****いよいよこのライブレポートのメインイベント、我らがTHE SAPPORO TRANSIT AUTHORITYが満を持しての登場となりました!
心して読んでくださいね。それではよろしくお願いいたします。****
早速、時間を戻して・・・・・
6,15:20~15:50
the sapporo transit authority(S・T・A)
浅草橋オールディズナイトは12年連続12回目!
勿論最多出演記録を途切れることもなく更新中。
ただしリーダーのマサのみが皆勤賞の快挙。
例によって毎回メンバーには変動があります。
一刻もはやく固定メンバーにしようっと。
この日は本当に超久しぶりのライブ。
それがここ、ミキティも大好きな恒例・小樽屋外イベントだっていうんだから申し分なしだ。
血沸き肉躍るよ。
今年の4月、レノンセンス企画「サンディ・ミュージック・プログラム小樽ビール園ライブ」から2か月の空白。
STA結成16年の中、毎月ライブを必ず行っていたんだけど、まさかこのような事態に陥ってたびたび活動停止状態になるとは夢にも思いませんでした・・・・(去年なんかたったの6本しかライブができなかったさ・・・・)。
にっくき新型コロナウィルスの奴らめ・・・・・こんちくしょう。とっととくたばってくれい!!
とにもかくにも、この自粛期間は各メンバー同士でラインのやり取りを逐一繰り返しながらもコミュニケーションを維持。
良い機会だから、休むことなく個人練習にも汗してきた。
マサから提示された多方面にわたる複雑で難解なる宿題をこなす日々。
でも一向に収まりそうにない感染の毎日。
もうほとんどしばらくライブは諦めかけていました。
(アメリカのプログレッシブハードロック、ドリームシアターの2020年札幌公演も予想していたとおり、延期、そして中止の憂き目にあいチケットは2度にわたっての払い戻し。絶対、終息後は札幌にきてくれると思ってはいるけどね。)
ところが小樽最大のコンサートの祭典が去年初めて9月に開催される運びとなったわけです。
例年だと7月、8月のところを合同スペシャル企画と銘打ってね。
粋な計らいだ。
小樽市からの規制は強化されて、スポンサーサイドの協賛金も厳しいようだったんだけど。
9月の屋外は初体験。
さすが北海道だけあって寒かった・・・・でもあれはあれで良い経験ができたね。
積りに積もった鬱憤払いもできたっしょ。
場所はお馴染み浅草橋のマリン広場。
はい、今年もどうなることやら・・・と思っていたらなんとかかんとか無事開催にこぎつけたようです。
ギリギリまで肝を冷やしてはいましたが。
今年は異常なくらいの猛暑続き。
おいおい、何事!?と思っていたら更に、ライブ日直前、グッと気温が上昇。
そんな馬鹿な・・・・・・・・理屈抜きに暑い・・・(泣)
週間天気予報によると最高気温32度だってさあ!!
まあ、屋外ライブにとっての大敵「雨」の心配は全くなしだからノープロブレム。
日ごろから行いのいい晴れバンドS・T・A だけにバッチリとおさまってくれました。
ここはポジティブにありがたやあ!!と受け取りましょうよ。(笑)
それはそれでいいとして、本番を迎えるまでには色々紆余曲折がありました。
メンバーたちがコロナの影響により多数が離脱。
数人が直前になって参加をキャンセル。その都度、セットリストやアレンジ、曲順などを変更。
あちらを立てれば、こちらが立たず状態。
頭の痛いことに・・・肝心要のホーンセクションが不足。
ところが華麗なる歌姫ミーちゃんが、そんな重大なる問題をいともあっさりとクリアしてくれたのでした。
やっぱり頼もしい姉御だ。
彼女が所属しているラテン系バンドから、あっさりと素晴らしいトランペットを紹介してくれたのだ!!
しかも2人だよ!
テクニックはもとより人格も良識あるジェントルマンのご両人。
まさしく雨降って地固まるだ。
人事トラブルがかえって良い方向に作用してくれたのだ。
ガス抜きも大成功。
サンキュー、ミ~ちゃん。
ほとんどブラスロックは未体験のTPご両人だけど、このジャンルがすこぶる刺激的で新鮮だったみたいだよ。
(1人は中標津でかなり前に、な、な、なんとあのイントロダクションをプレイしたことがあるそうです。もう一人はファニーにご教授を伺ったことがあるそうです。これって衝撃の事実だ)
しかもただのプレイヤーではなかった。
スコアに俄然強くて、申し分なしの共にナイスガイだ!
