英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

A級順位戦 谷川九段×渡辺竜王

2012-07-01 17:07:53 | 将棋
今年は高みの見物と行きたかったのですが……

 先手の谷川九段は、ここ2年、前半戦好調。ただ、後半戦では前期は4連勝後1勝4敗、前々期は4連勝後5連敗と、負けが込むので「氏に前半戦で当たるか後半戦で当たるかでは難易度が変わってくる」とまで言われてしまっている。
 そんな谷川九段に、渡辺竜王は昨期、後半戦(6回戦)ではあったが敗れ、挑戦権から後退している。今年は第1局にぶつかり、しかも竜王の後手番。羽生二冠の名人復位に立ちはだかる最大の強敵の敗戦を期待したが、渡辺竜王が持ち時間を2時間28分を残しての快勝。やはり手強い。

 谷川九段の誤算は△7七成銀とされた第0図。

 ▲5三歩成に手抜きされ△7七成銀▲4二と△同角▲7七桂に△6四角(第1図)が谷川陣1八香・2八玉の弱点を突いている。せめて1九玉となっていれば角の直射を防ぎやすいのだが。


 第1図以下、▲4六歩△8六飛▲5六歩△3七歩▲同飛△4六角▲4七銀△8八飛成(第2図)と進み、幾ばくもなく谷川九段投了となってしまった。

 先手としては▲3二飛成と切って勝負形に持ち込みたいが、それを後手の角に封じられてしまったのが痛い。
 と、なると、疑問が生じる。第1図より▲4六歩△8六飛と進んだところで▲5五歩(変化1図)とする手はなかったのか?

 図で△5五角なら▲3二飛成(変化2図)と、後手角に飛車の動きを制される前に切ってしまうのだ。



 図以下△3二同銀に▲4二金(変化3図)と絡みついてどうか?


 変化3図で良いかと言うと私には分からないが、本譜よりマシなような気がする。先手の序盤からの趣向を考えると、飛車を切れれば本望だ。
 先手として嫌なのは、変化1図で△4六飛(変化4図)。


 ここでも▲3二飛成と切りたいが、かまわず△4九飛成(変化5図)とされると自信がない。

 図より▲3八龍と龍を生還させるのは、手順に△6九龍と金を取られるのが悔しい。(これはこれで勝負かもしれない)
 また、6九の金につないで▲5八銀と頑張る手も見えるが、△5五角▲3七合駒△3八金▲同銀△3九角▲1九玉△3八龍がある。

 また、変化4図で一旦▲4八歩と辛抱するのは△5五角(変化6図)が嫌味。

 図で▲3二飛成と切りたいが△4八飛成(変化7図)で終了。



 かと言って、変化6図で3七に駒を打つのは悔し過ぎる。


 永世名人と永世竜王の将棋に口を挟むのは恐れ多いのですが、実戦の進行よりマシなような気がします。読み抜け、錯覚があると思います。お気づきの点がございましたら、ご指摘ください。
コメント (2)
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ロンドン五輪 バスケットボール女子最終予選 対韓国戦

2012-07-01 13:47:54 | スポーツ
 敗者復活戦準決勝の相手は韓国。
 前々回のアテネ五輪の代表決定戦で死闘をモノにして代表権を獲得しているが、日本は過去に大きく負け越しており、分が悪い相手。観戦しているだけの私には苦手意識はないが、選手には苦手意識があるのかもしれない。
 身長差はあまりないと思われ、この最終予選は日本のディフェンスが良いので、シュートタッチが通常程度に戻れば勝機は五分以上あると思っていた。

 蓋を開けてみると、韓国の動きが悪く攻撃の形が作れない。不用意なパスや不正確なパスをカットやスティールされたり、シュートセレクトが悪くシュートが決まらない。ミドルシュートも明らかにタッチが狂っていた。
 これに対して、ここまでミドルやロング(3ポイント)シュートが面白いように決まり、ペネトレイとも効果的に作用した。
 なんと第1クォータで29-4の大差。第2クォーターに入ると韓国がやや立ち直り、逆に日本は攻撃のリズムを崩し、若干怪しげな雰囲気が漂ったが、これを救ったのは大神。やや無理のあるシュートを次々に決め、韓国の追撃ムードを断ち切った。
 結局、79-51の完勝。韓国チームはいったいどうしたのだろうか?予選や代表決定戦のスコアからは、不調を感じる要素はなかった。最近になってチーム編成をがらりと変えたようだが、チームとしてうまくいっていないように感じた。もちろん、大事な一戦で、序盤から大差をつけられたからかもしれない。

 日本は、吉田も得点を取りにいったし、前ゲームで不調だった高田も動きが良かった。大神はもちろん、他の選手も十分力を発揮した。マイナス要素は、木林と田中が余計と思える手を出してのファール。
 気になるのは、やはり選手の起用法。あれだけ点差がついたのだから、最終戦を考えて、もっと早めに主力を下休ませるべきだった。
 大神は故障上がりだし、ここまで大車輪の活躍をした間宮と吉田も疲労の蓄積が心配。
 それに、疲労よりもっと心配なことがあった。序盤で勝ち味をなくした韓国のプレーが荒くなっていた。やけ気味に強引なプレーが増え、ファール覚悟で日本選手をつぶしにきたプレーや、腹立ち紛れのプレーも見られた。
 故意とは考えたくないが、間宮に対する激しいプレーが多かった。また、前半終了直前、大神が1対1を仕掛け、脇をすり抜けようとした瞬間、韓国のマークマンが大神の脇腹にパンチを入れた(ように見えた)。ボールを奪いにいったと見えなくもないが、韓国選手の動きは大神の侵入を防ぐ動作はなく、立ち止まったまま手を伸ばしただけだった。

 そんな動きが見られたので、疲労や故障のことも考えて、主力メンバーをもっと早くベンチに下げるべきだったと思う。一番心配していたのは、実況していたアナウンサーだった。

 さて、いよいよ最終決戦。相手はカナダ。長身のパワープレーが主体のチーム。
 日本はチェコ戦で見せたようなディフェンスを実行し、外郭のシュートが平常並に決まれば勝てる。やはり、出だしがポイント。開始から主導権を握れば勝機は6割以上。 カナダの高さやパワーに圧倒されなければ前半苦戦しても、日本のペースを見失わなければ、勝機が十分ある。

 笑ってテレビを消して寝たいものです。
コメント (2)
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