「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

気持ちをコントロールする

2010年04月26日 19時25分38秒 | 「境界性パーソナリティ障害」より
 
 情動のコントロール不全は、 この障害の 基本症状のひとつで、

 気分が変動しやすいことと、 傷つきやすいことがあります。

 程度が強い場合は、 薬で緩和することが望まれます。

 軽度の場合は、 生活習慣を整え、 安心できる環境で 過ごすようにします。

 次々に 新しい人と出会ったり、 人間関係が濃厚になると 刺激を受けやすいので、

 淡白で単純な 生活を心がけましょう。

 親子関係が落ち着いていない場合、 ほどよく距離を置いて、

 たまに顔を合わせるほうが よいこともあります。

 逆に べったり依存している場合は、

 徐々に 自分だけで過ごせる時間を 増やしていきます。

〔 「境界性パーソナリティ障害」 岡田尊司 (幻冬舎) より 〕
 

 心子は 数種類の薬を処方されていました。

 現在では 多剤多用は禁物とされていますが、 心子は 腰痛の湿布や痛み止め、

 胃薬なども含めると、 通院の度に 袋一杯の薬を 持ち帰っていました。

 対人関係は、 当初 会社の苛めで 尋常でない日々を過ごしていましたが、

 その後は、 社会的な人間関係で苦しむことは 差程なかったと思います。

 母親との関係は、 価値観も感性も 全く異なり、

 揉め事が絶えないと、 生前は聞いていました。

 でも実は、 母親は心子を気にかけて 心子の部屋にやって来ては、

 ひとつのベッドで 寝たりしていたということです。

 愛情が深い分だけ、 傷つくことも多かったのでしょう。
 
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