2015全日本総合バスケットボール選手権大会 女子準決勝 JX-ENEOS×富士通 【その1】の続きです。
第3ピリオド
開始1分30秒まではバタバタした展開で、渡嘉敷のフリースローの1点のみで、JX36-42富士通。
ようやく、篠原がドライブからのフックショットを決め、JX36-44富士通。
JXも岡本がゴール下へ動いた渡嘉敷にパスを通し2点。富士通もすかさず町田がマークの岡本を置き去りにするドライブでJX38-46富士通(1分56秒)。
さらに、JX・間宮のシュートが外れたのを反転速攻。山本→町田→篠崎と一気にゴール下まで運ぶが、辛くも吉田が手を出して、アウトオブバウンド。吉田が相手の動きを察知してマークを外さなかったのだが、今のところ、吉田の動きは悪くはない。
ここでJXはゾーンディフェンスに切り替え、対する富士通は3ポイントシュートを連続で2本放つ(←リバウンドを取って)が、リング強く当たる外れ方で不正確だ。前半ほど3ポイントは期待できないのかもしれない。
JXはオフェンスリバウンドを取り、イン→アウトのパスを岡本が3ポイントシュートを決め5点差に迫る。(41-46、2分56秒)
プレス気味のゾーンディフェンスに、ここも長岡が3ポイントを放つが、これも決まらない。対するJXは高い位置でボールを受けた間宮が、ディフェンスを押しのけるような力強いドライブを決め、43-46と3点差(3分26秒)。
マンツーマンディフェンスに戻したJXに対し、篠崎がペイントにカットインしてパスを受け、ボールを浮かせるシュートを放つが外れる。JXは宮澤がライン際をドライブで抜こうとするが、ディフェンダーに行く手を阻まれる。ここでしぶとくディフェンダー越しにフック気味のシュートを決め、1点差(45-46、3分49秒)。
焦った町田の不用意なパスを宮澤がカット、ドリブルでボールを運び、追従してきた渡嘉敷にパス。これを渡嘉敷がゆうゆうドリブルシュート。JX47-46富士通、ついに逆転!(4分12秒)
この後、両チームが1回ずつオフェンスを失敗し、アウトオブバウンドとなったところで、吉田がベンチに下がり、ルーキーの宮崎がコートに。富士通も長岡に代わり三谷が出場(4分53秒)。聖カタリナ女子時代はシューティングガードだったらしい。
富士通、篠原が上手いターンでディフェンスをかわしシュート。イージーシュートだったが、これをミス。富士通は3ポイントシュートを3本連続外した後、2ポイントシュートも4本連続外し、7本連続シュートミス。町田のパスミスを合わせると8連続のオフェンス失敗。
JXは岡本が果敢にドライブを試み、フリースローを得、2本とも沈め、49-46。第3ピリオドはここまで、JX14-4富士通と、完全にJXペース。
篠崎がマークの宮崎を振り切り、ドライブシュートを決め、約3分半無得点の悪い流れをようやく歯止め(49-48、5分22秒)。
JX・宮澤のパスを渡嘉敷がキャッチミス。ふたりの意思の疎通がないままのオフェンス。吉田がベンチに下がったのと、逆転したという心の緩みが出たのかもしれない。
さらに、ボールを得た山本から篠崎、そしてゴール下の町田へ素早くパスを回しイージーシュート。49-50富士通、再逆転(5分42秒)。
ここで、JX、タイムアウト。良いタイミングだ。
JX・間宮、富士通・三谷が共にシュートを外した後、宮澤がやや距離のあるジャンプショットを決め、再び逆転。宮澤の得点が増えるとJXは展開が楽になる。(JX51-50富士通、6分44秒)
対する富士通は、マークが空いた三谷が3ポイントシュートを放つが外れる。オフェンスの形は悪くないが、シュートが入らない。
この後、ルーズボールがジャンプボールシチュエーション(富士通ボール)となったところで、吉田がコートイン(6分59秒)。吉田は約2分間(タイムアウトを除く)休んだことになる。宮崎は、言葉は悪いがビビり気味で、オフェンスを主導することなくベンチに下がってしまった。宮崎に経験を積ませる為にも、吉田を休ませる為にも、もう少し、宮崎で引っ張っても良かった。
この直後、篠崎の3ポイントが外れ、吉田が早いドリブルで運び、コーナーに開いた宮澤がジャンプショットを決めたので、“結果オーライ”となってしまったが……(53-50、7分14秒)
ここから富士通も反撃。山本→三谷→山本のパス&ランで1点差。(53-52、7分33秒)
さらに、吉田の厳しいディフェンスをかわした篠崎がジャンプシュートを決め逆転。(8分11秒)
岡本の3ポイントシュートにもチェックしてエアボールにし、山本のインサイドアウトのパスを受けた篠原が、確実にジャンプシュートを決め、53-56(8分44秒)。
JXの攻撃、岡本がサイドに開き、宮澤にパスを要求する。しかし、気づくのが一瞬遅れた宮澤、構わずパスを送るが、町田がこれをカット。ここ数プレー吉田が主導しないオフェンスが続く、何のために吉田を投入したのだろう。
しかし、このチャンスを富士通も生かせない。三谷の3ポイントシュートに託すが外れる。このピリオド、三谷の外角のシュート感覚に狂いが生じていたのが痛かった。
JXのオフェンス、吉田がジャンプシュートを放つが外れる。これが大きく跳ねて、宮澤がリバウンド。再び、吉田がジャンプシュート。富士通・テーブスHCの指示だろうか、吉田のジャンプシュートは比較的フリーに打たせるが、流石に2本続けては外さない。しかし、解説の萩原氏「吉田選手の体力的なものが気になる。少ししんどい感じが」と懸念を示す。確かに、画面を通して吉田の疲労の色が感じられてきた。(55-56、9分10秒)
富士通・山本がドライブから浮かせるシュートを決め、JX55-58富士通と3点差。(9分40秒)
間宮のシュートを三谷がブロックして、JX55-58富士通で、第3ピリオ終了。
このピリオド、流れをつかんだJXが逆転、一気に走るかと思われたが、逆に反動が出てオフェンスがぎこちなくなってしまった。吉田を投入しての崩れ。3点ビハインドは痛いが、≪一度逆転した≫という感覚があるのは心理面で大きなプラス。
富士通は、ジャンプシュートが決まらなかったのが痛い。特に、3ポイントシュートは7-0は第4ピリオドに引きずりそう。それでも、残り3分は、よく盛り返した。
個人では、JX・宮澤が6得点と彼女が機能し始めたのが、攻撃の幅を広げる上で大きい。間宮はシュートはよくないが、6リバウンドと奮闘。
富士通は山本が4得点、1アシスト、2リバウンド、1スティールと活躍。町田、篠崎、篠原も4得点とバランスが良かった。
第4ピリオド
吉田は最初からコートに。最初のオフェンス、その吉田のジャンプショットが外れ、富士通はパスを回した後、篠崎の1オン1に託す。篠崎もこのプレーの重要性を理解したのか、硬くなりトラベリング。マークした岡本が隙を見せなかったのも一因であろう。
