漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

【齊】族の漢字

2013-05-18 16:28:41 | 雑記
 「春の七草」 の記事を書くために 【薺】 (なずな) を調べているとき、ふと、「そう言えば 【齊】 を含んだ漢字がたくさんあったなぁ・・」と思いついたので、こちらもまとめました。
( () 内の数字は、「漢検 漢字辞典」初版の掲載ページです。)

【儕】 (555) サイ、セイ    ともがら
【儕輩】 せいはい/さいはい

【擠】 (862) セイ、サイ    お・す
【擠排】 せいはい

【薺】 (862) セイ、ザイ    なずな

【臍】 (862) セイ、サイ    へそ、ほぞ
【臍帯】 せいたい   【噬臍】 ぜいせい

【躋】 (863) セイ、サイ    のぼ・る
【攀躋】 はんせい   【躋升】 せいしょう

【齎】 (863) セイ、シ、サイ  もたら・す

【霽】 (863) セイ、サイ    は・れる
【霽月】 せいげつ

【齏】 (863) セイ、サイ
 意味は「なます」「あえもの」。


 旧字体まで含めると、まだあります。

【濟】 (549) サイ、セイ    す・む、す・ます、すく・う、な・す、わた・る  (標準字体:【済】)

【齋】 (551) サイ       ものいみ、いつ・く、とき  (標準字体:【斎】)

【劑】 (557) ザイ、セイ  (標準字体:【剤】)

【齊】 (849) セイ、サイ    ととの・える、ひと・しい  (標準字体:【斉】)

春の七草

2013-05-18 10:46:00 | 熟字訓・当て字
 春の七草についてまとめて見ました。

 もちろん漢検に向けた知識の整理のためではあるんですが、こうした「まとめる」という作業、それ自体が楽しいものです。^^ 
 それぞれの画像も載せたかったのですが、自分で撮った植物の写真などはないので、ご興味のある方はこちらのサイトなどでご自身でお調べいただければと思います。
( ( ) 内の数字は、「漢検 漢字辞典」初版の掲載ページです。)

1.せり
【芹】 【芹子】 (352)

2.なずな
【薺】 (862)

3.ごぎょう
【御形】 (319)
 別名「ははこぐさ」。 「ははこぐさ」は 【母子草】 ( - )   【鼠麴草】 (919) と書きますが、こう書いて「ごぎょう」とは読まないようです。

4.はこべら
【繁縷】 (1256)
 「はこべ」とも読みます。 【繫縷】 とも書くようですが、こちらは「漢検 漢字辞典」には載っていませんね・・・

5.ほとけのざ
【仏の座】 (1338)
 【元宝草】 (434) 【宝蓋草】 ( - )  も 「ほとけのざ」 ですが、こちらはシソ科の二年草で、春の七草のほとけのざ(キク科の二年草)とは別の植物です。七草の方は現在では 【田平子】 (1111) (タビラコ(コオニタビラコ)) と呼ばれている植物を指します。

6.すずな
【鈴菜】 ( - )  【菘】 (827)
 カブのことですね。「カブ」は 【蕪菁】 【蕪】 (1324) と書きますが、こちらもこう書いて「すずな」とは読みません。

7.すずしろ
【蘿蔔】 (1527)  【清白】 (852)
 言わずと知れた、ダイコンのこと。「ダイコン」は 【大根】 と書きますが、こう書いて「すずしろ」とは読みません・・・と、いうのを 【蛇足】 と言うんでしょうね。^^;