(彼らは小樽のバンド、クラッシュビートでも活動中。
本当はあまりにも有名なブラスロックのスタンダードヒットをやりたいとのこと。スコアがないので今回は断念したけど近日中には必ず実現するからねえ!!)
そしてもう一人忘れてはならないキュートなレディがいる。
キーボードの魔術師アキ嬢がその人。
彼女とはSTA企画ライブや、他のイベントで何年も前から面識があった。
その都度所属しているバンドが違うから混乱をきたすほど。
ある時はフュージョン、またある時はアニソン、そしてヘヴィーメタルかと思えばブルースバンド、更には吉田拓郎から椎名林檎にエゴラッピン・・・・まだまだたくさんあるよ。
そのくらいに売れっ子ミュージシャン。
オフ時には常にチャーミングな笑顔を周囲に振りまく女性なんだけど、いざプレイともなると表情がキリリと豹変。
男顔負けの神業的鍵盤さばきは全ての人達を魅了して方々で引っ張りだこ。
そんな彼女に目をつけマサが白羽の矢を立てずっと真剣に口説き続けるも、慎重派で多忙ゆえになかなか落ちてはくれなかった・・・・・しかし、熱い思いが遂に届いたのか晴れてこの度、念願が叶いました。
まさに最強の布陣だ。
何事にも真面目で責任感も強いので、映像を検索してスタジオ入りまで必死に研究してきたのだとか。
衣装に関することにまで質問を受けちゃったよん。テンガロンハットまで被ってくれたし。
正直な話、嬉しいなあ。
情熱は伝わるもの。同志が集ってくれるものだ。継続は力なり。
これで難関も見事に突破。あとは本番に向けて頑張るだけだ。
ニューフェィスが一気に3人も加入は驚きの出来事。
近年のSTA活動史においても3本の指に入る快挙。
はい、他の5名はお馴染みの連中で固めているから余裕のたたずまい。
ずっとジョークの連発で和気あいあいに和んでいる。
色々なゴタゴタを乗り越えつつも、最強の8人が出揃った。
スタジオリハはじっくりと定番の2回入り。妥協することもなくとことん詳細に至るまで練り上げてきました。
ライブはステージに上がってから降りるまでが一つのパッケージアートなんだからね。(ステージは毎度お馴染みのコンテナカーの荷台。滅茶苦茶に高くて頑丈なのだ!)
アナウンス、カウント、間合い、メドレー、MC、ソロに至るまで完璧に。
さてさて、次々と会場へ到着したメンバー達。
リラックスしていてやる気満々だ(和気あいあいに夫婦、親子連れもいたよ)。
マサは顔なじみの観客、スタッフ、対バンらと懇切丁寧に挨拶を交わす。
STA のライブを毎回見ている女性客の方は,マサに「STAの演奏が始まると、ああ・・・・今年も帰ってきたんだあ・・・としみじみ思うんだよ」とニコニコエールを送ってくれました。ウルッときちゃうね。
皆、しっかりとマスク着用、消毒液を使用。
最高責任者のサイトウ氏がやってきて体温の測定。2週間前記入してきた体調検査用紙も提出。
テーブル席も各4人限定。
ステージマイクも持参するか、出演ごとに交換するという念の入れよう。
司会進行はFM小樽のベテラン鶯DJヤチヨ嬢だ。
彼女の方からマサを見かけたとたんに駆け寄ってきてくれたよ。
もう毎回お願いしていてお互い阿吽の呼吸で理解はしているんだけど、プロフィール読み上げの件で一応は打ち合わせ。
徐々に盛り上げていって抑揚をつけバンド名を力強くコール!!
ヤチヨさんはSTA 呼び出しアナウンスを終えるとサイトウ氏と交代なんだとか・・・。
しっかりと終演後は斎藤さんがそのバトンを受け継いでくれました。
勝手知ったる段取り。以前にもお願いしたことがあるからここは気楽に託したよ。
強風という恐ろしい現象が巻き起こったけど、それ以外は・・・・・・????
結果・・・・・もちろんばっちりオーケーだ。
さあ、長々と前置きしちゃったけど、そろそろ出番だ。
頃合いとしては最もおいしいど真ん中の時間帯。
ウォーミングアップもチューニングも完了(楽屋テントで待機中、何度も譜面台が風で倒れていたけれど・・・・嫌な予感だ)。
一発キツイのをサラッとぶっ放しにいきますか!
