デイサービス施設の営業で、
近隣の団地へ スタッフ二人で ポスティングに行きました。
管理事務所に向かうとき、 住民のおばあさんが 買い物袋を下げ、
覚束ない足どりで歩いていて、 何気なく目で会釈。
管理事務所のドアには、 本日はお休みの 紙が貼ってありました。
残念と思ったとき、 ちょっと離れた所から
「ああぁ~~~!!」 という悲鳴が!
「何があった!?」 と振り向くと、 さっきのおばあさんが倒れている?
急いで走っていくと、 おばあさんが突っ伏しています。
もう一人の 住民らしき女性も 駆け寄って来ました。
おばあさんは顔面から コンクリートに突っ込んだようで、
身動きもできず、 「ああ~~!」 と叫んでいます。
仰向けにさせようとしましたが、 腕が体の下に挟まって うまく動かせません。
僕は おばあさんの顔の下に、自分の手の平を入れて 支えました。
入れ歯が飛び出し、 折れた歯がころがって、 口から出血しています。
眼鏡のフレームはひん曲がり、 レンズもひびが入っていました。
僕の手には かなりの血液が付着します。
もう一人 やってきた住民が、 携帯で119に架け、
救急車を先導しに 行ってくれました。
おばあさんの意識は はっきりしていて、
取り乱しながらも しゃべることはでき、 特に痛みはないと言います。
「迷惑かけて申し訳ありません」 と 何べんも謝っています。
しかし おばあさんは動けず、 僕はおばあさんの顔を 手で支え続け、
あとの二人は ティッシュで血を拭き取ったり、
おばあさんに (僕の) コートを掛けて さすったり。
もう一人の女性は、 「鼻から息を吸って、 口から吐いて」 と言っていました。
おばあさんは、 いつも倒れやすいので 気を付けているのにと、
動転しながらしゃべっています。
スーパーの買い物袋は かなりの重さで、 とても危ないと思えました。
さらに別の住民が、 おばあさんの部屋番号と 名前を聞き、
ご主人を呼んできてくれました。
おばあさんは82才で、 ご主人もかなり衰えています。
(次の記事に続く)