「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

被災障害者の安否調査に、 個人情報保護の壁

2011年06月26日 19時19分16秒 | 東日本大震災
 
 被災した障害者の 孤立が懸念されるなか、

 個人情報保護法が 障害者支援の足かせになっています。

 障害者団体が、 被災した障害者の安否確認のために 個人情報の開示を求めても、

 自治体によって対応が 大きく異なっています。

 宮城, 岩手, 福島の3県と 33市町村のうち、

 情報開示に応じたのは 1県1市のみでした。

 南相馬市は 職員不足のため、 「日本障害フォーラム」 の 要請を受け、

 障害者1000人分のリストを渡し、 訪問調査を依頼しました。

 情報を他に利用しない 確約書を交わしました。

 個人情報保護条例は

 「個人の生命、 身体などの 安全を守るため 緊急かつ止むを得ない場合」 に、

 本人の同意なしに 情報を提供することを認めています。

 一方 福島県は、 開示は市町村の判断に任せる という姿勢です。

 宮城県は、 個人情報保護優先のため 開示はしないとの立場。

 日本障害フォーラムが 宮城県で、 震災後2ヶ月で 安否確認できた障害者は、

 全体の1.7%でした。

 同フォーラムが 実地調査をしたところ、

 リストでは  「軽度障害」 となっていても、

 実際は 深刻な困難を抱えている ケースもあります。

 リストに載っている 男児だけでなく、 高齢の祖母は 足が悪くて歩けず、

 姉も持病があって 働けず、 母親が一人で 支えている家もありました。

 支援には 早期の調査が必要です。

 役所も被災したので、 障害者支援には

 外部の強力を 得る必要があるとの 認識が広まっています。

 ただ、 遠方のなじみのない団体が 支援を申し出る場合もあり、

 「どういう団体か知らずに 個人情報は出せない」 という 事情もあります。

 災害時の協力体制を、 平時から作っておくことが 今後の課題です。
 
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原発シニア隊 (3) -- 年寄りは放射線に強い? 

2011年06月26日 17時09分02秒 | 東日本大震災
 
(前の記事からの続き)

 「原発シニア隊」 の正式名は  「福島原発 暴発阻止行動プロジェクト」で、

 下記のページから登録できるようです。

http://bouhatsusoshi.jp/
 

 ところで、 テレビや新聞では 特に疑問とされていませんでしたが、

 高齢者は本当に 被曝に有利なのでしょうか? 

 いま被曝しても 今後 生きていく時間が短いから、

 大勢に影響ないという 考えなのだと思いますが、

 本当にそうなのだろうか という気がします。

 人間は放射線を受けて 遺伝子が損傷されても、

 修復力があるので ある程度被曝しても大丈夫です。

 でも高齢者は、 その修復力が 衰えているのではないでしょうか? 

 また、 加齢によって 自然に遺伝子が傷んでいます。

 高齢になると がんが増えるのはそのためです。

 そこにさらに 放射線を受けたら、

 遺伝子のダメージは より大きくならないのでしょうか?

 ただでさえ がんになりやすいのに、 それを促進して、

 がんで亡くなるのを 早めてしまうのではないかという気がします。

 それとも、 遺伝子が壊れてから がん細胞になるまでには、

 何年, 何十年とかかるので、 やはり大勢に影響がないのでしょうか。

 でも 原発シニア隊の参加資格の 60才で被曝したとして、

 その後 30年, 40年と 生きていくこともあります。

 或いは、 規制レベルの放射線では、

 がん化に繋がる程度の 遺伝子損傷も起きないのか……? 

 もし 危険の可能性があるとしたら、 科学的に正しく検証してから、

 作業を進めてほしいものだと思います。

 正確なところは分かりませんが、 どなたか 分かる方はいらっしゃいますか? 
 
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原発シニア隊 (2)

2011年06月26日 17時08分28秒 | 東日本大震災
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/61928282.html からの続き)

 「原発シニア隊」 は、 海外メディアからも 注目を受け始めています。

 ただ、 日本のシニアボランティア 「福島決死隊」、

 日本の退職者の 「チーム決死隊」 などと、

 神風特攻隊になぞらえた 報道も多くありました。

 しかしYさんは、

 「我々は無謀なことはしない。 成算のあることしかしない。

 最大限に安全に 帰ってくるのが課題」 だと、 特攻隊との違いを強調します。

 けれども 原発の現場では毎日、

 脱水症状や酸欠などで 体調を崩す人が 後を絶たないそうです。

 さらに 8人の作業員が、

 上限の250ミリシーベルトを越す 被曝をしていることが明らかになり、

 今後も 増えていくだろうと思われます。

 内部被曝に関しては、 一切検査を受けておらず、

 説明も受けていないという状態です。

 人手不足も深刻です。

 技術のある人たちが 線量の上限まで被曝して、 仕事ができなくなったら、

 今後何年も 人材を準備することはできません。

 そこに、 原発シニア隊を 活用することはできるでしょうか。

 現職を離れていた人が 現場に復帰するのは 安全上も問題があり、

 高齢なので 放射線より暑さと湿気で 体力を消耗するということです。

 そんな過酷な環境で、 シニア隊は どんな役割を果たせるのか、

 激論が続いています。

 志願者は 1秒も早く現場に行って、 若い人に代わりたいと 熱望しています。

 でも、 ただ行って 無駄死にするのではなく、

 本当に準備を整えて 事故を収束させるには、

 皆で協力して、 国を動かしていかなければならず、

 時間がかかるのは仕方ないと 訴える人もいます。

 東電は、 医師や休憩所を増やし、

 作業環境を改善することを 工程表に盛り込みました。

 「原発シニア隊」 として、 今月中にも 5人程度の先遣隊を 受け入れる方向で、

 調整が続いています。

 ただ 志願者の半数は、 特別な技術や 経験のない人たちです。

 そこで 現地へ行って何をするのか、 これから考えていく状況だといいます。

〔 テレビ朝日 「Sフロントライン」 より 〕

(次の記事に続く)
 
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