英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

将棋雑感 ~解説者と聞き手③~

2012-01-23 00:04:02 | 将棋
『将棋雑感 ~解説者と聞き手①~』(1月5日)
『将棋雑感 ~解説者と聞き手②~』(1月19日) の続きです。

 解説では、聞き手の技量も重要です。
 聞き手の技量とは
①話す技量
 公の場ですから、きちんとした話し言葉が必要になります。自分の考えを正確に言葉で表現する能力も大切です。さらに、発音の明瞭さも求められます。
②会話能力
 解説者の能力を十分に発揮させることも、聞き手の重要なスキルです。解説者が気分良く解説出来れば、解説自体も冴えるし、観客や視聴者も話に移入しやすいです。
 解説者のタイプにより、聞き手も対応する必要もあります。三浦八段のようなまじめで誠実なタイプには、聞き手がリードして解説を聞き出したり、魅力を発揮させることが望まれます。エピソードなどを仕入れておいて、場を盛り上げるのも有効な手段です。
 逆に、放っておいてもどんどん語ってしまう解説者には、横道に逸れ過ぎないようにコントロールする必要もあります。また、逆に話を遮り過ぎて、解説者のノリを損ねてもいけません。
③棋力
 棋力はあった方が良いですが(女流棋士のトップクラスやそれに近いクラス)、それ以下でも解説が理解できる程度があればOKです。

 上記の三つの要件を満たしている聞き手だと、解説をスムーズに聞くことができます。三つのうち、どれか一つが苦しくても、他の二つが秀でていたり、解説者との相性が良ければ、齟齬が生じることは少ないです。


 せっかく?なので、最近、気になった聞き手の例を挙げます。
 ひとり目は、竜王戦で聞き手を務めた山崎バニラさん。活動弁士(サイレント映画の弁士)が本業ですが、多彩な才能を発揮して、マルチに活動されている方で、将棋番組の進行やアシスタントとしても活躍しています。
 しかし、聞き手としては棋力が少し足りず、解説についていけなかったり、大盤操作を誤りっぱなしだったので、解説を見る分には辛かったです。本人も辛かったと思います。
 二人目は、囲碁・将棋フォーカスの高崎真子さん。この方、将棋普及指導員をされているようなので(私の記憶違いかもしれません)、普段は指導や解説をする機会が多いのではないかと思われ、聞き手をしていても、解説者の言葉を更に自分の解説や解釈をつけるので、くどいし、解説の流れも悪くなってしまうことが多い。一生懸命なのは分かるのですが、聞き手としての役割を考えて欲しいです。
 最後は里見女流将棋三冠。③は申し分ないのですが、②がかなり不満。アナウンサー並のかつ舌の良さは求めませんが、もう少し大きな声でハッキリ話すことを心がけるべきです。もっと、自信を持っていいと思います。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする