英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

相棒 season14 第19話「神隠しの山の始末」

2016-03-09 23:56:31 | ドラマ・映画
最終回直前の前後編の2話仕立ての話だったが、
1話分にも満たない冴えない話だった。


“悲劇”というには抵抗を感じる一連の事件のしょぼい真相
村の助役……諸悪の根源
・“村おこし”の為、多額の村の予算を使い有名陶芸家・村井流雲を招いて工房を設置したが、村の土が流雲の焼き方に適しなかった。……一番重要なことを検証しないなんて!
・流雲とモメた挙句、殺害。死体の処理に流雲の弟子の夫婦を巻き込む。……人間として駄目だ
・流雲失踪の真相を隠すため、テレビ局を巻き込み、“神隠しの山”の悪評を流す……本末転倒もいいところである
・「悪評はテレビ局のせい」と非難……自分が嫌にならないのだろうか?
・宝石強盗犯をかくまうが、結局、手に余って殺害……もう自首しろよ!

村井流雲……助役とモメなくても、いずれ誰かに刺されたんじゃないだろうか
・大変な作業は弟子にやらせていた
・書も弟子に書かせていた偽書家
・プロデュースセンスはあったようだ
・白いスーツが好きらしい

宝石強盗犯……お気楽にスナック通い
・都会ならともかく、辺ぴな村で通い続けたら目立つだろう。なぜ、足が付かないのか?
・村の助役からたんまり逃走資金をせしめて、他の土地に逃亡すればいいのに
・弾があまりないのに、試し撃ちって?
・白いスーツが好き?

ホステス・里美……右京より、さらに不死身
・かなりの高所。しかも、下はコンクリートかアスファルト。脚本家さんは、SFアクション映画の観すぎ?
・お腹の子はどうなったのか?
・思わせぶりな行動の割には、強盗犯に騙されていただけ
(里美については、他項でも)

里美のダメ亭主……思わせぶり、その2
・里美同様、思わせぶりな表情……宝石強盗の死体を発見、その時、宝石をネコババ
・里美にど突かれ、助役にど突かれ…。

流雲の弟子夫婦……気の毒ではあるが
・身勝手な師匠に弟子入りしたのは不運
・助役の悪事に巻き込まれた(加担したのは自業自得)
・真面目で焼き物の腕はあったが、センスが伴わなかった
・ゴルフコンペの景品はなかなか良かった(デザインは村が考案?)
・夫・鉄朗……けっこう強い

右京……時間稼ぎに徹する
・鍵が壊れていたのに気付かず……右京がチェックした後、喜久子が鍵を外した
・釘で鉄柵を壊すには、かなりの時間を要しそう
・電話工事作業員の逃亡の時間稼ぎの為、弟子夫婦に対し、推察を披露
・とにかく、ドラマを長引かせる時間稼ぎが目立った

冠城……幽霊が怖い
・右京の危機に、「あの人は大丈夫」と信頼を示すが、実は幽霊が怖かっただけ
・側面から捜査し、助役に疑念を持つ
・≪右京の相棒としてはどうなのか?≫という疑問はさておき、
里美との会話、これは駄目でしょう!
「そんなことで自殺する方が、よっぽど馬鹿馬鹿しいと思うけどね。
 それに、きみは妊娠しているんだ」
(冠城)
「こんな狭い村で生きてんだよ。父親は犯罪者だって村中に知られて、どうやってこの先このこと生きてけばいいんだよ。
 分かったようなこと、言わないでよ!」
(里美)


 里見の剣幕に、黙ってしまう冠城だが、言い負かされては駄目でしょう!
  殺を容認したことになってしまう。しかも、妊娠しているというのに。


新たに、“要注意脚本家”の仲間に入れようと思ったら、既に入っている池上純哉氏だった。“警戒作家”に格上げ
(先入観を持つといけないので、最近はレビューを書いた後、確認するようにしています)
 


【ストーリー】番組サイトより
“神隠しの山”で今度は殺人事件が発生!
不気味な夫婦に監禁された右京の運命は?

 逃亡中だった宝石強盗犯・斗ヶ沢(窪寺昭)の遺体がキャンプ場で発見され、捜査は殺人事件に切り替えられる。また、“神隠しの山”で失踪中の右京(水谷豊)の捜索も続けられていた。
 そんな中、亘(反町隆史)は、まだ捜索隊が入っていない山中の陶芸工房を訪れる。そこは、遭難した右京が囚われの身となっている場所だったが、応対に出た住人の鉄朗(升毅)と喜久子(山口果林)の夫婦は、刑事など来ていないと亘を追い返す。
 その時、右京は、偶然居合わせたことで巻き込まれた電話工事の作業員・翔太(清水優)と、敷地内の納屋に監禁されていた。納屋から壺に入った白骨を発見した二人は、さらに危機感を強め、決死の思いで脱出を試みるが…!?  一方、斗ヶ沢殺害の容疑者として、ホステスの里美(岡本あずさ)と夫の亮(川野直輝)が浮上。亘をはじめとする捜査陣に厳しく追求された2人は、明らかに動揺した様子を見せて…!?

