面接に際して患者のことを「あなた」という抽象的な2人称で呼ぶのではなく、患者の「名前」で呼び、面接のあいだ中、その名前(「~さん」など)を繰り返すことがポイントであるという。また、患者と話をする際には、「説得よりも相手の言葉を繰り返すことに時間を割くこと、説得はしばしば裏目に出て、かえって自殺に対する抵抗感を弱めてしまいyすい」とも指摘している。
・自殺の対人関係理論の主張は大きく次の2つに要約できる。一つは、精神医学的問題の影響を無視することはできないものの、本質的に自殺は、その人をとりまく人たちや所属する集団との関係で起きるということである。もう一つは、自殺願望を抱く者にとっても自殺は恐ろしく、難しい行為であるということである。
・
SAD PERSONS scale https://en.wikipedia.org/wiki/SAD_PERSONS_scale</div>
he score is calculated from ten yes/no questions, with one point for each affirmative answer:
S: Male sex
A: Age (<19 or >45 years)
D: Depression(うつ病の存在)
P: Previous attempt(自殺企図の既往)
E: Excess alcohol or substance use(アルコール乱用の存在)
R: Rational thinking loss(合理的な思考の障害)
S: Social supports lacking(社会的支援の欠如)
O: Organized plan(具体的な自殺の計画)
N: No spouse(配偶者がいない)
S: Sickness(身体的疾患に罹患していること)
This score is then mapped onto a risk assessment scale as follows:
0–4: Low
5–6: Medium
7–10: High
・補助的な情報収集
・ストレッサーの評価
・死後の世界の魅力に関する評価
・自殺を倫理的に正当化する態度に関する評価
・自傷と自殺の違い
自殺企図とは、自殺の意図をもって自らの身体に損傷を加える行為である。一方、リストカットなどの自傷は、「イライラをおさえるために切る」、「切って血を見るとホッとする」というように不快感情への対処として、あるいは、「自分のつらさをわかってもらいたくて」といった意思伝達の目的から行われることが多い。
・自殺念慮の告白に対する対応
①告白に感謝する
②「自殺はいけない」はいけない
③「聞くこと」と「質問すること」
「あなたを死にたいと考えさせるに至った原因について、もう少し具体的にお話いただけますか」といった質問によって、自殺念慮の背景にある問題-健康も問題や家庭崩壊、あるいは経済・生活問題-を明らかにする必要がある。
④唐突な「死にたい」という訴え
患者が心的外傷に関連した問題を抱えている可能性を考える必要がある。
⑤口癖のような「死にたい」
こうした患者の多くは、幼少時から虐待やネグレクトをいった不適切な養育環境に生育していたり、深刻ないじめやドメスティック・バイオレンスなどの被害を受けていたりする。
⑥「死にたい」と告白することの意味
「困難な問題のせいで死にたいほどつらいが、もしもその問題が解決されれば、本当は生きたい」という意味があることである。
・自傷には一種の「鎮静効果」があるようなのである。
・患者がしばしば一種の嗜癖のよう自傷を繰り返すが、その過程で、次第により頻回に、そして、より深く切らなければ、当初と同じ鎮痛効果が得られなくなってしまうのである。最終的には、「切ってもつらいし、切らなきゃなおつらい」という事態に陥る者もいる。
・非自殺性自傷の治療に際しての基本的な態度
①「自傷をやめなさい」はやめなさい!
