらのハートにまでビシビシと訴えかけてきます。切なきトーンが咽び泣いている。

この後に出演を控えているヂョーが最前列で猛烈なるエールを送り続けています。

美しきバンド仲間の友情にもカンパイだね。

目の前で猛り狂っているヂョーに向って、まずはジョニーがドスの効いた歌声で「風呂入って~!!」、ゲッチューも「ヨコズナ~!!」(これは万事屋お得意レパートリーの一節)

このタイミングピッタリなやりとりにヂョーも応戦だ。

「ありがとうございました。え~と、ぼくらWはいつもARBのカバーを披露しているのですが、今日は特別に1曲だけレッド・ウォリアーズをやりたいと思います(おおお!!と客席から大歓声が沸き起こる)。僕のリクエストなんですよ。なかなかARB以外を演奏するなんてねえ・・・・まれなことですよ。まれえといえば、いつもステージには酒飲んで泥酔状態であがるのですが、今日はなんと全員シラフ!!二日酔いのメンバーはいますがね(笑)。で、シラフゆえに声が出ていない・・・・すげえ調子悪い・・・・。次の曲、もしよろしければ皆さんも盛大にOH,YEAH!なんて言っていただければ嬉しいです・・・・聞いてください・・・・・アウトサイダー!」

デンジャラスなジャパニーズロックの決定打をこれでもかというほどにぶちかましてくれました。

でも鬼気迫るテンションは、延々と張り詰めたままですよ。

魂の咆哮とはまさにこのこと。

歌詞の一節では、ゲッチューおもわずその逞しき胸板を叩く。

そうらきた!激烈なるバックビートに導かれて爆発したサウンドはマジで火傷しそうだ。

なんまらかっこいいアレンジだよね。

ギタリストのツッチーは巧みなストロークでクールにこなしていますね。ザクザクと切り刻むカッティング・ワークはさすがです。

女性ミュージシャンには到底再現不可能であろう、これこそ華麗なるバッドボーイズ・ワールド。

会場のヴォルテージも俄然ヒートアップ。大反響。大好評を博していますよ。

ゲッチューくんは再び水分の補給。

「嬉しいなあ~!ユカイ大好きなんですよ。僕もさっきから歌詞を間違えてるんだけど(大爆笑)まあ、誰もわからないでしょう!中々50を超えるときつくなってきます(笑)・・・・・・・・という事で次はARBの古い曲を聞いてください・・・・札幌行きますか!?行きますよ~!!トーキョー・シティは風だらけ!!(1980年リリースのアルバム、バッドニュースに収録」

ツッチーによるノイジーなるギターを導入部分にすえて、遂に飛び出した!

エネルギー全開で突入だあ!

メンバー一丸となっての猛進。ゲッチューはただひたすらにハイテンション・シャウターの様相を呈しています。

天下無敵のもろパンク・ムーブメント真っ只中へと雪崩れ込み。

へヴィーで荒々しいこいつも、ライブ栄えのする魅力的な曲。更にはドラムソロまで挿入するという徹底振り。

余力を振り絞ってのアクション。極めつけは壮絶無比なるワウペダルによるギターソロ。

後半の歌詞では「札幌シティは風だらけ!!」と心憎い技を加味してくる。

捲くし立てるようなコーラスのジョニーも身を乗り出して、豪快にオーディエンスを煽りまくり続ける。

ヂョーも相変わらず一心不乱にかぶりつき!

テンション・マックス街道まっしぐら!アドレナリン噴出!!

ゲッチュー汗拭きつつ「あ~そうだ!メンバー紹介します」

丁寧に一人一人の愛称を呼ぶと、ケイ君がビシバシとドラムにて演出(和気藹々の中で最後はバンマスのジョニーがゲッチューくんを名指しで猛アピール!阿吽の呼吸やりとりが絶妙)

「ありがとうございます。え~、まるで千本ノックのようなライブです(笑)

やっとリラックスしてきたかなあ・・・と思ったら、あっという間に最後の曲。もう少しで終わります。また機会あれば皆とお会いしたいです。いきます!!・・・WAR IS OVER!!(急遽追加されたナンバー。1983年リリースのアルバム、トラブル中毒に収録 」

ここでも頑固一徹、濃厚なるギター・ワウワウ奏法。

入魂の反戦歌メッセージが鋭く突き刺さってきます。

のっけからいきなり全力疾走で一丸となって、まるで何かに取り付かれたかのごとき大合唱。

ジョニーはここでも最前方にまでせり出して、ワイルドに過激なまでのベース・ランニング。

もちろんピックを手にしてピッキング。ベースギターを仰け反りながらも高々と持ち上げた!

