札幌中心部のアーケード街「狸小路」。
アーケードがあるのは西1丁目から西7丁目までですが、西7丁目だけが屋根の形状が違っているので、何だか別なアーケード街のようにも思えます。
アーケード街で注目してみた電柱の表示。
これは普通に「狸小路」とありますが、
こちらには「アーケード」とあります。
地名が表示されるのが通例なだけに、これは珍しいと思います。
西7丁目を出て、反対側の西8丁目から一枚。
こちらは、西7丁目の出口から西8丁目方面へ。
そこで注目したのが、この街路灯。
この模様。
これは「すずらん」の花ですかね。
これだけ見ると特段気にも留まらないのかもしれませんが、実はこれは、この狸小路の歴史を物語っているものでして、昭和2年(1927年)、まだアーケード街になる前の狸小路5丁目に、すずらんの形をした「鈴蘭灯」という街路灯が設置されたことがきっかけで、そこから、この辺りが「すずらん街」と呼ばれるようになったという歴史があるのです。
当時設置された街路灯で現存している物は一つもなく、「すずらん街」という通称も、札幌の歴史に関する本などで見かけるのみになってしまっているようですが、このような新たな街路灯が設置されていることで、そうした歴史が語り継がれていかれればよいのかなと思います。
なので、個人的には、商店街の名前にも「すずらん」を入れてはいかがかなと思うのですが。
このような模様のもあります。
西8丁目から先は、アーケードもなく、ごく普通の街路ですが、せっかくの歴史が埋もれてしまうのは寂しいことだと思います。
街路灯の模様だけでなく、何らかの形で「すずらん街」という名称が表示されるような取り組みができるとよいのですが。
(この記事で紹介した区間)