星和書店 「境界性パーソナリティ障害 サバイバル・ガイド」
(アレクサンダー・L・チャップマン, キム・L・グラッツ著 / 荒井秀樹監訳)
という本から、 抜粋・ 要約をさせていただきます。
(なお書庫名は、 タイトルに文字制限があるため、 止むを得ず
「『BPDサバイバル・ガイド』より」 と せざるを得ませんでした。)
「パーソナリティ」 とは、
その人独特の振る舞い方, 感じ方, 考え方, 世の中との関わり方のことです。
パーソナリティ障害とは 単に、
世間との関わり方が 余りうまくいかない状態が 長く続いている、 ということです。
人格に欠陥があるとか、 性格がよくない, 意地悪で好ましくないとか、
そういうことではありません。
問題を生じさせる何かが、 人格の中にある というわけではないのです。
まず、 「パーソナリティ障害」 という 言葉自体が問題です。
この言葉が、 性格上の欠陥, 問題を起こす人, 難しい性格という意味と
同じように使われてしまうからです。
次に、 問題がその人の中にあり、 本人がそれを解決すれば 全てが正常になる、
と思われがちです。
けれども、 環境 (ストレス, トラウマ, 虐待など) が
大きな要因となっているのです。
そして、 パーソナリティ障害の人は 生まれてからずっとそうであり、
これからもずっとそうなのだ、 とも思われがちです。
しかし BPDは必ずしも 長い期間は続かないし、
一生苦しむということでもありません。
BPDとは 単に、 良い生活を送ったり、 人と強い絆を持ち続けたり、
自分の目標を 達成したりする能力の、妨げになる 考え方や感じ方,
振る舞い方のパターンがある、 ということに過ぎません。
〔 「境界性パーソナリティ障害 サバイバル・ガイド」 (星和書店) より 〕
(次の記事に続く)