monologue
夜明けに向けて
 



金本位制の経済法則、グレシャムの法則「Bad money drives out good. 悪貨は良貨を駆逐する」は、今日ではあらゆる世界で使用されるようになった。政治の世界ではその国民のレベルに見合った政治家が選出されてその国を衰亡させ滅亡へと導く。 音楽の世界でも同じでわたしは10年間の米国生活から帰国後、日本の音楽シーンがずいぶん変わってしまったと感じた。コムロという天才が現れて同じような音楽が工場で大量生産された。そしてモームスと呼ばれる女の子たちがテレビに溢れるようになりわたしたちの世代はテレビで日本の音楽番組を辛くて見ることができなくなった。プロデューサーたちがそれで良しとしたのだろう。大衆がそれを支持しているのだからと。良貨は大衆の支持を得られないが存在する。良貨を見分ける力のないものが中枢に居座り今日の状況を導いたのである。あのビートルズさえも初め、デッカレコードその他のレコード会社に断られ続けた。いつか「Good money drives out bad. 良貨は悪貨を駆逐する」と本来あるべき姿へと帰る日は来るのだろうか。
fumio

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