新釧路川に架かる「鳥取橋」という大きな橋。
先日まで、補修工事に伴う通行止めとなっていて、かなり不便を強いられていましたが、無事に工事も終わり、また通行できるようになりました。
「昭和33年(1958年)3月竣工」とありますが、この橋周辺は、大正9年(1920年)8月の豪雨による甚大な被害を受け、それに伴う治水工事として現在の新釧路川が開削され、工事事務所のあった辺りが「治水町」と名付けられたという経緯があることを考えると、もしかして、橋の歴史もその辺まで遡るのではと思い、ちょっと調べてみました。
調べてみたところ、昭和3年(1928年)、先述の治水工事の一環として、延長199.8メートル、幅5メートルの橋が着工され、翌年の5月に落成したのが、初代の「鳥取橋」だそうです。
その後、昭和22年(1947年)に流出してしまい、二年後に二代目となる橋が竣工しますが、ほぼ時を同じくしての、釧路市と旧鳥取町の合併(昭和24年(1949年)10月10日)による交通量の増加により、永久橋としての頑丈な構造の橋への架け変えの必要が議論されるようになり、上の写真のとおり、昭和33年3月に三代目となる橋が竣工して、現在に至っているそうです。
幣舞橋と違い、「くしろ検定」のテキストにも載っておらず、あまり注目されない歴史かもしれませんが、主要な幹線道路としての役割は、むしろ幣舞橋よりも大きいのではないかと個人的に思っているので、今回調べてみた次第でした。
橋の上から見る新釧路川。
この日は、あいにくの雨上がりでしたが、晴れた日の新釧路川の澄んだ水は本当に綺麗ですよ。
「鳥取橋」を渡って釧路駅方面にある「新橋大通」という地名。
お察しかもしれませんが、「新橋」とは「鳥取橋」のことで、現在の橋が完成する前年の昭和32年(1957年)に命名されたそうです。