本能的な信号に対する音声言語(言葉)表現について
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人間の本能的表現の内、発声器官を使っての音声言語(言葉)表現は本能からの電波信号(波動)が、ある回路を通り言語中枢で処理されて初めて、音声言語(言葉)として表現可能になる。新皮質で既に学習・蓄積された情報からの信号は、その情報に関する事柄の入手経路として既に言語中枢で処理済みなので、いわゆるお馴染みの回路を通るので比較的楽に迅速に思考となり、音声(言葉)として表現するにもたやすいのである。現代人の日常生活に於いては、本能からの信号は恐怖や驚き、強いショックを受けた時などにしか感じられない様になってしまった。恐怖時や危機に立った時に、思考→言語→音声(言葉)表現が迅速に出来ないのは、信号回路が新皮質のそれと異なる事と、言語中枢への回路が現代人の場合、特に顕著に遮断されているからである。本能からの信号回路が本来の働きを回復し、言語中枢への回路を円滑に通り始めると、既知の信号に対する良い意味での『馴染み』が成立し、対処が迅速になる為に、危機感を感じた時にも恐怖や驚愕の為に言葉を失うことが少なくなってゆくのだ。
本能にはいろいろの働きがあるが、我々の問題にしている働きは本能の潜在意識とつながる部分である。そこの覚醒、開発なくして『光の愛』を理解する事は不可能である。しかし、我々は一部の軍部の行っている様な『超能力開発』は行わない。人間の持てる能力の一部開発を行っても、危険な怪人を作り出すだけだ。我々は、全人開発教育を行う。時間は一部の超能力開発より懸かるのは確かだが、人類の尊厳と魂の尊厳を守る為には、やむを得ないと思う。
日常的に交わされないタイプの『光の愛』に関する話を聞いて、本能からの呼び掛けに耳を澄まし、沈黙している人に対して行ってはいけない事は、新皮質の情報に訴え懸ける様な言葉を音声表現する事である。せっかく本能からの呼び掛けで、回路を探し始めた脳の働きを遮断してしまうからである。殆どの人の場合、長期間未使用であった回路を手探りで進んでいるような状態であるから、相手の状態を観察しないで突如として声を懸けると驚愕してしまい、一種のアルファ状態に近い脳波の活動を日常覚醒状態に引き戻してしまう。こういう状態の相手は、どこか遠い所を見ているような瞳をしていることが多い。
相手の漏らした音声や言葉を、肯定する短い言葉をゆっくりと辿る様につぶやいてあげるのが一番良い方法と言える。相手が肉体的な動作を始めたり(身体の一部を動かしたりすること)或は話し懸けてくる様子だったら、既に『光の愛』を知っている我々のテンポでは無く、相手のテンポに合わせて聞いてあげるのが良い。誰もが情報開発の進んだ社会に生活している現状では、『光の愛』の思考回路は閉塞状態にあると見て、まず間違いないだろう。既に『光の愛』に触れた人々の回路使用状態は、そうでない人々のそれと比べると迅速で円滑である。光の子供達同士の会話に慣れていない人々、つまり新参者の人々に対して最初は焦らずに観察しながら話し掛けないと、一旦恐怖心を抱かせると『心の奥の話=居心地の悪い状況に立たされる』という公式的な回路が成立してしまう。霊的な話やオカルト、精神世界的な話は苦手だと言う人の多くは『心の奥を覗かれたくない、心の奥は無防備なんだ、攻撃されたらひとたまりも無い』と感じている。こういう人の多くは過去に心を開こうとした時に、攻撃されたと感じて恐怖回路を成立させてしまったタイプだ。実際には攻撃されていなくとも、心を開くのが苦手な人というのは、普段から比較的臆病で防御癖の強い人なので、ほんの少し相手の語気が強かったり、相手の反応が早すぎたりしただけで攻撃されたと思って首を竦めてしまうケースが多い。
『光の愛』に触れたことが無い人でも決して『敵』だと思わないこと。安心して話が出来る状況を作ってあげないと、心を開くことはできない。心を開くことができないと、本能的な信号に対する思考→言語→音声表現の回路を成立させることが困難になる。本能的な信号に対する上記の回路を成立させると真実の愛による人間関係を維持させるのに必要な要素のひとつであること、例えば過剰防衛に因る混乱や危機の際のパニック状態に陥ることが少なくなる。人間がより理性的、より自然に生きて行く上で、真実の愛=光の愛を感じ実践し、維持してゆくことは不可欠なのだから。
光の愛に導く役目の『光の子供達』は、光の愛を初めて識る人々、それも特に気の弱い、臆病な性格の為に心を閉じているタイプの人々に対して恐怖心を抱かせるようなことをしないように気を付けて欲しい。力強く話すということは脅すこととは全く異なるということを理解して貰いたい。上記の事は人間の犯しがちなミスなのだが、愛を持って力強く話す時には相手は脅されているとは感じないものなのだ。相手に対して不愉快だと思う時に力が湾曲して脅しているように相手に伝わってしまう。常に相手を抱きかかえるようにして話すことを実行すれば、このミスは避け易い。
---ARION,O∴O---
JAN.13.1990
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