あ!?ネタバレだけど、
不穏なる天候とコロナ騒動の影響で観客の入りやノリはずっといまいちだった・・・・エンちゃんもSTAの時を不安に思っていたんだってさ!!
STA が開演したとたんに、ゾクゾクとステージ前に集まってきたオーディエンス。中には出演を終えたバンドや出番待ちのバンドマンの顔もちらほら。
それを見てマッキーちゃんはびっくりした、とマサに話してくれた。
「なんもさあ、いつもあんな感じだよ」「さすがあ!!今後もSTAライブにワクワク!」「(即座に)もちろん!」その場で今後もSTAで末長くお付き合いすることが決定!
感動的な場面だ。
STA の練りに練りこまれた真剣なコンセプトと、取り組み意識に共感してくれた模様。
これで鬼に金棒だ。その成り行きを、紅一点のミキティに伝えたら手放しで大喜び。フェイスブック友達申請にもつながったよん。
****MEMBER****
MASA・・・B VO
MIKITY・・・AS PER
NISHIYAN・・・G
SYU-YA・・・DR
ENJYU・・・TP PER
KATSU・・・TB PER
MACKIE・・・TP PER CHO
AKI・・・KB
****SET LIST****
1,INTRODUCTION・・・CHICAGO
2,ONE FINE MORNING(ある晴れた朝)・・・LIGHTHOUSE
3,MAKE ME SMILE(ぼくらに微笑みを)・・・CHICAGO
4,PETERGUNN・・・THE BLUES BROTHERS
5,FEELIN’ STRONGER EVERYDAY(愛のきずな)・・・CHICAGO
6,SATURDAY IN THE PARK・・・CHICAGO
7,25OR6TO4(長い夜)・・・CHICAGO
ステージにのぼったメンバー達。
大所帯だからポジションの確保だけでも一苦労。
でもセッティング表に事細かくマサが記載して提出済みだから全然安心。
しかもミキサーコンビの三輪くん、カザマくんはSTAに関しては酸いも甘いも熟知しているのだ。
シュアーのワイヤレスシステム、キーボード、ホーンのマイクスタンドと順々に効率よく接続していく。
その素早き手際の良さといったらもう惚れ惚れするほどだ。
アッという間に準備万端整ったよ。
おいおい、ホーンセクションの4人は写真撮影する余裕ありかいな(笑)
予定よりも相当に早くスタンバイ完了。
打ち合わせ通りに進行。
マサが一人一人から再度了解をとりスタッフへ三輪くんへアイコンタクト。
それでは遠慮なくいくぜい!
まずはアキ嬢がプログレッシブでスペイシーなシンセサイザーサウンドで、一種独特なる異空間を作り上げる
(彼女は何でも受け入れてくれるから調子にのったマサは無理難題をしょっちょう投げかけるんだけど、それら全てを軽くその場で仕上げてくれるんだよね。
その手腕は大袈裟ではなくゴッドハンドの如しだ!頼もしい。
このSEも事前にスタジオで膨大なるシンセ内蔵音源からじっくりと時間をかけてセレクトしたもの)。
もう各自は本編へのプレイが待ちきれないというご様子。
マサがすかさずニシヤンらに手拍子でテンポのメッセージを送ると、それに便乗するかたちで歯切れのよいギターミュートカッティング、剃刀のごとき小刻みなハイハットで応える。
マサは大股開きでふてぶてしく会場中をゆっくりと見渡す。
もうすっかりと顔なじみとなった司会進行役のヤチヨ嬢が、タイミングよく会場後方から落ち着き払った声で華々しくナレーションを告げる。
「ハーイ!たいへん長らくお待たせいたしました。
いよいよはじまりますよ!
今か今かとお待ちかねの皆さん。そうですよね。
これから中盤のステージをお届けして参りますよ。
もはや恒例となりましたお馴染みの大所帯バンドが登場。
長年出演し続けている小樽のビッグイベントに今年も彼等はやって来ました!
北国唯一無二の札幌発ブラスロックバンド!
ド迫力ホーンセクションの熱きサウンドを心ゆくまでドップリとご堪能ください!
メンバー一同この日この時この瞬間を心待ちにしていました!
それではヨロシク!THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY~!!」
ジャストなタイミングで「オーケー!1・2・3~!!」(思い切りミワくんがリバーブを深めにかけてくれたよ!)
