英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

相棒 season14 第20話(最終回)「ラストケース」

2016-03-17 23:21:14 | ドラマ・映画
私の認識不足なのか、私の頭が悪いのか…………
 ……農林水産大臣・菊本(石橋蓮司)に叱られるかもしれないが、“世界中でテロと戦えば戦うほどテロリストが増えている”などのテロの理屈もよく分からないし、劇中の人物の行為や思想も理解できなかった。
 そもそも、第15話の冠城の令状執行妨害の件で、今頃、処分されたり、米沢さんは警察学校に異動って?……


行動や思想がよく分からない人たち
1.訓練生・伴野(瀬川亮)
・「俺は無駄な人殺しはしない」と格好つけていたが、警察学校で教官や訓練生を射殺する必要があったのか?
・「殺人はもう嫌だ」という割に、警察学校や文部科学大臣+SP殺害は躊躇いなく射殺していた
・鴨志田慎子に唆されたせいもあるが、テロに巻き込まれて姉が命を落としたのが元々の動機。なのに、自分の行為は肯定できるのか?

・小者感満載の金井塚に後を託す気になれるのか?
・「いいかっ、よぉ~く聞け。テロとの戦いは永遠だぞっ!イタチごっこだ」(この辺の口調、『エンタの神様』の摩邪を思い出す)「一つ叩き潰しても、また新しいのが顔を出す。雨後の筍だ。終わりがない。そんなものと戦おうだなんて、ばかげた話じゃないか?国を動かす連中は本気なのか?“テロには屈しない”そう言い続ける限り、その代償は支払わなければならないぞ!無辜の市民の命という代償を…」
「でもな、市民の立場から言わせれば、“だったらまずは、お前から支払えよ”って感じじゃないか」
「いいか、テロは続くぞ。なぜならば、“テロは永遠だからだ”」
 ……“テロは永遠”と言い切るのだから、菊本が画策した“首相殺害のショック療法”も否定していることになる。まあ一応、世間への警鐘、政治家への当て擦りぐらいにはなっている。
 後に鴨志田慎子との恋が語られるが、そのことも相まって、彼の行動に信念は感じられない


2.元・公安調査庁調査官・鴨志田慎子(高岡早紀)
「テロを増殖させているのは政治家よ。戦うほど増えるのが分かってやっている」
 この理屈に到達した経緯や彼女の人生観が語られていないので、病で命が限られていて、自暴自棄になって伴野をそそのかし、死に追いやったぐらいにしか感じられなかった。
 冠城と深い仲だったらしいが、冠城から彼女の人生観が語られた訳でもなかった。冠城が語ったのは慎子が嘘をつくときのクセぐらいだった。

3.農林水産大臣・菊本(石橋蓮司)
 テロに対する認識が甘い日本にショック療法を施すため、総理殺害を企てた黒幕。
 テロ以前に、現職の総理大臣が殺害されれば、日本はそれだけで大打撃で、テロの被害より大きそう。テロに備える為と言いながら、自身がテロまがいの行動(テロ以上)を起こすのは本末転倒もいい所だ。

4.警察学校大量殺害の生き残りの訓練生・金井塚
 深い思慮の欠片もない小者。
 右京たちに家宅捜査をほのめかされて、お約束通りに、まんまと証拠品のゴミ捨てをいそいそとしてしまう迂闊者。こんな奴に総理大臣が殺されて欲しくない。
 首相殺害を狙うなら、フェイクでゴミ捨てをして、右京たちの裏をかくことぐらいして欲しいものだ。それはともかく、いい加減、ゴミ捨て待ち伏せパターンはやめてほしい。

5.副総理・玉手(小野寺昭)
 鴨志田慎子らのターゲットで、“テロには屈しない”論者で菊本大臣と逆側にいると見せかけ、実は通じており、総理殺害計画の共謀者。
 表向きの“テロには屈しない”発言しかしないので、彼がどういう思想で計画に加わったのか、まったくわからない。脚本家のフェイクの材料にしか過ぎない存在。