ケイくん、フィナーレのドラム連打では、立ち上がって千手観音さながらでのスティックワーク。

がっぷり四つに組んで何から何までふんだんに見せ付けてくれた完全燃焼。これこそライブの醍醐味ってもの!

心地良い疲労感に包まれた会場全体のどよめきが、いつまでもとまらないよ。

すっかり病み付き状態だ。

だからこいつはやめられない。またすぐにでもWが見たいよ~!!

5、17:20~17:50

「万事屋(よろずや)」 が神々しく降臨・・・・・・

引き続き、出たぞ、出たぞ~!!

待ってました!の掛け声と共に大歓声に包まれて現れた、この日一番のコミカルなトリオなんだけど、そんなことを全くといっていいほどに感じさせない一番へヴィーメタリックな迫力で圧倒してくれたバンド。

最小編成とは思えないほどに、怒涛のごとき爆音が炸裂だ。

地域密着型お手本のような色合いを醸し出しつつも、和洋楽問わず童謡にまで着手した極太プレイに徹していました。

曲目からイメージしてゴツイくらいなコワモテ・トリオを想像していたら、思い切り人懐っこい連中でした。

もちろんメガトン級の音を轟かせ、且つ要所要所では笑いのツボをくすぐり続けるという、したたかに憎い奴ら。

そうなんですよ。彼等とは一昨年の初夏、STAはクラップスホールにて初対面だったのですが、すっかりと楽屋で意気投合(Wもだよ)。またすぐにでもタイバンしようね!とマサと約束をしたのですが、それ以来幾度も実現しているというわけです。

マサに「縁とは奇なるもの」を自でいく嬉しいノリだね。

これで5回目のジョイントだ。

メンバーはベース&ボーカルがクドーちゃん(ヤマハの黒ボディBBX。ゴールド・パーツ。ローズ指板)

ドラマーのケッタくんは、Wの大熱演の興奮も醒めやらぬうちに、会場備え付けのドラムセットへ入れ替わりで即座にスタンバイ。

そしてカリスマのヂョーくんはギタリスト&ボーカル(以前は艶消しのギブソン黒レスポール・スタジオ、ローズ指板!80年代に一世を風靡したジョン・サイクス御用達PUダーティー・フィンガーをマウントしたものを使用していましたが、今回は今年4月のピグスティ&6月ホットタイム・ライブ時と同様にシャープでかっこいいシェイプのエクスプローラー黒で、より攻撃的なイメージ狙い。ローズ指板。1ポイントとして盟友バンド、リンダのステッカーをさりげなく貼っています)

ギターだけにとどまらず、帽子、アームレスト、ジーンズ、スニーカー、ストラップに至るまで黒ずくめという徹底ぶり。

生粋のロッカー然としたコダワリどころが凄い。ちなみに「ヂョー」の愛称はオダギリ・ジョーに引っ掛けているということはこの日に知ったよん。「ジ」ではなく「ヂ」だけど。

まだ演奏開始前なのに、すでにドッと最前列まで詰め掛けたオーディエンスとヂョーとでコール&レスポンスが繰り広げられているではないかあ!

まるでメインイベントの殺気立ったプロレス会場みたい。

無制限一本勝負デスマッチの様相を呈しています。

「イエーッ!!」「はははーっ!もっと来いや~~!!」

一気にスパーク。凄まじき光景だ。あっさりとレッドゾーンを完全に振り切っちゃった。

シンクロするように、いつのまにかドラム担当のケッタ君が、イントロを地鳴りのごとく叩きまくっている。

ヘヴィメタ版ドンチャン騒ぎの開演を告げるノイジーなギターが、華やかに打ち上げられた。

必殺フィードバックが、延々と唸りをあげている。

もしやこれって伝統ある格調高きあれかいなあ!!??

ヂョーちゃんは前にまでせり出してきて、両手を思い切り広げ観客達をドンドンと煽りまくる。「10FEETで~す,いきます!よろしく、YEAH!今日は札幌トランジスタ・・・あれ?違った!!(笑・・・・・この間と同じパターンできたなあ!)」

いきなりオープニングにはもってこいの「ヴァイブス・バイ・ヴァイブス(10FEET。2005年リリースのアルバム、4RESTに収録)」で一挙に爆裂だ!こいつをトップにもってくるなんて情け容赦無しの掟破り行為。

本家同様に、のっけから思い切りやらかしてくれるもんだわ。

10FEETも同編成。ご丁寧にも黒のエクスプローラーも同じだね。

観るたび、聞くたび、益々ドスの効き方が増した、ヂョーのヘル・ヴォイスとパフォーマンスが凄い。

全員いかれまくってしまったよ。参ったなあ・・・・責任とってくれい!

