転落事故(殺人未遂)の被害者である警察学校教官・樋口(佐戸井けん太)の信念と負い目。
その娘の真紀(南沢奈央)の父に対する思い。
………父への思いをハンカチを握りしめ、気丈に語る姿を芥川龍之介の『手巾』に重ね合わせ、真紀の心情を読み取る右京。
タイトル『手巾』を絡めたテーマ(娘の強い心情、信条)は良かった。
しかし、1回目の手巾シーンは納得できたが、2回目の父に愛のこもった「事件の真相を追求せず真犯人を放置したせいで、新たな犯罪の犠牲者が出してしまった。そんなあなたに警察官を育てる資格はない」と引導を渡したのはどうなのだろう?
右京が解釈したように、≪父を心の重みから解放する。あとは(あなたが育てた)自分たちに任せてほしい≫という気持ちだったのだろうが、手巾を握りしめて心を押し殺して、厳しい言葉を浴びせたら、鬼教官の樋口と言えども真意を理解できないのではないだろうか?≪自分が教官として警察官を育てて来ていたこと自体を否定された≫と思わないだろうか?
2度目の手巾のシーンはあっても良いが、「お父さん、もう楽になってもいいよ。あとは私たちに任せて」と付け加えても良かったのではないだろうか?“手巾の真意”を右京に語らせなくてもよかった。
犯人の「警察官は格好の隠れ蓑」「警察学校は犯罪者の養成所」という言葉にはゾッとした。教官は樋口のようであってほしい。
余計な心配だが、冠城はともかく青木年男(浅利陽介)を通してしまった樋口。慧眼のはずだが……。青木に後を任せるのはちょっと……
【ずっと気になっていること】
前シーズンの最終回で「黙ってろっ!」「何様だ」と険悪な雰囲気で終わったが、今シーズンはそれがなかったように和やか(今話の最後もそう)
【どうでもよいツッコミ】
・月本幸子(鈴木杏樹)の着物姿がしっくり来ない。顔の西洋的なせい?体型的なもの?着付けが下手?センスが悪い?(私だけが感じるのでしょうか?)
・親の犯罪の模倣、共犯者は入れ墨を受け継ぐ……強引なストーリー設定
・悪事の限りを尽くしていた犯人の父親の会社。それなのに、経営が苦しいって?!
・米沢さん(六角精児)が久々の登場だったが、出番少な過ぎ!「ゲスト」扱い(番組サイトのストーリー欄)なのが寂しい
【ストーリー】番組サイトより
米沢守の緊急要請を受けて特命係が動き出す!
警察学校で起きた転落事故が過去と現在の事件と繋がり
空白の23年間”の謎を浮き彫りにする!
右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、警察学校で教官を務める元鑑識の米沢守(六角精児)から連絡を受け、校内で起きた“転落事故”の現場に臨場する。意識不明の重体で病院に運ばれたのは、樋口(佐戸井けん太)というベテラン教官で、亘も指導を受けた人物。
独自の捜査を始めた右京と亘は、樋口の入院先で彼の娘・真紀(南沢奈央)と顔を合わせる。真紀は所轄の刑事で、現在は電機メーカーの機密データを盗んだ後、死亡した男の事件を追っているという。ところが、真紀は膠着状態になっているその事件の手掛かりを見つけたと言って、意識が戻らない父親を尻目に、捜査に戻ってしまう。冷淡すぎる真紀の態度に疑念を抱く亘。
いっぽう、右京は、教官転落とデータ漏洩、ふたつの事件に関連があるのではないかと推理。捜査を進めると、かつて刑事だった樋口が23年前にかかわった事件との奇妙な符合が発覚して…!?
警察学校で起きた教官の転落と機密漏洩事件に繋がりが?
それら2つの事件と23年前の事件の奇妙な符合とは!?
過去から現在へと繋がる難解な事件に特命係が挑む!
ゲスト:南沢奈央 佐戸井けん太 六角精児
脚本:浜田秀哉
監督:内片輝
その娘の真紀(南沢奈央)の父に対する思い。
………父への思いをハンカチを握りしめ、気丈に語る姿を芥川龍之介の『手巾』に重ね合わせ、真紀の心情を読み取る右京。
タイトル『手巾』を絡めたテーマ(娘の強い心情、信条)は良かった。
しかし、1回目の手巾シーンは納得できたが、2回目の父に愛のこもった「事件の真相を追求せず真犯人を放置したせいで、新たな犯罪の犠牲者が出してしまった。そんなあなたに警察官を育てる資格はない」と引導を渡したのはどうなのだろう?
右京が解釈したように、≪父を心の重みから解放する。あとは(あなたが育てた)自分たちに任せてほしい≫という気持ちだったのだろうが、手巾を握りしめて心を押し殺して、厳しい言葉を浴びせたら、鬼教官の樋口と言えども真意を理解できないのではないだろうか?≪自分が教官として警察官を育てて来ていたこと自体を否定された≫と思わないだろうか?
