漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

挑戦記 その8

2013-05-02 22:20:18 | 挑戦記
 漢検は、準1級まではかなりの数の参考書や問題集があるのですが、1級は本当に数が少なくなります。その限られた数の問題集から良さそうなものを選んで取り組み、ある程度進んだところで漢検協会から出ている過去問の問題集を模擬試験的に使うというやり方で勉強していたのですが、その過去問ではない問題集も、結局のところは過去問からの出題が非常に多いのですね。その結果、模擬試験のつもりで解いた過去問も、実は別の問題集でやったことのある問題が多くなるので、過去問では実力以上に点数が取れてしまうのです。

 そのことは、本番の試験前になんとなくはわかっていたのですが、「本当の実力と過去問の出来具合とのギャップ」に正面から向き合うことなく、実力がついたフリをしたまま実際の試験に臨んでしまったので、前回書いたような結果になったのでした。ただこれは、過去問をやることが無駄ということではなく、過去問を表面的に勉強して「まったく同じ問題が出れば正解できるが、出題の仕方をちょっと変えられるともうできない」ということではダメだということです。先人のブログなどを読んでいると、合格を勝ち取った方というのは逆にしっかり過去問を研究していて、例えばある漢字の音読みが出題されたら訓読みも押さえておくとか、読みで出された漢字・熟語は、書き取りで出されても大丈夫なようにしておくとか、ある諺の中の漢字の書き取りが出題されたら同じ諺の中の別の漢字も書けるようにするとかいったことを、きっちりこなしておられるようです。やはり、過去問を自分のものにすること(ただし、本当の意味で)が合格の基礎になるのは、漢検1級でも他の多くの試験と同じなのですね。

 と、まあ今だからこんなことが書けますが、当時は遠く合格点に及ばなかったことの虚脱感と、そのころからとある事情で英語の勉強をしなければならなくなったこともあり、漢検への取り組みはしばし中断になってしまいました。6月の漢検で玉砕して以降、夏・秋は英語(TOEIC対策)への取り組み優先となり、それが11月末頃に一段落したことから、2010年の12月から改めて漢検1級への準備を再開しました。