7月6日記事『双曲線』中田章道七段作の解答です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/bf/a750fa251d065b7a500061196b8148cc.jpg)
初手、▲2八金や▲4八金は△4六玉で詰みません。また、▲3四飛もやはり△4六玉で詰みません(△3五銀打でも詰みません)。どうも、4六に玉を逃がすと駄目なようです。
そこで、初手▲3七金(変化1図)が有力になります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/78/2cd27327fab4fe92ec9d2df9ee65e92e.jpg)
この手に対して△2五玉は、▲2四飛でも▲2六金打でも詰むので△3五玉(変化2図)と逃げます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/eb/b59d344aa26dcf41d91f1ba945733e92.jpg)
変化2図で▲3六飛は△同飛で詰みません。また、▲2六金の開き王手も、またもや△4六玉で詰みません。
そこで、開き王手の前に▲4六金打と捨てれば、玉が4六に逃げられなさそうです。変化2図より▲4六金打△同飛▲2六金です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/a4/94c0d88354eb0dce43e39b78af28ff28.jpg)
しかし、これはぬか喜びで、玉方は▲4六金打に対し、△4六同飛ではなく当然△4六同歩と取ります。▲2六金(失敗図)としても、4五に逃げられてしまいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/73/6504df8758d0058c828b87b11200bc2c.jpg)
ならばと、変化2図に戻って、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/eb/b59d344aa26dcf41d91f1ba945733e92.jpg)
2五に金か飛車を捨てて玉を2五に呼び込めば、何とかなるような気がしますが、▲2五飛は△3四玉と逃げられてしまいますし、3四に逃がさないようにと▲2五金は△同玉で、この時、持駒に金が残っていれば▲2六金打で詰みますが、あいにく飛車しか残っていません。▲2六飛だと△1五玉とされてしまいます。……[惜しい筋]
初手▲3七金は失敗に終わりました。とは言え、方向性は正しく、実行するには一工夫が必要だったのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/bf/a750fa251d065b7a500061196b8148cc.jpg)
3六に金を出る前に▲2六飛と捨てるのが、工夫の第一弾。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/69/22ae51043d2cdff0c975ca84ac47f534.jpg)
上記の青字の部分の[惜しい筋]を踏まえて、この段階で2六に飛車を打っておけば△同飛と応じるよりありません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/3e/aa968947684d434096f96442cb3526ac.jpg)
2五に飛車を呼ぶのは上記以外の目的もあるのですが、それは後に明らかになります。
それはさておき、ここで念願の?▲3七金を実行します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/9d/f6e71571888f750edab12e6703dccd8d.jpg)
これに△2四玉は▲2六金で詰むので、△3五玉と逃げます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/5e/c259c4cb5b9833e073ee8e9fe80439f9.jpg)
ここで、喜んで▲2六金と飛車を取ると、△4六玉と逃げられてしまいます。また、▲3六飛も△同飛▲同金△3四玉で詰みません。さらに▲4七金も△3六歩で詰みません。
と、ここまで考えると、玉方の2七の飛車がよく利いて邪魔なのに気がつきます。
そこで、▲2五金と捨てます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/22/69db1f025756700eb493beb046afbd90.jpg)
ここで△2五同玉は攻め方の思惑通り▲2六金で詰むので、△2五同飛と取ります。取れる飛車を取らずに、金まで与えてまで逃がしてしまうのですが、これぞ詰将棋の醍醐味ですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/88/5b58c92bbd7f8bd58574e77eced0a44d.jpg)
いよいよフィニッシュです。▲4七金!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/64/d4e490873c43a7034e897a937c6d31c0.jpg)
先の金捨てで、飛車を2五に呼び込んだため、合駒が利きません。また、2五に飛車がいるため玉を2五にかわすこともできませんね。
