カンボジア経済

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石油卸売会議

2015年09月10日 | 経済
 9月3日、カンボジア商業省主催のカンボジア石油卸売会議が開催されました。商業省のほか、経済財政省、鉱工業エネルギー省、民間主要石油取引業者(SOKIMEX、TELA、PTT (Cambodia)、CALTEX、Bright Victory Mekong Petroleum、TOTAL、SAVIMEX)が参加しました。
 会議では、カンボジア国内石油価格の最近の動向や、国際市場の石油価格・シンガポールからの輸入石油価格等と国内価格との関係について議論されました。商業省及び経済財政省からは、民間側に対し、シンガポールからの輸入石油価格の変動に沿った動きをするようなフレキシブルな国内小売価格の設定方法を検討するように求めました。民間側からは、為替レートの変動、卸売業者間の厳しい競争、シンガポールからの輸入構造(カンボジア国内に製油所がないため、原油ではなく石油製品を輸入)等の要因について説明がありました。その上で、政府側の要望について真摯に検討し、柔軟な価格設定方法、更には小売価格の引き下げについて前向きに検討することに合意しました。 
 2014年6月には100ドル/バレルを超えていた国際原油価格(WTI)は、現在では40ドル台に下落しています。このため、カンボジアの2015年上半期(1月~6月)の原油輸入は、数量ベースでは2014年上半期とほぼ同じ約92万トンですが、金額ベースでは、2014年上半期の8億8300万ドル(約1051億円)から38.2%減の5億4600万ドル(約650億円)となっています。
 小売価格の適正化努力に加えて、国際市況が安値を付けている間にカンボジアでも石油の国家備蓄を増強しておくことにより、将来の価格変動に備える必要があると見られます。

カンボジア商業省の新聞発表
http://www.moc.gov.kh/en-us/press-center/details/content/211353


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