次のオフェンスは渡嘉敷。大きなステップでディフェンダーをかわすが、シュートはリムを舐めて外れる。富士通、反転速攻。ゴール下の長岡にパスが通るが、イージーミス。
JX・岡本、富士通・篠崎のジャンプシュートも外れ、1分30秒経過しても、両チーム無得点。
さらに宮澤のやや遠いジャンプシュートが外れ、JXはオフェンスリバウンドを取ったものの、オフェンスが機能しない。高い位置の吉田には引き気味のデイフェンスで、ペイント内を絞り中にパスを入れさせない。しかし、渡嘉敷が高い位置でボールを受け、ジャンプシュートと見せかけて、フリーになった宮澤にナイスパス。これを決めて1点差。(1分57秒)
富士通はペイント内に押し込んだ篠原がフックシュート。しかし、やや強引で外れる。
JX、外に開いた宮澤がジャンプシュートを外すが、渡嘉敷がリバウンドを手に引っ掛け、拾った間宮がシュート。逆転。JX59-58富士通(2分25秒)。
富士通、全員が開いてペイントにオープンスペースを作り、そこに走り込んだ篠原に町田がパス。篠原が決め、59-60と逆転(2分47秒)。
JXは間宮が1対1を仕掛けるが、篠原に守られ、吉田にボールを戻す。ここで、渡嘉敷をスクリーンに使い、吉田が3ポイントシュートを放つ。これが決まり、62-60と逆転(3分10秒)。
この後、互いに1回ずつオフェンス失敗し、富士通のオフェンスだが、2度のシュートチャンスを躊躇した挙句、長岡がトラベリング。
さらに、渡嘉敷のドライブも決まらず、富士通・山本、開いて待ってオープンになった岡本の3ポイントシュートも外れる。
両チームとも、出ずっぱりの選手が多く疲労が蓄積、オフェンスがうまく機能しない。吉田も辛そうな動きだ。
JXのタイムアウト(残り5分23秒)。解説・萩原氏「少し早い」と。私は、もう少し早くても良かったと思うが。
タイムアウト後、富士通・山本の3ポイントシュート……これにチェックに行った宮澤が、山本に接触。3本のフリースローが与えられたが、1本外して、62-62の同点(残り5分12秒)。無理にチェックにいきファールしてしまったのは痛いが、単に3ポイントを決められるよりは良い。もちろん、富士通のロングシュートの調子を考えると外す確率も高いが、フリースローを1本落としたので、結果的にはJXにとって良かったのかもしれない。
JXのオフェンス。相変わらず機能しない。宮澤が安易にジャンプシュートを放つが外れ、リバウンドに渡嘉敷が飛び込むが、富士通も長岡と篠崎が体を張って対抗。アウトオブバウンドで富士通ボール(残り4分55秒)
富士通のオフェンス、町田がペネトレイトからオープンの篠原にパスアウト。しかし、篠原のジャンプシュートはエアボール(間宮のチェックも素早かった)。富士通はシュートが決まらない。
JXは吉田がドライブで切り込むが、これは強引、無謀に近かった。
富士通、ペイントに走り込む篠崎に山本がパス。そのままシュートだが、惜しくも外れる。間宮のマークを外すため、身体を外に流し過ぎたようだ。(残り4分20秒)
ここ2分半ほど、膠着状態だが、富士通の方がオフェンスは機能している。JXは吉田の動きが落ちオフェンスの形にならない。これまでの吉田を無駄に使った佐藤HCの罪は重い。同点の今なら、吉田を攻守1回分だけベンチに下げ、呼吸を整えさせる。オフェンスはナンバープレーを試みる。この際、渡嘉敷、間宮も下げてしまうのはどうか。
JX、ペイント中ほどでパスを受けた渡嘉敷がドライブするが、富士通の寄りつきが早く自由にシュートが打てない。しかし、リバウンド争いの際、篠原が4つ目のファール!(残り4分4秒)
エンドラインからのスローイン、宮澤が走り込んでボールを受け、そのままシュート。JX64-62富士通(残り4分3秒)。
得点が止まっていたJX、大きな得点。富士通の篠原の4ファールと、流れはJXか。
富士通・山本がドライブからボールを浮かせる巧みなシュートを決め、流れを押しとどめる。64-64(残り3分46秒)。
JX・吉田が岡本にボールを渡し、出来れば岡本の外角からのシュート、あるいは、オフェンスの立て直しを図ったが、岡本がファンブル(残り3分27秒)。
JX、オフェンスの流れが悪い。しかし、富士通・町田のジャンプシュートも外れる。
ここで、ボールを運んだ吉田が、ペイントゾーンの間宮へ渾身のバウンドパス。間宮がシュートを決め、66-64、2点リード(残り3分9秒)。
富士通も反転速攻。ゴール付近でパスを受けた山本に、宮澤がファール(4ファール)。
山本がフリースローを2本とも決め、同点。(66-66、残り3分2秒)
JXのオフェンス。吉田はオフェンス停滞を打開できない。他の選手も、自ら切り開く意志が薄い。その象徴的プレーが出た。渡嘉敷からボールを受けた岡本。この時、岡本をマークしていた町田に対し、渡嘉敷がスクリーンを掛けた形となった。渡嘉敷をマークしていた長岡もドライブに備えゴールに寄った。この後、渡嘉敷が外に動いたため、フリー。岡本が意図したのかどうかは不明だが、ちょうど岡本&渡嘉敷のピック&ロールの形となった。
そこで、岡本は渡嘉敷にパス。しかし、渡嘉敷はそのまま岡本がドライブすると思い、リバウンドに備えた。ボールは転々とコートの外へ……。(残り2分42秒)
富士通もJXのディフェンスを突破できず、ショットクロックぎりぎりで苦しいシュート。これが外れたが、富士通がリバウンド。詰めた吉田がファール。JXチームファール4。富士通、タイムアウト(残り2分13秒)。
富士通・テーブスHCは、次のプレーの細かい指示。JX・佐藤HCは「受け身に回るな。とにかく最後まで積極的に行け」という応援(笑)。
富士通・町田がドライブで切り込むと見せかけて、3ポイントラインの外に移動したスクリナーの長岡にパス。長岡が3ポイントシュートを綺麗に沈める。富士通、3点リード!(JX66-69富士通、残り2分2秒)
JX、ペイントゾーンでボールを受けた渡嘉敷がドライブ。これを長岡、篠原、山本が両手を上げて阻止。渡嘉敷が回り込んで篠原の上からシュートを放つが落とす。このリバウンドを渡嘉敷が取り、岡本へパス。岡本、3ポイントシュート……しかし、外れ、富士通がリバウンド。(残り1分39秒)
このプレー、渡嘉敷にディフェンダーが集中する分、間宮がフリーになっていた。JXベンチはこの状態を予測できたはず。応援などしていないで、「間宮へのパスも視野に入れろ」と渡嘉敷に指示を出すべきだろう。
1、2年前は、このツインタワー同士のパスがよく機能していたが、この大会はほとんど見られなかった。間宮の動きも悪い。
JX、ピンチ!
