英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

「金魚すくい」(中田七段作詰将棋)の解答

2014-06-23 23:13:14 | 詰将棋
「金魚すくい ……中田七段作詰将棋 『将棋世界』2014年6月号」の解答です。



 初図から、≪玉を1三に呼び、▲1四歩と叩いて△同玉とさらに呼び込んで▲2四銀成までの詰み上がりが浮かびます。
 なので、それを目指して▲2二金と指してみます。△1三玉の一手に狙いの▲1四歩と打ちたいのですが

 打ち歩詰になり打てません。
 なので、玉を追い込む前に工夫が必要です。
 失敗図で打ち歩詰めになる要因は、2五の角の存在です。これを消すのが常套手段です。
 というわけで、▲3四角と捨てます。

 この角捨てを取らずに、天邪鬼に△1一玉や△1三玉や△2三合駒もありますが、簡単に詰みます。
 やはり、△3四同桂と取るしかないようです。


 角を消しておいて、▲2二金を実行します。


 初手からの動きは、取れる桂を取らずに、取らないどころか角を献上して桂を逃がしてから▲2二金と、いかにも詰将棋らしい面白い手順。


 △1三玉に、角を消した効果で


 今度は▲1四歩が打ち歩詰めになりません。


 △1四同玉に


 狙いの▲2四銀成で詰みます。

詰手順……▲3四角△同桂▲2二金△1三玉▲1四歩△同玉▲2四銀成まで7手詰

 個人的な感触ですが、「打ち歩詰打開の角捨て」より「取れる桂を跳ねさせた後、逃がした桂の位置に金を動かす」の方が主題のような気がします。
 金魚をすくうように、下からふわっと救い上げるような詰手順でした。 
コメント
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