行ってきました。映画「冬時間のパリ」
原題はDoubles Viesで 二重生活
という意味
主演のジュリエット・ピノッシュが綺麗
英語版タイトルはNON-FICTION
敏腕編集者のアラン(ギョーム・カネ)は電子書籍ブームが押し寄せる中、
なんとか時代に順応しようと努力していた。そんな中、作家で友人の
レオナール(ヴァンサン・マケーニュ)から、不倫をテーマにした新作の相談を受ける。
内心、彼の作風を古臭いと感じているアランだが、女優の妻・セレナ(ジュリエット・ビノシュ)
の意見は正反対だった。そもそも最近、二人の仲は上手くいっていない。
アランは年下のデジタル担当と不倫中で、セレナの方もレオナールの妻で
政治家秘書のヴァレリー(ノラ・ハムザウィ)に内緒で、彼と秘密の関係を結んでいるのだった……。
というあらすじであります。
セレナ役は本人を投影したような女優
警察物のTVシリーズに出ていて、そのシリーズは好評なんだけど
本人は飽きが来ていて、シリーズをやめたがっている。
分析官の役で刑事といわれると頑なに「分析官」と訂正する。
飽きは来ているけど、自分のしていることは正しく理解してほしいと思っている。
ジュリエット・ビノシュさんどこかで見た覚えがあると思ったら
2014年のゴジラに最初のほうで死んじゃう科学者役の人だった
それと、攻殻機動隊というかスカヨハ主演の「ゴーストインザシェル」
にも出ていたひとでした。
フランス人的というか記号的ないい男
まあフランス人だし、いい男だし浮気しますわな
セレナの浮気相手
小説家だけど、自分の経験しか書けない。
いるよねそういう小説家。私小説しか書けない人。
でもそれは、創作物なのかな。
レオナールの奥さん ノラ・ハムサヴィという人は
フランスのコメディアンらしい
ロールはアランの不倫相手。アメリカの女優と比べると
なんとスリムなことか!
良いこの愛欲相姦図
まあ話は出版不況と不倫を絡めて2組の夫婦の再生の話なんだけど
この出版業界の描かれ方がね
出版社に買収の話が来るんだけど
それは結局、他社買収を隠すためのおとり
主人公たちは電子書籍に未来を見出そうとしているけど
実業界はそうは見ていないんだ
という表現とも取れますな。
主人公たち、友人の家に集まって食事をするんだけど、
そのあとにいろんな政治や経済界の話をする。
えー友人を呼んでそんな話するの??
それで出版業界の描かれ方がこれまた面白い
「もう、紙の出版物の時代じゃない、これからはwebだブログだ!」
えーと どこから突っ込みますか??
「一日の閲覧数は?」
「5000だ」
「すごい!」
おまえら、しょこたんブログの閲覧数が分かっているのか?
お仲間ですと上村さんのGDISTが数年前のデータで2000/日だった記憶があります。
それが人気作家で5000??
それじゃ広告付かないだろう
これが、出版業界の認識として描かれているのか
それとも、出版人たちのずれている感覚として描かれているのかは
フランス人ではないのでわかんないんですが
たぶん、出版人の認識として描かれているんでしょう
すっげずれてるよね
2018年の作品なんだけど、2018-2019のあいだに日本で
ブログサービスをやめた、大手2つ以上ありますよ。
フランス映画なのでベッドシーンもあって、ジュリエット女史
頑張って、ちち掘り出しておりますが
1964年生まれの御年56歳
まだ大丈夫です(何が)
アランとセレナは最後に復縁するんだけど
最後のシーンでレオナールの妻のヴァレリーが
彼に妊娠を告げる
めでたしめでたし??
いやこれ、この流れだと、ヴァレリーには
別に男がいて
こういうことなんじゃないのかな
不倫もばれずにうまくやったつもりのレオナールは
他人の子供を一生育てていくという
そういうオチなんだと思いますが
フランス人はどうとるんだろう
この話のために
フランス語と英語の題名で検索していたら
この映画、海外版はポスターが手書き(「いやデジタルだろうけど)
なんですよ
これが何ともいい雰囲気で
ちょっとうれしくなりました。
日本の映画界ももっとこういうセンスを取り入れればいいのに
あと、愛とナントカの という煽り文句をやめろ!
というわけで、楽しい映画でした。