富士通は時間を掛けて攻撃して、出来れば2点を取りたい。しかし、この意識が動きを消極的にした。24秒いっぱい使ったものの、ほとんど、オフェンスにならなかった。
おそらく、このプレーが明暗を分けた。ここで、今までどおり攻めていれば、JXは浮足立っていたので、2点かファール(フリースロー)をもらえたであろう。
残り1分17秒、3点差。同点は十分に可能だ。
リバウンドを取った吉田がドリブルで持ち込む。引き気味になる富士通ディフェンスを見て、ドリブルしながら決めたのだろう。迷わず、ジャンプショット。綺麗にネットを揺らした。1点差、残り1分10秒。
富士通、町田と長岡のピック&ロールから、町田のジャンプシュート。しかし、若干、時期尚早。これが外れ、リバウンドはJX。シュートタイミングが早かったため、このリバウンドに富士通は誰も絡めず、充分な体制でJXのオフェンスに臨むことができた。(残り49秒)
吉田がペイントの間宮にパス。間宮に対しディフェンスが収縮。すかさず、間宮が渡嘉敷へアンダーパス。これを渡嘉敷が落ち着いて決め、逆転!JX70-69富士通、残り36秒。
富士通・山本がペネトレイトからパスアウトを試みるが、渡嘉敷の足にぶつける。痛い、ターンオーバー。パスミスと言うより、パスのスペースがなく、オフェンスそのもののミスだった。(残り19秒)
時計を止めたい富士通がファール。JX、タイムアウト。
残り15秒、富士通はチームファールが3。ファールゲームをするにしても、まず、1つファールをしなければならない。
町田ファール(残り13秒)。
スローインのJXに、富士通がファールを手間取る。残り8.3秒でようやく吉田にファール。
吉田がフリースローを2本とも決め、72-69。残り8.3秒、富士通は3ポイントシュートを決めなければならない。
町田がドリブルで運び長岡にパス。長岡が篠原にパス(残り4秒)。3ポイントライン付近でフリーだが、篠原には3ポイントシュートはない。コーナー付近の山本にパス(残り3.4秒)。
残り2.9秒でパスを受けた山本、マークをずらしつつタイミングを取るようにサイドステップをして、3ポイントシュート!(残り2.2秒)
ボールは大きな弧を描いてリングに向かう。………しかし、リングに当たり、大きくバウンド………万事休す、試合終了のブザー。
JX、8年連続の決勝進出。
富士通は3点差になったところでは、勝利の女神の微笑みが見えたのかもしれない。
しかし、修羅場の経験値の差が出てしまった。
最終盤、富士通は三上を出していればという気もするが、後半、三谷のシュート感覚が狂っていたので使いづらかった。それに、最後はレギュラーに託すと言うのが正道なのだろう。
JXは個人の力で勝った。しかし、もう少し戦術・戦略を磨かないと勝てないし、選手も潰れてしまう。
個人スタッツ
JX
得点 渡嘉敷21、間宮17、吉田14、岡本10、宮澤10
リバウンド 間宮14、渡嘉敷11、岡本7、吉田5、宮澤5
アシスト 吉田8、渡嘉敷3、間宮2、宮澤2
スティール 岡本3、宮澤2
ブロックショット 渡嘉敷4
富士通
得点 山本22、長岡11、篠崎11、町田9、三谷8、篠原8
リバウンド 篠崎10、篠原8、長岡6、町田4、山本4、三谷3
アシスト 町田6、篠崎3、山本3
スティール 町田2
ブロックショット 三谷1
第4ピリオド、吉田の7点は凄い。しかし、プレータイムは予定を大幅に超える32分39秒だった。
第3ピリオド
開始1分30秒まではバタバタした展開で、渡嘉敷のフリースローの1点のみで、JX36-42富士通。
ようやく、篠原がドライブからのフックショットを決め、JX36-44富士通。
JXも岡本がゴール下へ動いた渡嘉敷にパスを通し2点。富士通もすかさず町田がマークの岡本を置き去りにするドライブでJX38-46富士通(1分56秒)。
さらに、JX・間宮のシュートが外れたのを反転速攻。山本→町田→篠崎と一気にゴール下まで運ぶが、辛くも吉田が手を出して、アウトオブバウンド。吉田が相手の動きを察知してマークを外さなかったのだが、今のところ、吉田の動きは悪くはない。
ここでJXはゾーンディフェンスに切り替え、対する富士通は3ポイントシュートを連続で2本放つ(←リバウンドを取って)が、リング強く当たる外れ方で不正確だ。前半ほど3ポイントは期待できないのかもしれない。
JXはオフェンスリバウンドを取り、イン→アウトのパスを岡本が3ポイントシュートを決め5点差に迫る。(41-46、2分56秒)
プレス気味のゾーンディフェンスに、ここも長岡が3ポイントを放つが、これも決まらない。対するJXは高い位置でボールを受けた間宮が、ディフェンスを押しのけるような力強いドライブを決め、43-46と3点差(3分26秒)。
マンツーマンディフェンスに戻したJXに対し、篠崎がペイントにカットインしてパスを受け、ボールを浮かせるシュートを放つが外れる。JXは宮澤がライン際をドライブで抜こうとするが、ディフェンダーに行く手を阻まれる。ここでしぶとくディフェンダー越しにフック気味のシュートを決め、1点差(45-46、3分49秒)。
焦った町田の不用意なパスを宮澤がカット、ドリブルでボールを運び、追従してきた渡嘉敷にパス。これを渡嘉敷がゆうゆうドリブルシュート。JX47-46富士通、ついに逆転!(4分12秒)
この後、両チームが1回ずつオフェンスを失敗し、アウトオブバウンドとなったところで、吉田がベンチに下がり、ルーキーの宮崎がコートに。富士通も長岡に代わり三谷が出場(4分53秒)。聖カタリナ女子時代はシューティングガードだったらしい。
