「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

囚われを解除する テクニック (1)

2010年04月12日 20時51分18秒 | 「境界性パーソナリティ障害」より
 
(http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/60516159.html  からの続き)

 見つけ出した 悪い反応パターンを 意識しやすくするために、 名前を付けてみます。

 「 『また厭なことを言われた』 病」 というように、

 ユーモアを備えるのもいいですが、 本人を傷つけるものにならないよう 配慮します。

 そして重要なのは、 悪い反応パターンの 背後にある気持ちなどを 語ってもらい、

 さらにその根底にある、 偏った思考を 解明することです。

 思い込みの中核的な部分、  「中核信念」 が浮かび上がってきます。

 「誰も 自分を愛してくれない」 「人は 隙あらば攻撃してくる 敵である」

 といった、 不適切な確信です。

 その信念は 本当にその通りなのかと 問いかけ、 本人に 言葉で語ってもらいます。

 そうして検討していくうちに、

 一面的な思い込みだったことが 徐々に分かっていきます。

(次の記事に続く)

〔 「境界性パーソナリティ障害」 岡田尊司 (幻冬舎) より 〕
 

 心子はユーモアがあり、 何にでも ニックネームを付けることが 得意だったので、

 面白い名前を 付けることができたかもしれません。

 心子も 消沈したときには、

 「誰も自分を愛してくれない」 「生きている価値がない」 という、

 誤った 「中核信念」 に 捕らわれてしまいました。

 落ち着いているときに語れば、 別の見方もあると言うことが できたかもしれません。

 そういうことを 丹念に積み重ねていったら、

 或いはその信念を 少しずつ修正していくことができたでしょうか。
 
コメント
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