初図から詰め上がり図まで、先手の金と玉方の飛車の動きを追っていくと、面白い動きをしているのに気づきます。そう、双曲線のような動きをしています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/bf/a750fa251d065b7a500061196b8148cc.jpg)
初手、▲2八金や▲4八金は△4六玉で詰みません。また、▲3四飛もやはり△4六玉で詰みません(△3五銀打でも詰みません)。どうも、4六に玉を逃がすと駄目なようです。
そこで、初手▲3七金(変化1図)が有力になります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/78/2cd27327fab4fe92ec9d2df9ee65e92e.jpg)
この手に対して△2五玉は、▲2四飛でも▲2六金打でも詰むので△3五玉(変化2図)と逃げます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/eb/b59d344aa26dcf41d91f1ba945733e92.jpg)
変化2図で▲3六飛は△同飛で詰みません。また、▲2六金の開き王手も、またもや△4六玉で詰みません。
そこで、開き王手の前に▲4六金打と捨てれば、玉が4六に逃げられなさそうです。変化2図より▲4六金打△同飛▲2六金です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/a4/94c0d88354eb0dce43e39b78af28ff28.jpg)
しかし、これはぬか喜びで、玉方は▲4六金打に対し、△4六同飛ではなく当然△4六同歩と取ります。▲2六金(失敗図)としても、4五に逃げられてしまいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/73/6504df8758d0058c828b87b11200bc2c.jpg)
ならばと、変化2図に戻って、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/eb/b59d344aa26dcf41d91f1ba945733e92.jpg)
2五に金か飛車を捨てて玉を2五に呼び込めば、何とかなるような気がしますが、▲2五飛は△3四玉と逃げられてしまいますし、3四に逃がさないようにと▲2五金は△同玉で、この時、持駒に金が残っていれば▲2六金打で詰みますが、あいにく飛車しか残っていません。▲2六飛だと△1五玉とされてしまいます。……[惜しい筋]
初手▲3七金は失敗に終わりました。とは言え、方向性は正しく、実行するには一工夫が必要だったのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/bf/a750fa251d065b7a500061196b8148cc.jpg)
3六に金を出る前に▲2六飛と捨てるのが、工夫の第一弾。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/69/22ae51043d2cdff0c975ca84ac47f534.jpg)
上記の青字の部分の[惜しい筋]を踏まえて、この段階で2六に飛車を打っておけば△同飛と応じるよりありません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/3e/aa968947684d434096f96442cb3526ac.jpg)
2五に飛車を呼ぶのは上記以外の目的もあるのですが、それは後に明らかになります。
それはさておき、ここで念願の?▲3七金を実行します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/9d/f6e71571888f750edab12e6703dccd8d.jpg)
これに△2四玉は▲2六金で詰むので、△3五玉と逃げます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/5e/c259c4cb5b9833e073ee8e9fe80439f9.jpg)
ここで、喜んで▲2六金と飛車を取ると、△4六玉と逃げられてしまいます。また、▲3六飛も△同飛▲同金△3四玉で詰みません。さらに▲4七金も△3六歩で詰みません。
と、ここまで考えると、玉方の2七の飛車がよく利いて邪魔なのに気がつきます。
そこで、▲2五金と捨てます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/22/69db1f025756700eb493beb046afbd90.jpg)
ここで△2五同玉は攻め方の思惑通り▲2六金で詰むので、△2五同飛と取ります。取れる飛車を取らずに、金まで与えてまで逃がしてしまうのですが、これぞ詰将棋の醍醐味ですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/88/5b58c92bbd7f8bd58574e77eced0a44d.jpg)
いよいよフィニッシュです。▲4七金!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/64/d4e490873c43a7034e897a937c6d31c0.jpg)
先の金捨てで、飛車を2五に呼び込んだため、合駒が利きません。また、2五に飛車がいるため玉を2五にかわすこともできませんね。
初図から詰め上がり図まで、先手の金と玉方の飛車の動きを追っていくと、面白い動きをしているのに気づきます。そう、双曲線のような動きをしています。