富士通、篠原が上手いターンでディフェンスをかわしシュート。イージーシュートだったが、これをミス。富士通は3ポイントシュートを3本連続外した後、2ポイントシュートも4本連続外し、7本連続シュートミス。町田のパスミスを合わせると8連続のオフェンス失敗。
JXは岡本が果敢にドライブを試み、フリースローを得、2本とも沈め、49-46。第3ピリオドはここまで、JX14-4富士通と、完全にJXペース。
篠崎がマークの宮崎を振り切り、ドライブシュートを決め、約3分半無得点の悪い流れをようやく歯止め(49-48、5分22秒)。
JX・宮澤のパスを渡嘉敷がキャッチミス。ふたりの意思の疎通がないままのオフェンス。吉田がベンチに下がったのと、逆転したという心の緩みが出たのかもしれない。
さらに、ボールを得た山本から篠崎、そしてゴール下の町田へ素早くパスを回しイージーシュート。49-50富士通、再逆転(5分42秒)。
ここで、JX、タイムアウト。良いタイミングだ。
JX・間宮、富士通・三谷が共にシュートを外した後、宮澤がやや距離のあるジャンプショットを決め、再び逆転。宮澤の得点が増えるとJXは展開が楽になる。(JX51-50富士通、6分44秒)
対する富士通は、マークが空いた三谷が3ポイントシュートを放つが外れる。オフェンスの形は悪くないが、シュートが入らない。
この後、ルーズボールがジャンプボールシチュエーション(富士通ボール)となったところで、吉田がコートイン(6分59秒)。吉田は約2分間(タイムアウトを除く)休んだことになる。宮崎は、言葉は悪いがビビり気味で、オフェンスを主導することなくベンチに下がってしまった。宮崎に経験を積ませる為にも、吉田を休ませる為にも、もう少し、宮崎で引っ張っても良かった。
この直後、篠崎の3ポイントが外れ、吉田が早いドリブルで運び、コーナーに開いた宮澤がジャンプショットを決めたので、“結果オーライ”となってしまったが……(53-50、7分14秒)
ここから富士通も反撃。山本→三谷→山本のパス&ランで1点差。(53-52、7分33秒)
さらに、吉田の厳しいディフェンスをかわした篠崎がジャンプシュートを決め逆転。(8分11秒)
岡本の3ポイントシュートにもチェックしてエアボールにし、山本のインサイドアウトのパスを受けた篠原が、確実にジャンプシュートを決め、53-56(8分44秒)。
JXの攻撃、岡本がサイドに開き、宮澤にパスを要求する。しかし、気づくのが一瞬遅れた宮澤、構わずパスを送るが、町田がこれをカット。ここ数プレー吉田が主導しないオフェンスが続く、何のために吉田を投入したのだろう。
しかし、このチャンスを富士通も生かせない。三谷の3ポイントシュートに託すが外れる。このピリオド、三谷の外角のシュート感覚に狂いが生じていたのが痛かった。
JXのオフェンス、吉田がジャンプシュートを放つが外れる。これが大きく跳ねて、宮澤がリバウンド。再び、吉田がジャンプシュート。富士通・テーブスHCの指示だろうか、吉田のジャンプシュートは比較的フリーに打たせるが、流石に2本続けては外さない。しかし、解説の萩原氏「吉田選手の体力的なものが気になる。少ししんどい感じが」と懸念を示す。確かに、画面を通して吉田の疲労の色が感じられてきた。(55-56、9分10秒)
富士通・山本がドライブから浮かせるシュートを決め、JX55-58富士通と3点差。(9分40秒)
間宮のシュートを三谷がブロックして、JX55-58富士通で、第3ピリオ終了。
このピリオド、流れをつかんだJXが逆転、一気に走るかと思われたが、逆に反動が出てオフェンスがぎこちなくなってしまった。吉田を投入しての崩れ。3点ビハインドは痛いが、≪一度逆転した≫という感覚があるのは心理面で大きなプラス。
富士通は、ジャンプシュートが決まらなかったのが痛い。特に、3ポイントシュートは7-0は第4ピリオドに引きずりそう。それでも、残り3分は、よく盛り返した。
個人では、JX・宮澤が6得点と彼女が機能し始めたのが、攻撃の幅を広げる上で大きい。間宮はシュートはよくないが、6リバウンドと奮闘。
富士通は山本が4得点、1アシスト、2リバウンド、1スティールと活躍。町田、篠崎、篠原も4得点とバランスが良かった。
第4ピリオド
吉田は最初からコートに。最初のオフェンス、その吉田のジャンプショットが外れ、富士通はパスを回した後、篠崎の1オン1に託す。篠崎もこのプレーの重要性を理解したのか、硬くなりトラベリング。マークした岡本が隙を見せなかったのも一因であろう。
次のオフェンスは渡嘉敷。大きなステップでディフェンダーをかわすが、シュートはリムを舐めて外れる。富士通、反転速攻。ゴール下の長岡にパスが通るが、イージーミス。
JX・岡本、富士通・篠崎のジャンプシュートも外れ、1分30秒経過しても、両チーム無得点。
さらに宮澤のやや遠いジャンプシュートが外れ、JXはオフェンスリバウンドを取ったものの、オフェンスが機能しない。高い位置の吉田には引き気味のデイフェンスで、ペイント内を絞り中にパスを入れさせない。しかし、渡嘉敷が高い位置でボールを受け、ジャンプシュートと見せかけて、フリーになった宮澤にナイスパス。これを決めて1点差。(1分57秒)
富士通はペイント内に押し込んだ篠原がフックシュート。しかし、やや強引で外れる。
JX、外に開いた宮澤がジャンプシュートを外すが、渡嘉敷がリバウンドを手に引っ掛け、拾った間宮がシュート。逆転。JX59-58富士通(2分25秒)。