6.スクープ屋の白石耕太
 結局、ヘリコプターで空撮し、ネットにアップしただけでフェードアウト。

7.非常に薄い他の閣僚や世間の反応
 あれだけセンセーショナルな殺害や焼身映像なのに、標的の閣僚たちは静観し過ぎで、世間も大騒ぎにならなかった。

残念な最終回
 警察学校事件、文部科学大臣殺害、メリーゴーランド前自害までは緊迫感があったが、その後は冗長感が強かった。
 真相も、視聴者の裏をかくことのみに精力を注いだだけで、テロの理屈や登場人物の思想や人生は描かれず、薄っぺらだった。

 
【その他いろいろ】
・金井塚のゴミの調査の際、金井塚のメモ書きの断片が右京の手元付近に固まっているのは変。
・伊丹、まったく見せ場なし
・冠城に情報を教えた公安調査庁に顔が利く同期の女・スミレは誰?(私が忘れただけ?)
・右京の推理で感心したのは、SPを仕留める為、伴野が最初わざと外した云々
・右京は空返事を止めるべきだ
・菊本と慎子との繋がりを示すフラワーアレンジメントをアップで映す親切な演出


【花の木でのコントの検証】
「あのねぇ、冗談にも女性口説いている場合じゃないでしょう!
 もぅ、杉下さんもですよぉ、そんなに呑気に構えてぇ」
「僕、呑気に見えますかねぇ?」
「いつも通りです」

「冠城さんは始めてじゃないんですか?左遷の危機だなんて!
 それなのに、どうしてそんなにヘラヘラしてられるんですかっ」
「僕、ヘラヘラしてますかね?」
「ええ、幾分か」
 いや、ここは「いつも通りです」と言わんとあかんやろ!
 

【ストーリー】番組サイトより
警察訓練生による大量殺戮テロが発生!
狙いは日本の中枢を担う政府閣僚
謹慎処分中の右京と亘に打つ手はあるのか…!?

 警察嫌いの目撃者が捜査を混乱させた先日の事件で(第15話「警察嫌い」)、亘(反町隆史)が裁判所の令状執行を阻止する“捜査妨害”を行っていたことが上層部の耳に入り、右京(水谷豊)は亘と共に責任を問われる。さしあたり謹慎処分が下されるが、右京は懲戒の対象に、亘は法務省に戻され地方転勤を命じられる公算が高かった。そんな中、警視庁の警察学校で未曾有の事態が起こる。実弾射撃訓練を受けていた訓練生の一人・伴野(瀬川亮)が、突然教官を射殺。その場にいた数名の訓練生も相次いで撃ち殺し、拳銃を持ったまま現場を立ち去った。隣の警察大学校で教官養成の研修を受けていた米沢(六角精児)がいち早く異変に気づき、すぐさま都内全域に緊急配備が敷かれる。
 伴野と同じ訓練生で唯一の生存者となった金井塚(小柳友)によると、伴野は、「テロには屈しない」「断固戦う」と事あるごとに口にする閣僚たちを試すため、彼らを標的にするという“犯行声明”を語っていたらしい。伴野の狙いが判明した直後、文部科学大臣が射殺される事件が発生。総理大臣の玄間(国広富之)、副総理の玉手(小野寺昭)をはじめとする閣僚たちは緊急会合を開き、戦う姿勢を見せようと話し合うが、農林水産大臣の菊本(石橋蓮司)は持病を理由に辞職し、敵前逃亡。政府も一枚岩ではないという弱さを露呈させる。
 一方、亘が公安調査庁にいたころに知り合った同庁の調査官・鴨志田慎子(高岡早紀)から思わぬ提案がなされる。慎子は、伴野と以前アメリカで知り合い、今も浅からぬ関係にあって、彼と直接連絡を取る手段があるという。自分を囮に伴野をおびき出してはどうかというのだ。その案は右京の機転もあって捜査本部に採用され、慎子は伴野とコンタクトを取ることに成功。大規模な包囲網が敷かれる中、はたして伴野は待ち合わせ場所に姿を現すのか…!?

大量殺戮を行ったテロリストの本当の目的は?
亘の前に現れた女性公安調査官にも驚くべき秘密が……
右京と亘、“最後の事件”が国家存亡の危機をもたらす!

ゲスト:高岡早紀 小野寺昭 国広富之 石橋蓮司

脚本:輿水泰弘
監督:和泉聖治
コメント (4)
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