英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『相棒season10』 第13話 「藍よりも青し」

2012-01-28 22:54:49 | ドラマ・映画
gooブログでは、「自 殺」という言葉はトラックバックを受け付けないようです(半角スペース挿入はOKらしい)。申し訳ありません≫

「青は藍より出でて藍より青し」
  染め物から生じた言葉だったと思います。「教えを受けた者が教えた人よりも優れること。弟子の方が師匠よりも優れること」ですが、伝統工芸の技術を残したいという気持ちが昂じて、犯人(弟子・実は無実で師匠の思い込み)を庇ったという話でした。少し、タイトルとずれていると思うのですが……
 
①彩乃(梶芽衣子)が自分の技術を残したいという気持ちから、弟子のソパートを庇い、自らが殺人の罪をかぶったという心情が理解できない。
 弟子が可愛くての行為ではなく、技術の継承が第一みたいだ。もちろん、たった3ヶ月の弟子、しかも異国人でもあるので、ソパートに情が移ったということはあるにせよ、弟子可愛さに殺人罪を被るというのは、考え難いが。
 そもそも、彩乃の草木染めの技術が、継承を強く願うほどのものだったのかも疑問。もし、それほどの技術なら、誰か弟子を探した方が良いように思う。言葉の壁があり、技術を伝えるのも大変であるし、3か月ぐらいなら、「もう一度、新たに他の誰かを」と考える方が自然のような気がする。
 だいたい、ソパートに愛情を注いでいるようにもあまり感じられないし、一応3カ月師匠として指導してきたのなら、弟子を信じる、あるいは、事情を聴くとかするのではないだろうか。彩乃の行為には、しっくりこないものを感じる。

②偶然が重なり過ぎ
 「ある程度の偶然がないと、ドラマが成り立たないとは思いますが、あまりに偶然が重なると白けてしまうのが、私の悪い癖です」(右京の口調で)
・冒頭で、特命係が手伝った拳銃の押収で、拳銃売買の黒幕の堂島組と、右京(水谷豊)が鑑識で見つけた産業廃棄会社社長の遺書に疑問を持ち捜査を開始したのだが、実はその会社が堂島組と繋がっていた。
・拳銃売買事件の捜査資料の中から偶然、遺体の第一発見者・瀬野が堂島組の元構成員であることを知る。
・違法就労のカンボジア人の愛用するクロマーと彩乃の草木染が似ていた

③切れを欠くストーリー展開
 右京らしい推理をいろいろしていくが、やや切れを欠いていて、同じところをぐるぐる回っている印象があった。最初に瀬野に事情を聞いた時、彩乃の作った風呂敷を彼が「知らない」と答えたが、すぐそれはおかしいことが判明。推理の情報提供はフェアだと思うが、明らかに、瀬野がこの事件に関与していることが分かってしまったことが、この渋滞感の原因かもしれない。

④その他の疑問点
・キーボードのスペースキーに親指全体の指紋が残っているのは変、という推理は右京らしい鋭い疑問だと思ったが、それを指摘された米沢さんが切れかけたのには違和感を感じた。今シリーズ、右京にこき使われている米沢さん、その影響が出たのか?それとも、今後の伏線?
・右京の指摘を受けた米沢さんが調べ直した結果、索状痕が二重についていることが判明。これって、検視官の大失態じゃないの?自殺の偽装工作も、突発的なので、巧妙なものではないはず。
・真壁の部屋から発見された「縁」と書かれた風呂敷、あまりに画一的で既製品ぽくて、草木染めには見えない。草木染めであれだけはっきり「縁」と染付が出来るものなのか?(私が無知なだけで、できるのかもしれません)
 

【ストーリー】(番組サイトより)
 鑑識に残された些細なことから"事件"を見つけ出してしまった右京(水谷豊)。さすがにむっとする米沢(六角精児)。
 見つけ出した"事件"とは、産廃工場の社長・真壁(原田文明)の自 殺に関してだ。尊(及川光博)とともに捜査を開始すると、真壁の部屋から産廃工場に反対していた彩乃(梶芽衣子)が染めたものと思われる風呂敷を発見する。彩乃は風呂敷を自らが染めたものと認めるが、なぜか真壁は生前彩乃の工房にある物置小屋の写真を撮影していた。なぜ物置小屋の写真なんかを撮る必要があるのか?
 右京らが、あの物置小屋の中になにがあるか問いただすが彩乃は「企業秘密」と口を閉ざす。
 二転三転する捜査の中から浮かび上がった真犯人は? そして彩乃の真実とは?