富士通、全員が開いてペイントにオープンスペースを作り、そこに走り込んだ篠原に町田がパス。篠原が決め、59-60と逆転(2分47秒)。
JXは間宮が1対1を仕掛けるが、篠原に守られ、吉田にボールを戻す。ここで、渡嘉敷をスクリーンに使い、吉田が3ポイントシュートを放つ。これが決まり、62-60と逆転(3分10秒)。
この後、互いに1回ずつオフェンス失敗し、富士通のオフェンスだが、2度のシュートチャンスを躊躇した挙句、長岡がトラベリング。
さらに、渡嘉敷のドライブも決まらず、富士通・山本、開いて待ってオープンになった岡本の3ポイントシュートも外れる。
両チームとも、出ずっぱりの選手が多く疲労が蓄積、オフェンスがうまく機能しない。吉田も辛そうな動きだ。
JXのタイムアウト(残り5分23秒)。解説・萩原氏「少し早い」と。私は、もう少し早くても良かったと思うが。
タイムアウト後、富士通・山本の3ポイントシュート……これにチェックに行った宮澤が、山本に接触。3本のフリースローが与えられたが、1本外して、62-62の同点(残り5分12秒)。無理にチェックにいきファールしてしまったのは痛いが、単に3ポイントを決められるよりは良い。もちろん、富士通のロングシュートの調子を考えると外す確率も高いが、フリースローを1本落としたので、結果的にはJXにとって良かったのかもしれない。
JXのオフェンス。相変わらず機能しない。宮澤が安易にジャンプシュートを放つが外れ、リバウンドに渡嘉敷が飛び込むが、富士通も長岡と篠崎が体を張って対抗。アウトオブバウンドで富士通ボール(残り4分55秒)
富士通のオフェンス、町田がペネトレイトからオープンの篠原にパスアウト。しかし、篠原のジャンプシュートはエアボール(間宮のチェックも素早かった)。富士通はシュートが決まらない。
JXは吉田がドライブで切り込むが、これは強引、無謀に近かった。
富士通、ペイントに走り込む篠崎に山本がパス。そのままシュートだが、惜しくも外れる。間宮のマークを外すため、身体を外に流し過ぎたようだ。(残り4分20秒)
ここ2分半ほど、膠着状態だが、富士通の方がオフェンスは機能している。JXは吉田の動きが落ちオフェンスの形にならない。これまでの吉田を無駄に使った佐藤HCの罪は重い。同点の今なら、吉田を攻守1回分だけベンチに下げ、呼吸を整えさせる。オフェンスはナンバープレーを試みる。この際、渡嘉敷、間宮も下げてしまうのはどうか。
JX、ペイント中ほどでパスを受けた渡嘉敷がドライブするが、富士通の寄りつきが早く自由にシュートが打てない。しかし、リバウンド争いの際、篠原が4つ目のファール!(残り4分4秒)
エンドラインからのスローイン、宮澤が走り込んでボールを受け、そのままシュート。JX64-62富士通(残り4分3秒)。
得点が止まっていたJX、大きな得点。富士通の篠原の4ファールと、流れはJXか。
富士通・山本がドライブからボールを浮かせる巧みなシュートを決め、流れを押しとどめる。64-64(残り3分46秒)。
JX・吉田が岡本にボールを渡し、出来れば岡本の外角からのシュート、あるいは、オフェンスの立て直しを図ったが、岡本がファンブル(残り3分27秒)。
JX、オフェンスの流れが悪い。しかし、富士通・町田のジャンプシュートも外れる。
ここで、ボールを運んだ吉田が、ペイントゾーンの間宮へ渾身のバウンドパス。間宮がシュートを決め、66-64、2点リード(残り3分9秒)。
富士通も反転速攻。ゴール付近でパスを受けた山本に、宮澤がファール(4ファール)。
山本がフリースローを2本とも決め、同点。(66-66、残り3分2秒)
JXのオフェンス。吉田はオフェンス停滞を打開できない。他の選手も、自ら切り開く意志が薄い。その象徴的プレーが出た。渡嘉敷からボールを受けた岡本。この時、岡本をマークしていた町田に対し、渡嘉敷がスクリーンを掛けた形となった。渡嘉敷をマークしていた長岡もドライブに備えゴールに寄った。この後、渡嘉敷が外に動いたため、フリー。岡本が意図したのかどうかは不明だが、ちょうど岡本&渡嘉敷のピック&ロールの形となった。
そこで、岡本は渡嘉敷にパス。しかし、渡嘉敷はそのまま岡本がドライブすると思い、リバウンドに備えた。ボールは転々とコートの外へ……。(残り2分42秒)
富士通もJXのディフェンスを突破できず、ショットクロックぎりぎりで苦しいシュート。これが外れたが、富士通がリバウンド。詰めた吉田がファール。JXチームファール4。富士通、タイムアウト(残り2分13秒)。
富士通・テーブスHCは、次のプレーの細かい指示。JX・佐藤HCは「受け身に回るな。とにかく最後まで積極的に行け」という応援(笑)。
富士通・町田がドライブで切り込むと見せかけて、3ポイントラインの外に移動したスクリナーの長岡にパス。長岡が3ポイントシュートを綺麗に沈める。富士通、3点リード!(JX66-69富士通、残り2分2秒)
JX、ペイントゾーンでボールを受けた渡嘉敷がドライブ。これを長岡、篠原、山本が両手を上げて阻止。渡嘉敷が回り込んで篠原の上からシュートを放つが落とす。このリバウンドを渡嘉敷が取り、岡本へパス。岡本、3ポイントシュート……しかし、外れ、富士通がリバウンド。(残り1分39秒)
このプレー、渡嘉敷にディフェンダーが集中する分、間宮がフリーになっていた。JXベンチはこの状態を予測できたはず。応援などしていないで、「間宮へのパスも視野に入れろ」と渡嘉敷に指示を出すべきだろう。
1、2年前は、このツインタワー同士のパスがよく機能していたが、この大会はほとんど見られなかった。間宮の動きも悪い。
JX、ピンチ!