波状攻撃へ、火蓋が切って落とされました。
猪突猛進の狼煙を上げる「イントロダクション」。
さすが、この人数だけに勢いが桁違い(本来はもっと多いんだけどね・・・・)。
プレイしている我々でさえ自分たちの音にエキサイトして、アドレナリンの噴出が止まらない。
普段はクールなシュウヤもスティックを手にスィッチが入ると、ドラム・ビーストに豹変するのです。
その上、3年前の4月にマサが東京で観て来たCTAの土産話が相当に感動的だったらしくて、今だに刺激を受けている御様子。
如実にドラミングの随所にそのダニー・セラフィン成果が現れていますよ。!
イントロの爆音が飛び出した途端に、観客達がドドッとステージ前方へ雪崩れ込んで踊りはじめました。
その中には、団扇やホイッスルを持ったケニーさん、アベさんの常連組が参戦。
手拍子や写真撮影にと勤しんでいます。
皆さん、この変拍子の連続やコロコロ変わる変態的なリズムに、よくもまあピッタリとあわせてくれますねえ・・・と舞台上から失礼ではありますがしばし見とれてしまいました。
もうどれだけの回数この曲をオープニングでプレイしてきたことでしょうか。
メンバー一同愛して愛してやまないじゃじゃ馬のような曲。不思議と飽きがこないのさ。
その中でもこの日ほど迫力一杯の完成度を誇ったことはなかったのでは?!
出色の出来と自画自賛。
しかしメンバー全員あの少ないリハ期間で、よくもまあここまで纏め上げたものだ。
各自は多くを語らないけれどね。
モニター・スピーカーに片足乗せて、マサが野獣のごとく吠える。
(実は最初のこのポージングで貼り付けていた虎の巻がビリビリに破れてしまいヒラヒラと踊っていた。
そこのところはどうにかこうにか切り抜けたけどね)
ニシヤンはアグレッシブなアクションを巻き起こす。
計算されつくした西やん独特なるシャープな音色のギターが、シュウヤのタイトかつパワフルなドラミングに絡みつく(このギターは謎多き怪しいメーカーの貴重なる高級品。
コンディションも良好な光沢を放っていますが本人は詳細を決して語らず・・・・)
看板ともいえる4管によるホーンセクションのリフは、益々厚みを増してきましたね。
舞台両サイドからの弦楽器達による絶え間ない猛追。
後方サイドからは、ドラムが遠慮なしにグルーブを構築しながらの進撃展開。
会場をまるごと覆いつくすかのような、キーボードの音色。
なんという高揚感であろうか。
鉄壁を誇るホーン・アンサンブルが嵐のごとく吹き荒れて、全体をリズム・セクションが引き締めるという構図が今回のおおまかなる課題。
さてさてライブの魔物はどこに潜んでいるのかな?・・・・今回は一体全体何を仕掛けてくるのか??
さあ、第一関門の地獄にガッシリと突入だ。
4月の反省点は見事にクリア。
手堅く突破した後に待ち受けていたのは、ブレイクによる一瞬の静寂。
切り込み隊長はいきなりカツちゃんによる、やや食い気味なトロンボーン・ソロ。
彼はブランクがあり、しかもほとんどリハなしのぶっつけ本番だったから正直な話、不安要素てんこ盛りだったんだけど、それも取り越し苦労だったようです。
大した度胸の持ち主だ。
さすがに百戦錬磨の達人だからこそ成し得る技。
何事もなかったかのように涼しく振舞っていたよ(アキ嬢による縁の下の力持ちも忘れてはいけない)。
ここがカツちゃんの凄いところ。
なんと自宅に宿題として持ち帰り3つのコードで繰り広げられるソロ・パートを、極上のエモーショナル・ラインで纏め上げてきて披露したのだ!!
能あるタカは爪隠す!と、昔の人はうまいことを言ったモノだ。
ねえ、カツ君よ!(2回目のスタジオリハ前にブレイク部分による拍数の謎を解明するべく独自でスコアを探しだしてきて見事に解明したのだそうですよ。
すさまじき探求心)
水先案内人に扮したアキちゃんはオルガンからピアノにチェンジして橋渡し。
マサによる流麗なる美しきオクターブベースに導かれての場面転換。
マサいわく「STAのバディ・リッチ」と言わしめた手数王から、リム・ショットに切り替えてのシュウヤが猛然と先導しつつ、お次は初参加・伊達男マッキーによるトランペット・ソロだ!