観客のアベさん、そして盟友でもあるタイバンの面々ら多方面にわたる老若男女を巻き込んでの、度肝抜く大合唱は立派なカオス状態だ。

ステージ・ダイブや、モッシュ現象が勃発してもなんらおかしくない気配。

威勢の良い掛け合いで幕開け・・・と観衆がちょっと面食らっている隙を突くがごとく、やられた!!

「ホットタイム、こんばんは。盛り上がっていくぜ、いくぜ!子門真人は大好き!!泳げタイヤキくん!1!2!1・2・3・4!!」

こちらは日本音楽史上最高の売り上げ枚数を記録している、童謡の金字塔。

耳を押さえて会場入りしてきたチビッ子達の心をも鷲掴みだ。

それをあろうことか、パンク風に料理して披露。

神をも恐れぬこの行為。

パンク界からへヴィー・メタル界に至るまで、軽く超越して何でもござれだ。

くだらないジャンルの壁なんて蹴散らしちゃえ!っていう勢い。

ここでは名物男ヂョーから、伊達男のクドウちゃんにボーカルをチェンジ。

マイクスタンドに貼り付けたカンニング・ペーパーに書き込まれた歌詞を必死の形相で読みながら歌い紡いでいきます。

忙しいテンポだもんね。歌うのもコーラスも大変。

個性の異なるボーカリスト2人が絶妙だ。

万事屋にとっては崇拝の対象でもあるモーターヘッドのサウンドを彷彿とさせますな。泣く子も引き攣るエネルギッシュなカバーで追撃だあ!。

「ありがとうございます!間違ってばかり~(笑)。じゃあね・・・・・唐突ではありますが皆さん、曙好きですか?彼、角界離れてプロレスやって今は病気療養中なんだそうですね。そんな彼に捧げた歌です・・・聞いてください・・・横綱(ガーリック・ボーイズ)!!」

ここでは好漢ヂョーくんが再びリード・ボーカルを担当。

ドラマティックな超光速チューンがエネルギッシュに轟き渡る。

遂に飛び出した!うかつにも感動に打ち震えている己に、この時点で誰もが気づいていることでしょう。

軽妙なるギター・ソロとベースによる、丁々発止な暴れん坊ぶりも絶好調。あおり具合も嫌味がなくてバッチリと決まってるぜ。

ボーカル・ヂョーくんに故レミー・キルミスターが乗り移ったみたいに、モニターへ片足載せて猛獣のごとき雄叫びのスタイルだ。ピック・スクラッチ奏法でギュウィーン!とフレット・ボード上を駆け巡る。

レミーのシワガレ声に、ビックリするくらいソックリだ。

強烈この上なき強引なる一発が襲いかかる!

なかなかにやるもんだね。頼もしき存在感。

直前まで相当に酔っ払っていたけど、まだまだ漲るエナジーは余裕綽々で不敵な笑みもこぼれる。

ほどよく美味しい酒も回っているご様子だ。

ヂョーくんは前日、急に思いたったらしいんだけど、ギターのポジションをグッと低めにセッティング。本人曰くテクニックそっちのけで構えの見た目と漫談を重視なんだとか。でも写真を見てくださいな。メチャ決まってますよ。かっこよし。その分プレイが雑になったそうなんだけど、そこはそれでリズム隊に救われたんだとか。

熱気渦巻くホール内。万事屋ワールドを華々しく飾るのに相応しき脳天逆落とし。

照明も一段と煌びやかに点滅していますよ。もうすでにメンバー3人共汗だく(外は雪模様だけどね)。一切の手抜き無しの真剣勝負。

本気モード全開。

「WOW,YEAH!!ありがとうございます。改めまして、ヨロズヤです。我々は中盤の出演ですね。最後まで付き合ってくださいよ。」「オッサン!」「オッサンとか言うな!(笑)」「オッちゃん!」「・・・絡みにくいなあ・・・(笑)ここまで、ズッと練習をしていなかったので曲が途中で止まるかと思いましたが、何とかフルで歌えました。チューニングも無しで若干イラッときてる人がいるかも・・・。