富士通は時間を掛けて攻撃して、出来れば2点を取りたい。しかし、この意識が動きを消極的にした。24秒いっぱい使ったものの、ほとんど、オフェンスにならなかった。
おそらく、このプレーが明暗を分けた。ここで、今までどおり攻めていれば、JXは浮足立っていたので、2点かファール(フリースロー)をもらえたであろう。
残り1分17秒、3点差。同点は十分に可能だ。
リバウンドを取った吉田がドリブルで持ち込む。引き気味になる富士通ディフェンスを見て、ドリブルしながら決めたのだろう。迷わず、ジャンプショット。綺麗にネットを揺らした。1点差、残り1分10秒。
富士通、町田と長岡のピック&ロールから、町田のジャンプシュート。しかし、若干、時期尚早。これが外れ、リバウンドはJX。シュートタイミングが早かったため、このリバウンドに富士通は誰も絡めず、充分な体制でJXのオフェンスに臨むことができた。(残り49秒)
吉田がペイントの間宮にパス。間宮に対しディフェンスが収縮。すかさず、間宮が渡嘉敷へアンダーパス。これを渡嘉敷が落ち着いて決め、逆転!JX70-69富士通、残り36秒。
富士通・山本がペネトレイトからパスアウトを試みるが、渡嘉敷の足にぶつける。痛い、ターンオーバー。パスミスと言うより、パスのスペースがなく、オフェンスそのもののミスだった。(残り19秒)
時計を止めたい富士通がファール。JX、タイムアウト。
残り15秒、富士通はチームファールが3。ファールゲームをするにしても、まず、1つファールをしなければならない。
町田ファール(残り13秒)。
スローインのJXに、富士通がファールを手間取る。残り8.3秒でようやく吉田にファール。
吉田がフリースローを2本とも決め、72-69。残り8.3秒、富士通は3ポイントシュートを決めなければならない。
町田がドリブルで運び長岡にパス。長岡が篠原にパス(残り4秒)。3ポイントライン付近でフリーだが、篠原には3ポイントシュートはない。コーナー付近の山本にパス(残り3.4秒)。
残り2.9秒でパスを受けた山本、マークをずらしつつタイミングを取るようにサイドステップをして、3ポイントシュート!(残り2.2秒)
ボールは大きな弧を描いてリングに向かう。………しかし、リングに当たり、大きくバウンド………万事休す、試合終了のブザー。
JX、8年連続の決勝進出。
富士通は3点差になったところでは、勝利の女神の微笑みが見えたのかもしれない。
しかし、修羅場の経験値の差が出てしまった。
最終盤、富士通は三上を出していればという気もするが、後半、三谷のシュート感覚が狂っていたので使いづらかった。それに、最後はレギュラーに託すと言うのが正道なのだろう。
JXは個人の力で勝った。しかし、もう少し戦術・戦略を磨かないと勝てないし、選手も潰れてしまう。
個人スタッツ
JX
得点 渡嘉敷21、間宮17、吉田14、岡本10、宮澤10
リバウンド 間宮14、渡嘉敷11、岡本7、吉田5、宮澤5
アシスト 吉田8、渡嘉敷3、間宮2、宮澤2
スティール 岡本3、宮澤2
ブロックショット 渡嘉敷4
富士通
得点 山本22、長岡11、篠崎11、町田9、三谷8、篠原8
リバウンド 篠崎10、篠原8、長岡6、町田4、山本4、三谷3
アシスト 町田6、篠崎3、山本3
スティール 町田2
ブロックショット 三谷1
第4ピリオド、吉田の7点は凄い。しかし、プレータイムは予定を大幅に超える32分39秒だった。
結果としては、経験豊富なJXが吉田の土壇場の活躍で辛くも富士通を紙一重でうっちゃった試合だったと思います。私としては、富士通はこの大舞台でJXに勝つ大きなチャンスだったので、何とか最後に踏ん張って勝って欲しかったので、残念な気持ちでした。
第3Qは、序盤からの富士通ペースはすっかり落ち着いてしまい、第2Q終盤からのJXペースが続いていましたが、ご指摘のように、富士通は最後に良く盛り返したと思います。富士通の3Pが全く入らなくなったのが苦しくなった大きな原因だったと思います。
第4Qは、両チームともばたばたしていて、両方に勝つチャンスがあったと思います。ご指摘のテーブスHCの具体的なプレーの指示で、タイムアウト後に長岡が3Pを決めたときは、富士通が大きく流れを引き寄せたかと思いましたが、その後のプレーと采配がやはり勝敗を分けましたね。
英さんは主にJX側から試合を観戦されていたように思いますが、私は逆に富士通側から試合を観戦していました。なので、私の思った最大のポイントは、残り1分10秒で、吉田に簡単にジャンプシュートを決められて1点差にされたとき、なぜテーブスHCはタイムアウトを取らなかったか、ということです。
「私なら」、本当に勝とうと思えば、流れが悪かった直前のオフェンスに続いて、簡単に吉田に決められてJXペースになったところでは、絶対に一度流れを切って、2点を取るための指示をして、まだ一点勝っているチームを攻守に落ち着かせると同時に、相手に警戒させて、あせりを誘うような時間を取るのになあ、と思ったからです。
テーブスHCは、このタイミングではTOを取らず、結局逆転されて、残り時間が少ないところでのTOで、オフェンスの指示をしていたように思います。流れがどちらにあったのか、を考えれば、逆転されてから、ではなく、逆転される前に踏みとどまり、再度突き放すためのTOが必要だったのではないかと思うのです。
たぶんこのときのTOで、テーブスHCの関西弁の指示やぼやきが出ていたのではないかと思うのですが、面白いこと言ってんだけど、ちょっと遅いよなあ、と思った覚えがあるのです。
JXの勝利は、結局のところ、残り1分ぐらいでの吉田の二つのプレー(ジャンプSと間宮へのパス)に集約されるのではないかと思います。吉田しかできないプレーで、もし吉田がいなかったら、JXは勝てなかったでしょう。
最後に、昨日(土曜)のリーグ戦の試合には、吉田は出ていません。スタメンには、昨年終盤と同様に宮崎が出ていて、16点を挙げて勝利に貢献していました。
皇后杯準決勝という舞台は、ルーキーの宮崎には、まだ荷が重かったのだと思います。でも、一昨年のウインターカップ女子準決勝での桜花学園との激闘では、宮崎選手はこの試合で一番輝いていました。今後の宮崎選手の成長に期待したいと思います。
また余談ですが、JXは昨年宮崎と一緒に、桜花学園のエースGでキャプテンである、山田選手も獲得しました。この年のナンバーワンとナンバー2のガードを取ったわけです。吉田の後継者には、いかにJXが頭を悩ませているか、ということがうかがえると思います。
長文になり失礼しました。またの記事を楽しみにしています。
丁寧なコメント、ありがとうございます。
試合全体やキーポイントなどの考察が、ほぼ同じだったようですね。
終盤のタイムアウトのタイミングについても同感です。
おっしゃる通り、悪い流れを断ち切り、かつ、確実に2点を取りに行く指示を出すところでした。
私なら、3ポイントが決まりJXのオフェンスを凌いだ時点で取ったかもしれません。性格が悪いので。
タイムアウトを取らなかったのは、スローインの際、JXのトラップディフェンスを避けたかったのかもしれません。
それと、考えすぎかもしれませんが、作戦タイムの回数を間違えて、もう取れないと考えていた可能性もあります。
逆転された後のタイムアウトは、JXが取ったものです田。
>テーブスHCの関西弁の指示やぼやきが出ていたのではないかと思うのですが、面白いこと言ってんだけど、ちょっと遅いよなあ、と思った覚えがあるのです
この時のテーブス氏の言葉は、よく聞き取れなかったです。私が心に残った言葉は、「リバウンドを頑張らないと、ヤバイヨ」でした(後半1回目のタイムアウト)
あ、エスカルゴさんのおっしゃる≪面白いことを言っていた≫というのは、指示(作戦)が斬新で面白いのか、言葉遣いやギャグが面白いのか、どちらでしょう?
