英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『東野圭吾ミステリーズ』 第2話

2012-07-18 14:54:14 | ドラマ・映画
騙されたぁ~、ドキドキして損した!

「変なこと言いだしたんですよ。あの女。
結婚しようって」

 「殺す必要は、なかったのでは?」の問いへの、佐藤拓也(坂口憲二)である。
 何という男………

 二段構えの真相、どんでん返しもこのドラマの見せ場だろうが、人間の奥に潜む狂気を最後に見せるというのが、真の主題なのだろうか!

 最後に「捲くる」という構成上、どうしても話の展開に無理が生じてしまう。しかし、細かいことは抜きにして、作者のテーマを楽しもう!
 と言いつつ、野暮な突っ込みをしてしまう私……

★計画の疑問
①犯行直後、拓也が通報しようとした時、創介(白井晃)が同意したらどうしたのだろう?
 由紀子(八木のぞみ)がむっくり起き上がって、「ドッキリでした」とごまかすのだろうか?
 もちろん、そこら辺りの一家の性質を見抜いての計画で、そういう流れに持ち込むため
長男・正樹(八神蓮)を仲間に引き入れたのだろう。

②由紀子を殺すのなら、事件発生後のドタバタに紛れて殺す方が確実だと思う。彼女を生かしておくと、いろいろ不都合が生じそう。

③正樹を死体遺棄の現場に同行させるのも不利な面が多い。
 殺すところを見せるのは、後々、正樹から足がつく恐れもあるし、正樹に強請られる可能性もある。

④拓也は由紀子と付き合っていたが、そちらの方から足がつかないのだろうか?

★ガムの意味
 不覚にも、検死の際に取り出されたガムをスルーしてしまった。
 高野刑事(中原丈雄)が部下の「拓也は部外者」という言葉に反応して、真相をひらめくが、その際、ガムと絡めてほしかった。
 追及の際に「彼女はいつガムを口にしたのか?それとも、彼女はガムを噛みながら教えていたのか」などのセリフがないと、ピンとこないぞ。

★ひど過ぎる兄
 狂言殺人の計画に加担した正樹、計画がうまくいったとして、弟・隆夫(吉田憲祐)は、人を刺し殺してしまったという、罪の意識を背負って生きることになる。気に入らないからと言っても、ひど過ぎる。

★その他の突っ込み
 死体を埋めた場所は平たんな場所のように見えた。豪雨によって、遺体が露出してしまった時は、斜面のように思えた。


【ストーリー】(番組サイトより)
 佐藤拓也(坂口憲二)は、大学を中退して家庭教師を仕事に生活している。ある日、勉強を教えに出向いた岸田家で殺人が発生してしまう。拓也と同じく岸田家で家庭教師をしている八木由紀子(八木のぞみ)が、次男の隆夫(吉田憲祐)に刺されて絶命したのだ。建築デザイナーとして名声を馳せる岸田家の主、創介(白井晃)は、拓也に証拠隠滅の協力を依頼する。
 金を支払いという創介の強引な依頼に当初はためらう拓也。だが、あまりに執拗な創介の願いに、拓也は証拠隠滅の方法など全てを自分に一任するという条件で引き受けた。
拓也は岸田家の長男、正樹(八神蓮)と由紀子の遺体を運び出し、山奥の林の中に穴を掘って埋める。土をかぶせる前に、拓也は遺体の身元が割れないよう、由紀子の顔と手を薬品で焼いてしまった。そして、拓也は岸田家の人々に由紀子の存在したことを徹底的に知らないものとするよう促す。また、由紀子のアパートに忍び込み、家庭教師をしていた証拠を隠滅。さらに、恋人の河合雅美(関めぐみ)の容姿を由紀子に似せて岸田家に出入りさせるようにした。
 だが、岸田家に由紀子の写真を携えた男が訪ねて来て…。

原作:東野圭吾 『犯人のいない殺人の夜』(光文社文庫)
コメント
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