②援助希求行動を支持する
③自傷の肯定的な面を確認し、共感する
④エスカレートに対する懸念を伝える
⑤Respond medically, not emotionally(感情的に反応するな、医学的に反応せよ)
・置換スキルの習得
何か代替的な行動(置換スキル)によってひとまず感情的苦痛から気持ちをそらさなければならない。
①刺激的な置換スキル
・スナッピング
手首に輪ゴムをはめ、「切りたい」という衝動を自覚した際に、その輪ゴムをパチンと手首の皮膚を弾いて、気持ちを切り替える。
・香水を嗅ぐ
・紙や薄い雑誌を破る
・氷を握りしめる
・腕を赤く塗りつぶす
・大声で叫ぶ
・筋トレ
②鎮静的な置換スキル
マインドフル呼吸法(マインドフルネス)
③補助的な置換スキル
・文章を書く、音楽を鑑賞する、演奏する、絵を描く、運動をする、料理をする、犬や猫といったペットをなでる、アロマを焚く など
④信頼できる人と話す
・今日、精神科処方薬の過量服薬はの防止は、精神科医療における最も喫緊の問題である。
・自殺既遂事例から明らかにされた知見
①精神科治療と自殺
②アルコール問題と自殺
③返済困難な借金と自殺
④青少年の自殺既遂事例に見られる背景要因
青少年の自殺既遂事例の8割(成人は9割)に何らかの精神障害への罹患が認められ、若年世代においても精神障害への罹患が自殺の重要な危険因子となり得ることが示唆された。
・本書の締めくくり
①誰もが最後の瞬間まで人間の営みに関心を抱いている
②自殺予防を進めるためには援助者の支援が必要である
③人は最後まで(自殺を)迷っている
感想;
私は自殺も選択肢の一つだと思っています。
でも、自殺する前にまだまだ多くの選択肢が残っています。
それを試してからでも遅くはないです。
また自殺を考えている人の多くは視野狭窄に陥っています。
「自殺」以外に目がいかないのです。
なので、ぜひ誰かと話をしたり、今の心境を書いてみたりすると少し視野が広がる可能性があります。
お金のことが心配で自殺を考えている人がいました。(本より)
でも貯金がまだ500万円ありました。
それがなくなってからでも自殺できます。
せっかくお金があれば自殺を遅らせることができます。
また美味しいものを食べたり・飲んだりもできます。
行きたいとこにも行けます。
それに気づいて、
「そうですね、今死ななくてもよいですね」と紹介されていました。
それと自殺を試みて多くの人が生きていてよかったと思っています。
そのことを信じてほしいのです。
こういったは大変苦しんでいる人に、「傷口に塩を塗り込む」ようですか、多くの人の悩みは死ななくて良い場合が多いです。
先を憂い、過去を悔い、毎日そればかり考えているので苦しくなってきます。
精神科の医者も薬は出すけど話はほとんど聞いてくれない医者が多いです。
それは医者の問題より、話をたくさん聞いていると経営できないからです。
少しでも元気なうちにセルフカウンセリングのことを知っておくと大きな支えになります。
それよりも大きいのがあります。
人は自分のために生きるにはいばらの道です。
そこに誰かのために、何かのためにがあると人は頑張れる場合があります。
なんでも良いのです。その何かを、誰かを見つけることができると人は、暗闇でも一歩前を歩めるのです。
それにしても皮肉なもんです。
自殺を防ぐための精神科医が自殺のためのお薬を保険適用(薬代は3割負担)で患者は集めて、そしてODで亡くなります。
OTCのODは若い層で増えていますが、なかなかOTCのODでは亡くなりません。
視点を変えると自殺のお手伝いを結果としてしているのです。
多くの精神科医から非難されそうですが。
「今日、精神科処方薬の過量服薬はの防止は、精神科医療における最も喫緊の問題である」
松本俊彦先生もその点を正直に挙げておられます。
患者側も薬のメリットだけでなくデメリットをしっかり理解して医者任せにしないことではないでしょうか。薬に人生を壊されることもあるということです。
製薬会社はOTCのOD、医療用医薬品のODで、薬がたくさん売れると利益が上がるので、見て見ぬふりをしているように思えてなりません。
ただどうするかは難しく選択肢も少ないですが。
レイプドラックは医療用の睡眠導入剤が使われています。
医者に行って「眠れないんです。そのため体調が悪くて、仕事にも支障をきたしています」と医者に睡眠不足で行けば、睡眠導入剤を処方してもらえます。
信頼している男性にレイプドラック使われることもあります。
米国では、自分の飲み物から決して目は離さない。
トイレに行くときは空にしてから行くと言うマニュアルです。
薬のことをある程度知っておくことが、自分を守ることにもなります。
「一寸先は闇でも、その一寸先には光がある 」
それを信じて、一歩、また一歩と歩む。