>JXの勝利は、結局のところ、残り1分ぐらいでの吉田の二つのプレー(ジャンプSと間宮へのパス)に集約されるのではないかと
あの場面の吉田のジャンプショットはさすがでした。
ただ、間宮へのパスはどうなのでしょう?間宮にはマークもついていましたし、好調時の間宮ならなんとかできますが、この時の間宮では期待できません。周りの富士通のディフェンスの寄りつきも早かったです。ただ、これがあだとなって、渡嘉敷がフリーになってしまいました。
囲まれた間宮ですが、渡嘉敷に気づいて、体をよじってディフェンダーの間隙をぬってパスを通した間宮が素晴らしかったように思います。
吉田が、ここまで予見してパスを出したようには思えませんでした。まあ、間宮なら何とかしてくれるだろうとは思ったでしょうけれど。
間宮へのパスは、残り3分ちょっとのバウンドパスが印象に残っています。
>皇后杯準決勝という舞台は、ルーキーの宮崎には、まだ荷が重かったのだと思います
富士通の篠崎もルーキーでした。それを考えると、宮崎もつなぎの時間帯なら使って欲しかったです。常勝JXなので荷が重いとも考えられますが…
>この年のナンバーワンとナンバー2のガードを取ったわけです。吉田の後継者には、いかにJXが頭を悩ませているか
なるほど。
しかし、せっかく良い選手を獲得しても、肝心のヘッドコーチが、使いこなしたり育てる力量がないのでは、何にもなりません。
一番の急務は、吉田や渡嘉敷がつぶれないうちに、ヘッドコーチを交代させることだと思います。
ではいくつか付け足しのコメントをさせていただきます。
最初に、英さんに前からお聞きしたかったのですが、英さんの書かれる詳細な記事は、録画を見てメモを取りながら記事にされているのでしょうか? それともまさかとは思いますが全部記憶をたどってとか? あるいは生放送をメモを取りながら見ていたとか? もし録画が残っているようでしたら、解決できることもいくつかあると思いましたので。
次に、「逆転されてからのタイムアウトはJXが取ったものです」というのは本当でしょうか? もしそうだとしたら、私の記憶が間違っていたことになりますが、私も録画放送を見ていて、「ここまでタイムアウトのタイミングを引っ張るかなあ」と思った記憶がありますので、もし録画が残っているようでしたら、確認していただければと思います。あのタイミングではJXよりも、富士通が欲しいタイムアウトだったと思いますし。(ちなみに私は見終わった後、録画を消去してしまいました)
次に、テーブスHCの言っていた面白いことというのは、作戦の面白さではなく、純粋に言葉やセリフの面白さです。関西人がよく使う、漫才のようなセリフです。最後のタイムアウトだったと思うのですが、違ったかもしれません。とにかく後半だったことは間違いないと思うのですが、これも録画があるようでしたら、確認できると思います。(お忙しくなければですが)
吉田の間宮へのパスについては、見解が分かれましたね。私は吉田がペイント内の間宮にパスを通した瞬間、「あ、これはやられた」と思いました。富士通はずっとゾーンで守っていたと思うのですが、間宮がシュートに持ち込めなくても、いろいろなプレーの選択肢があるところで、あそこがゾーンの最大の弱点です。ダブルチームに行けば、必ず誰かがノーマークになります。まあ、見解の違いがあるのも面白いところでしょうね。
宮崎についてですが、バスケットボール選手としての能力から言えば、新原よりも確実に宮崎の方が上だと思います。なのに、新原の方が先に長い時間使われ、宮崎は少しの時間でたいした働きができずに、吉田と交代させられた、というところに、私の言う「荷の重さ」があります。一発勝負のトーナメントとリーグ戦の違いもあります。英さんは、富士通の篠崎を引き合いに出していらっしゃいますが、篠崎は大学日本一になり、MVPにもなった選手。今後はわかりませんが、まだ19歳の宮崎とは格が違うという印象があります。篠崎は開幕以来ずっと富士通のスタメンで、すでに中心的プレーヤーですし。
宮崎は大器だと思うのですが、まだ吉田の後釜としては力不足は明らかでしょう。まあ、宮崎を引っ張るか、吉田を出すか、結果は同じだったかもしれません。でも、佐藤HCは酷使は承知で吉田を選んだ。以前の渡嘉敷や大神の使われ方を猛批判した私であれば、今回も佐藤HCを猛批判しなければいけないのですが、今回はなぜかあまりそういう気持ちになっていません。それは、決勝でも吉田がプレーできていたからかもしれません。吉田がいなければ、JXは確実に負けていたからかもしれません。私の気持ちがぶれているからかもしれません。
最後はまとまりのない文で失礼しました。少しと言っていて、また長文になり、失礼しました。
まず、記事の書き方ですが……もちろん、私の抜群の記憶力を駆使して……だったらかっこいいのですが……
記事を書くときに限らず、実生活のほとんどのテレビ番組(スポーツ中継、将棋、ドラマ、報道番組、バラエティ)は録画したモノを見ています。
仕事の性質のせいですが、マイペースで、じっくり鑑賞(分析)できるという利点があります。ただ、情報過多の時代ですので、結果があらかじめ分かってしまうということも多いです。
記事を書く際は、特に間違いのないよう検証します(批判的なものが多いので)。
ドラマの場合は、気になるポイントやメモすることはあります。スポーツの場合、それをすると、純粋に楽しめないのでしません。記事を書き始めて、ポイントとなる部分や、自信のないところを見直します。
今回のように気合が入ると、最初から見直します。あと、詳細なタイムや得点は、公式サイトを利用します。
あと、コメントのレスをする際も、その個所をもう一度チェックします。
なので、前回のレスも、確認してから答えていますが、もう一度確認します。
まず、
>次に、「逆転されてからのタイムアウトはJXが取ったものです」というのは本当でしょうか?