脱出を試みる右京に殺意もあらわの陶芸家夫婦が迫る!
新たに発生した強盗犯殺害事件とも関係が…!?
神隠しの山に秘められた謎が、いよいよ解き明かされる!

ゲスト:升毅 山口果林 岡本あずさ 川野直輝 下條アトム

脚本:池上純哉
監督:橋本一
コメント (2)
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2015~16 A級順位戦最終局 その2

2016-03-09 13:04:04 | 将棋
「その1」の続きです。

▲屋敷伸之九段-△郷田真隆王将
 先手の屋敷九段が、例によって“二枚銀急戦”(中継解説の表現)作戦。自玉の薄さを顧みず2枚の銀が敵陣に突撃していくのだが、とても、真似する気にはなれない。屋敷九段は“忍者屋敷”の異名を持つので“忍者銀”と称したいのだが、“忍者”と“突撃”とはイメージが合致しない。いっそ“突撃銀”と名付けようか…。

 本局は交換した銀を6三に打ち込み、敵陣の攪乱を狙った。6四の歩の裏に忍び込む銀、これこそ“忍者銀”と言えよう。
 狙いは▲5四銀△同金▲同飛と中央突破。後手の郷田王将は、△6五銀とそれを受けると同時に、7七の角への攻めも見た攻防の銀打ちで応酬(穏やかに△5三銀もあった)。

 ただ、この手は▲6六歩と突かれると、6五に留まることができない。反面、△7六銀が角取りになるので、屋敷九段も自ら後手の銀を呼び込むことになる。また、▲6六歩には△5三金▲6五歩△6三金と妥協する手もあるが、格調高い郷田王将、△6五銀と打ったからには△7六銀と出る一手なのだろう。
 △7六銀に▲7二歩と垂らして、側面攻撃。本来なら、▲5四銀成と行きたいが、角を取る△7七銀成に、▲同桂は△7六角、▲同金ならば△5四銀▲同飛△4五角があり、思わしくないらしい。

 ここで、郷田王将、△1四歩。

 4四の地点の補強ぐらいしか働いていない後手角。働いていないどころか、後手玉の入城を妨げる邪魔駒となっている。しかし、端歩を突いたことで△1三角が可能となった。角が1三に出れば、敵陣を睨む好角となる。
 屋敷九段は予定通り▲7一歩成と指し、以下第2図まで進んだが

 郷田王将の2枚の角の利きが素晴らしく、どうしても屋敷九段が足りなそうな形勢となった。
 戻って第1図では、▲2四歩△1三角▲2三歩成△同金▲7一歩成と進めるか、▲5四銀成として△5七歩(△4二金引もある)▲同飛△1三角▲4六歩と進めた方がよかったようである(by感想戦)。

 第2図では、屋敷九段が突撃するしかなく、ほぼ一本道で第3図に至った。

 ここで先手玉に詰みはないものの、「玉を追い詰める過程で先手の龍を外すことができ、先手玉を包囲した後に3一の成桂を取れば勝ち」いう見通しが控室で立っていた。
 実戦もそのように進む。

 △5四歩は打ち歩詰だが、ここで△3一金と取る手がぴったり。
 ここで▲8二飛なら△4二銀▲5二飛打△5四歩▲4四玉△3二桂で勝ち。ただ、▲8二飛に△4二桂と打ちたくなるが、▲8一角で怪しくなるらしい。また、▲8二飛ではなく▲5二飛には△4二桂で後手勝ち。
 そこで、屋敷九段は△4三桂を消しつつ5四に利きを足す▲4三銀と抵抗したが、△5四歩▲同銀成△4二桂▲4四成銀△6五銀と追い詰められ、最後はひとりで必死に玉を護衛していた成銀が▲3三成銀と突撃し、突破口を開こうとしたが、△3三同桂▲4四玉△5四銀で万事休した。

 傍目では、順当に郷田王将が勝ち切ったようだが(実際もそうである)、第3図の突撃を許容したのは、成算があってのことだし、第4図から投了図まで、読み抜けがあると一気に負けになる局面を読み切っていた。実に、郷田王将らしい勝ち方であった。
 3勝目を挙げた郷田王将、残留は深浦九段-広瀬八段の結果に委ねられることとなった。
 広瀬八段が敗れると、郷田王将は残留、広瀬八段の陥落となる(広瀬八段は、もとより郷田王将の星に関係なく、勝てば残留、敗れれば陥落であった)。また、郷田王将が勝ったことにより、久保九段-森内九段戦が、残留決定戦になった(広瀬八段の勝敗は関与しない)。
コメント (2)
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