ゲスト:梶芽衣子

脚本:高橋悠也 監督:田村孝蔵
コメント (2)
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『ラッキーセブン』 第2話

2012-01-28 21:11:33 | ドラマ・映画
 非常に遅れてしまいました。記憶もあやふやなので、簡単に。

新田輝(瑛太)が主役?
 たぶん、そう思われた方は多かったと思います。
 私は、時多駿太郎(松本潤)のキャラが好きではないので、輝が主人公で不満はありません。逆に、駿太郎が出てくると、「こいつ、出しゃばるなよ」と思ってしまいます。
 水野飛鳥(仲里依紗)は特殊なキャラなのでいいとして、調査に動く男性キャラが3人(松本潤、瑛太、大泉洋)いる上、存在の大きい松嶋菜々子さんがボス役(藤崎瞳子)でいるので、「頭でっかち」なキャスティング。
 まず、上司?兄貴分?に当たるのが大泉洋なのが問題。松本潤、瑛太が主で、大泉洋が第3のキャラとなっていて、彼のおとぼけを仲里依紗が受けるだけなのが勿体ないです。仲里依紗の突っ込みも悪くはないと思いますが、主役二人に絡まないので、やや焦点がぼけている気がします。
 私は、瑛太と大泉がコンビを組んだ方が、お互いが引き立つと思うのです(大泉と松本潤のコンビだと調査が進まない気がします)。実際は、松本潤と瑛太コンビが主役なのですが、一応、熱血漢?の駿太郎とクールで腕利きの輝という対比でありますが、もともとのキャラとしては被っているところも多いような気がします。
 で、ふたりが行動派なので、アクションシーンを挿入することになるわけですが、今回の追跡シーンで、無理やり格闘シーンに移行するという不自然な展開になりました。松本潤の活躍が少ないということもあるからなのでしょうか。

松嶋菜々子の立ち位置が……
 最初の指示を出したきりの瞳子が、最後の方でアドバイスするのですが、思わず「あんたは、何もしなかったでしょう!」と言いたくなるような、強引な活躍シーンでした。
 輝自身、「素行調査の何たるか」を理解しているようなので、流れから言うと、自分で決断をして、依頼者の峯岸(鶴見辰吾)に働きかけるのが自然だったと思います。輝の主役度が高過ぎるというのなら、せめて、調査の経緯を把握している筑紫昌義(角野卓造)が助言すべきでしょう。

 現状では、松嶋菜々子はお飾りみたいな立ち位置です。ただ、最後の方で、瞳子周辺で意味深な展開を暗示していました。これがなければ、視聴離脱が濃厚なのですが、取りあえず次回も見ることにします。

天才科学者という触れ込みですが
 天才と称される研究員・佐々岡を演じたのが、リリー・フランキーで、味のある演技を見せていました。
 しかし、佐々岡にほとんど天才らしさを感じられませんでした。少し変わり者といった程度で、天才肌?いえ、「天才肌風」ぐらいでしょうか。
 凄い研究と言っても、確か、偶然発見だったと思いますし、天才肌を醸し出したいのなら、『ガリレオ』の劇場版の『容疑者Xの献身』の数学者・石神哲哉(堤真一)ぐらいのこだわりや(この証明は美しくないと既に証明されているにもかかわらず、独自に証明しようとする)着眼点や発想を見せて欲しかったです。横道に逸れますが、リリー・フランキーもこのこの映画に友情出演されていました。

 

 

【ストーリー】(番組サイトより)
ラッキー探偵社に、ステラバイオ社という企業から研究員の素行調査の依頼が舞い込み、時多駿太郎(松本潤)は、新田輝(瑛太)が潜入捜査に入ると聞く。新田は有名大学の理学部出身ということで、藤崎瞳子(松嶋菜々子)が指名したが、新田が頭脳も明晰だと知った駿太郎は面白くない。