安定感抜群で、時折ヒステリックなハイノートなどもクールにヒットしてニンマリ。
バッキングによる強弱のサポートも効果覿面で・・・・・鳥肌が立ちっぱなしだ。
もうこのあたりにたどりついた時点で会場中の空気は一変。
なにやら恐ろしいくらいに物凄いことがステージで起こっているぞ・・・てな感じでかぶりついている。
西やんは臨機応変、歪みからコーラスサウンドまでコンスタントに幅広く音色をエフェクターで器用に切り替えるに(ここはスタジオリハ時に取り決めたこと)。
そして第3の男、西やんのワイルドなギターが火を噴いた。
いきなり過激なハーモニクスを導入部分に最前列へ一気呵成に飛び出して、益々進化したソロを、これでもかあ!と言うくらいにぶちかます(よくもまあチューニングが狂わないねえ)。ただひたすらにエキセントリック(と真横に陣取っていたアキちゃんが評していたよ)。
序盤はテリー・キャスに敬意を表して、ラインを忠実に再現。
へヴィーなサウンドは、これだけにとどまらずフィードバックにより加速。
音数がドンドンと増していき、とどまることを知りません。
身をのけぞらせてイナバウアー・アクション。
チョーキングなどを交える際にはギターを激しく揺さぶって身をよじる。
あれだけのプレイだけでも引き攣るところなのに、ビジュアル面も大きい。
そして遂にテリー・キャスのギター・ソロをほぼ忠実にコピーしちゃったんじゃあないのかい!?
ビブラート、グリッサンドに至るまで再現しているよ。
極めつけは第2期JBG時代のコージー・パウエル直伝によるシュウヤが、力漲る究極の稲妻フィルインで拍手喝采。
サンキュー!
いつもは沈着冷静なるシュウヤもノリノリな様子で、このヒトトキを満喫している様子。
大歓声が沸く中で、すっかりと脳天ヒューズはスパークしちゃったみたいだ。
いくつもの修羅場を潜り抜けてきたからこその、説得力漲る支柱だ。
エンディングにおけるベルトーンも、アキちゃん渾身の1音を筆頭にニシヤンへと見事な連携で繋がった。
更にはミキティ嬢からホーンセクションへと渡る流れへ。
ここで繰り出した西やん入魂のピッキングがジミヘンのようにウォームで破壊力があって戦慄が走りました。
これぞまさしくロックの原石。
いかなるアクロバティックなテクニックをひけらかすよりも、「ギュウイ~ン!」一発でひれ伏させるほどの衝撃と説得力。
マサが右手を頭上に掲げてピート・タウンジェント風にグルグルと何度も素早く回転。
メンバー達と呼吸合わせて、雷鳴のような怒涛の連打をスリリングに交えてジャンプ一閃フィニッシュ。
以前、ASの女傑ミキティいわく「マサと西やんは何かにとりつかれているようだった」とのコメントを述べていました。
ところでステージの魔物はいやらしく出没していたのだ。
STAの時だけ情け容赦なく突風が吹き荒れて、各メンバーがスタンドに掲げているスコアを吹き飛ばしはじめたのだ。
メンバー達は必死の形相でそれを抑えながらのプレイ。
事前にクリップ、磁石などで補強を施していたんだけど、そんな生やさしいことでは解決できないくらいに強烈だった。
恐ろしい・・・・・
暗譜組は全然ノープロブレムだったけどね(笑)
アキちゃんがキーボード上に置いていたガムテープを、ニシヤンがサッと手に取り「これを使って」とエンちゃんへ手渡す一コマも。
その悲惨な光景に我慢ができなくなったアベさんはミキティに自分の大型クリップの差し入れに飛んできた。
ありがたいことだね。
あちこちの客さん達から「STAの時だけ風が強かったよね」と言われたし。
事実、前方に立てていたビデオカメラもその強風に倒されてしまったさ・・・・。
即座に横にいたミノリーがカメラを起こしてくれたおかげで、壊れず無事だったけどね。
涙が出てちゃう(アタックNO、1風)
間髪入れずにマサはシュウヤにゴーサイン。
「オオーッ!!」
口笛がピーピーと吹き鳴らされる中、瞬く間にスリリングなメドレーで「ある晴れた朝」(今年4月の小樽ビール園ライブ以来のプレイ)。
「YEAH!」
重戦車のごとき恐ろしいまでの、シュウヤによるアグレッシブなるビートがガッチリと炸裂。
カナダのシカゴ、BS&Tと言われたライトハウスの代表作を2曲目に持ってきた。
度重なる強烈なる一撃。
今回参加のアルト・サックス・プレイヤー・ミキティお気に入りゆえに久しぶりの復活ソングなんだよ。
さっそくマニア心をくすぐりまくる選曲。
西やんのギター・カッティングはお飾りに終始するのではなく、痒いところに手の届くプレイとして華があるよ。
最初は難儀していたけど、もうすっかりと板に付いてきた感あり。
縦横無尽に絶え間なく駆け巡る響きも絶妙の味を噴出。
実は非常に厄介なコード進行らしい・・・・。
(ここでも事故が勃発。イントロ・ブレイクパートでフロアタムのねじ締めが緩かったらしくガクンと落ち込み斜めに。
シュウヤが慌てふためいていると素早く三輪くんが駆けつけて正常の高さに戻してくれた。さすが鮮やかなるプロのお仕事)
マサがドラムに絡みつくようなベースランニングで挑みかかる。
鮮烈なるフィンガリング。
リズム・セクション・スクランブルが猛然と確立された瞬間だ。
マサによる熱きヴォーカルが、ここでも雄叫びをあげる。
これをリード・ボーカルで担当するのは数年前からなんだけど、目一杯に頑張りましたよ。
ベースだけでも運指やピッキングが忙しいのに、ボーカルも非常にへヴィー(延々と伸びやかに上昇するハイトーンが後半へ向かうにつれて複雑に増してくるという構成)。
観客群からの熱視線も加味されて、グイグイと牽引の好サポート。
おそらく会場のお客さん達でこの曲を知っている人、ほとんどいないであろうことは確実。
でもそんなことなんて気にしない。
関係ないね。
このうねりまくりのバツグンなグルーヴはどんな世代、人種、男女問わずビンビンと伝わっていることでしょう。
今までに聞いたこともない一種独特で異様なまでの先読み不可能楽曲群に、多少は戸惑いつつもぶっ飛んでいる御様子。
もちろん何度もSTA体験している人々にいたっては、言わずもがなですなあ。
ここで新たな脅威が起こった。
ステージ前数メートルの範囲には立ち入り禁止スペースとしてプラスチックの椅子がズラッと並べられているんだけど、それらすべてが同時にこちらへ向かって「ズズズズ~ッ!」と突進してきたのだ!
慌てて抑え込むオーディエンスとスタッフたち。
まるでポルターガイストのようで歌いながら大爆笑。
中間部分では怒涛のピアノソロが展開される。
ずっとキーボード不在だったために、二刀流ニシヤンがその穴を埋めていた。
だからアキちゃんの加入で彼が一番大助かり。
さあ、お手並み拝見といきましょうか。
マサが引導をアキちゃんへと投げかける。
アヴァンギャルドに奏でられる攻撃的なる鍵盤の弾丸ソロがヒートアップして、したたかで素晴らしい。
コード・バッキングとアドリブ・フィンガリングとの連動がこれまた神がかり的。ここも重要なるポイント。
大役を務め上げたね。パチパチ!!スポットライトを独占。
ゴッドハンドが降臨だ。
西やんによる全身全霊を込めたフレーズも、フィンガーボード上を滑りまくる。
上半身をくねらせての仁王立ち。
御大シュウヤはバリエーション豊富にフィルインを交えながらも小刻みにバックから屋台骨を支え続けます。
これって最も重要なお仕事。
なるほど、その手があったかい。工夫の痕跡が垣間見える。
ならばと、曲の後半戦ではメンバー一丸となっての応酬。
マサ、シュウヤとがガッシリとスクラム組んでの骨格リズム・セクションもクセモノなんだよ。
緊迫感ほとばしるメリハリも冴え渡っていて切れ味バッチリ。
マバタキ厳禁。
息つく島も与えないほどに攻め込み突入してくるS・T・A。
体全体でリズムをとりながら、腰振りミキティも見栄えが中々にロックしていてナイス。
ブラスセクションは笑みを浮かべながらの構え。
マサは耳をつんざくほどに、お得意のハイトーンをダメオシ連発ヒットで締めくくり。絶賛拍手の嵐。盛大だ。
オープニングとセカンド・ナンバーだけをもってしても、ひじょうに体力の消耗が大きい、はっきりいって燃費の悪い進行なんだけど、メンバー達はいたってクールに対応。
STAの割にはスッキリとシンプルな編成ゆえ、音の分離や輪郭がクッキリ。
マサは冷静にペース配分を考慮しなければいけないところではありますが、結局はおだってしまって(!?)すでに全力疾走で魂の咆哮。
マッキーはコーラスワークでも好サポート。
とても安定感のある歌声だからマサも正直な話ホッとするのですよ。心強き相棒が誕生。
当然パーカッションも手を休めずに打ち鳴らしっぱなし。
誰一人として一切の手抜きなし。
力を抜こうとするなんて微塵も考えていないよ。
観客もネオン・スティックを振りつつそれに応戦。
マサはMCも兼任
「YEAH!すごいことになっているよ(笑)
ハハハハハ!!
さっき見た!?
この前にならんでいる椅子たちがこっちにドドド~ッと突進してきて、まるで生き物みたいだったね。
HEY!!改めまして、the sapporo transit authorityです!こんにちは!!WOW!!!(ここでドラムとギターが効果音を発したんだけど、アキちゃんがシンセで大歓声を演出した。我ながらビックリしたよ。ダチョウ倶楽部ではないけど・・・・聞いてないよ~!
でもこういうの素敵さ。もっとドンドンとやってね!!)
おお!!でもこういう風にあまり煽っちゃあいけないんだよね。
今日は最高温度32度!!??
まあ、俺らは屋外ライブの大敵でもある雨さえ降らなかったら、なんでもウエルカムだからね。
こんな調子で・・・・・ええっと・・・・大丈夫かあ??(と風で譜面を押さえるのに必死なメンバー達に声をかける。スコア固定修復作業中の場つなぎはトークで引っ張ること。これは鉄則)
ちょっと今、悲惨な状況になっています。
ステージには魔物が潜んでいるってね、よく言うんだ。いくらスタジオで念入りにリハを行っていても本番ではこういうことがおきるんだなあ。
みんな、ガムテープは持ってるよね?
去年は7月8月と、このイベントは中止だったんだよね。
今年はね、こんなに晴れちゃって嬉しい限りですが、世の中は相変わらず不穏な状況が続いています。
我々どこでやっても浮きまくりのバンドだけど、知っている人は知っている、知らない人はぶっ飛んじゃうくらいに頑固一徹ブラスロックで16年間突き進んできました。今日は素晴らしいニューフェイス3人が加わって8人編成で元気いっぱいに暴れまくりたいと思いますので、残り時間最後まで楽しんでいってください、よろしく~!!
NEXT NUNBER・・・・ALLRIGHT?ALLRIGHT??MAKE ME SMILE !!!!」
(1・2・3・4!)
ジャストなタイミングで、シュウヤによる軽快なハイハット4カウントが即座に空間を打ち破る。
この曲もドテッパラに炸裂する一撃が狂おしいくらいに激しく、やはりイントロが常に豹変、それでいてごり押し感なくスッキリとスマートにまとまっているところがやたらと発揮されていて痺れます。
実はね、この曲、小樽でSTAがライブのたび、会場にいる外国人の方達から「MAKE ME SMILE !」とリクエストされていたのですよ。
あちらサイドのほうにめっぽうウケがいいみたい。(この日は残念ながらいなかったけど・・・・)
でもいろいろとややこしい事情があってしばらくお蔵入りしていたんだけど、最近はめでたくそれも解除されて徐々に日の目をみてきたというわけ。
でも再度取り組むからにはグレードアップは常識。
みっともない不協和音も晴れて排除され、STA流の果てしなき無き王道ともいえるパーフェクトな曲になったよね。
めでたしだ。
最近のS・T・Aはけっこう、こいつに馴染んできたよ(カツちゃんにとっては鬼門かな!?だってトロンボーン・プレイヤーが作った曲だからね)。
この曲でもリード・ボーカルはマサ。
最近トライ中なんだよ。苦労しました。マサはユラユラと腰振りダンスで観客を誘惑?挑発??。
シュウヤは、ここでも、相変わらず虎視眈々と大奮闘。
血沸き、肉踊る現象とはまさにこのこと。
各メンバー達は多方面の分野にまたがって八面六臂のフル稼働。
ダンディーなエンちゃんは、なかなか堂に入ったプレイスタイルで男ならではの色香をタップリと漂わせて吹き込む。
真横で負けじとマッキーもハイノートヒッター。これにはミキティ、毎度のごとく戦慄を覚えるのだとか。
4管という編成だけでも贅沢すぎるのに、ご両人とも全くタイプの異なるプレイヤーゆえに面白い化学反応がしょっちゅう勃発するものだからたまらないよ。
ホーンによるバッキングは疾走感の塊のようなブラスロック代名詞をはかる。
エンディングではニシヤンによるトリッキーなる16フュージョン仕込みの速射砲ピッキング・ギター・ソロ(アキちゃんが特に好きなところ)。