ですが、
私も富士通のタイムアウトのタイミングに疑問を感じたので、本文を書く際にビデオをチェックしました。
で、もう一度後半を早送りでチェックしましたが、富士通は2回しか取っていませんでした。
実況もJXのタイムアウトと言っていました(場内アナウンスもサイトの記録もJX)。それで、もしかしたら、テーブスHCが回数を勘違いしたのかなと思ったのです。
テーブスHCの面白い喋りも、終盤のタイムアウトを何度かトライしたのですが、実況とかぶって聞き取れませんでした。
さて、問題の吉田→間宮へのパスですが……
さらに、スロー再生を含めて10回ぐらい見ました。
パスを出す前、吉田はペイントゾーンでボールを要求する間宮と、ペイントよりややサイドにいる渡嘉敷が見えていました。
ディフェンダーは吉田につく篠崎、間宮を後方からマークする長岡、ペイント内で吉田と渡嘉敷の間に位置する篠原と山本という状態でした。
吉田は篠崎の頭越しに間宮にパスを入れます。間宮に入れれば、間宮と渡嘉敷が何とかするだろうという考えのように感じました。
ただ、カットされないよう大きめのパスだったので、間宮はゴールの方へ手と体を伸ばして受けなければなりませんでした。
間宮にボールが入ったので、長岡はもちろん、篠原と山本も収縮して間宮を挟みます。
間宮はやや体勢を崩してボールを受けたので、富士通の篠原と山本の動きは察知しておらず、いつものようにワンドリブルしてゴールに向かい一旦長岡を押し込み、逆方向に時計回りにターンしてのドライブを試みます。
ターンを始めた瞬間、寄り付くディフェンダーの間に渡嘉敷を見つけます。そのあと、篠原に体を預けパススペースを空け、フリーの渡嘉敷にパスをしました。
富士通が間宮に寄り付きすぎて渡嘉敷をフリーにしてしまったこともありますが、その収縮したディフェンスの中から、ギリギリで渡嘉敷にパスをした間宮が素晴らしかったように思います。
吉田については、その間宮と渡嘉敷のコンビを信頼してのパスだったと思います。
いつもの勝利パターンとも言えます。ただ、この試合は間宮の動きが今一つで、吉田→間宮のパスはほとんどなかったように思います。それだけ、富士通が間宮を守っていたのかもしれません。
高卒と大卒のルーキーとしての格の違いは考えませんでした。なるほど、それはあるかもしれませんね。
ただ、JXは吉田にしても大神にしても、私の記憶違いがなければ、高卒ルーキーぐらいでレギュラーだったように思います。
JXは高卒プレーヤーが多いように思います。それで、大卒高卒の違いを全く考慮しませんでした。
>以前の渡嘉敷や大神の使われ方を猛批判した私であれば、今回も佐藤HCを猛批判しなければいけないのですが、今回はなぜかあまりそういう気持ちになっていません。それは、決勝でも吉田がプレーできていたからかもしれません。
これについては、決勝の記事で詳しく書きたいと思いますが、決勝での吉田の動きは悪く、明らかに準決勝の無理が祟っているように思いました。
決勝戦での佐藤HCの吉田起用に対するコメントも酷かったです。
とにかく、このような選手のコンディション無視の起用や、作戦的に疑問だらけの戦術を行う佐藤氏が、全日本の監督をすることが大きな問題だと思います。
佐藤氏ではありませんが、五輪予選の無策なベンチワークは忘れられません。
記事を書かれるのに、これだけの努力をされているということがわかり、改めて敬意を表したい気持ちです。
私も記事を書くときは、やはり記憶プラス録画プラス公式サイトの利用です。なので最近はおっくうになってしまっているのですが。。。今回の私のコメントは自分の記憶と印象に頼ったものですので、やはり英さんの明快な裏付けのある解説は、説得力があると思います。
特にタイムアウトの件は、私の勘違いだったようですね。でも、テーブスHCが2回しかTOを取らなかったとしたら、それはそれで問題だと思いますけど。
テーブスHCのセリフはどうなのでしょうか。まさか前半とは思えないのですが。(前半かも?)バスケットのHCとは思えない、結構衝撃的なセリフがはっきりと聞き取れたんですけど。。。
吉田の間宮へのパスもおっしゃる通りではないかと思います。この試合では、あのような吉田の間宮へのパスはほとんど封じられていました。富士通がよく守っていたのだと思います。だからこそ、私は結構早いタイミングであっという間に吉田が間宮にパスを通したときに、「あ、これはやられた(まずい~~)」と感じたのだと思います。間宮のパスが上手だったのですね。吉田の目と技術、間宮のパス、そして渡嘉敷の判断力と高さが生んだJXの底力(土壇場であのプレーを出せる)とも言えるでしょうか。
実は決勝はまだ第1Qしか見ていません。英さんのおっしゃる佐藤HCの酷いコメントというものをこれから注意して見てみたいと思います。なぜ今回私は吉田をかわいそうだと思わなかったのか、の答えは自分ではまだ見つかっていません。吉田の体や運の強さを信じているから、とか、単純に富士通を応援していたから、かもしれません。決勝を見て、もう一度考えます。
ともあれ、詳細な回答をありがとうございました。さすがは英さんです。こんな人、他にいません。
記事の書く姿勢ですが、些細なことまで気にしてしまう性分が幸い(災い)しているのかもしれません。
テーブス氏の衝撃的セリフは気がつきませんでした。余裕があれば、前半のタイムアウトも確認しようと思います。
吉田から間宮へのパスは、決断良く早いタイミングでパスを入れたことも大きかったです。富士通ディフェンダーが構える間もなく、ペイントを攻められたので、釣られて渡嘉敷をフリーにしてしまったと考えられます。
おっしゃるように、JXの「底力」です。この底力で、今までも接戦をものにしてきたことを思い出しました。
>実は決勝はまだ第1Qしか見ていません。英さんのおっしゃる佐藤HCの酷いコメントというものをこれから注意して見てみたいと思います。
この言葉は、インタビューの答えだったか、ベンチレポートの言葉だったのか、記憶があいまいです。
決勝戦の記事を書くときに、触れるつもりです。
>さすがは英さんです。こんな人、他にいません。
むちゃくちゃ嬉しい言葉です。ありがとうございます。