動物園にいるみたい・・・・よろしくどうぞ・・・・・いつもお酒を飲んでる人ばかりでやらかしています。

ここに来る前、僕とドラムのケッタくんがお酒を飲みすぎてしまいました(笑)。ヘーイ!お酒飲んでますか?決してイッキ飲みなんてしてはいけない・・・・。そんな感じで順調にフェスティヴァルは進んでいます。押す事も巻くこともなく・・・・全ては皆さんのおかげです。

次の曲にいってみたいね。僕らにピッタリな曲でザ・オフスプリングの・・・・ええっと・・・ザ・フューチャー・・・イズ・・・」「おいおい・・・タイトル忘れてる!(客)」「僕が歌うのではないですね!?・・・・あれ?いいんだよね??カウントはどうする・・・?(笑)ちょっと感じのいい静かな曲なので聞いてみてください・・・そうでもないかな??じゃあいきます・・・・オーディエンスが叫ぶ前に俺が叫ぶ!!ザ・フューチャー・イズ・ナウ!」

「1・2・3・GO!!」ドラムカウントからフィルイン。

ミラーボールが景気よく派手にクルクルと回転をはじめる。

ヂョーによるアルペジオから、気合一発のリード・ボーカルを再び託す。

高音パート、低音パートをベーシスト、ギタリストがほどよく分け合っているのです。

一気に景気よくはじまった!ベースのクドちゃんは、ハイトーンを駆使してのコーラスが光っている。

彼、優しい顔していて、鋭いくらいに攻撃的な壁を構築しています。

このバンドのベースは基本的にピック弾き。ダークサイド役のヂョーくんがコーラスにて、ごっつい華を添えます。

陰と陽との対比が緊迫感を生み出している。

ギターによるサスティーン効果は、精進の賜物。ハーモナイザーによるエフェクター効果も渋い。

ちっとも静かではなかったねえ。嬉しい裏切り行為だ。

起伏のある展開と、津波のごとく押し寄せてくるダイナミズムの応酬。

爆音の洪水。

本当に何度もしつこく言うようだけど、3人編成とは思えないほどの過激で重いサウンド。それでいて不思議と、アットホームな空気感に癒されていることにハッとさせられちゃいます。

「ね!オフスプリングの曲でした。もうハアハア言ってる・・・・いやあ、疲れましたね(ヂョーくん、ドリンクをグィッと一飲み)」「僕もです。本当に暑い・・・(クドちゃん)」「宴も中盤になりましたので、なんかいい感じで暖まりましたね。いやいや、本当にねえ。イエイ~!!ムラカミ!!あ!?すみません・・・酔ってるものでして・・・・・聖地ホットタイムにまた出演できて嬉しいです(平成最後のライブは4月のピグスティだったね)」

「ムーミン!」「後ろの方からかい!?俺がムーミン?まあ、最近、太ってきまして、イエー!と言うとこの腕や脇腹がプルプルと揺れる・・・・首もなくなってきている・・・・・色々と考えちゃうよ、全くもう。

この横のガラス戸の向こう側にいる人と時折目が合ったりしちゃってね。

それでは、チューニングが狂ってるけど、面倒臭いのでそのままでムーミンが元気にいきますよ。ムーミン谷の歌(大爆笑!)・・・・嘘、嘘だよ・・・・・・お次は生活習慣型ロック。最近、このオリジナルの方のバンドはメジャーになってきたので、カバーだということが徐々にばれつつあります・・・・・・フローネル!(打首獄門同好会)」

定番中の定番が飛び出した。お約束のコーナーに突入。

マサは万事屋のおかげで、最近本家にはまりまくっていますよ。

ここではヂョーくんが、ジェームス・へットフィールドばりにデスヴォイスで唸りをあげる。(見た目でそれは明らか。)

でもいきなり演奏がストップ。

もしや悪夢のトラブル発生か?いやいや、これはそういう曲なのですよ。おもむろにヂョーくんが観客の一人を指差して話しかけます。(これがナイスなタイミングで効果覿面。今回の生贄は教授だあ!)