ニシヤンのギター音って大きいんだけど、ちっとも耳障りだったりうるさく感じたりしないんだよね。
これってやっぱり巧みなる音作りだ。
ブラス隊による緻密に構築されたアレンジの妙が、更なる完成度と緊張感を増幅させつつも第1楽章を終了(本来ならば全部で7楽章なのだ)。
フェイドアウト部分は入念にスタジオで打ち合わせたとおり、ホーン・セクションの音色が揺らめく中、ニシヤンのミステリアスなるコードとシュウヤによるデリケートなシンバルが奏でる残響音の余韻で幻想的なトーンを漂わせる。
ああ・・・・こういうタイプの曲を演奏するたびにテナーサックスとパーカッションプレイヤーが欲しいよう・・・・・と、しみじみ心から思うよ。
「今日は時間に余裕があるので、程好く遊び心も加えて試みたいと思います。
次にお送りする曲は全然ロックではない。
でもメインのリフがひじょうにロックっぽくて好評。
よってジャンル関係なく数多くのカバーが存在しています。
アメリカのテレビドラマ用主題歌で作曲はヘンリー・マンシーニ。
ムーンリヴァーやピンクパンサーなどを手掛けた人・・・・それでは、シュウヤ!ゴー!!」
号令と共に、有無をも言わさずドラムから演奏開始。
メンバー達が俄然に色めき立ってきての応戦。
マサがさっそくメンバーたちに伝令。
再びミディアム進行のインストウルメンタルで「ピーターガン」。
これも4月小樽ビール園3階ホールライブ以来のプレイ。
マサと西やんが図太き地鳴りのようなメインリフを弾き始めると、エンちゃんもパーカッションで
それに便乗する形にてなぞってくる。
これってSTAにしては珍しいセットリスト。
しかもブルース・ブラザースのカヴァーなんだけどね。
ホーンセクションがメインのリフに入る小節に達しても入ってこない。
どうやらまた意地悪な風に邪魔された模様だ。
マサがその間、合いの手を何度も入れながら縦横無尽に練り歩く。
鋭い対応力だ。
さてさて恒例のソロ・バトルをやっちゃいましたよ。
その時、ソロパートの3人は、マサの取り決めでパパッと指差しで順番を決めていました。
その間わずかに数秒。
いつもよりも人数が少ない分を、1・5人分のソロ回しで解消。16小節で事無きを得ていました。
果たして軍配は誰の手に渡るのか!?
驚いたことにファーストソロは、ミキティ姉さんではないか!
繊細で先の読めないソロにグッと聞き惚れてしまったわい。
やるときはバッチリとやってくれるレディだねぇ。
そこからバトンを受け取る役はアキちゃんだ。
このソロには相当なる覚悟で臨んだようだ。
当然のごとくジャジーでデンジャラス。まさに適役だね
グリッサンド交えた戦慄には戦慄が走った(笑)。
マサはグッと腰を落としながらの絡みポーズで応戦。
アキちゃんとニシヤンの中間スペースに乱入してきてリズミックに足踏み。
そして3番手は重鎮でもある引き締め役、西やんに采配が振られた。
全身全霊込めての、超絶なるギター・ソロをお届けする。
ここいら辺の息のあったやりとりは横で見ていても、この上なき情景。
フリー・フォーム・スタイルの興味本位で、ビックリ箱を開けちゃったような感覚。
ミキティ&アキのミュージック・テイストを受け継ぎ、素晴らしきフュージョン・カラーに染め上げてくれました。
マルチなエンちゃんもひたすらにエキセントリックなパーカッションで面目躍如。名手が揃い踏み。。。
その間中ホーン隊はジッと右手で拍子を数え続ける。
やはり役者が違う。
結局は3人によるソロリレーということで、サーヴィスとばかりにいつもよりも多めにお送りしました(笑)。
余裕綽々のフィナーレではマサがしつこいくらい焦らしに焦らしまくってのエンディングフィニッシュ!
破天荒だけど完全燃焼。
早くも、真っ白な灰になって燃え尽きそうだよん。
****ここまでが前半戦。
後半も一切の手抜きなく最後の一瞬まで猪突猛進気合を入れて臨んでいく所存であります。
覚悟はいいかい!!???****