英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

王座戦第2局 感想

2011-09-20 22:14:08 | 将棋
 「桂損対歩切れ」の分かれは、それなりだと思いますが、その後の指し手は前のめり気味。渡辺玉に迫っているが、攻めが細く、自陣への反動も大きい。渡辺竜王に正確に応じられて、攻めが途切れたところで勝負あり。ずっと苦しかった感じがします。(私の印象です。真理は感想戦待ちです)
 指し手自体の善悪は分かりませんが、指し手に余裕が感じられず、攻めを急いでいる印象が強いです。序盤の桂損を相手の歩切れで均衡を保ったのは、直前の順位戦の角を見捨てた大局観の確かさを思わせましたが、何か誤算があっての二次的処置だったような気がします。「やり損なった」という思いが、後の指し手に現れたのかもしれません。或いは、渡辺竜王への苦手意識のせいかも。順位戦の快勝で不安を一掃とまでは言えないまでも、不安を払えたと思ったのですが……
 そう言えば、第一局の時間の使い方も、「らしく」なかったです。新手を繰り出すまで、時間をほとんど使わずに進めたのは、違和感を感じました。事前研究通りに進んだとはいえ、読みの厚みを重視する羽生三冠らしくありません。
 渡辺竜王の終盤の強さを警戒しているのかもしれませんが、余裕がないように思われます。或いは、疲労が蓄積されていて、その影響かもしれません。
 第3局は1週間後ですか……羽生三冠の復元力に期待します。

コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『アンフェア the movie 』... | トップ | 将棋初級講座⑩ ~「次の一手... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
う~~~ん(難しいです)。 (ssay)
2011-09-26 00:21:40
英さん、こんばんは(って、もう遅いから寝ろよ)。

衝撃から覚めた訳でも有りませんが、感想を。

まず、初手▲2六歩に驚きました。
いや、羽生先生(と康光九段)も若かりし頃は相掛かりを多用しておられましたが、
ここ何年も、少なくともぼくはあまり記憶にありません。
しかも、中原流と来ました。

どうなんでしょうね?
相掛かりは、後手がそれほど苦にしなくなったので、
最近では▲2八飛と引く形もあまり見られません。

結局、▲5四飛と切ったのが問題だったようです。
その後の展開は、ある意味お互い必然の道を行ってしまい、
△6三歩から△6二玉で勝負あったです。
▲2三竜とそっぽに行くのがあまりに痛々しかった・・・。

しかし、羽生先生としては、事前研究の段階ではある程度見込みがあったのではないでしょうか?
ただ、やってみたら、それほどでもなかったと。

あきら竜王は、序盤に趣向を凝らさないので、
序盤を事前研究の場面に誘導しやすいのですが、
第1局、第2局と、それが却って裏目に出てしまったような気もします。

しかしながら、あきら竜王派の私から見ても、
竜王は妙にモロいところがあるので、
強いときは唸るほど強いのですが、
いつ、その呆気なく負ける場面が出るかという心配も絶えず付きまとっています。
(A級順位戦では、呆気なかったですからね。)

気を取り直しての第3局はもう明日。
追い込まれて開き直った羽生先生の強さを、
もしかして目撃することができるかもしれません。
返信する
相掛かりと言えば ()
2011-09-26 17:44:37
ssayさん、こんにちは。

>羽生先生(と康光九段)も若かりし頃は相掛かりを多用しておられましたが、ここ何年も、少なくともぼくはあまり記憶にありません。
しかも、中原流と来ました。

 確かに、最近は先手番相掛かりの採用は少なく、ここ2年半で1局(1敗)のみでした。
 おっしゃるとおり、過去はよく採用していて、勝率も高かったようです。

 ところで、この相掛かり(先手番)と言えば、2008年竜王戦、そう3連勝後4連敗したやつです。
 その第4局、この時は飛車を深く引き、繰り出した銀も自陣に引き付け、銀矢倉プラス金の堅陣に構え、対する渡辺竜王は、中住まいに構えた将棋です。
 優勢に進め、4連勝で竜王位奪取かと思われたけれど、竜王も踏ん張り、勝負形に持ち込み、打ち歩詰で逃れたあの将棋です。
 史上初の3連敗後4連勝で大逆転防衛のきっかけとなったあの一局です。はあ、はあ……

 今期王座戦に関しては、本文でも書きましたが、どこか羽生3冠に切羽詰っている感があります。

>あきら竜王派の私から見ても、竜王は妙にモロいところがあるので、強いときは唸るほど強いのですが、いつ、その呆気なく負ける場面が出るかという心配

 正直言うと、渡辺竜王、羽生戦の時だけ強いんじゃないか?という疑念が生じています(最近までは、「竜王戦になると強くなる」と思っていましたが)。
 最近の勝ちっぷりを見ると、そういう疑惑は薄れてきましたが、それでも羽生戦になると一段階強くなるんじゃないかと。

 何はともあれ、まず明日の第3局は勝利してほしいと切に願っています。
返信する
そうですね!忘れていました。 (ssay)
2011-09-29 22:21:51
そうですね、あの第4局は相掛りだったのですね。
終盤戦の印象が強すぎて、すっかり忘れていました。

中住まいで、両方の桂馬もポンポン跳ねて。

前から主張しておりましたが、
実は薄い玉は得意なのですよね。
穴熊は裏芸だと(笑)。
返信する
大きな分岐点 ()
2011-09-29 22:32:17
ssayさん、こんばんは。

>あの第4局は相掛りだったのですね

あのまま、あの将棋に勝利して、ストレートで竜王を奪取していたら、今とは相当違う棋界の勢力図になっているような気がします。

>実は薄い玉は得意なのですよね。

そうですね。守るというより見切る力が凄いです。
返信する

コメントを投稿

将棋」カテゴリの最新記事