「家に帰ったら何をする?朝ローション??」「風呂に入る!」「ナイス!風呂に入るのです!バスクリンもいいです。ゆず湯もいいですね。そう・・・・夜、私の家のボイラーが以前に壊れてしまいました!修理にけっこうな日数がかかりました。その期間は近所へ銭湯通いでした・・・・堤真一さんのコマーシャルのように冷えたビールがスパッと飲みたい!」そう言った瞬間、再度捲くし立てるように演奏へ戻るのです。「お風呂最高!ハッピー!!」

1番を歌い終えたらマニュアルどおりにまたストップ「ハハハ~ッ!さあ、次行きましょ。2番。仕事で嫌な事があったり、ミスをしたり、トイレに入って朝からうんざりしたり・・・でもあれ?と気づく・・・・・・今日は休みの日じゃないかあ!と・・・・・もうわかったでしょう。こんな時のシアワセって?」「ムーミンには幸せってあるのですか?・・・・布団の中に入った瞬間!」「そう、もうわかりましたね。いや、絶対にわからない?・・・・二度寝最高!三度寝したっていいじゃん。でも私は二度寝はしない派ですけどね。

お風呂最高!二度寝最高!!教授は立派なイチモツ!(大爆笑!)」とまあ、結局、このような構成の歌だったのですね。客を巻き込んでの全てが仕込みの一大エンターテイメント。

途中でクドちゃんがヂョーちゃんをいじり出す。

「あれ?今日はあまり語らないね」「何を言おうとしたんだっけ?たいてい1列目って女性が座っているんだけど今日は妖怪的オーラを出した野獣がいる!いじれない・・・・恐い・・・・ほらね~!ちょっと俺の話し方が志村ケンみたいになってきた(笑)」「いつもなってるよ」

ボケとツッコミの応酬はさすがだ。

そこいらの若手お笑いタレントなんか足元にも及ばないくらいに爆笑の連続。

ドッカン、ドッカンとバカ受け。

鋭いリフとコミカルな歌詞との、アンバランスさ加減も絶妙この上ない。

エンディングではヂョー君、スイッチ連続切り替え奏法をポーズとりながら「カチカチカチ!」とぶちかます。

ヂョーちゃん「ちょっとかっこつけてみました。イヤッホー!ブラボー!これしかできないので・・・」クドウちゃん「いやあ、ビックリしましたよ。スタジオでよくやるやつね。オーケー、今日は信じられないくらいにけたたましいです。」

いやはやなんとも、とらえどころのないタイトルと、空恐ろしくなるバンド名であります。私はじめ周囲の仲間達は以前この曲をてっきり万事屋のオリジナルなんだと思い込んでいました。

なんと日本のカルト的存在のバンド・レパートリーとのこと。

それをものの見事、独自のものに消化して届けてくれる、万事屋に大感謝。

そんな彼等の3者3様のキャラクターも微笑ましい限り。

笑いあり、感動あり、戦慄あり、ズッコケあり、チラッとシモネタもあり。聞いて良し、見て良し、ノッて良しの至れり尽くせり。

「(いつのまにか漫談口調に)実は今日の眼鏡はずり落ちてきて首を振れないんですよ。眼鏡は曇ってないですけどね・・・・・・・せっかくですから、新しい絡み方をここで披露しますね。皆さんで、振り付けをお願いします。パプリカのように誰もが知っている曲です・・・・・ホットタイム、いくよ~~~いっただきまあ~す!!・・・・・おべんとうばこのうた(サブ・タイトル)お母さん・・・・僕の話を聞いてください!!」

日本の純粋なる子供達ならば、誰でも知っているこの歌。

「タイヤキ君」に続く第2弾童謡へヴィメタ・シリーズ。

滴り落ちる汗を拭こうともせずに、ヂョーが率先して会場に向って「これくらいのお弁当箱に!!」と振り付けを強要。というかあれは振りつけではないね。

皆も大きく両腕を上げて、空中に歌詞のとおり弁当を描いていく。この美しき一体感。いいものだねえ。ライブならではの醍醐味。

きっと全員が頭の中で、懐かしき幼年期にタイム・スリップしているんだよん。

一気に昭和の時代へね。

「令和」になったばかりだというのに・・・・。

このバンド、笑いの絶えない個性派集団ではありますが、決してコミックバンドではありません。

本人達はいたって大真面目に、バンド活動に専念しているのです。

それにしても客の心理を、瞬時に読み解いてしまうところなんて脱帽モノ。

気持ちよくハートを鷲掴み。

捲くし立てるような、ストロング・リックだけでもたいしたものなのに。

「ハアハアですよ~~・・・・・いやいや、盛り上がってきました。イエイ!イエー!!もっと来いや~~!そっち!もっと来いや~!!お酒で失敗しないようにね(それは絶対に言えてる)。それじゃあ、せっかくワンチームになってきたんだから・・・」「それ言いたかっただけなんだろう!?(爆笑)」「本当にこれでいいのでしょうかねえ。まともな曲も密かにあるんですよ。

ドラムに合わせて軽く手拍子でもしてみましょうか。エコノミー症候群にかからない程度にね。あと2曲、我慢して聞いてください・・・・ハードなナンバーを一発いきます・・・・ウォント・ユー・バッド(ザ・オフスプリング)・・・1!2!1・2・3・4!!」

トッシーが大好物らしい過激なナンバーだ。

ケッタくんの素早きドラミングは破壊力に満ち満ちていて、本当にセットごと粉々に砕け散っちゃいそうな勢い。

ドラム器材が「もうやめてえ~許して~!」と悲鳴をあげているみたい。

拳を突き上げるクドちゃんのボーカルに挑みかかるかのように、ザクザクと刻み続けるコードストローク・ワーク。

もちろん手拍手も、延々と打ち鳴らされています。

ヂョーくんの濁声とクドちゃんの高くて綺麗な声とのコントラストが、ほどよいさじ加減で均衡を保っているのです。

「OH!!サンキュウ!!・・・なあんて言っちゃったりなんかしちゃってさあ(笑)自画自賛です。いや~暑いです。ジミにコツコツと間違っているんだけど、まあ多分誰にも気づかれていないんだろうなあ・・・・そろそろ終盤に差し掛かってきましたよ。残すところ20曲です(笑)ウソです!

初のノンアルコールでライブ中です。それもウソです。

お次もノリの良い曲でいきますが・・・・・

早速いっちゃおうか?いやあ、変な汗が流れてきたさ!(爆笑)・・・・・・リッター級でお酒を飲むと凄い汗です。だいぶ暖かくなってきました。あれ!?業務連絡・・・携帯が鳴っています(笑)」

「そういう突っ込みはリハで言っておいてね(笑)。歌います。いきます!手拍子をヨロピク~!!」

喉が張り裂けんばかりに、絶叫のリフレイン(実際に途中から声が潰れてしまったそうです)。

これがゾクゾクするほど、肉迫してきて不気味にスリリング。

グランジ系サウンド、トドメの一撃で一種異様な臨場感を演出。

「いよいよ最後の曲となりました。短い間でしたが、またどこかで我々を見かけたら声をかけてね。それじゃあ、ラストは・・・・・・あんた飛ばしすぎ(ガーリックボーイズ)」

おいおい、いよいよもって脳天ヒューズ・スパークしちゃうほどに炸裂だよ。あっという間のヒトトキだ。

クドちゃんのリード・ボーカルは全く衰え知らずで素敵です。

天下一品の爽やかなる輝きを放っている。

ギターのエフェクターによるメリハリ効果も冴え渡ってます。

今までのライブも抱腹絶倒で奇々怪々(!?)だったけれども、ここにきて完成度が倍増してきましたね。

ヂョー「今日はいいねえ~黄色い声援が多いねえ~是非とも飲んだくれて酔っ払って失礼な事いっぱいしちゃいましょう!!(おいおい・・・・汗)このあとにも続々といかしたバンド達や・・・・・サッポロ・トランジスター・・・!?アレ?トランジットムニャムニャ・・・も出ますよ(笑)」

いやはやなんとも、愉快痛快なるヒトトキを過ごさせてもらいました。

何を言っても下品に陥らず滑らないのは、ナイスガイ・ヂョーちゃんの人徳だね。

彼はしっかりとライブイベントの最後まで盛り上げてくれたよ。

6月の時はちょっと長丁場だっただけに飲みすぎてしまいグロッキー気味で爆睡状態だったけど、まあそれはそれでご愛嬌と言うことで(笑)今回は無事にエンジョイだ。

色々な意味でインパクト絶大で話題沸騰。語り草に成る事うけあいだ。会場のあちこちで声をかけられていただろう。

またここでひとつ伝説を打ち建てたね。

ところでこのユニークで不思議なバンド名の由来ってなんなんだろう・・・・・?

今度、教えてくれい!ヨロシク!!

 

****ライブ・レポート3はここまで。引き続き第4弾をお楽しみにね!!それではまた!!!****

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Christmas cake(chicago)

2019-12-20 00:39:51 | CHICAGO

クリスマスケーキ英語: Christmas cake)は、クリスマスを祝って食べるケーキで、イギリス、アイルランド、並びにその他の英連邦諸国や日本、フィリピンなどの国々で広く親しまれている。

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