2度目の手巾のシーンはあっても良いが、「お父さん、もう楽になってもいいよ。あとは私たちに任せて」と付け加えても良かったのではないだろうか?“手巾の真意”を右京に語らせなくてもよかった。
犯人の「警察官は格好の隠れ蓑」「警察学校は犯罪者の養成所」という言葉にはゾッとした。教官は樋口のようであってほしい。
余計な心配だが、冠城はともかく青木年男(浅利陽介)を通してしまった樋口。慧眼のはずだが……。青木に後を任せるのはちょっと……
【ずっと気になっていること】
前シーズンの最終回で「黙ってろっ!」「何様だ」と険悪な雰囲気で終わったが、今シーズンはそれがなかったように和やか(今話の最後もそう)
【どうでもよいツッコミ】
・月本幸子(鈴木杏樹)の着物姿がしっくり来ない。顔の西洋的なせい?体型的なもの?着付けが下手?センスが悪い?(私だけが感じるのでしょうか?)
・親の犯罪の模倣、共犯者は入れ墨を受け継ぐ……強引なストーリー設定
・悪事の限りを尽くしていた犯人の父親の会社。それなのに、経営が苦しいって?!
・米沢さん(六角精児)が久々の登場だったが、出番少な過ぎ!「ゲスト」扱い(番組サイトのストーリー欄)なのが寂しい
【ストーリー】番組サイトより
米沢守の緊急要請を受けて特命係が動き出す!
警察学校で起きた転落事故が過去と現在の事件と繋がり
空白の23年間”の謎を浮き彫りにする!
右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、警察学校で教官を務める元鑑識の米沢守(六角精児)から連絡を受け、校内で起きた“転落事故”の現場に臨場する。意識不明の重体で病院に運ばれたのは、樋口(佐戸井けん太)というベテラン教官で、亘も指導を受けた人物。
独自の捜査を始めた右京と亘は、樋口の入院先で彼の娘・真紀(南沢奈央)と顔を合わせる。真紀は所轄の刑事で、現在は電機メーカーの機密データを盗んだ後、死亡した男の事件を追っているという。ところが、真紀は膠着状態になっているその事件の手掛かりを見つけたと言って、意識が戻らない父親を尻目に、捜査に戻ってしまう。冷淡すぎる真紀の態度に疑念を抱く亘。
いっぽう、右京は、教官転落とデータ漏洩、ふたつの事件に関連があるのではないかと推理。捜査を進めると、かつて刑事だった樋口が23年前にかかわった事件との奇妙な符合が発覚して…!?
警察学校で起きた教官の転落と機密漏洩事件に繋がりが?
それら2つの事件と23年前の事件の奇妙な符合とは!?
過去から現在へと繋がる難解な事件に特命係が挑む!
ゲスト:南沢奈央 佐戸井けん太 六角精児
脚本:浜田秀哉
監督:内片輝
今回のエピソード、父と娘の心情の描き方はよかったと思うのですが、事件の方は正直今ひとつだったなと感じました。
右京さんも、持ち前の推理力を発揮したわけではなく、樋口教官の証言を基に行動記録メモを確認しただけですからね。
余りにもご都合主義なストーリー展開にも辟易しました。昔の親の犯罪を子が模倣し、昔の事件を担当していた刑事の娘が今度の事件を担当というところまでは許容できても、共犯者の弟分が入れ墨を受け継ぎその事件の共犯となる、というのはさすがに「それはないわー」と思いました。
米沢さんの再登場(もっと事件に絡んで欲しかった)、内村&中園のコント、右京さんの激昂が見られたのはよかったです。
ちなみに米沢さん、樋口教官の人事記録データを開きっぱなしで授業に行ってしまいましたが、さすがにまずいんじゃないでしょうか。
marumoriさん、こんにちは。
>今回のエピソード、父と娘の心情の描き方はよかったと思うのですが、事件の方は正直今ひとつだったなと感じました。
私もほぼ同様な感想です。
>余りにもご都合主義なストーリー展開にも辟易しました。
今回のテーマである樋口親子の心情を展開するのに、過去の事件に絡める必要、しかも、かなり密接に絡める必要があったからでしょうが、もう少し、工夫の余地がありそうです。
私見ですが、娘は過去の事件の被害者にしないで、樋口教官の厳しい指導をきちんと受け止めた若い警察官辺りが登場させ、犯人と対比させたかったです。
内村&中園のコントは面白かったです。
>米沢さん、樋口教官の人事記録データを開きっぱなしで授業に行ってしまいましたが、さすがにまずいんじゃないでしょうか。
確かに拙いとは思いますが、特命係の捜査宣言を「聞かなかったことにする」と退場して言ったので、どんどん調べてくれという意味に理解しました。