新田は同社に潜入し、天才と称される研究員の佐々岡(リリー・フランキー)の素行調査を続けた。そんなある日、佐々岡がいつもより早く研究室を出た。新田から報告を受けた駿太郎と水野飛鳥(仲里依紗)が尾行すると、佐々岡は高級クラブに入りそこでひとりの男と会う。飛鳥はホステスに扮装し、佐々岡と男が会話する様子を盗撮した。

翌日、駿太郎、新田、旭淳平(大泉洋)、飛鳥、茅野メイ(入来茉里)、筑紫昌義(角野卓造)が集まり調査報告が行われた。佐々岡が会っていたのはライバル会社の人事部の男で、自分の研究を売り込もうとしているようだとわかった。
その後、佐々岡の調査を依頼したステラバイオ社の峯岸(鶴見辰吾)がやってくる。筑紫が現状報告をすると、峯岸は調査の続行を指示した。

探偵社では再び調査報告が行われ、ステラバイオ社には社長派と専務派の派閥争いがあり、佐々岡はそのどちらにも属していないことがわかった。淳平は、峯岸は佐々岡を役員に昇進させるための調査だと言ったが、研究一筋の佐々岡を役員に推すとは考えられない、当初から佐々岡の背任行為を予見しその証拠をつかむために調査依頼したのでは、との見解を示した。

その夜、実家で駿太郎が母・百合子(岡江久美子)と話していると、弟・孝次郎(小山慶一郎)が帰ってきた。会社内の派閥争いなどが大変だと嘆く孝次郎に、駿太郎は佐々岡のことを思い出す。

同じ頃、峯岸は専務に佐々岡が移籍するつもりらしいと報告。専務は、研究を置いて佐々岡を辞めさせろと指示する。その頃、佐々岡は、研究に関する資料などをアタッシュケースに詰めていた。そこへ、新田が現れた。佐々岡は、新田をバーに誘うと、自分が研究している新しい穀物について話し始めた。それは偶然生み出された水がなくても育つ穀物で、食糧難の地域に提供できれば飢餓の解消が期待できるものだと言う。一刻も早く研究を完成させたい佐々岡は、同期で仲もよかった峯岸に相談したが、専務派の峯岸は専務と共謀しそれを他社に売って金を得ようと画策。それを知った佐々岡は会社を見限り、他社へ移籍しようとしていたのだ。
新田と別れた後、佐々岡がひとり歩いていると、男たちが来てアタッシュケースを奪い去った。それを目撃した新田は、事務所に応援要請をすると、男たちを追走。やがて、駿太郎が合流し男たちを追い込むが、格闘の末、ケースは男たちの手に渡ってしまう。翌日、佐々岡は新田に、研究のすべて奪われしまい自分はお払い箱となったので会社を辞めると明かした。

依頼通りの調査は行ったが思わぬ結果になったことに、駿太郎や新田がやるせない思いでいると、瞳子が来て、最初の依頼は何だったのか、と聞いた。淳平が、佐々岡の素行調査だと答えると、瞳子は佐々岡のことをきちんと調べて峯岸に報告するということをしっかり行ったのか、と言った。その言葉に何かを感じた新田が席を立つと、駿太郎も後を追った。

新田が対峙したのは峯岸だった。新田は、元研究者でもある峯岸に、佐々岡はすべてを失っても自分の研究を完成させたいと言っていた、それに引き換えあなたが手に入れようとしているものは佐々岡の覚悟と同じ価値のあるものなのか、と問いかけた。
後日、峯岸は佐々岡を呼び出すと、社長から佐々岡に会社に残り研究を続けるよう要請があったと伝えた。新田の言葉に研究者だった頃の思いを取り戻した峯岸は、辞職覚悟で佐々岡の研究のことを社長に進言したのだ。

その日の夜、駿太郎、新田らは居酒屋で楽しげに飲んでいた。同じ頃、北品川警察署の桐原由貴(吹石一恵)と後藤将司(金田明夫)は、副署長からラッキー探偵社に何か動きがあれば知られるようにと指示を受けた。

そして、探偵社にいた筑紫は、社長室の瞳子に声をかけると「お父様の件です」と言い…。
コメント (4)
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