英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『20連覇ならず、王座失冠』のコメントの返答②

2011-09-30 23:15:32 | 将棋
 9月28日記事『20連覇ならず、王座失冠』に、コメントをいただきましたが、その返答が長くなりそうなので、新たに記事を立てることにしました。その2です。

 ★五目醤油あんかけラーメンさん、コメント、ありがとうございます
【以下、五目醤油あんかけラーメンさんのコメント】
こんにちは。
私は渡辺さんが羽生さんより強い。
もうそれだけではないでしょうか?
どこかできいたことありますが、渡辺さんには羽生マジックが効かない。そこではないでしょうか?昔大山さんと中原さん名人戦などで大山さんの盤外戦術が中原さんには効かなかったと聞きます。
そこに原因があるのではと思います。今回の森内さんと羽生さんの名人戦の3局目に金を引いた羽生マジックありましたが、森内さんが勝ちました。羽生マジックが効かなくなってると思います。
確かに渡辺さんは終盤の華やかさはないかもしれませんね。大山さんっぽいでいすね。

きついこと書いてしまいますが申し訳ありません。私の予想はここ数年で羽生さん無冠になるのではと思います。渡辺さんを筆頭に若手の底上げがすごいですからね。菅井さんなんかは近々タイトル奪取するかもしれません。
疲れとか、研究する時間がないと言うひとがいますが、タイトル保持者がそんなことを言ってはいけません。久保さんもタイトルを羽生さんと同等に保持してます。久保さんは疲れがありますか?久保さんは竜王戦決定戦まで進んでます。忙しいと思います。渡辺さん、森内さんに疲れがありますか?タイトル保持者は皆つかれます。そのなかで戦ってます。大山さんは最後癌のなかで戦ってました。疲れました、研究不足を理由にするなら無冠になれば時間はできます。それを言い訳にするのは卑怯です。

きついことを書いてしまいましたが、もう一度羽生さん、森内さん、佐藤さんの復活をみたいものです。

【コメント、了】

>渡辺さんが羽生さんより強い。
>もうそれだけではないでしょうか?

 ま、まあ、それを認めたくないので、あれこれ書いた……往生際の悪いファンの遠吠えとご了解ください。

>渡辺さんには羽生マジックが効かない

 ええ、そう思います。
 「羽生マジック」というと、主に終盤、通常の棋士が思いつかない発想から、つまり、死角から飛んでくるような不思議な手という印象があります。しかし、私はそういった個々の手に限らず、羽生二冠が長年積み上げてきた信用、その信用による「羽生効果」が大きく勝敗に影響を及ぼしていると考えています。
 羽生二冠が寄せの手を見せれば、それを信用して受けに回る、羽生名人が受けなければ、自分の攻めは無理があると考え自重する。そういった少しずつの譲歩が形勢に影響を受けてしまう。あるいは、譲歩しなくても、迷いが生じ肝心なところで誤ったり、時間切迫に追い込まれてしまう。何しろ、約26年間で1156勝447敗、勝率.721。44.5勝17敗のペースで26年間積み重ねた信用は絶大なものではないでしょうか。
 羽生二冠のネット中継の解説を観ていると、そういう感触が強くなります。形勢判断が羽生二冠寄りになっていると良く感じます(これは私の主観によるところが大きいので、信憑性は高くないかもしれません)。 第三者、しかも、複数人による検討が「羽生効果」によって歪むことがあるのですから、当事者の対局者は大きく「羽生効果」に浸食されているのではないでしょうか。
 しかし、そんな羽生効果を信用していないのが、渡辺竜王・王座。羽生二冠が「寄せますよ」と寄せを見せた手に対し、「私は寄らないと思うので受けません。寄せてみてください」と羽生二冠の寄せの手を無視し、逆に寄せに出ることが多いのです。渡辺竜王・王座は受けが強いのですが、特に自玉に寄りがあるのか、何手の余裕があるのか、上部に逃げだすことが可能かどうかの見切りが、非常に優れていると思います。「羽生二冠も、時々間違えるんだよなあ」などと思って指しているのかもしれません。(渡辺竜王も羽生二冠の強さを認めたうえです)

 他の棋士にも「羽生マジック」が効かなくなってきていると思います。この場合の「羽生マジック」とは、一般的に捉えられている羽生二冠独特の間合いの取り方や、一局を通しての指し方にこだわらない局面を断片的に考えるコンピュータ的思考による多方向的指し手のことで、この「羽生マジック」が研究され、予想の範囲となり、取り込まれつつあると思われます。


>私の予想はここ数年で羽生さん無冠になるのではと思います。渡辺さんを筆頭に若手の底上げがすごいですからね

 「ここ数年」が何年なのかが分かりかねますが、「ここ」という語が付いているので「2~4年」ぐらいのニュアンスでしょうか。
 私は、少なくとも5年は羽生二冠が踏みとどまると見ています。渡辺竜王・王座に続く若手が台頭しつつあり、彼らの実力も認めますが、あとどこまで伸びシロがあるか不確定だからです。あ、でも、広瀬前王位、豊島六段は既にタイトル奪取したり挑戦していますし、戸辺六段、佐藤(天)六段、村山五段、糸谷五段、菅井五段などなど層が厚いので、羽生世代を突き破ってタイトル挑戦してくる可能性も充分あります。


>久保さんは疲れがありますか?久保さんは竜王戦決定戦まで進んでます。忙しいと思います。渡辺さん、森内さんに疲れがありますか?タイトル保持者は皆つかれます。そのなかで戦ってます。それを言い訳にするのは卑怯です。

 疲れの可能性を考慮したのは私で、もちろん、羽生二冠はそれを言い訳にしていません。羽生ファンのたわごとだとお考えください。
 ただ、多少思うことがあるので述べさせてください。

 久保さんには疲れがあるのではないかと考えられます。私も、棋王・王将のダブルタイトル戦を乗り切った久保二冠は凄いなあと思いました。ハードスケジュールの中、渡辺竜王、豊島六段の挑戦を退けたのですから。その前年も、ダブルタイトル戦。羽生四冠から王将を奪取し、佐藤九段のリベンジを退けています。
 ただ、その久保二冠も竜王位挑戦者決定戦に進出しましたが丸山九段に敗れ、順位戦も3連敗です。もちろん、竜王位挑戦者決定戦進出は評価できますが、その内容(順位戦も)が優勢になっても勝ち切れない将棋が多いように思います。終盤の正確さがよれてきている感じがするのです。ちなみに、今期は13勝9敗。

 森内名人に至っては、9勝8敗(直近は4連勝)です。疲れ云々と言うより不満を感じる成績です。以前、「名人戦だけ強いのは納得がいかない」と書いた時、「特有の棋戦に強くていけないものでしょうか?」という意見をいただきましたが、やはり、「棋界の最高位にある名人が、ボロボロ負けては困る」という主張は譲れないです。
 ちょっと、話がそれましたが、森内名人の場合、疲れ以前の問題だと思います。
 最近の渡辺竜王・王座の成績は前記事でも書きましたが素晴らしいと思います。
コメント (6)
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歳時メモ……彼岸花、コスモス、蕎麦、セイタカアワダチソウ

2011-09-30 16:47:08 | 歳時メモ
2、3日前から堤防などで、いっせいに彼岸花が咲き始めた。
蕎麦はほぼ満開。
コスモスは今が満開。
セイタカアワダチソウは色づき始めている部分が増えた。
今年は去年より多いような気がする。
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