英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『ブルドクター』 第10話 「禁断のメス!移植手術の真相」

2011-09-08 23:10:31 | ドラマ・映画
 いろいろ盛り上がったつもりの前回……
……珠実(江角マキコ)と高広(市川亀治郎)の夫婦崩壊、知佳(石原さとみ)と名倉(稲垣吾郎)の破局、武田教授(小日向文世)の事件(死体検案書偽造、階段転落)、八代(マギー)の脅迫メール……
 しかし、盛り込み過ぎと掘り下げの甘さ、バランスの悪さ、ストーリー展開のためのキャラクターの道具化(話によって性格が一変)によって、私の評価は落ちる一方(もともと低かったが)。
 先週は怒りまくったので、今回は少し落ち着いています。惰性で書いています。

①高広の不満の原因が微妙にすり替わっている
 先週はやたら「自分の時間」がないことを繰り返していたが。今週は「良い夫」「良い父親」「良い婿」を演じるのに疲れる→余裕がない→自分の時間がない、と不満の元をスライドさせていた。(先週も「良い夫」「良い父親」という言葉は使っていた)
 で、究極の自分の時間が歌舞伎!プロみたいな腕前だった!(笑)
 まあ、確かに珠実(江角マキコ)と生活するのは息が抜けないね。
 不満の因が微妙に違うのは、ちょっとごまかしじゃない?

②別れて正解
 名倉(稲垣吾郎)は自分だけを愛し、人の気持ちが理解できない男だった。まあ、それにしても、今週の(稲垣吾郎ならではの)バカ男ぶりには呆れてしまう。そういう設定だとは思うが、知佳はよくつき合ってこれたものだ。いったいどこに惚れたのだろうか?このあたり、結局描かれずじまいなのか?それとも、最終回にどんでん返しがあるのだろうか?

③武田の娘・美亜(志田未来)の猪突猛進ぶり
 父の異常によって、先週から豹変した美亜、今週もその猛進ぶりを発揮する。
 父への殺人未遂疑惑、その原因をいぶかしがり、珠美に食って掛かる勢い(実際は踏みとどまる)、また父を放ったらかしにして八代のアパートに押しかけ、八代の妻が美亜の憧れの女医でお世話になっていたにもかかわらず、その妻の前で、脅迫メールの件を問い詰める暴走ぶり。いかに父親の件で動転しているとはいえ、極端すぎ。

⑥そもそも武田教授の脅されたネタが微妙
 臓器提供者が移植手術の最中に医療ミスによって死亡してしまった。武田教授の場合、提供者が妻で、被移植者が娘、私が彼の立場でも同じ選択をするだろう。妻の死が全くの無駄になってしまう。
 もともと隠ぺいする意思がないようだったので、移植したのち報告をして処罰を受けた場合、どのくらいの罰が下されるのだろうか?このあたりをはっきりさせて欲しかった。
 娘の移植がらみの不正が脅しのネタだとは思ったが、上記の罪なら、死因を捏造することとを天秤にかければ、もともと人格者の武田教授なら罪を明らかにする道を選んだように思う。
今、悪の道を選ばないと、娘の命が危ういという状況ならまだしも、後日の脅しなのだから。
 もっと、移植がらみであくどい事をして、娘にそれを知られるのが怖かったわけでもなく、医師としてはともかく、父親としては恥じない選択だったはずで、「禁断のメス!移植手術の真相」と銘打つほどではなかった。

⑤八代の不可解な行動
 え?家に普通に居たんだ?
 自殺でもするのかと思った。
 メールの件、研究室での露見ぶりといい、今回のアパートでの暴露といい、いきなりバレ過ぎ。所詮、使い捨てキャラか(時間の省略)。

⑥モタモタしているから
 インスリン混入事件など、事態は急を要しているのに、相変わらず夫婦喧嘩などうつつを抜かしているから、縄文寺(鹿賀丈史)に先を越されてしまったじゃないか!
 まあ、先を越されたのはお約束だから良いとして、その急を要する事態においても恋愛話を混入するから、緊迫感なし、ダラダラ感だらけ印象。

 死因究明と、仕事と家庭の板挟みに悩む女性の二つをテーマにするだけでも難しいのに、武田教授疑惑のミステリーをずっと引っ張ったものだから、ストーリーが破裂してしまった。せめて武田教授がらみの件はなくすべきだったと思う。

【①の補足】
 先週の夫婦崩壊の割には、なし崩しに仲直りしている。姑さんに諭されたといっても、息子を迎えにいっている段階で家に帰るつもりなのだろう。
 何か思い直すきっかけというものがなければ、先週の夫婦崩壊は何だったのだろうと思う。
コメント (6)
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『移動攻撃』 森信雄七段作 【解答】

2011-09-08 22:54:24 | 詰将棋
『移動攻撃』 森信雄七段作(9月3日記事)の解答です。


 詰将棋を解き慣れた方なら第一感は▲3六飛だと思いますが、どうなんでしょう?私も勝手さんも第一感は同じ(▲3六飛)だったようです。

 焦点の飛車捨てで、△3六同香なら1四の角の利きが遮られて▲4七金と打てます。また、△3六同角なら3五の香の利きが遮られて▲3七金が打てます。そして△3六同玉でも同様に3五の香の利きが遮られるので▲3七金(一見成功図)と打てて、詰むように思えます。

 ところが、この図をよく見ると、玉が移動したことにより5五の角が3七に利いてくるので失敗です。いかにも、正解っぽい飛車捨てでした。



 では、正解は?

 そう、同じ焦点の一打でも▲3六金(正解図)が正着です。
 飛車を捨てたいところに敢えて金を打つのです。詰将棋的にはこの手は重複感があります。さらに、なけなしの金を先に捨てるので、ためらいを感じます。
 しかし、ご安心を。△3六同角には▲3七銀(詰め上がり1図)


 また、△3六同香には▲4九飛(詰め上がり2図)

 で詰め上がります。

 ▲3六金によって玉方守備駒を引きつけて、ひらりと飛車(銀)を移動して攻撃する感じが、バレーボールの移動攻撃を彷彿させます。
コメント (2)
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