北の風に吹かれて~独り漫遊記~

町歩きを中心に、日々の出来事を綴ります。 
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移築された建物

2022-12-07 19:37:04 | 札幌

 

西区宮の沢にある、石屋製菓の「白い恋人パーク」。

その入り口付近にある石造りの建物に注目しました。

 

 

 

 

お、カレーレストランですか。

 

 

 

なかなか魅力的なメニューが揃っているようですねえ・・・。

では早速・・・と行きたいところですが、残念ながら、今回はこのお店のレポではありません。

 

 

 

レストランと繋がっている施設として、チョコレートに関する映像が公開されている施設もあるようです。

ここもまた、いずれ機会を作って行ってみようと思います。

えっ、じゃあ何しに行ったのって?

 

 

実はこれに注目していました。

この建物は、これまでにも何度か紹介してきた「札幌軟石」によって造られているのですが、単に札幌軟石を用いているというだけでなく、以前は別な場所にあったものを、この場所に移築してきたという経緯があるそうです。

 

 

いよいよやってきた冬本番。

可愛い雪ダルマが道内外からのお客さんを出迎えるこの建物に、どんな歴史があるのでしょうか。

 

この建物は、明治44年(1911年)に、札幌市中央区で、「遠藤醸造所」の事務所として建造されたものでした。

「遠藤醸造所」は、明治後期から昭和初期にかけて、札幌でも有数の醸造業者として名を馳せ、事務所の他にも、住宅やレンガ造りの立派な建物が多く建っていましたが、昭和56年(1981年)、市街地再開発の流れで高層住宅が建築されるに当たり、事務所以外の建物は全て撤去されてしまいました。

もっとも、この事務所の建物は、その三年前に、業態を変えてレストランとして営業を始めていましたが、そのレストランも、平成2年(1990年)3月に廃業していました。

これを受けて、由緒あるこの建物の保存を要望する市民運動が持ち上がり、石屋製菓が引き取り先として手を挙げたことから、同年8月に解体工事が始まり、平成7年(1995年)に現在の形で復元され、今に至っているということだそうです。

この建物は、「さっぽろ・ふるさと文化百選」にも選定されており、現在のレストラン名である「あんとるぽー」というのも、平成2年の廃業当時の名前をそのまま受け継いでいます。

 

 

 

古い住宅地図と照合すると、このアパートの建っている位置が、当時の「遠藤醸造所」の敷地でした。

 

 

以前、新渡戸稲造が開設した「遠友夜学校」の跡地について紹介しましたが、この場所は、その跡地の向かい。

その跡地を紹介したときは、向かいにも歴史あるスポットがあったことは知りませんでした。

意外とこういうケースって多いんだろうなあと思います。

 

 

遠友夜学校跡地 - 北の風に吹かれて~独り漫遊記~

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最後にオマケ。

冒頭のカレーレストラン「あんとるぽー」さんは、後日改めて行こうと思いますが、せっかく「白い恋人パーク」に寄ったので、ソフトクリームだけ食べてきました。

いつもはバニラかミルクが多いけど、たまにはと思って、チョコレート味の「ブラック」をオーダー。

たまにはこっちもいいかなと思いました。

コメント (2)
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