本人も周囲も、 状況が悪化して どん底になったとき、
何もかも諦めて 全てを投げ出してしまう 時期を経て、
回復へ向かっていくようです。
この時期まで辿り着かないと、 過去の栄光や 未練を捨てきれず、
ネガティブな考えや 恨みに囚われ続けます。
どん底を極めると、 今までの路線に 見切りを付け、 生まれ変わりを容易にします。
〔 「境界性パーソナリティ障害」 岡田尊司 (幻冬舎) より 〕
「BPD家族の会」 でも、 BPDの子の親御さんが、
子供の自殺のそぶりに 及び腰でいるうちは うまくいかないといいます。
あらゆる手を尽くし、 最悪の場合 この子が死んだとしたら、
それがこの子の 寿命なのだと諦め、 「覚悟」 を決めたとき、
そこから改善し始めるという 話を聞きます。
僕自身も、 20才代の 人生最大の挫折の時期、
地獄の底をのたうち回ったとき、 そこから這い上がり始めました。
遅々として、 逆戻りを何回も 繰り返しながらではありましたが、
どん底まで行けば、 あとは上がっていくしかないのでしょう。
筆舌に尽くしがたい 苦悩であり、 あがき苦しむしかないとしても、
決して 明けない闇はない、
生きていれば 必ず再生していけるということを、 僕も実体験したのです。