「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

境界性人格障害の心理的メカニズム--「分裂(splitting) 」(2)

2006年07月17日 08時34分58秒 | ボーダーに関して
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/37676178.html からの続き)

 しかし こういう精神的な発育が妨げられると、

 人間は 善悪の両面を合わせ持ったものだ ということが認知できなくなります。

 100%理想的な無欠の人間か、自分を打ちこわす最悪の存在か、

 一方でしかなくなってしまいます。

 相手に向けられる 理想化とこき下ろしは、

 こういう心理的な発達過程の結果です。

 好ましいときの相手は 素敵な横顔しか見えませんが、

 ひとたび理想が崩されると 愛しい面影は残らず消え去り、

 軒並み悪質な代物に なり下がります。

 それは 自分自身についても同様で、

 素晴らしいところも だめなところも両方あって 自分なんだという、

 統合された自己像をキープできません。

 心子も 高い理想を掲げて 脇目もふらず努力するかと思えば、

 急転して自己嫌悪に落ち込み、一切合切に絶望して 存在価値が消え失せてしまいます。

 オセロのように スイッチが切り替わってしまうのです。

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/37739863.html
 
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