「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

出発点は、 一旦 ご破算にすること。

2010年04月17日 22時05分22秒 | 「境界性パーソナリティ障害」より
 
 本人も周囲も、 状況が悪化して どん底になったとき、

 何もかも諦めて 全てを投げ出してしまう 時期を経て、

 回復へ向かっていくようです。

 この時期まで辿り着かないと、 過去の栄光や 未練を捨てきれず、

 ネガティブな考えや 恨みに囚われ続けます。

 どん底を極めると、 今までの路線に 見切りを付け、 生まれ変わりを容易にします。

〔 「境界性パーソナリティ障害」 岡田尊司 (幻冬舎) より 〕
 

 「BPD家族の会」 でも、 BPDの子の親御さんが、

 子供の自殺のそぶりに 及び腰でいるうちは うまくいかないといいます。

 あらゆる手を尽くし、 最悪の場合 この子が死んだとしたら、

 それがこの子の 寿命なのだと諦め、  「覚悟」 を決めたとき、

 そこから改善し始めるという 話を聞きます。

 僕自身も、 20才代の 人生最大の挫折の時期、

 地獄の底をのたうち回ったとき、 そこから這い上がり始めました。

 遅々として、 逆戻りを何回も 繰り返しながらではありましたが、

 どん底まで行けば、 あとは上がっていくしかないのでしょう。

 筆舌に尽くしがたい 苦悩であり、 あがき苦しむしかないとしても、

 決して 明けない闇はない、

 生きていれば 必ず再生していけるということを、 僕も実体験したのです。
 
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