北の風に吹かれて~独り漫遊記~

町歩きを中心に、日々の出来事を綴ります。 
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スケートリンク跡地のホテル

2024-01-21 15:55:09 | 札幌

 

札幌市中央区にある、「浄土真宗本願寺派札幌別院」。

昭和37年(1962年)に、「旧制札幌第二中学校」(現在の札幌西高校)跡地である現在地に移転していますが、元は、明治12(1879年)年6月、すすきの(現在の中央区南4条西5丁目)に、「札幌本願寺別院」、別称「薄野別院」として設置されたのが最初とされています。

 

 

(同院の歴史についての記事)

 

西本願寺札幌別院 - 北の風に吹かれて~独り漫遊記~

これまで全く知りませんでしたが、札幌市内に数ある寺院の中に、「札幌五大寺」と呼ばれる寺院があるそうです。「真宗大谷派札幌別院」(いわゆる「お東さん」)、「中央寺...

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場所は変わって、北日本最大の歓楽街、「すすきの」へ。

 

 

現在ここには、東急系の「TOKYU REI HOTEL」が建っていますが、ここが、先程触れた札幌別院の跡地になっています。

札幌別院の移転後、跡地の取得、利用については、デパート進出の情報もあったそうですが、大手ゼネコンの「地崎工業」(現在は合併されて「岩田建設」)が取得し、昭和40年(1965年)にスケートセンターが建設されていました。

スケートといえば、スキーと並び、北国の冬のスポーツの代表格とされるスポーツですが、地域によって、スキーとスケートどちらが盛んかということは分かれているようで、大まかに言うと、函館や室蘭、苫小牧などの「道南」エリアや、帯広、釧路、根室などの「道東」エリアは、雪が少ないこともあってスキーよりもスケートが盛ん(苫小牧や釧路などは、アイスホッケーが特に盛ん)なのに対し、札幌、旭川など雪の多いエリアは、スキーの方が盛んで、特に札幌の場合は、屋内外を問わず、スケートを楽しめる施設というのが、人口の割にそれほど多くないようです。

そんな状況下にあって、札幌の中心部、歓楽街のど真ん中にも近い場所にスケートセンターがあったというのが、今にしてみればちょっと想像がつかない部分もありますが、実際のところはそれほど長く続かず、昭和47年(1972年)に廃業していて、その後東急不動産が購入し、現在に至るホテル敷地となっています。

ここにあるホテルは何度か名前が変わっており、宿泊したことは一度もありませんが、中にある飲食店には、夜飲みに行ったり、ランチバイキングをやっているレストランにも行ったことが何度かあります。

 

 

 

ホテルの前にある野外彫刻に目が留まりました。

 

 

 

「北村西望」という長崎県出身の彫刻家の作品で、「花吹雪」という作品だそうです。

ちょっと解読が難しそうだけど、紹介しているサイトがあったので、引用させていただきました。

 

「一年の蓄積を見事に表現して まさに絢爛無比 我々を喜ばせてくれる山桜 それで毎年々々 その約束を違えた事もない

 時至れば春風に乗って たちまち豪華な舞をくりひろげて 打ちよする波涛の如く 又吹雪の如く 

 僕はふとその花吹雪のなかに 天女の舞姿を見出す事が出来た おゝ天使よ 春や春」

 

と書かれているそうです。

北海道では、本州よりも遅く、概ねゴールデンウィーク前後に桜が見ごろを迎えますが、毎年その時期に開花し、人々を喜ばせる桜の花へ感謝の気持ちを表し、その花が綺麗に舞う姿を「天女」という言葉で表現しているということなのでしょう。

 

 

光の加減の関係で、ホテル側から撮ると、暗くなってしまい様子がわかりませんが、碑文の趣旨に思いを馳せたうえで見ると、力強さと清々しさが伝わってくるような気がします。


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2 コメント

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Unknown (しましま)
2024-01-21 19:15:23
こちらのホテルには数回宿泊した事がありますよ。
多少の古さはありましたが、地下鉄駅から比較的近い割りにお値打ちでしたし、朝食も北海道産食材が多くて楽しめたのが選択の理由です。
北海道の形に焼いた目玉焼きが可愛くて、お気に入りでした。

また北村西望は、長崎の平和公園の「平和祈念像」の作者です。
毎年必ず長崎の原爆の日にTVや新聞などで報道がありますので、大きく両手を広げたどっしりとした姿をどなたも目にされた事があると思います。

札幌のこの像は小さいようですが、手足をのびのびと広げた筋肉の感じなど、共通点を感じました。
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Unknown (ナナマガラー)
2024-01-21 20:09:40
しましま様

こんにちは。
宿泊されたことがあるんですね。
北海道の大手ホテルチェーンは朝食も評判で、安いビジネスホテルに泊まっている人が、朝食だけお金を払って有名な所に食べに来ているなんてこともあると聞きました。
札幌に自宅があるので、札幌のホテルに宿泊する機会というのはそうそうないと思いますが、それだけに話を聞くと羨ましくなります。

北村西望さんは「平和祈念像」の作者でもあるんですね。情報ありがとうございます。
15年前になりますが、行って見てきました。
ぜひまた再訪したいと思っています。
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